未来かたる・時代や・トロ・神主さんの

今日の市況

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2007年09月28日

9月28日

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かたる:NY市場は新規失業保険申請件数が市場予測より少なく株式は上がったという。一方、日本の景気は緩やかに回復し、いざなぎ景気以来の回復期間と言うが…国税庁発表による平均給与の実態は9年連続で減少しているという。下のグラフは平均給与の推移を示しています。はぁ~。

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昨年の平均給与は、男がボーナスを含めて538万7千円で、女は271万円だそうです。やはり皆さんが大企業を好むわけで、従業員が5000人以上の大会社の男子の平均は738万3千円、女子は259万5千円です。一方、零細企業の場合は男子428万6千円、女子は242万2千円です。詳しくは国税局へ

トロ:消費が伸びないわけだね。

かたる:うん、景気循環から見たダイエーへの取り組みは、見事に失敗だったわけだね。ファースト・リテイリングや三越も同じことが言えるね。やはり給料が伸びないと景気は活性化しないね。

時代や:早くも、お化粧がはげたような、今日の東京市場の展開だったね。ヘナヘナへナ…。

かたる:市場では昨日のサラ金株の上げは、外人投資家による厚化粧と判断したようだけれど…本当かな? 実態はリバウンド狙いの個人投資家の短期売買のような気がするが…

神主さん:うちも厳しくなってきたよ。今度、電話は全部、録音されているとか…。金融商品取引法の施行に伴い、厳しい検査が予想されるからね。

かたる:うん、悪いことをしているわけじゃないが、厳しくなるね。このままじゃ、株式の売買など出来なくなるんじゃないのかな? 新聞によれば、郵政省がターゲットになるとか書かれていたけれど…、たぶん、役人意識が強い組織だろうから、ボロボロの可能性があるかな? これでは日本に活力が、生まれないね。萎縮するばかりだ。

トロ:コンプライアンスは重要だよ。

かたる:そりゃ、当たり前だけれど…僕の目から見ると、度が過ぎているようなケースが多いからね。三和銀行の早川常務だったかな? 詳しくは知らないけれど、大銀行が潰されるんだから、役人はすごい権力だよ。株が下がると閉塞感が生まれるね。

トロ:確かに強くはないが、お前がやられすぎじゃないの。だって、買うのは新興株ばかりだったから…みんな1/5や、1/10ぐらいじゃないの。内容のない株を買うと痛い目に合うね。

かたる:そんな事より、今日のヒントは日経新聞かな?
CBOの話が載っていましたね。今の会計基準は国際会計基準への移行に伴い混乱しており、どうなるか分からない。LBO融資もしかり…どうなるのか? 不透明な要因が多過ぎるね。

トロ:儲からなければ弱気になるよ。BRICs関連株の好業績株を買って置けば、そんなに損をしないのに…馬鹿な奴だ。

神主さん:覚えているかな? わしが7月27日に指摘した富士通ゼネラルは、その後も確りして新高値を更新しているんだよ。あの時は372円だったけれど、今日は、なんと688円だよ。えっへん。わしの発言だって、注目だよ。

かたる:ほんとだね。ダイキンが上がるから、好業績のエアコン関連として取り上げられているのかな? まぁ、あんまり興味はないが…。化学も強いね。旭化成もそうだけれど、住友化学に電化や三井化学など。アジアの隆盛絡みなのでしょうね。

時代や:新興株はどうなのかね?

かたる:例えば楽天だけれど、前の高値を抜いてきているね。おそらく新しい波動に入ったと思うが、はじめチョロチョロ、なかパッパって言うからね。次第に新興株も落ち着いた動きになるだろうと思うよ。この2ヶ月は急落していたので、いくらなんでも下げすぎだね。今度は、押し目探しのパターンだと思っているよ。ようやくね。だから、下値を少しずつ買うつもりだね。頑張ろうね。

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2007年09月27日

9月27日

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かたる:NY市場はGMの労使交渉の決着やバフェット氏によるベアー・スタ―ンズへの出資交渉が伝わり落ち着いた動きになっているようです。遅れていた日本市場は昨日、今日と…ようやく戻りの体制になりました。最初はBRICs関連から上がり、昨日、今日は大きく売られた出遅れ株の物色が広範囲に行われていました。市場のムードもようやく正常化へのプロセスを歩みだしたようです。

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神主さん:しかし期末のお化粧説も根強く言われているね。それに戻っている水準は、真空地帯だからね。この2週間程度の急激な下げ波動を修正したに過ぎないよ。実態は改善されているのかどうか…

トロ:エッヘン。やはり株価は業績で決まるね。日立建機の業績はなかなか良かったね。

かたる:騙されちゃ…だめだよ。あれは日経新聞の観測記事だね。会社は正式に発表はしてないよ。しかし観測記事も多いけれど、呆れるのが、今日の日経新聞に書かれていた事業法人同士の株式持合いの動きだね。アメリカは5%、ロンドンは1%なのに、日本はなんと20%を越えていると言う。ダイキン、東レなどの株が上がっているのは、この動きかもしれないね。僕には経営者の背任行為のように思えるが…、やはり難しい国だね。日本は…フェアじゃない。

トロ:証券マンが理想を語るのはいいが、現実に即した行動を取らないと、大きくやられるよ。かたるがいくら理想論をぶっても、無駄な努力だよ。新日鐵のような会社は多いってことさ。

かたる:呆れるよ。あのメンバーは日本を代表する企業ばかりだよ。まぁ、文句を言っても仕方ない。

時代や:株式の持合いをすると、何故、悪いの?

かたる:経営責任が明確にならないよ。市場主義は経営がたるんでいればM&Aなどにより淘汰されて効率化社会を目指す事になるよ。TDKを中心に電機株が…ヤマダ電機を中心に流通が…まもなく、ROE8%未満の企業は市場から淘汰されるよ。

ところが互いに株式を持ち合うと、言いたいことを言わないからね。ただ、それ以上に資金は有効に活用しないとならないね。他社の株を買うなんて経営者として失格じゃないの。
先ず、資金は本業の営業に使うべきだね。アジアが有望なら工場をどんどん海外に出し、市場を拡大すれば良いよ。他社の株を買って2%程度の配当をもらっている場合じゃないよ。積極投資をしてリストラを敢行し、ROEを挙げて株価を高める努力すべきだよ。仮に株を買うなら自社株を買えば良いね。

トロ:無駄だよ。そんな御託を並べても…それより相場だけれど…今日は出遅れ株が戻った相場だったね。

かたる:追証や期日の一巡を捉えた値戻しが行われたが、ここまでは真空地帯だからね。これからが本番だよ。問題は、これからどんな株が更に物色されるかだね。この程度の戻りは当たり前だよ。マイナス乖離が開いていたからね。武富士などは、良く下がったもんだね。いくら利息の返還請求が多く見通しが立たないといっても…腐っても鯛じゃないのかな?

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時代や:確かに下げっ放しだからね。2005年の9月の9220円から下げて昨日は1833円だからね。実に80.1%の下落率だよ。1/5だからね。

かたる:うん。直近の25日線との乖離率は36.4%だからね。2804円が25日線だね。まぁ、他人が買っている株の事を、とやかく言えないよ。僕だって似たようなものだからね。

神主さん:しかし少し戻し、ホッとしたね。でも、また下げるのかね?

かたる:今度こそ、押し目買いだと思うよ。ようやく長いトンネルを抜け出したんじゃないの?

時代や:いつも騙されているからね。

トロ:しかし業績の伴った株は、そう下げてないよ。だいたい、馬鹿な3流株を手掛けるから、痛い目に合うのさ。やはり株は一流だよ。

かたる:見せ掛けの一流か…持ち合いなど、やるような経営者は糞だね。自分で歩合の世界で生きて見れば良いよ。市場の洗礼を受けて…どんな気持ちで証券マンが株を買っているか、本当に経営者は理解しているのかね。何が緊張感だ。馬鹿くさ。経営に緊張感が欲しいなら、自分が自分の資産を担保にして借金して自社株を買えば良いんだね。せいぜい1万株や2万株程度の持ち株なのに…

時代や:まぁ、まぁ。それで流れはどうなるのかね? 仮に期末のドレッシングだけなら、明日で株高は終わりだね。相場の流れは、やはりBRICsなんだろうね。海運市況は新高値だし…

かたる:ミャンマーの一人あたりのGDPは低いので比較にならないが、デモの背景は経済政策の失敗だといわれているね。インフレだよ。一人あたり230ドルと言うから論外だけれど、カザフスタンの態度も国際ルールを無視した動きだね。ロシアに次いで…

時代や:一体、何が言いたいの。

かたる:今日の金融新聞にはLBO融資が4%程度、額面を割っていると載っていたね。状況は大きく変化してないって事さ。あまり書きたくないね。

時代や:
ハズレ屋の言うことは、まぁ、良いか。明日も上がると良いね。今日は久しぶりに外国人が大幅に買い越したと言うし…ようやくルンルン気分になるかな? 頑張れよ。

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2007年09月26日

9月26日

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かたる:NY市場の朝方は弱い指標が多く見られ安く始まったけれど、利下げ期待や原油安を手がかりに、株は上がったという。しかし住宅関連の指標は弱く予断を許さない様子。GMのストライキの行方も、気にされていたようですね。カントリーワイドの株価は下値で持ち合っている様子です。これから年末商戦を控え嫌なムードですが…どうなりますか…

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国内市場は昨日の動きを受け高く始まりましたが伸び悩み気味でした。新興市場では売り一巡から値戻しする銘柄が多く個人投資家の中にはホッとされている方も多いでしょう。昨日の市況で書いたようにリスク許容度が少しずつ回復しているのでしょう。今日は博打株を含む原子力関連銘柄の値戻しが目立ちました。

時代や:木村化工機とか…ストップ高だったね。

かたる:たしか…ヤクザがらみの資金が入っているとの雑誌の記事を読んだような気がするね。木村化工機は…この手の株は恐いから気をつけたほうが良いね。昨日、解説した金融商品取引法の話は重要だね。多くの私募ファンドが戦々恐々だと…言われているとか。金融庁がどのような形で、この法律の施行を監督するのかが、今後の相場の核になることは事実だろうね。

なにやら、善意の行為が取り締まりの対象にならなければ良いが…。最近、僕らの仲間でもあまりの締め付けの厳しさに嫌気が差し会社を辞める奴がいるね。僕も大変だ。お客様の気持ちと過剰なコンプライアンスの要求の狭間に立って…法律のあり方が問題になるね。
そういえば、金融新聞に証券税制の話が書いてあり、昨年は特例の10%課税を1年延期したが、今回は難しそうだと書かれてあったね。配当の二重課税問題はどうなったのかな?役人は勝手だね。

トロ:証券税制か…新しい内閣の布陣は大きな入れ替えがなく無難な展開だったね。よかったじゃないの。ミッチーで…

かたる:やってみなければ分からないからね。実力の程は…それにしても地方経済に活力を与えるのは難しいよね。町や村を挙げて取り組まないといけないね。トヨタは早速、小沢氏のお膝元に工場建設を決めたらしいね。流石だよ。早くもバランス感覚が働いているね。雇用の場を確保できないから地方経済は衰退する。優遇処置を実施して海外に出て行った生産基地を取り戻さないとならないね。

神主さん:連日、みずほは売買代金が上位なのに、株価は低迷しているね。

かたる:うん、環境を考えると大変なんじゃないのかな? 日本の国は、足腰を縛られて行動しなくてはならないからね。金融は色んな所で縛りがあるからね。

時代や:今日は原子力関連が強かったけれど、今後はどうなるのかね?

