今日の市況(2006年)(2006年11月07日)
かたる:NY市場はM&Aの話やクリスマス商戦期待から反発している。グリーンスパン前FRB議長が講演で、住宅市場の最悪期は脱出したと述べたが、底入れをした訳でもないと言う。きっと軟着陸に成功するのだろう。市場では来年には金利が引き下げられるとの読みが一般的なようで、金利が下がっている。
トロ:どうかね? 本当に成長しながらインフレを抑えられるのかね? 疑わしいよ。住宅市況にしても…、景気にしても…、クリスマス商戦も分からないよ。昨日の株高は、たぶん選挙対策だろうし…
かたる:中間選挙後の米国の株式動向は注目されるね。それにクリスマス商戦だけれど…アジア―北米ルートの海運輸送は、かなりの伸びを示していると報道されていたよ。ふたを開けるまで分からないが大丈夫じゃないの? ここで注目されるのは薄型テレビの売れ行きだね。
例えば今日の日経新聞に載っていたけれど、プラズマTVより液晶TVの出荷が多いと言う。シャープ―6753が北米戦略を強化するというが、米国の景気動向が、しっかりしておれば売れるはずで、そうなれば、バックライトのサンケン電気―6707も注目されるね。しかし今日の株価の動きは、やはり未だに調整が魅了なのかな? 12月にはチャート的にみて、もっと魅力的になるだろう。クリスマス商戦の行方の影響を受ける銘柄のひとつだね。
トロ:珍しいね。いつも博打株専門のお前が、まともな解説をしているよ。電子部品の市況は在庫増から崩れているが、実際に電子部品の出荷は11%増だとか…コンデンサなど好調らしいね。電子部品にも色々あるからね。
かたる:しかし、このセクターは面白いね。業績は良いのに、株価が下がったりするからね。一番、影響を受けるのは受注などの動向なんだね。多くの人が実際の受注残や在庫などを気にしているからね。しかしBRICsは伸びているわけで、車は、兎も角、家電は買いやすいよね。故に、目先の在庫調整など、あまり影響がないのと違うかな? 景気の中だるみ現象みたいな、循環位置と違うだろうか?
神主さん:最近、電子部品の話をよくするね。ほら、先日はアルプス電気―6770の話をしてなかった? 少しは買っているの?
かたる:うん、少しだけ…他にも、いろんな銘柄を見ているよ。
トロ:何故、業績の不安定な会社に注目するのかね? トヨタ―7203だけ、売り買いをすれば良いじゃないの。何も業績不安のある銘柄を取り上げなくても…
かたる:確かに、共産圏が市場経済化して、所得が上がり、新市場が生まれたわけだし、それに資源高により、省エネカーの追い風があるので、PER20倍程度まで買われても不思議ではないが…
トロ:それなら、481円の利益だから、PER20倍で9620円じゃないの。やはりトヨタは1万円目標だね。
かたる:勝手にすれば、いいよ。トヨタの売上高営業利益率は9.4%になると言う。何故、家電は競争が激しいのかね? 松下―6752は中間決算段階で4.7%だからね。家電の勝者が4.7%で、トヨタは9.4%か…。だから、松下は世界の家電大手を買収すればいいんだね。フィリップスとか…サムソンとか…
どうなっているのか? 経団連は三角合併に反対しているし、次期政府税調会長の本間先生は、証券税制を見直すと言うが…、こんな政策で大丈夫かな? しかし山本有二金融担当相は証券優遇税制を支持するという。下のグラフを見れば、誰でもそう思うよね。グローバル時代に入り時価総額主義が悪いとか良いとか…馬鹿な論議をしている場合じゃないよ。
この論議を見て、江戸時代の尊皇攘夷と開国論を思い出すね。日本人と言うのは世間を知らないね。これだけ騒がれているのに、未だに振り込み詐欺が多発していると言うから…日本の教育システムの荒廃を感じる次第だね。
時代や:また始まったね。それにしても、なかなか新興株は元気にならないね。おかげで個人投資家の動きは鈍いままだし…。
かたる:仕方ないね。何しろ先日の金融新聞によると、証券会社の自己売買部門が損をしているとか…、プロが損をする相場だからね。しかし心配は要らないよ。まもなく傷も癒え始め、徐々に投資家意欲も回復するよ。既に心配する段階は、とっくに過ぎているよ。
神主さん:しかし例年、決算対策などにより、11月は株が安くなるけれど…今年はどうなのかな?
かたる:僕は株安にならないと思うよ。常識から考えて、今年の相場で大儲けしている人は、そう多くないはずだよね。故に株安を心配するほうがおかしいよ。
時代や:でも、そんな雰囲気じゃないよね。儲かってないし…
かたる:確かに薄利だが、少しの儲けの積み上げで、我慢して相場に取り組んでいけば、だんだん投資家心理も改善するよ。僕のお客様は信用期日が終わり、ようやく通常の売買になったからね。さて年末まで、どの程度まで挽回できるか…楽しみになってきたね。
投稿者 kataru : 2006年11月07日 17:50