今日の市況(2007年)(2007年09月07日)
かたる:今日は簡単に済ませましょう。
今日は嬉しいことがありました。TBSが、第三者機関の「企業価値評価特別委員会」から「買収防衛策を現時点では発動しない」との勧告を受けたと発表しました。これで少しは日本株に対する信頼が残ることでしょう。ライブドア、村上ファンド、ブルドック…以来、負け続けていた市場原理の考え方が、多少は日本でも芽生えているという認識が残ったのでしょう。小泉政権の誕生からコーポレートガバナンスの話しが生まれ、株式の持ち合い行動を解消する動きが90年代に一貫して進んできました。ところが2006年辺りから再び日本的な官僚社会主義の巻き返しが始まります。
景気の回復が見え始めると、途端に官僚社会主義の復活が昨年初めから始まりました。小泉政権の退任を待っていたかのように…ブルドックの結果を見て日本株の低迷が予想されました。案の定、昨年からの揺り戻し政策のために、成長率の陰りが見え始めてきました。来週に発表されるGDPはマイナス成長といわれています。政策の重要性を知る日本株の動向です。失われた時代を経て構造改革が促進されたはずなのに…旧態勢力の巻き返しです。揺り戻しは心地良いですからね。改革は誰もが嫌います。
今日のTBS・楽天問題は日本にも良識はあるよ。と言う証明ですね。この事件が切っ掛けで、再び本来の流れが動き始めるかもしれませんね。この意味は明日のビスタニュースの原稿で書きましょう。
多くの方から個別株に対するメールを頂きます。基本路線はなんら変りありません。それにも拘らず、何故、株は下がるの? と疑問に思われるでしょうが…。基本的に手が入らない株は下がるのですね。株の基本は上がるのでなく下がるのです。そうしてサブプライム問題で動揺が生まれ不透明になれば尚更、市場変動による影響を受けます。システマティックリスクの影響をもろに受けるのです。そう言うことなのです。これで回答になっていると思うかどうか…あまり具体的に言っても仕方ありませんから…
実は今日の日経流通新聞の最終面の小澤征良(おざわせいら)のコラムに良い文章が載っていました。
「偶然と言う事について考えることがある。…
ある人が『自分のところへやってきた出来事を、自分がきちんとキャッチできずに通り越してしまったら、その人にとってその出来事は全く起こらなかったも同然なんだよ。』…最近その意味が体感できるようになった。それはたぶん英語の格言に似ている。『Beauty is in the eyes of the beholder』美しさは見る人の目の中にあるという意味だそうです。」
全文を書き写せば良いのでしょうが…大変なので「耳を澄まし、五感を柔らかくひらき、人生に流れてくる偶然を、すっと両手ですくい上げることができたなら。きっと一見、変らない日々には、無数の小さな輝きが星屑のようにちりばめられている。それが見えてきそうな気がしている。」と結ばれています。
相場の一緒なのでしょうね。人生の摂理でしょうか? 彼女に少し興味を覚えました。
投稿者 kataru : 2007年09月07日 19:26