かたる:さぁ? 考えられるパターンは幾つかあるが…どれが選択され、市場に定着するかどうか…注目すべきは銀行株の行方だね。三菱東京が市場に帰ってくる辺りが、狙われるかな?

時代や:狙われるとは…?

かたる:基本的には株の上げ下げは、仕掛け人の力量で決まるからね。おそらく銀行には売り仕掛けが入っているんじゃないのかな? そうだとすると、再上場日が危ないかな?BRICs関連の株は、かなり戻り、そろそろ、戻りの売りを浴びる水準だから、これからの動きが注目される。これまで大幅に下がっていた新興株も、ストップ高が続出していたね。この動きが続くと良いが…

トロ:まぁ、雑魚より、まともな株をやれば良いのに…

かたる:お前がご推奨の日立建機か? 面白くないよね。上がってもせいぜい一割や二割だと思うと、なかなか買えないんだよね。それなら大きくなる夢のある銘柄の方が良いね。

神主さん:昨日、賑わっていた商社や素材などはどうしたのかな?

かたる:原油価格が下がり、バックの条件が希薄化されているからね。昨年の暴落後は今と同じように戻ったけれど、高値を取れずに下がり始めたケースがあったね。それから新興株は奈落の底に陥ったけれど…今回のBRICs銘柄はどうなるかな?

時代や:負け惜しみじゃないの? だってBRICs銘柄の中から、新高値銘柄も出ているよ。

かたる:理屈なんだよ。直前まで人気のあった株のリバウンドは、当然あるんだよね。例えば住友鉱山は人気株になって戻っているね。問題はここからだよ。果たして新高値を更新できるかどうか…。通常、相場のある株ならあそこまで下がるのかな? 僕にはカラ売り銘柄に見えるんだね。BRICs関連は全て…どうなるかな?

トロ:弱気のハズレ屋に聞いても仕方ないよ。好業績のアジアがらみの株は、更に高値を追うと思うよ。

かたる:僕は戻り売りのパターンかなと考えるね。おそらく10月の上旬に、長くても中旬には印籠を覚悟しないといけないだろうね。僕は前から言っているが、強くもなければ弱気でもない。しばらくはシーソーじゃないの? 新興株も底値を確かめる動きになれば楽なんだけれど…どうなるかな?

今日はリバウンド相場の狙いだね。直前の活躍銘柄の戻りは必ずあるね。一回目は上手く立ち回れば儲かるだろうね。しかし二回目、三回目はだんだんリバウンドが鈍くなってくる。そうして何時かリバウンドもしなくなるんだね。新興株は既にそんな段階かな? さて今日はこの辺で…。外部環境の大きな変化はなさそうだね。よって、やはり秋にはもう一度試練を与えられるかも知れない。

時代や:弱気な奴だ。

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2007年09月25日

9月25日

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かたる:NY市場はカラ売りの買戻しによって株価が大きく戻ったという声が多いようですね。IBMは28.7%、ハネウエルは23.7%、キャタピラーは22.4%、それぞれ売り残が減ったといいます。一方、IMFのサブプライム関連の損失額は2000億ドルとの予想が伝わっていました。7月にはバーナンキ議長は最大1000億ドルと言っていたようですが拡大している様子です。しかし、この報道を受けても本日の東京市場は配当落ち分の76円程度を埋めて89円も上がりました。つまり実質的には165円も上がった事になります。総じてBRICs絡みの好業績株式が物色されましたが、弱い動きの銘柄もあったようです。

トロ:えっへん。そうだろ。やはり好業績のBRICs銘柄だよ。物色の中心は…海運株や商社株は新高値を付けるものもあるよ。注目している日立建機も良い動きだね。やはり株は業績さ。三菱商事を見れば分かるよ。

時代や:本当だ。誰かさんみたいに、いつか上がる。いつか上がる。なんて言って、いつも下がっている株より、やはり目先、上がる株の方が良いよね。

神主さん:この休みにクリス・ガードナー「幸せの力」を読んだけれど、力をもらったね。ドン底の生活から這い上がってくる証券マンの話だけれど…

かたる:聞いたことがあるなぁ~。そうそう、映画で見たよ。医療器械を売っていたが駄目で、ある日、証券会社の前を通り「どうしたら金持ちになれるか?」って聞くシーンから始まって、証券会社を受験し、今では大成功している実話だよね。

神主さん:知っていたんだ。女房に離婚され、子供を引き取り、食えない生活をする実話だね。良い話だよ。証券界には夢があるよ。

時代や:かたるみたいに実現しない夢じゃ…喰えないよ。

かたる:ふん、今に見ていろ!だ。いい訳はしないよ。やられっぱなしだからね。しかし僕は可能性がある限り、自説を信じるよ。BRICsは良いけれど、日本企業はあまり参加してないからね。ようやくここに来て動き始めているが、中国では労働法などが来年から改正されるし…普通の国になり始めているからね。市況ものは新高値を付けているものもあるが、利益の質の観点から考えれば怪しい根拠だよ。

時代や:そう言いながら、既に株価は2倍以上になっているよ。

かたる:確かに…日経平均株はここに来て戻り始めているね。8月17日が安値との見方が広がってきたね。騰落レシオも少しずつ回復している。代表的なのは金を産出する住友鉱山だね。実に力強い動きをしているね。市況が回復しリスクに対する許容度が増したのだろう。今日は海運株の中でも仕手的な乾汽船が飛び出してきたね。

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時代や:やはりBRICsだね。

トロ:市況関連を毛嫌いする理由も分からなくないが、基本的に資源は有限で、消費は伸びているよ。三菱商事など強い動きをしているよ。

神主さん:そういえば、かたるが新高値の条件銘柄を、ビスタニュースの原稿で書いていたね。この銘柄は新高値を目指すのかな?

かたる:今度、関連銘柄を調べてみるよ。スクリーニングをして…正直に言うと意外に大変なんだよね。ある条件での銘柄をスクリーニングして候補銘柄を絞り、そこから有価証券報告書などをみてセグメントを検討する。その中から銘柄を絞るのは大変な作業だね。まぁ、今度、やってみるか。

時代や:気楽だね。直ぐにやれば良いじゃないの。株が上がっちゃうよ。

かたる:お前らは短絡的だね。株は中長期の見通しが大切さ。僕はそのことを考えるあまり、失敗しているが…新高値を追っているダイキンを見てある条件を思いついたんだね。まぁ、その話は兎も角、今日はお客様から電話を頂き、良いヒントを頂いた。何故、新興株が下がるのか? 

週刊ダイヤモンドに載っているという。「ファンド恐慌」と言うタイトルで、週刊誌らしい解説だったね。確かに金融商品取引法の絡み、このような事例のために資金逃避が生まれ、株が下げたのかもしれないね。これだけが理由なら、既に恐くはないが…。明日以降の株価の動きを見ないとなんとも言えないね。

トロ:しかしお前は慎重になったね。そうこうしている内に、住友鉱山など新高値を付けるよ。たしか配当取りの動きで、今日は安いのと違ったの?

かたる:どうも、当初の予想通りの展開だね。10月は戻るが11月はどうかな? 11日にソニーフィナンシャルHDが上場するらしいが…金融セクターは弱いからね。

神主さん:じゃ、これまでの下げは、金融商品取引法の影響だという見方が正しければ、株は上がり始める? そう読んで良いの?

かたる:下げの一因だったことは事実だろうね。この雑誌には、僕がブルドックや村上への日本の対応を批判している根拠が述べられていたね。僕は前から言っているように、大きく下がらないし、大きく上がらない。と思うね。基本的に横這い予想だよ。しばらくは…。やはり株は夢を買うものだから…2割上がりますじゃ。寂しいね。10倍になりますの響きがないとリスクを取る気がしないよ。しかし乾汽船の動きなど見ると、リスクの許容度が高まってきたんだろうね。良い傾向だよ。システマティック・リスクの意味は、この辺にあるんだよ。さて、今日はこの辺で…

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2007年09月21日

9月21日

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かたる:今日は遅くなったので簡単にします。
今日の日経新聞のクレディアのABSの解説は、非常に重要だと思われます。たしか水曜日の「今日の市況」に軽く触れました。銀行株が下がる理由の一因かと思われます。江戸時代に松平定信は「寛政の改革」を実施しました。5年以上の借金棒引きです。この政策で、当時、勢力を握っていた十八大通とよばれる札差は不況に陥り景気は悪化していきました。このたびの法改正によるサラ金業界の損失は兆円単位の損失だと言われています。インターネット関連株の業績が悪化したのもこの影響があります。お金は持っている人が使い、世の中に還元するものでしょう。

今日の相場は意外にしっかりしていました。昨日に引き続き中間配当取りの買いがあるのでしょうが、鉄鋼、非鉄、商社など所謂BRICs関連の素材がらみが確りしています。私はBRICs関連の戻り相場だと思っています。何処まで行けるのか? 新高値を更新できるという人も居りますが、私は多くの銘柄は難しいのではないかと考えております。所謂、二番天井を取りに行く過程でしょう。新高値を更新できるとは思っていませんが、私の考え方が間違っているかもしれません。

化学などの素材株もしっかりしていますね。私には理解できないのですが…意外にアジアの成長に賭ける経営をしている会社の株は確りしていますね。ダイキンなどは代表的な例なのでしょうね。他にも化学の素材がらみの銘柄は軒並み高値圏に株価が位置しています。中国は不思議な国ですね。このインフレを克服できるのですから…色んな噂があります。先日は上海の高層ビルで火災が発生したとか…反政府筋のテロ活動じゃないかと言う見方もあります。格差が拡大し不満が充満しているが当局が報道管制をしいて抑えているという話があります。

この辺りの懸念は日曜日のビスタニュースで述べようと思います。私がBRICs関連に弱気な理由。しかし、この関連株の足元の業績は好調ですね。すこぶる業績は良いのです。半導体関連株の様相が異様な展開です。今日はパイオニアとシャープの話が、公になっていました。株式市場のテーマは、現在の所、やはりBRICs銘柄しかないですね。果たして戻り売りの圧力を撥ね退け高値を更新できるかが10月相場の見所なのでしょう。

もう一つは下げ続ける銀行株の行方ですね。個人投資の勢いは相変わらず低調のようです。今日も広範囲に新安値銘柄が出ていました。相場の格言に「半値戻しは全値戻し」と言うものがありますが…住友鉱山の高値は3280円、先日の安値は1932円です。半値の水準は2606円。昨日、今日と、連日戻り高値を更新しています。来週はどうなるのかな? 今日はこの辺で…

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2007年09月20日

9月20日

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かたる:今日は少し違う動きを感じたね。当初は戻り売りかな?と考えてきたけれど、意外に腰の入った買いが継続していたね。それもBRICs関連を中心に…。僕は世界の流動性が減り、中国のインフレ圧力が増してきているので、商品がらみの銘柄は売りじゃないかと考えていたが…今日の相場は単なるリバウンドではなく、実需の買いがあったような…、サブプライム事件の本家のアメリカ株は既に後遺症を脱して、新しい展開を迎えたように感じるが…株価はまもなく新高値だよ。

