今日の市況(2006年)(2006年12月15日)
かたる:まずお願いです。僕の知り合いが本を出しました。株式投資で成功率が高い投資方法はグロース株よりバリュー株だと言うことは、過去の統計上明らかになっているわけで、そんな時に、うってつけの本が出版されました。
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さて、NY市場はOPECの減産を受けたにもかかわらず、新高値で推移していた。世界の株が新高値を追っているのは、どういうことなのだろう? 日本では税制改正が終わり先端技術の減価償却期間が現実的な対応になった。金融新聞には液晶や半導体の関連メーカーの銘柄が載っていた。完成品では松下―6752、シャープ―6753、他は製造メーカーなどが恩恵を受けると書かれていたが…このような税制などはグローバル基準になるのは仕方ね。
加えて日銀短観が発表されていた。製造業では予想通りの結果で25プラス、非製造業では予想より2プラスのプラス22となった。このプラスの面積が多ければ良いのだけれど、市場予測では、日銀はこの結果を受けても年内の利上げはしないというのがコンセンサス。しかし利上げをすると、来年から大量退職を迎える団塊の世代の退職金に利息が付き、その預金金利が消費に回る可能性もあるし、アメリカ金利が下がり日本の金利が上がると、金利平価説を信じるなら、円高に誘導され外人の日本株投資が更に増えるかもしれない。もうひとつあるね。円・ドルキャリー・トレードの逆流現象がおき、資金が日本に還流し、過剰流動性が生じ景気にプラスになるかもしれない。
トロ:おかしいな? 景気回復を、より確かにするためには金利は低いほうが流動性は増え、投資が起こるはず。日銀が金利を上げれば流動性が削られるんじゃないの? お前の考え方は矛盾しない?
かたる:うぅ~ん。それはもっと金利高いときの話だよ。現在は貸出金利でも、ほぼ2%の世界だよ。倒産企業と判定されたダイエー―8363、双日―2768も優先株の処理が終わりを迎えているからね。徐々に正常化の世界を迎えている。大手銀行も公的資金を返したし…日銀が利上げをするのは、プラス効果が大きく正常かもしれない。やはりやってみないと…机上では判断が難しいな。
時代や:そんな話より、かたる銘柄の両社はともに失敗じゃないか。
かたる:双日は来年の春に上がる可能性があるね。上手くいけば500円を越えるかもしれないが…まぁ、今となっては野村證券―8604の行動が鍵を握っているね。
時代や:ふん。いい加減なんだから…、最初は750円の前に棒が付くと言っていたじゃないか。前の棒は横棒でマイナスじゃないの。
かたる:まぁ、まぁ、今年も終わりだし…そんなに虐めないでよ。最近はM&A銘柄にも関心が高いようだね。ヤクルト―2267がフランスのダノンに狙われているとか…今日はサンリオ―8136がセガサミ―6460に株を集められているとか言う噂で、株は高かったね。本当に三角合併が会社法の問題もクリアして活発化しても、ヤクルトは既にPERで30倍を大きく越えているからね。果たしてこの水準でヤクルト株を買う投資家がいるのかな?
僕は経営者が代わっても会社は残るわけで、従業員は働く場を失いわけじゃないから、良いんじゃないのかな?と思うんだよ。乗っ取られるとか言う発想は、古いんじゃないの? そんなことより問題なのは、ドンドン日本の地位が落ちていると言う現実が問題だね。例えば、蟹の話だけれど…、日本には独自企画があり、かにの足がなくなっていると商品にならないが、日本以外の国はそんな小さなことに拘らない。だから輸出する方は出荷価格が同じなら日本を敬遠するね。
この話は現実に起こっている話。商社マンに聞いてみるといい。既に一人あたりのGDPはドンドン衰退しているんだよ。日本の食物自給率は低く、このままGDPが増えずに世界競争に負け続けると、その内、そばもパンも食えなくなるよ。もう一度、昭和20年代後半に戻ることになる。既に経団連の言うような主張はおかしいね。松坂がレッドソックスに60億8千万円で契約した。なんで日本人がアメリカに行くの?一流の人間はドンドンアメリカで生活をするのかな?そうして日本には三流ばかり残るの?
経団連の問題で、ガタガタ論議している場合じゃないよ。誰が経営者になろうがグローバル基準で日本人も勝負しないと…外資系の会社は確かに厳しいよ。突然、上司がいなくなったり、同僚が居なくなったりするのが現実だから…。必要と認められないと、直ぐに首になる。でもそのような競争で勝ち続けないと僕らのGDPは上がらないよ。やる気のある奴が、仕組みの障壁があり挫折感を覚えるような社会の仕組みじゃ駄目だね。
トロ:そんな話は議論しても仕方ない。ところで株は総体的に循環物色が続き水準が上がってきたね。
神主さん:そうそう、以前、言っていたアルプス―6770なんか強いね。
かたる:うん、今日1240円の指値売りを出していたが売れないものだから、1235円に下げたら…なんと1241円を付けるのだから…。きっと誰かが買っているんだね。はぁ~、もっともっと買えばよかったけれど、余裕がなかったからな。やはり株式投資は余裕が大切だね。
時代や:そろそろクリスマスだけれど、外人は休み、来週は一服するかな?
かたる:主力はそう思っている。だからソフトバンクを考えているが、流石に、この水準は重いね。しかし徐々に下値を切り上げている。このパターンは一番強い形だね。ジリジリ…上がる。
時代や:ジリジリ下がる株はどうなるのかな? はぁ~休みはいいよ。株が下がらないからね。
かたる:いつか良いこともあるから…、亀のようにじっと首をすくめて辛抱だね。それでは、また明日。
投稿者 kataru : 2006年12月15日 19:26