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トロ:当たり前じゃないの。原油、金などは新高値だよ。アメリカが利下げした事によりインフレ懸念が再熱するのさ。CRB商品指数も下値の揉み合いを離れてきたよ。再びインフラ整備などの基礎需要関連銘柄が賑やうんじゃないの? 新興国の成長は拡大しているし、需要も大きいよ。BRICs関連はカラ売りだという見方は、当て嵌まらないよ。

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かたる:そうかな? 僕は既に終っているという見方だね。理由は中国の金利引き上げ、インフレにあるね。商業銀行第二位の中国建設銀行は住宅関連融資の削減に動いているというよ。確かに目先は海運指数などに見られるように好調なのだろうが…将来に不安を抱える銘柄が新高値を更新するのが理解できないね。

トロ:新興など目を向けているから盲目になるのさ。この分野は、仮にかたるが言うように中弛みを迎えても復権するね。それが自然だよ。一度、贅沢を覚えた生活はなかなか変えられないよ。中国の車は増え続け、ガソリンの消費量は増えるだろうし、豚肉や牛などを食えば飼料が足りなくなるよ。

かたる:うん、分かるよ。その理屈は…しかし一人あたりのGDPが2000ドルの国がだよ。3万ドルを越える国民より物価の影響を受けないとは思えないね。故に大きく落ちるとは限らないが、需要がついていかないと思うのが自然だね。

トロ:資源高を中国は消化できないので、成長力が落ちる。故に世界の需給バランスが変るという話かな? しかし現実の資源は新高値を更新しているし、海運市況も堅調だね。

かたる:僕には、何故、乾汽船が新高値を更新するのか? 理解できないよ。例えば三井化学なんだけれど、何故、この時期に新高値なのかな? 四季報を見ると一株利益が66円から55円に減るんだね。僕には理解できない現象が沢山あるね。帝人(551円)の一株利益39.6円と東レ(845円)の一株利益40.0円は、ほぼ同じだけれど株価は300円も開きがあるね。やはり広範囲にロング・アンド・ショート戦略が普及しているのかな?

例えば新高値のダイキンは一株利益が188円だけれど株価は5710円だね。売上の伸びはOYL買収による増益だからね。僕にはこの株価は理解できないんだね。やはり時代遅れの感覚なのかな?

トロ:いずれも利益はちゃんとしているね。化学品はアジアでの需要が増えているからね。好業績の銘柄が多いよ。電気化学なども新高値だよ。利益は成長しているがPERは20倍を割っているよ。利益の不安定な新興株などほっといて、ちゃんとした会社を買うと良いよ。日立建機なども新高値を目指すかもしれないよ。公募の打ち返しを吸収してね。

時代や:確かに動きはアジアの隆盛を評価するBRICs銘柄が中心だね。

神主さん:でも個人投資家にとって、動きが鈍いから投資対象には、なかなかならないね。そう思うと、今の市場は個人好みの株は売り、機関投資家好みの株を買う展開なんだね。

時代や:折角、好材料を日経新聞が一面で取り上げたのに…ソフトバンクは、期日の売りに押されていたね。やはり、かたるの考えは間違っているようだね。トロの方が正しいよ。どうも、かたるは予想に走り過ぎていないかい? 自分の空想的な見方を強引に相場に押し込めているような気がするよ。その点、トロは現実論者だね。

かたる:最近は歩が悪いね。僕は相場の方向性が間違っているので、投資家の信認を得られない。市場は個人が潤って意味があるよ。アメリカは株が下がると上がるような政策を直ぐにやるけれど、日本は市場の動きは関係なく、自分たちが正しいと思った行動を取る傾向があるね。まるで市場の動きが間違っているという役人態度だよ。

時代や:おいおい、その言葉を、そっくりお前に返すよ。何が新興株だ。馬鹿らしい。損する株じゃないか。時代の流れ?まるで話になってないよ。

神主さん:これで、やはり株は底入れしたんじゃないの? 野村證券の解説は正しいよ。

かたる:そういえば新日鐵ファンドと言う投資信託があって、値上がり率が一位だったとか…僕には理解できない相場が続くな。BRICs銘柄を買うのが筋なのかね? 中国からインドか…確かにアジアの隆盛は巨大なテーマで反対ではないが、一度、中国の足固めが必要だという認識なんだね。それとも中国政府は株式市場を上手くコントロールして市場原理を応用して資金を市場に還元しつづけ、さらなるGDPの成長率を目指すのかね?

トロ:当たり前だよ。先ほど三井化学の例を、お前は出してけれど企業業績は基本的に増収増益だよ。訳の分からん悪材料が出てくる新興株より歴史背景があり内容の伴った好業績株は良いよ。基本的な発想を変えないと今の相場に付いていけないよ。日本は高成長の続くアジアに地理的に近く、一番、恩恵を受ける立場になる。その実感が鉄鋼などを通じて出来たから、日本企業もどんどん海外進出をしているんだね。やがてどの企業も海外売上が国内を上回るね。

かたる:アジア中心の覇権争いか…

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2007年09月19日

9月19日

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かたる:NY市場は大幅高、FRBは大方の予想の0.25%を上回る0.5%の引き下げを実施し、金利安を素直に受けた市場は大幅高。一方、日本株もこの影響を受け先物から大幅高していたね。いやはや…長かった。まぁ、これで終ったわけじゃないけれど…とりあえず、ホッとしたね。

神主さん:しかし…手放しで喜べない内容だね。中心銘柄と思われる銘柄がないからね。結局、先物からの裁定買いが中心のようで…本物の上げには程遠いよ。しかし0.5%金利を下げたので、原油価格や金価格は更に上がるんじゃないの? …と言うことは、かたるの唱えているBRICs銘柄の復権が相場の流れになるよね。

時代や:そういえば、双日なんか、確りしていたね。PERは割安で中間配当を実施するから買いが入るのだろね。やはり株は業績だよ。

トロ:エッヘン。そうそう、業績の良い株は下げないよ。かたるの主張している新興株はボロボロだけれど、建設機械のコマツ、日立建機、工作機械のオークマ、海運株なんかみんな確りしているよ。新興株なんか、1/5は当たり前、1/10以下の奴がゴロゴロしているよ。やはり株は業績だよ。

かたる:目先の動きに集中するからね。みんな…。もう少し先を見れば良いのに…確かに僕は先を見過ぎているのかもしれない。しかしBRICs銘柄の多くは新高値を切れないはずだよ。基本的に戻り売りだよ。まぁ、あと半年なんだろうね。おそらく米国の利下げで戻るのだろうが…やはり将来に陰りがあるから買いにくいよ。所詮、戻り売りの銘柄だよね。

ところが新興株式の本業は年率20%程度伸びているんだね。多くの新興会社の経営者は若いから拡大路線に走る。その修正のために、2年ほど掛かるのだろうね。楽天が良い例かな? 今回はネット株の収益源の広告に逆風が続いたからね。サラ金の法改正により広告費が激減したから…。ネット産業はそんな環境下でマズマズの成長力だね。

トロ:分からんやつだね、お前は。これだけやられたのに、未だにこだわっているの?

かたる:基本は一つだよ。構造改革を実施する為には効率化を目指さなくてはならないよ。ネットのおかげで僕らは非常に便利になった。この分野に磨きをかけ、アジアの通信インフラ事業へ乗り出し、情報網の覇権を日本が握ることが出来れば、凄い成長の源泉になるね。しかしリーダーの産業にお金を回さない現在の政策が続くと…日本は沈没する。清貧思想では少子高齢化の時代を乗り切れないよ。

トロ:お前の持論だね。GDPが伸びない国にお金は来ないか…。一連の揺り戻し政策が株安を生んで日本の活力を奪ったという説だね。しかしお前の言うことは分かるが…政策に逆らっても何も生まれないよ。損ばかりするじゃないの。やはり政策に沿った投資行動を取らないとだめだよ。

かたる:今日の日経新聞にみずほのPER10倍で安いという表現があったよね。しかし適正な税金を払っている段階ではないよ。実質的な一株利益はもっと低いはずだね。2009年ごろから普通の状態になるんだよね。あと2年は掛かるはず。しかもここに来て嫌な話があったね。クレディアの発行するABS(資産担保証券)に元本割れリスクが生じてきたらしいね。つまり銀行は再び償却を迫られる可能性が出てきたらしいよ。

時代や:サッパリ分からないなぁ~。どういうことなの?

かたる:他の大手サラ金屋もABSを発行して資金調達をしているので、膨大な損失リスクが生まれる可能性が出てきたんだね。もともと、サブプライムローンの問題に危機懸念が生じたのはムーディーズが格下げをした事により事態が悪化したんだね。仮にサラ金業界のABSに対し、公認会計士が厳密に引き当てを求めたら金額が大きいから大変なんじゃないの?ヘッジファンドが、カラ売りを仕掛けているという話もあるようだよ。

時代や:それで銀行株が急落しているんだ。サブプライム問題かと思ったら…

かたる:いや、分からないよ。いろんな説があるからね。業績は伸びない。金融工学を駆使した証券を買わない行動を懸念する声もあるが、金融庁に指導されているから仕方ないね。何しろ日本は新しいビジネスチャンスに挑戦する機会を、役人管理が奪っているから、日本の悪性政策を悲観すれば、銀行株は売りの対象になるからね。

神主さん:まさか2003年の再来をイメージしているんじゃないだろうね?

かたる:まさか…。しかし現状の日本の政策をみると、やはり銀行株はカラ売りの対象になるよ。

時代や:えっ!ここまで下がっているのに、まだ下がるの?

かたる:そうならないことを祈っているね。僕は日本の政策次第だと思うよ。しかし金融庁の指導はすごいね。危ない証券は買わせない。収益還元法により土地ビジネスにも資金の出し方を厳密に検査しているからね。余程、バブルのジレンマがあるのだろう。収益チャンスをみんな認めないんだから、当然、銀行の収益は落ちるよ。

神主さん:強気のかたるが、めちゃ弱気になっているね。野村證券など多くのアナリストは底入れ宣言をしているよ。

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かたる:まだ分からないよ。先物からの上げじゃ…それに筋が違うような…気がするの。

トロ:新興株じゃないから不満のわけだね。しかし業績がついてない株を取り上げるわけにはいかんよ

かたる:新興株式はPBRが1倍以下まで売られているような不人気だね。誰も買わないから極端に人気が離散している様子が伺えるよ。故に僅かな信用の期日売りや投げに脆くも株価が下げている。下げが下げをよぶ展開だからね。異常な水準で何れ訂正されるのだけれど…

トロ:あまり肩入れしないほうが…良いよ。

かたる:マザーズ指数の動きを見ると、日本の姿が見えてくるね。何故、既得権力者を守る政策を実施するのかね? マザーズ市場から第二、第三のソフトバンクが生まれないと日本の明日はないと思うよ。市場経済は必要なところにお金を回す仕組みのはずだよ。新日鐵のような会社に資金を用意する必要はないよ。逆だよね。新日鐵は自社株買いを積極的にやり、新興市場に市場の資金を還元させないとならないよ。

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日本は不思議な市場だよ。既にグローバル競争に買っているトヨタを推奨してどうするのかな?トヨタなどは自前で稼いだお金で自社株買いをする会社だよ。正しいお金の流れを作らないと日本の将来はないと思うね。GDPを成長させないと少子高齢化の時代は乗り切れないよ。そろそろ会計不安も終わり、何かスターが生まれても良い頃だよ。注目したね。

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2007年09月18日

9月18日

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かたる:NY市場は三日ぶりに反落、日本ではサブプライムと騒いでいるが、本家のアメリカは意外にしっかりしている様子。しかしフランスのバリバ銀行ショックに続き、イングランドではノーザン・ロック銀行と言う中堅の銀行が、英中央銀行から救済融資を受けているという。取り付け騒ぎに発展する展開のようで、なにやら怪しい展開が続いている。

日本では中堅のサラ金業のクレディアが過払い利息返済請求に苦しみ、財務が悪化し民事再生法の適用を申請したという。軒並みサラ金株は新安値を更新している。この動きは多重債務者への貸付を見直す法整備の本番がこらから行われ、未だにサラ金株は底値が見えない。ずいぶん下がっているにも拘らず…。法令改正は重要なんだね。

時代や:今晩のFOMCでは利下げは確定で、幅に注目が集まっているようだけれど、どうなの?

かたる:うん、金融新聞によると0.25%と言う見方が大勢だと言われているね。僕は0.5%を下げるべきだと思うが…

神主さん:たしか…かたるは今週の株は高くなり10月まで戻し、11月が近づくと再び下げるという見方だったね。

かたる:うん、しかしチャーチストに言わせると、10月のあたまが底で、このあと、株は上がるというご託宣だったね。

トロ:そうそう、今日も株は下げたけれど、業績は良いし…。PERは低いし、株は上がるはずだけれどね。

かたる:日本人は金魚の糞みたいな人種だからね。自ら決断はしないし、自分から行動を起こさないね。残念だよ。昼食に出かけるサラリーマンを見れば分かるね。多くは仲間と連れ立って飯を食べに行くね。そうして…「じゃ、俺も同じものを」って注文している。そうして会社の上司の話や芸能人などの噂話…株に向いてないね。

トロ:まぁ、良いんじゃないの。それで…
そろそろ調整も一巡をして、普通の相場に戻るだろうね。ここは買い場だよ。好業績の銘柄を買えば良いよ。何しろ低PERだからね。

かたる:いくら論理的に安くても、株主を選択する会社組織を応援する日本じゃ…。貴重なお金を日本に投じないだろうね。何度も言うが、一連の揺り戻し政策の総仕上げが福田さんなのだろうね。安倍政権の頃の農林大臣などのスキャンダルを、おそらく役人サイドから情報がマスコミに流れていたんじゃないのかな? 今度は彼らの仲間が首相だから、前回のような情報は、マスコミにリークされないだろうね。

トロ:どうして、そう言う発想になるのかね? だいたい考えすぎだよ。お前こそ中傷が好きじゃないの。

かたる:中傷か…ライブドア、村上ファンド、ブルドック、新日鐵、TBSなどの基本的に構造対立が今日のジレンマを生んでいる。介護の人の給料はおよそ20万円前後、その給料で休日出勤や夜間出勤をこなさなくてはなりません。キャノンの偽装請負問題も同じ土壌だね。株が下がっているが、自分が持っている株だけじゃないよ。基本的に全銘柄が下がっているんだね。

トロ:下げている言い訳をしているね。

かたる:まぁ、言い訳に聞こえるかもしれないね。銀行株も新安値だからね。

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神主さん:それにしても個人投資家はメチャメチャだね。株をやめる人が続出しているというね。

かたる:尋常な下げ幅でないからね。1/2、1/3は当たり前、なかには1/5や1/10などの銘柄がゴロゴロしているよ。ノーザン・ロックなど見ると、世界の流動性はかなり縮小しているね。当分は大型株の復権は無理だろうね。おそらく横這い波動で、材料株物色に終止するのだろう。

時代や:弱気なかたるが、正解かね。トロの話より…

トロ:少し伸びているだけさ。10月から株は上がるよ。もう少しの辛抱だね。

時代や:それにしても連日の値下がりで、それも異常な下げ方の銘柄が多いね。どうしたなの?

かたる:みんな許容限度を越え、儲かってないから、恐怖心だけが先行するのだろうね。故に、投げが投げを呼ぶ展開だね。このような場面は下げるだけ下げないと…買うほうにとって見れば、業績の見込みのある銘柄を安い価格で買うチャンスなのに…。新興株などは既に1年半以上下げている位置だから、反発も近いと思うが…。これまでは株の反発は、みんな、単発で直ぐに下げるパターンが多かったからね。

神主さん:やはり外人投資家の冷めた態度が問題かね。

かたる:一連の揺り戻しは、罪が大きいよ。介護の問題も派遣の問題も仕方ないのだろう。失われた時代を通じて、構造改革をしてきたが、キャノンの偽装請け合いなどのシステムのおかげで、ようやく日本はグローバル競争に対応できたわけなんだね。それを「格差社会の是正」の一言で否定するということは、グローバル企業は国内工場を選択しないで、海外に移転することを示すからね。

日本株が大きく上がる場面があるとすれば、はやく現状の置かれた日本を認め、制度改革を受け入れないとならないね。ところが福田康夫さんは71歳だからね。どう考えても行動的な動きを臨むことはできない。若さがないとリスクを取らないからね。なんとか民主党との間で本当の政策論争に発展すれば、日本株が上がる芽が出てくるのに…どうなるかな?

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2007年09月14日

9月14日

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かたる:今日は遅くなりましたので簡単にします。
SQは買い優勢の様子で高く、個別銘柄はリバウンド銘柄の物色が中心のようでした。来週にもFOMCでの利下げが行われ、自民党総裁選も福田氏で決まりだとか…官僚社会主義派の巻き返しが見事に決まり、改革派の後退が鮮明になるのでしょう。

アメリカではGMが労働組合運営型の医療基金の創設が材料で医療費の負担軽減が株価を押し上げたとか…ウォッチ銘柄のカントリーワイドは120億ドルの追加借り入れ枠の確保が材料で上昇したといいます。株価は18.93ドル。一方、ポールソン米財務長官はサブプライムの把握には時間が掛かると表明しています。

今日の日本株は先物主導で高く、リバウンドの域を出なかったようです。最近、下落が続き懸念されている銀行株は新安値の更新の後に高くなりました。日立が新安値更新するなど、相場は高かったけれど弱い相場展開が続く印象。原油価格は高値を更新しています。主役不在の戻り相場はリバウンドの可能性が高いのか? 今後の流れに注目する次第。例えば戻りの域だが、携帯部門を売却する三洋電機が久しぶりに動いていました。相場の反発は予想されますが、当面は戻り売り相場の展開かな? 何処まで戻るかが今後の焦点のような気がします。今日はこの辺で…

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2007年09月13日

9月13日

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かたる:市場には理解しがたい動きが幾つかある。例えば、原油価格の動向。OPECは50万バーレル増産するというが…市況は新高値を付けている。その理由は以下のホームページで詳しく解説されているが…

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http://www.gci-klug.jp/crudeoil/07/09/13/post_3306.php

僕には理解し辛い動きだね。サブプライムローン問題から投機資金が縮小され、商品相場に流れていた資金も減ると考えていた。世界の市場で流動性が減るから、当然、リスクの高い新興国への投資は減るのだろう。故に新興国(BRICs)の固定資本投資も減り、世界の需要は減るので、商品指標は下がるという読みなんだね。

トロ:その考え方はおかしいんじゃないの? 既にイスラム金融社会の見られるように、独自の投資を始めている。今までは先進国に投資をしてきたが、オイルマネーなどは直接投資に乗り出しているね。お前の考えは古いよ。

時代や:そうそう、買ったら株は売らずに買い続ける姿勢は、高度成長時代の時代的背景を欠いた動きだよ。おかげで、えらい損失だよ。

神主さん:ここに来て相場の動きがおかしくない? どうも外人投資家は資金の引き上げを考えているようだよ。外人持ち株比率の高い株には好業績でも注意したほうが良さそうだよ。例えば住友チタンなど…

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かたる:そうでしょう。商品がらみは危ないと思うけれどね。チタンは航空機などに使われるのだけれど、足元の業績は好調だよね。しかし外人投資家は売り始めている。でも市況関連にしては割高水準だったからね。株価はかなり先取りしているのだろう。目先はかなりマイナス乖離が開いているね。だから反発をするかもしれないが、流れは決まっているだろう。

僕には原油価格も似たようなものに見えるんだね。逃げる為の上げかな?とも考えているよ。既に5年ほど上げ続けているね。2002年の頃は20ドル前後だったから…。思い出すね。あれは日揮を取り上げた頃の話だね。あの時も苦労したね。1年も待たされて…

時代や:待たされるだけなら良いが…なかには、ひどいものもあったからね。まぁ、既に諦めたから良いけれど…ところで今後の展開はどうなのかね? 総理大臣が変るわけだからね。しかし突然だったね。何故、辞めたのかね? あの記者会見の他に何かあるね。

かたる:色々言われているね。有名人になると叩かれるからね。かわいそうに…脱税の問題や女の問題、病気説もあるし…色々あるね。原因は分からないが、僕なら最後までやるな。叩かれても、叩かれても…雑草の如く。正しいと思った道を歩むだけ。「人事を尽くして天命を待つ」って言葉もあるし…

神主さん:後継総裁には麻生だとか…市場で言われていたが、ここに来て福田氏が有力になってきたようだね。

かたる:僕には、なにやら戦略にみえるね。農林水産省の連続不祥事、更に厚生労働省など…改革派の政権を潰し、官僚社会主義の復活政権の誕生を目指す動きをね。思い返せば、昨年のライブドアで、全ての決着が付いたように思うよ。昨年の6月、7月の連続パンチで大きくやられ、それ以来、新興株式はやられっ放しだよ。残念だけれど、これが日本なのだろう。今日の日経新聞にも書いてあったけれどPBR1倍を割り込む有配銘柄がゴロゴロする理由が分からない。

やはりブルドックの影響があるのだろうね。新日鐵にTBSと一連の動きを見ると、この動きが正しいような世論だからね。僕の考えは異端児の考え方だね。失われた時代の反省もなく、外国資本の流入で地価などが上がってきたのに…、喉もと過ぎればなんとやら。折角、育ってきた市場参加者も元の木阿弥か…まぁ、僕もその片棒を担いだような結果だけれど…残念だね。ゴメンね。

時代や:珍しいね。相場はどうなるの? お前は電機、BRICs、新興と言っていたが…

かたる:今日の日経には、自社株買いの話しが載っていたね。薬品株の…相場が不透明になってくるとディフェンシブストックが活躍するからね。

トロ:武田にアステラスか…しかし、わしは好業績のBRICs銘柄だね。新高値のダイキンなどは一連の流れの中にあるよ。

時代や:富士通ゼネラルは強かったよ。

トロ:そんな与太もんは駄目なの。かたる銘柄と一緒だよ。ハハハ…

時代や:仮に福田になると相場はどうなるの?

かたる:揺り戻しなんだろうね。その動きが続く事になる。良く思うんだけれど、日本は他人の噂や中傷が好きだからね。ほら、井戸端会議と言うのがあるじゃない。テレビも週刊誌もみんなそうだよ。ネットでも…芸能人の噂話が上位を占めているね。くだらない。やはり村論理が強く残っているから、告発などがあると飛ばされるんだね。プリズン・ブレイクの刑務所みたいだよ。

気になるのは、やはり銀行株の動きだね。折角、キャノンの偽装請負問題が話題になっているのだから、法律問題を背景に、移民政策の話しなどを含め、政策論争に発展して欲しいね。それにしても市場の動きは嫌な感じだね。今の動きは90年代への逆戻り相場みたいに感じるよ。

トロ:そりゃ、それだけやられれば、人間は弱気になるね。ここは絶好の買い場だよ。既にPER16倍だよ。

かたる:普通、常識がどんな株にも働くが、ブルドック以来、日本株はものさしがなくなったんじゃないの? だって株を買っても経営に文句を言えないんだもの。仲間だけでやっている閉鎖的な市場なんだから…これじゃ、日本株なんか買えないよ。

トロ:やはりかたるは、相当、重症だね。かわいそうに…

かたる:僕は大きく下がるとは思ってないよ。ただ、失望感が強いだけだよ。一連の流れがね。これで福田になり財政再建論が叫ばれ、キャピタルゲイン税の引き上げや、消費税の引き上げなど清貧思想が跋扈すると思うと…強気になれないだけだね。当面はボックス相場なんじゃないの。

でも「悲観の中で強き相場が生まれる」わけで…既に芽生えているかもしれないね。ひょっとすれば、今、買っている銘柄かもしれないし…これから大きく上がってくる銘柄かもしれない。注意深く局面を見ていかないと…ともかく、共に頑張ろうね。

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2007年09月12日

9月12日

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かたる:いやはや、ビックリしたね。まさかこの時点で安倍首相が辞意を表明するとは…自民党から容認されなかったんだね。APECでの「職を賭す」と言う表明が、引き金になったようだね。日本は面白い国だね。総理大臣が国民投票で決まっていないので、衆議院や参議院の選挙が基本的に信任投票になる。その参議院選挙で、先頃、大敗し党内からも官僚からも軽視された首相は、きっと、今の僕のように四面楚歌の立場だったんだろうね。

トロ:いやはや、SQやFOMCを控え、日本株式は弱い展開だね。好業績なんだから、買えば良いのに…。日本はアジアの発展で、一番、恩恵を受ける国だよ。貿易統計にも表れているよ。

時代や:かたるはサブプライム問題の発生により、流動性の欠如が成長率を下げるという見方だよね。

かたる:まぁね。中国は消費者物価が上がっているという。豚肉などの食料品を中心に消費者物価が8月は6.5%上昇したそうだね。7月は5.6%の上昇だし、でも1-8月は3.9%なんだってね。

時代や:どうして、そんなに中国の消費者物価水準や貿易統計に拘るの?

かたる:あまり詳しくは書けないよ。ビスタニュースの読者に悪いもの。何れ、起こる可能性が近づいているのだろう。この影響は既に機械受注にも現れているとか…。今日の新聞には好調な機械受注の「影の部分」の話しが載っていたね。故に、トロのように強気になれない。

もう一つ気になる要素があるかな? 今朝のニュースを見ていたらトルシェECB総裁がサブプライム問題で透明性の発言をしていたね。やはり、この問題は時間がかかりそうだね。僕はアメリカ大統領が対策発言をしたので、収拾に向かっていると思うが…

神主さん:18日のFOMCではゴールドマンサックスが0.5%のFF金利引き下げ予想をしていたね。

かたる:うん、問題はサブプライムだけではない可能性があるからね。

神主さん:そういえば、外資は金融庁の過剰な締め付けに、へきへきしていると言っていたね。この辺りの影響もあるかな? 外人投資家は、かなり株を売っているようだし…

かたる:そうだね。日本は過渡期にあるからね。今までは事前に行政指導が行われていたが、最近は、事後に法令違反で取り締まれるから…。きっと、この行き過ぎた解釈が背景にあるので、戸惑っているんだろうね。この度のサブプライム問題も進化する金融工学に法令がついていかないというか…。一般化してないので問題が大きくなったのだろう。今回のサブプライムの問題はグレーな部分が多く、格付け会社が慌てて格付けの修正に動いたことも問題を大きくしているんだね。格付け会社の信用度も試されている。

時代や:やはり、かたるは一連の政策決定が、株安に繋がっていると思うんだね。

かたる:うん、『白河の清き流れに住みあきて むかしの田沼いまはなつかし』と言う言葉があるように、成長路線を堅持するなら多少のはみ出しを認めて、世の中がバブル状態になるまで成長路線を維持すべきだよ。ところが松平定信のような清貧思想路線を今の日本は歩んでいるね。成長率は落ちるわね。こりゃ…。折角、失われた時代の90年代の過剰債務、過剰人員、過剰生産能力を乗り越えて、経済が上向いた所なのに…金利は上げるし、規制の強化はするし…

ライブドアに、村上ファンド、グッドウィルにフルキャスト、おまけに新日鐵の株式の持ち合いだよ。ブルドックでは市場主義のはずの株主が、8割も持っている株価が下がることを喜ぶんだよ。最高裁は株主に色を付けるしね。嫌になるよ。10年以上もかけて、コーポレート・ガバナンスを意識してきたのに…、また既得権力者の官僚社会主義の復活だからね。株が下がるのは仕方がない。

トロ:お前は自分の失敗を、政策に転嫁してないか?

かたる:うん、そうかもしれない。僕の銘柄の選び方は日本が成長する為に必要な銘柄を選ぶからね。

トロ:なにが新興会社の馬鹿株を取り上げて、どこが成長するのに、必要なの? よく言うよ。

かたる:まぁ、お前には理解しづらいだろうね。だけれど、僕は基本的に、このままどんどん株が下がるとは思っていないよ。今週末あたりが、一番きついかな? 来週には、とりあえず少し戻すだろう。

時代や:しかし11月が一番くらいと思っているんだよね。

かたる:そうだね。12月決算なのでヘッジファンドが決算を乗り越えないとならないからね。問題は政策だね。安倍さんは真面目な人だね。責任感で潰れたのだろうね。残念だね。これでばら撒き行政が復活したら…早速、予算は増額されているし…税収が増えてもこれじゃ効果がないよ。

やはり日本の成長は小さな政府で規制のない社会。基本的に官の仕事を減らし民に移行するべきなんだね。郵政民営化は代表例だよ。批判があるのは分かるけれど、日本には時間がない。何故、多少のはみ出しを認め、成長路線を堅持しないのかな? 不思議だね。何故、持合を復活させるの? IASになれば持合い株は投資有価証券になり含み利益は貸借対照表に組み入れて、利益の計上が迫られるんだよね。たしか…違うかな? やりにくくなるはずだよね。元来、日本以外に、株式の持ち合いなどと言う概念はないからね。

時代や:個別株では方向性は何処にあるの? 今、考えられているのはBRICs、弱電、新興ぐらい?

かたる:うん。後はバイオが出てくるかも…しかし当面はリバウンドの幅だろうね。なんとか新興株に頑張ってもらいたいが、リスクを負う外人も個人投資家もやられているし…日本の機関投資家は動きが鈍いからね。

トロ:事業法人が株を買うよ。自社株買い。故にやはり好業績のBRICs関連が一番じゃないの?

時代や:ところで…かたるの主力株は、下がる一方だけれど…システマティックリスクで片付けられる?

かたる:そうだね。少しコメントを書こうかね。基本的に僕の考えは変らないが…今日はSNSで少し補足をしようか…

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2007年09月11日

9月11日

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かたる:アメリカでは来週にFOMCが開かれFF金利の行方が注目されているが、大方の予想は0.25%の引き下げと小幅なものになるとの意見が多い。注目されるカントリーワイド・フィナンシャルの株価が再び下げてきた。昨日は17.21ドルだという。問題となるのは金利と住宅価格の推移だが…下はヤフーファイナンスからと、S&P社が統計を取っているケース・シラー住宅価格指数の推移です。

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トロ:サブプライム問題は長引くという一般的な観測が定説化してきたらしいね。

かたる:僕は既に大統領が動き始めたので、問題の収拾に向かっていると思うよ。ただ、それよりアメリカ景気の動向が心配になってきたのだろうね。雇用統計は4年ぶりとか言っていた? 2003年の8月以来の前月比でマイナスになっていると言う。グリーンスパンに対する住宅バブル容認の姿勢を責める動きが一部にあるが、僕は彼の考えを支持するね。彼は今年初め早く金利を下げろと言っていたよ。FOMCでは0.25%の引き下げ説が多いようだけれど、ここは0.5%の引き下げをすべきだね。

トロ:しかし米国債の売り越しの動きがあるようで、金利を引き下げるとリファイナンスが上手く機能しなくなる心配があるようだね。でも景気は悪化よりインフレ懸念の方が気になるのじゃないの?

かたる:まだ大きく言われてないが、スタグフレーション懸念が生じる?

トロ:アメリカ景気は減速をしているが、後退するほどじゃないよ。まだ成長しているよ。過度に悲観することはないよ。

神主さん:立花証券の石井会長が講演をして、株は今年の2月の18300円が高値とか…これから先は厳しくなるという見通しを述べていたよ。理由は参議院選挙で自民党が大敗しテロ対策特別措置法の延長が決まらないと、加工貿易国の日本は大変だということらしいね。今までは買いが8に、売りが2だったけれど、今度は売りが8に、買いが2の割合にしろと言うことを言っていたよ。

トロ:中国の成長もあるし、インドも控えているし、需要はこれからだよ。サブプライム問題は一時的な問題で流動性が失われたけれど、時間の経過と共に回復してくるよ。ここは好業績銘柄のアジア・インフラ関連株を買う絶好のチャンスだよ。

かたる:今日、中国の8月の貿易収支が発表されたよ。2007年の1-8月の輸出は7657億ドルで前年同期比なんと27.7%も増えているという。貿易収支の黒字額は1617億ドルだというね。昨年は1年で2177億ドルだよ。この伸び率で輸出の依存率を計算するとGDP比39%になるよ。果たしてトロの意見が実現するかどうか…

時代や:強気のトロに、弱気のかたるか…
ところで銀行株は弱いね。三井住友銀行は反発したけれど、最安値を更新したね。

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かたる:うん、気になるね。やはり銀行株の下げは…株を持ってないけれど。昨日のNHKの介護の特集番組を見た?たしか「コムソンショック」とか言う題名だったけれど…。厚生労働省の処分が適正だという人は多いけれど、昨日の番組を見ると考えさせられると思うよ。僕には、何故、儲けることが悪いのか、時価総額を大きくすることが悪いのか?分からないね。まぁ、不正な手段で報酬を得ていた詐欺のような行為だったので処分されたのだろうが…

あの実態を見ると、コムソンのとった行動の方が、実態にあった処置のような気がするね。当事者同士が納得して利益になっているが、役人がそれはおかしいと法令遵守強要する。現場のヘルパーは戸惑っていたね。僕ら金融界もそうだよ。お客様と証券マンの間では問題ないが、法令遵守をやろうとするとトラブルになる。もともと法令が現場に合ってないケースがあるんだね。今、起こっているフルキャストも同じ土壌の問題だと思うね。

トロ:ルールを守るのは当たり前だよ。不正請求なんておかしいよ。

かたる:確かにそうだね。しかしそのルールが間違っていたら? 間違った法律を守るの?ここで市場原理の話しが出てくるよ。丁度、ビスタニュースの原稿で吉田先生が書かれていたよ。

『品物の利用者は「ありがとう」の言葉を添えて対価を渡し、生産者も「ありがとう」の言葉とともに品物を渡す。「ありがとう」の言葉は、取引に参加する者が取引の前より良い状態になった時に交わされる。豊かな経済の指標は、貨幣額で測定する以前から、取引当事者のあいだで交される「ありがとう」の数にある。』 

市場経済と言うのは上手くできているね。僕はもう少し市場原理を信じて規制の少ない小さな政府を目指すべきだと思うね。これから起こるテロ防止特別措置法の延長問題など含め日本は真剣に議論を進めないと…すでにGDPは再びマイナスの世界なんだから…

神主さん:機械受注は予想より良かったというね。工作機械などは高水準の受注で…好調らしいよ。まぁ、株価に反応がなかったけれど…ここで二番底を確認するかね?

トロ:SQを控え、3連休、そうして来週はFOMCだね。そろそろ本格的に反発するんじゃないの? やはり、ここは買いだよ。絶好の買い場の提供だね。

かたる:買うより売り場、探しじゃないの。アジアの隆盛を期待するのは分かるけれど…肝心の日本は揉めにもめている。PERは17倍と割安なので株が下がるということは考えづらいが、トロが考えるような、どんどん上がるシナリオも難しいね。当面は一進一退だろうね。やはり新興株の動きに注目したいよ。ヤフーの信用買い残は少ないね。こんな事は過去にあったのかな? 僕は整理を続けている新興株の復権に賭けたいね。

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2007年09月10日

9月10日

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かたる:アメリカでは8月の非農業部門雇用者数は前月比4000人減。市場予想(11万2000人増)に反して、2003年8月以来4年ぶりに前月比で減少したそうです。更に米抵当銀行協会(MBA)が6日発表した4―6月期の住宅ローンの差し押さえ率は0.65%と過去最高水準に上昇。前日発表の7月の仮契約住宅販売指数が大きく低下したことと併せ、住宅ローン事業を取り巻く環境の厳しさが意識され売りが膨らんだといいます。

一方、国内では内閣府が発表した4―6月期の国内総生産(GDP)改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.3%減となり、8月13日に発表した速報値(0.1%増)から下方修正され年率換算でも1.2%減と、速報値(0.5%増)から下方修正をしました。名目GDPの改定値は前期比0.2%減(速報値は0.3%増)、年率では0.7%減(同1.1%増)だったそうです。民間設備投資が前期比1.2%減(速報値は1.2%増)が主因といわれています。

神主さん:それにしてもよく下げるね。NY株より日本株の方が、下げがきついのはどうしてかね? サブプライムの問題だけではないね。政治の不安もあるのかね?

かたる:テロ対策特別措置法の延長問題に関して、安倍首相は補給活動が継続不可能になった場合は「当然、職責にしがみつくことはない」と述べ、継続ができなくなった場合には内閣総辞職すると受け取れる意思を表明したという報道もあったね。折角の内閣は翼をもがれている印象だね。

トロ:もがれる? なくなるという意味か…へんな言葉。
まぁ、サブプライム問題は住宅が担保なので米国のGDPの規模や住宅ローンの規模からしても小さい問題だという話があるからね。はやり好業績の株を狙うのが良いのじゃないの。ダイキンなんかは、上場来の最高値だもんね。

時代や:エアコンなら富士通ゼネラルも可能性がある?

トロ:貧困の発想だね。何でも業界トップが良いよ。グローバル化に対応できる会社でないと将来性はないよ。

神主さん:サブプライム問題から世界の流動性が減り、世界景気に暗雲がたちこめるとか…アメリカの景気は悪いようだね。つまりアメリカはサブプライムから景気が悪化し、金利引き下げるから、日米の金利差が縮小して円高になるんだね。

トロ:どうかな? 景気が悪化するという考え方は当たっているかどうか…基本的には原油価格や金の価格が上がっているように、未だに資源需要は続いているよ。景気悪化よりインフレ警戒?を優先させるかもしれないね。

かたる:アメリカ景気にスタグフレーション懸念が生まれてきたのかな?

時代や:なんだっけ、そのスタグフレーションって?

かたる:インフレ(物価水準の上昇)と景気後退が同時に発生したことを指すんだね。これは性質が悪いね。僕は物価の上昇など無視して、景気対策を優先させるべきだと思うね。

トロ:つまり利下げだね。アメリカでは0.25%の引き下げ予想が一般的だね。なかには0.5%の引き下げも予想されているが…

時代や:先日は公定歩合を0.5%下げたんだね。今度はFF金利? この違いは何?

かたる:公定歩合は中央銀行が市中銀行に貸し出す金利、FF金利は一般的な貸出金利だね。つまり多くの経済活動に関わる金利はFF金利だね。この金利を下げればサブプライム問題も軽減されるね。何故なら、サブプライム問題は低金利から高金利に移ったために金利負担が増え払えなくなった住宅ローン返済者の話だから…金利が下がれば延滞率は減るよ。

神主さん:あまりアメリカの規模から考えると影響は少ないといわれているのに…どうして尾を引くのかね?

かたる:RMBS(住宅担保証券)を素に、CDO(債務担保証券)に加工し、CPなどに混ぜて売ったものだから、実態の把握に時間が掛かるのだろうね。しかしアメリカの住宅価格動向は上昇から下降に移ったといっても、前年度比マイナスになったかどうか…つまり、まだ大きく住宅価格は下げてないから、素を安く買えば儲かるね。そう深刻な問題でもない。

神主さん:それでは、何故、尾を引くの?

かたる:たぶん、僕がビスタニュースの原稿に書いた懸念があるのだろうね。

時代や:多くの読者はビスタを読んでないから、理由が分からないよ。

かたる:僕だって推測さ。株は将来のことを予想するわけだから、実現するかどうか、分からないからね。でも色んな数字からみるとありえるね。例えばヒントとして日本のGDPに対する輸出比率は16%程度だけれど…中国は…この数字は輸出額だけだから、実際は貿易収支を基準に考えるべきかな? まぁ、株の場合は、どの程度、先を読み、どの程度、株価にその現象(予測)を織り込むかを見極めるものだからね。難しいよ。

時代や:最近、かたるは弱気で、トロは、結構、強気だよね。

トロ:損をしている奴は弱気になるよ。当たり前だね。世界景気の成長の源泉はBRICsの成長にあるよ。人口の多いアジアの経済圏の拡大が世界の企業収益を支えるんだよ。故にBRICs関連は復活するさ。好業績だからね。確かに市況ものをPER20倍程度まで買ったアルキャンの例はいくらM&Aでも行き過ぎかもしれないが…PER15倍程度ならこれからインドもあるし…評価できるよ。故にサブプライム問題で下げたところの好業績のグローバル企業は絶好の買い場だよ。こんな所で弱気になる必要はないよ。

時代や:かたるは北京オリンピックで需要が一巡する見方なの?

かたる:まぁ、それもあるが…もっとも問題なのは、急ぎすぎた市場化の反動があると思うんだね。

時代や:サッパリ分からないよ。何よ、反動って…。

かたる:例えば、公害とか…環境問題とか…日本も水俣病など四日市公害訴訟など、たくさんの問題が高度成長期にあったね。これは自然の摂理だよ。振り子は必ず揺り戻しがあるよ。

神主さん:楽天が、この下げの中で高かったね。

かたる:うん、ヤフーも通常の下げだね。上がった割りに、下がらない。僕はやはり新興株の時間調整は終わりを感じるね。いろんな面でその現象は見られるよ。今日の下げは、そのことを確信させる下げだったかもしれないね。果たして僕の予想は当たるかどうか…

トロ:ふん。ハズレ屋の予想なんて、迷惑なだけだね。

かたる:僕は株屋だからね。自分の意見を信じるよ。自分が立てた相場シナリオは、それなりの背景があり理由があるからね。後は日本国の政治が確り機能してくれれば良いな。頑張って欲しいものだね。どんどん下がるシナリオは、今のところ希薄だね。市場に力はないが…徐々に、新しい力が生まれると思うけれど…楽しみな週だね。

時代や:下げが楽しみなの?

かたる:まさか…。自分の相場シナリオが確認される週に、今週は成る可能性があるんだね。だから楽しみなのさ。さぁ、体力勝負の展開だけれど…互いに頑張ろうね。

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2007年09月07日

9月7日

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かたる:今日は簡単に済ませましょう。

今日は嬉しいことがありました。TBSが、第三者機関の「企業価値評価特別委員会」から「買収防衛策を現時点では発動しない」との勧告を受けたと発表しました。これで少しは日本株に対する信頼が残ることでしょう。ライブドア、村上ファンド、ブルドック…以来、負け続けていた市場原理の考え方が、多少は日本でも芽生えているという認識が残ったのでしょう。小泉政権の誕生からコーポレートガバナンスの話しが生まれ、株式の持ち合い行動を解消する動きが90年代に一貫して進んできました。ところが2006年辺りから再び日本的な官僚社会主義の巻き返しが始まります。

景気の回復が見え始めると、途端に官僚社会主義の復活が昨年初めから始まりました。小泉政権の退任を待っていたかのように…ブルドックの結果を見て日本株の低迷が予想されました。案の定、昨年からの揺り戻し政策のために、成長率の陰りが見え始めてきました。来週に発表されるGDPはマイナス成長といわれています。政策の重要性を知る日本株の動向です。失われた時代を経て構造改革が促進されたはずなのに…旧態勢力の巻き返しです。揺り戻しは心地良いですからね。改革は誰もが嫌います。

今日のTBS・楽天問題は日本にも良識はあるよ。と言う証明ですね。この事件が切っ掛けで、再び本来の流れが動き始めるかもしれませんね。この意味は明日のビスタニュースの原稿で書きましょう。

多くの方から個別株に対するメールを頂きます。基本路線はなんら変りありません。それにも拘らず、何故、株は下がるの? と疑問に思われるでしょうが…。基本的に手が入らない株は下がるのですね。株の基本は上がるのでなく下がるのです。そうしてサブプライム問題で動揺が生まれ不透明になれば尚更、市場変動による影響を受けます。システマティックリスクの影響をもろに受けるのです。そう言うことなのです。これで回答になっていると思うかどうか…あまり具体的に言っても仕方ありませんから…

実は今日の日経流通新聞の最終面の小澤征良(おざわせいら)のコラムに良い文章が載っていました。

「偶然と言う事について考えることがある。…
ある人が『自分のところへやってきた出来事を、自分がきちんとキャッチできずに通り越してしまったら、その人にとってその出来事は全く起こらなかったも同然なんだよ。』…最近その意味が体感できるようになった。それはたぶん英語の格言に似ている。『Beauty is in the eyes of the beholder』美しさは見る人の目の中にあるという意味だそうです。」
全文を書き写せば良いのでしょうが…大変なので「耳を澄まし、五感を柔らかくひらき、人生に流れてくる偶然を、すっと両手ですくい上げることができたなら。きっと一見、変らない日々には、無数の小さな輝きが星屑のようにちりばめられている。それが見えてきそうな気がしている。」と結ばれています。

相場の一緒なのでしょうね。人生の摂理でしょうか? 彼女に少し興味を覚えました。

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2007年09月06日

9月6日

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かたる:アメリカ景気にかげりが見え始めると言います。中古住宅販売の先行指数である仮契約指数が前月比12.2%減となり2001年以来の低水準とか…。民間の給与計算会社発表の雇用統計から増加数が大幅に下回る可能性があると言います。二大消費財である住宅や車の不振が続き、サブプラム問題とアメリカ景気は完全な減速懸念が生まれていると言います。

トロ:まぁ、北米の悪化は前から分かっていたからね。欧州とアジアの景気、それに最近はイスラム社会も見逃せないよ。そういえば、日経新聞にはECBが利上げを見送ると報道していたね。

神主さん:年内、2回の利上げ説が大勢を占めていたのに…、やはりサブプライムの影響かね?

かたる:日本では被害がなく深刻化されてないけれど、CP市場はなかなか動かないように金融新聞に報じられていたよ。日本に居る分じゃ、分かりにくいけれど、意外に深刻かもしれないね。RMBS(住宅ローン担保証券)などを軸にしてCDO(債務担保証券)に加工し金融機関に販売していたが、このCDOの中身がはっきりせずに、市場が不信感に陥っておりABCP(資産担保コマーシャルペーパー)への不信感から、CP市場が機能不全に陥っているらしいんだね。

時代や:ずいぶんアルファベットが並んでいるね。つまり、どういうことなの?

かたる:銀行間の短期金融市場が正常に機能してないと言う話らしいよ。金融新聞の報道では正常化までに1ヶ月ほど掛かるという話だね。常識的に考えれば、証券は住宅ローンが元になっているから焦げ付きは回収できるので、いくらサブプライムと言っても融資額の70%~80%程度で引き取れば、利益は出ると思うけれど…。見えない恐怖が市場を混乱させているだけだと思うね。まぁ、時間が解決するのでしょう。

時代や:それにしても…今日はずいぶん乱高下したね。一時、300円安ぐらいまであり、それから戻っているよ。先物主導による相場展開が続いているね。

かたる:面白くない相場だね。基本的にネット証券なら手数料が安いので、短期売買に徹していれば、多少は抜けるかもしれないね。しかし基本的に弱い相場なので、買いから入るには勇気が必要だよ。

神主さん:今日は不動産株を始め、証券なども新安値の銘柄がずいぶんあったね。先日の安値を下回っているね。

かたる:その点はビスタニュースの原稿に触れてあると思うよ。日本の不動産市場は外国資本によるファンドの介入により地価が上がってきた背景があるが、その資金源の一つが完全に機能停止している。まぁ、時間が経てば直るのだろうが…

時代や:かたるは前から銀行株にも弱気だし、不動産株にも弱気だったね。

かたる:基本的に相場環境は、業績相場から逆金融相場だね。故に金融相場で活躍する銀行・証券・不動産の三点セット銘柄は下げ傾向にあると思うよ。素材も既にそうだよね。故に、好業績の加工産業に可能性はあるが、アメリカ景気の後退、BRICsの成長への不安をどう評価するか?

神主さん:やはり弱気だね。

かたる:そう言う訳じゃないよ。基本的に横這い波動だと思っているよ。何しろ好業績だからね。PERは17倍台だよ。外部環境に関係なく成長しているのが、ネット関係などの新興株だね。

トロ:しかし成長率も落ちているし、財務会計不安があるよ。

かたる:今の会計システムは異常だね。普通は認められる処理が、いろんな問題から会計士が異常な感覚で処理しているイメージだよ。過剰な減損処理を強いているイメージだね。問題は、多くの新興会社が、成長率を維持させる為に、過剰な投資に走ったんだね。M&Aなどによって…サラ金業者を買収したケースなどはモデルケースだね。

その減損処理のために、昨年の後半から今年にかけて、厳密な会計処理を迫られた。その為に新興会社は特別損失が多いね。しかし楽天を見ても分かるように、肝心なEC事業は素晴らしい伸びを維持しているね。この伸び率を評価しなおす相場が、僕は始まっていると思うよ。故にヤフーは大きくは上がらないけれど、強い動きをしている。

既にライブドアショックから1年と9ヶ月を経過し、最終段階に来ているんだろうね。BRICs相場の更なる伸びが欠け始め、本来の「時代の伸び」が新興会社の成長を支えるというのが僕の基本的な投資姿勢だね。来年は大きく成長する会社が目立つようになるよ。楽しみだね。今は産みの苦しみさ。

トロ:ボロ会社ばかりなのに…未だに諦めないとは、しぶとい奴だ。

かたる:相場の物色シナリオは景気の回復パターンなどに沿って決まっているよ。やはり「時代を背景」とする伸びる会社が一番さ。たまたま新興国の成長があり、需要不足に陥ったので、日本の重厚長大産業が物色されたが…鉄鋼会社を見ても分かるように、効率化には程遠いね。先頃、橋梁メーカーの淘汰が報道されていたが…今頃やっている業界だよ。特需がなくなったら、どうなるのか? 

僕は基本的に、重厚長大産業に頼るのは危ないと思っているよ。今日はこの辺で…
そうだ。今日は新日鐵とみずほのチャートを比較しようね。この意味はSNSで…

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2007年09月05日

9月5日

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かたる:東京は嵐みたいな…感じです。風が強く雨が降り…市場は嵐という印象ではありませんが脱力感が充満し…サブプライム問題のご当地、アメリカは利下げ期待で株は高く、特にハイテク株が物色されていると言います。ヤフーやアップルが高く、インテル、AMDも高いとか…世界で一番被害のない日本は関係ないのに…株式相場は力なく下げ波動ですね。失われた時代の再現のような印象を、多くの人が抱いているのでしょう。

トロ:好業績なんだから、もう少し株式相場が賑わっても良いのに…。自社株買いも盛んに行われているし…何故、力なく下がるのかね?

かたる:日経新聞の一面に楽天の記事が載っていたね。TBSは買収防衛策を見送るという報道だね。なんと不思議な事に…、読売新聞では全く逆の見解が載っており、防衛策の発動が妥当だという。と掲載されている。そうして臨時株主総会を招集して決議するという。一方、日経ではTBSが作った「企業評価特別委員会」は21%までなら濫用的な買収者ではないという報道だけれど…

まぁ報道の違いは兎も角、大株主に対し企業が濫用的な買収者と敵対する立場にあるのかな? 普通は社長が「株を買っていただいてありがとうございます。」って、御礼に行くのが普通だよ。ブルドックの時も驚いたけれど、通産事務次官の北畑さんは、スティールをグリーメラーと位置づけ、株を買うのは悪だというような言い方をしている。株を売り買いして儲けようとする行為は、悪いことじゃないよね。社会を効率的に導いている行為だよ。はぁ~。失われた時代に、遡る揺り戻し政策が、昨年のライブドアショック以来、続いているね。

時代や:やはり、かたるは弱気なんだね。

かたる:ブルドック問題に失望し…この国は、おかしいな。と考えているだけだよ。やはり僕には理解できないんだね。この流れが…与謝野さんが官房長になり…一連の流れを見るとグッドウィルの子会社、コムソンが解体され役人に裁量権が移り、民間の問題なのに売却先を決められた。ニチイ学館だって違反しているんだね。なにもコムソンだけじゃないよ。それなのにマスコミは真実を報道しない。

フルキャスト問題も同じ土壌。日経ビジネスには事後規制に負けない会社の特集をしていたが…同時に、日経ビジネスに久しぶりに孫さんが載っていたね。「もう大人は目指さない」永遠に大人になれなくてもいい。死ぬまで青くいたい。と語っていたよ。NTTや総務省と言う既得権益の壁に挑む姿は素敵だね。

神主さん:かたるの政策批判の時は、いつも相場が悪いね。なにか自分の失敗を政策批判に置き換えているように聞こえるよ。

かたる:まぁ、そうかもしれないね。僕はライブドアのホリエモンを、最後まで支持していたよ。粉飾決算やあの金銭感覚はおかしいが…それ以上に社会貢献したと思っていたからね。そうして村上ファンドの問題。僕は、買うか、買わないか、分からない話がインサイドー情報になるとは知らなかった。今でも意見は二分されているが…ずいぶん強引な裁量権の発動だな。と思っているよ。

そうして、グッドウィルの処罰だね。マスコミの報道だけを見ると、明らかに折口さんが悪いように聞こえるが…僕には法律の作成がおかしいのではないかと思っていた。介護法が改正され、多くの人から不満が漏れていたし、民営化を進めるなら営利を求めるのは当たり前。ところが、いかにも悪いことをしたような報道ばかり目立ち、グッドウィルは瀕死の重傷に追い込まれている。ライブドアの処理と似たようなもの。

そうして、ブルドックだよ。なんと8割もの人が自分の財産が減っても会社を応援するという。効率化で利益をあげることが「悪」のような得票だったね。さらに驚いた事に、これを受けた裁判所の判決が…株主の価値は買う人によって変わると言うもの。同じお金なのに…ここにも裁量が働くらしい。まだあるよ。この間を通じて「鉄は国家なり」の古い錆びたナイフを持ち出して、持合い活動により既得権を守ろうとしている銘柄が新高値。一方、頑張ろうとする若者の会社が、新安値だよ。

時代は「失われた時代」に逆戻りだね。来週発表されるというGDPは再びマイナス成長だって…、これでどうやって少子高齢化社会を乗り切るのかな?

時代や:やはり弱気なんじゃないか…

トロ:だいたい、政策に逆らって国家批判するような玉か? たかが、株屋ふぜいが…。みんなが暮らせる社会を作っているのは、裁量行政のおかげだよ。一罰百戒の事例があるから、世の中が修正されて良い流れが生まれるの。効率的な政策だよ。一時的な現象だよ。サブプライム問題から一時的に流動性が失われ、本国回避の動きになっているが、悲観することはないよ。まもなく株は上がってくるよ。企業業績は好調だからね。

時代や:そうそう、ソニーが強かったじゃないの。良かったね。かたるの推薦にも、春が来ている? ソニー・フィナンシャル・ホールディング(SFH)が上場するらしいじゃないの。珍しいね。買うたびに悪材料が出ていたかたる銘柄に…久々の光が差している。

かたる:そんなに期待しているわけじゃないよ。どうして僕が銘柄を取り上げると推奨銘柄だと思うの? その考え方がおかしいよ。昨日は日立建機のことを書いたけれど、僕はどちらかといえば批判的な立場だよ。何故なら、地域別のセグメントを見ると、アメリカの2006年第一四半期の売上高412億円から2007年は254億円に減っているんだね。なんと38%も売上が減るんだよ。この背景にはアメリカの住宅事情が影響しているみたいだけれど…

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トロ:それ以上に中国が伸びているんじゃないの。別に中国だけでなく、ほかのBRICs地域の売上も伸びている。欧州もね。

かたる:僕の言いたいのは、どの国も長い成長を続け、一服感が生まれつつあるから、仮に、減速と言う事になると、アメリカのように需要が減る可能性があるから「要注意」だと思っているんだね。三菱商事のようになる可能性もあるが、このまま沈むかもしれない。そう言うことを言いたかったの。

トロ:他人には清貧思想だとか、批判的だけれど…。自分の方が、余程、ひどいんじゃないの。アジア経済は拡大を続けるよ。それを、さも減速するような言い方で…

かたる:何も銘柄を薦めているわけじゃないよ。考え方だよ。みんなはチャートなどを見て値動きだけで株価の行方を考えているが、株価を決定する要素のなかには、市場全体の要因があるし、業界の要因があるし、個別会社の要因があるね。それらを総合的に考えないと駄目だよ。

僕は政策批判と言うか…GDPが伸びない社会に未来はないと思っていることは事実だよ。故にGDPを伸ばす政策を、実行すべきだね。所謂、中川前幹事長が指摘した成長路線だね。そうして税収を増やし予算を削り小さな政府を目指すべきだよ。ところが現状は独立法人の民営化候補はゼロだって…。良いよ。それでも…、ゼロでも…ね。公共事業投資のように毎年、政府系の予算を3%づつカットすれば良いよ。規模を拡大したいなら、自分達の給料を下げれば良いね。逆に給料を上げたいなら、リストラを3%以上にして効率を上げれば良いよ。毎年3%成長を実現させる為に、効率化の課題を与えれば良い。

神主さん:悲観的だね。やはり…そう聞こえるよ。

かたる:個別の株の中には、上がるものも出てくると思うよ。全体が下がれば、普通の株は下がるけれど…逆を見ればチャンスが迫っているんだね。バフェットなんかは、この環境下でサブプライム関連株の物色をしていると言うからね。何時の時代もそうだよ。他人が駄目だと思っている時に株を買うのが正解さ。ビスタニュースの原稿には退職者向けと思われる銘柄リストを載せたね。大きくはならないが、現物で少しずつ買って置けば、かなり良いものになる銘柄リストだね。あのリストの考え方は非常に重要だよ。配当利回り投資を考える人は、利回りばかりに目がいくからね。まぁ、株が下がったときは保守的な運用者にとってチャンスだよ。僕は買わないけれど…僕はハイリスク派だからね。

時代や:既に充分、リスクを味わっているから、そろそろたまにはリターンを味わいたいよ。

かたる:そうだね。僕もそう思うよ。安倍さんに言ってくれよ。俺は市場を動かせないから…

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2007年09月04日

9月4日

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かたる:アメリカ市場はお休みで、サブプライム問題で様子見のところで日本市場は活気がなくなってきた印象ですね。出来高や売買代金が今年最低かな? 待ったなしの信用期日売りに押され気味で…ファンダメンタルがどうのこうの…と言っても、何を言っても駄目な市場と言う印象ですね。

トロ:しかし過去日本市場の歴史の中で、これほどPERが低い水準まで株が売られたことがあったのかな?

神主さん:確かに…そう言われてみればそうだね。自社株買いが盛んになり以前の日本とは違うように感じるけれどね。

かたる:ブルドックは惜しかったね。まぁ、どっちにしても…何故、サラリーマン社長が経営権に拘るのか分からないね。従業員にしても給料が上がるなら良いと思うが…外国のファンドが経営者になると搾取されると思っているのかな?

通常は効率化が進み業績が上がれば、社員の給料も増えるよね。今の時代は買収劇が盛んに起こっているからね。研究開発費や時間の掛かる設備投資や新規事業などは毛嫌いされるかもしれないが…総体的に見ればM&Aが盛んに起こったほうが社会が効率的になると思うが…違うのかな?

時代や:そんな話より株は全然駄目だね。

かたる:そうかな? 確かに派手さはないが…日経新聞報道の影響もあり日立建機が脅威の4200円台だね。ビックリしたね。

時代や:だって…5080円まであったんだよ。何が脅威なの?

かたる:通常は公募価格4184円の公募価格を割れば、そこが壁になってそれ以上の株価を付けない例が多いけれど…なにしろ安定操作までした会社だからね。同じような現象が今年の春にもあったね。三菱商事が2758円(2/27~3/1)で株式の売出しをして株価が下がったんだね。僕はその操作期間に三菱商事の株を売ったのだけれど…その後の結果は御覧の通りになったんだね。その光景と何故か、ダブルのだけれど…

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時代や:しかし昨日だった? 中古市場の動きが鈍く転機になるかもとか…言ってなかった?

神主さん:三菱商事みたいにしばらく揉み合った後で新高値に躍り出るとでも言いたいの?

トロ:そりゃ、好業績の筆頭だからね。建設機械は…やはりコマツだろうが、同じことだからね。世界の資源価格は上がり続け、新鉱山開発ラッシュにあるね。世界中で開発ラッシュになっているし、中国の成長率を見てよ。社会資本整備投資が下火になる兆候なんて全然ないよ。今度は中国に続きインドだからね。かたるは資源などの価格に対し弱気すぎるよ。有限の資源なんだよ。

かたる:7月の建設機械の出荷金額は前年同期比20%増だからね。確かに勢いは止まってないよ。日経新聞の報道どおりだね。しかし、これまでになかった現象で中古市場の減速感が見られ始めたという報道を2件見たね。アメリカは既に統計からも減速しているね。日本市場なんだけれど、これまで中古価格が高かったのでレンタル会社が買い替えを急ぎ特需が生まれていたが、その需要がなくなるような報道を見たね。あとは欧州は好調を持続している。一番はアジアだね。特に中国だよ。ここの伸びは凄いらしいね。

トロ:そうそう、アメリカの落ち込みを補っても更に大幅な伸びなんだね。

かたる:デモね。株は過去でも現状の評価ではなく、将来だから…仮に需要が一巡したとしたら、各社が増産設備投資に走っているから、あっという間に、需給バランスが崩れるよ。故に株として考えると難しい局面だよ。そりゃ、当面は好業績だろうが…まぁ、市況価格に左右されるBRICs関連より良いが…似たようなものじゃないの。

時代や:やはりかたるは、最近、弱気だよね。

かたる:そんなことはないよ。大きく下がるとは思ってないよ。自社株買いは続いているし好業績で今期は増益体制だからね。

神主さん:やはりサブプライム問題が気になるの?

かたる:いいや…。既に大統領声明が出たのだから、対策が不十分だとか、効果はないだとか言われているが、この問題に対し大きな懸念はしてないよ。更に、今回の問題で一番心配していた中国に対する影響がないことは確認されたからね。しかし…

神主さん:じゃ、何が気になるのさ。

かたる:そうだ。今週号の週刊ダイヤモンドに「資源株投資入門」の特集記事が載っているよ。なかなか良い記事だったよ。しかしいくらなんでも…一つは資源の相場だね。いくらなんでも異常だよ。背景は分かるよ。中国の13億1400万人(2006年)、インドの10億2700万人(2001年)などの需要があるからね。

故に中国の7月の消費者物価の伸び率は5.6%増だったんだね。市況価格が製品に転嫁され2000ドルと言う低い一人あたりのGDPの中で物価上昇を消化できるかね? 3万ドルの先進国でも大変なのに…僕は常識で物事を考えるほうだから、不思議な違和感を覚えているの。

トロ:故に中国の急激な引き締め政策がやがて始まり世界の資源市況は下がるという読みかな? しかし7月は特別で、今年1~7月の平均では3.5%の伸びで許容範囲だよ。だいたい、相場に乗ってないから弱気な見方しかできないんだよ。それに新興株は下げ通しだからね。ただでさえ、弱気心理に心が向くね。

時代や:本当だよ。期待された楽天やヤフーは早くも失速気味だし…どうも何を見ても良くないね。

かたる:珍しく出来高急増銘柄の上位には少し変化があるね。物色意欲が芽生えつつあるんじゃないのかな?

時代や:最近はかたるはサッパリだからね。風呂上りみたいだよ。

かたる:既に多くを望んでは駄目な相場だからね。10倍になるような銘柄はなかなか見つからないよ。ここはじっくり大きく下がった新興株を狙うつもりだね。通常、人間の気持ちの維持は2年程度が限度だからね。嫌になって投げるのさ。ここからが正念場だよ。僕はそう考えているよ。昔、誠備銘柄の西華産業だったと思うが…空売りして大ヤラレしたんだね。そのお客様はしかし期日のたびに乗り換えて2年間。最後にそれまでの損失を一気に取り戻したんだね。株は忍耐でもあるかな?

トロ:新興株なんて恐くて…先日のニイウスなんか見て御覧よ。あの内容でいきなり債務超過だからね。ビックリするね。財務的な厚みがないからあっという間に内容が激変するからね。気をつけないと…

かたる:今はマイナス面ばかり目に付く場面だが…もう直ぐ、変化を迎えると思うね。それでは今日はこの辺で…頑張ろうね。

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2007年09月03日

9月03日

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かたる:NY市場の先週末は大統領の声明を受けて高かったね。バーナンキFRB議長も必要に応じて行動するという。もともとサブプライム問題の原点は金利水準の影響によるものだから、金利が下がれば不良債権も減るわけですね。

神主さん:ただ、今回の応急策は問題の解決にならないという意見も多いね。

トロ:そうだね。金融新聞も悲観的な解説だったね。なにやら考えていたより、次第に全貌が明らかになるにつれ深刻そうだね。

時代や:難しい金融工学が多いから、解説本が出ているという話だね。

かたる:横文字が並ぶので僕も苦手だけれど…
当初、バーナンキFRB議長の説明では金額が少ないから心配ないという解説だったけれど、見えない恐怖に脅え資金の流れが止まったからね。この影響の方が恐いんだね。サブプライムの問題よりは、二次的な被害の方が大きいよ。しかし基本的に政策担当者、なかでも大統領が問題を認識しているという点は評価できるよ。

トロ:そうかな…心配だね。大丈夫なのかね?

時代や:かたるはお金が萎縮すれば、実体経済に影響を及ぼすという考え方じゃなかったの?

かたる:うん、そうだね。だから警戒感は捨て切れていないが、一番、畏れていた事態は回避できそうだよ。やはり何度も言うが、政策担当者である最高権力を保持している大統領が声明を出した意義は大きいね。

神主さん:しかし、かたるは、当初、かなり弱気だったね。

かたる:そんなことはないよ。基本的には問題が大きくなり、雑誌や新聞に内容が公表され、実態の解明が出来れば動揺は収まるよ。サブプライム自体の問題より、二次的な警戒感が実体経済に影響を及ぼすのが恐いんだね。「リスクの容認」と言うことは金融コストが上がるので、基本的に利上げと同じ効果になるよ。政策金利が5%だとしたら、プレミア分が2%なら、今回の問題で、このプレミア分が2倍の4%になり政策金利に上乗せされ実質金利は5+4=9%と言う金利まで上がったのと同じような効果を生むね。この影響が大きいんだね。故にM&Aに影響が及ぶんだね。

トロ:ずいぶん、極端な話だけれど、分かる気がするね。確かにプレミア分が軒並み拡大したからね。

時代や:一部で既に、世界的な株高は終了したという意見もあるよ。

かたる:今日の日経新聞の景気指標の欄に、中国と日本の株式時価総額が逆転したと書いてあるね。中国の香港、上海、深蝨ウのそれぞれの時価総額は264、276、82兆円で合計が621兆円。7月の末から1ヶ月で44兆円も増えたそうだ。一方、日本市場は一部、二部、マザーズ、ジャスダックや大阪、名古屋の単独上場を合わせても552兆円で、7月の583兆円より31兆円も減っているという。お金の流れが景気を左右するんだね。分かるかな? 株が儲からなくなったのは昨年からだよね。やはり景気動向は一進一退で日銀は景気が上昇しているというが…どうかな?

時代や:やはり、お前の株に対する見方は、弱いんじゃないの?

かたる:今日は好業績の海運株が賑わっていたね。大手の海運より中小型の方が確りしていたね。乾汽船などが新高値を形成していたよ。ただ市況関連だよね。

時代や:しかしバルチック海運指数と言うのは最高値を更新しているんだよね。

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かたる:そうらしいね。上のチャートをみると凄いね。しかし一つの現象には、必ず二面性があるんだね。オーストラリアの港湾設備状況はわるく、いつも船が荷揚げを待っているというね。この待ち時間と日本まで荷物を運ぶのと同じなんだって…この状況を打開する為の対策は、既に打たれているが時間が掛かる。三菱商事などは鉱山から鉄道を引いて港まで整備するというからね。造船所は今フル操業で、毎年、新しい船がドンドンできている。

一方、中国などの社会資本整備は峠を越えつつある。建設機械が好調だと、トロは指摘するが、確かに新しい需要は旺盛だが、既にアメリカは下火になっているし、日本も特需が終了したとの見方があるね。この現象を裏付けるように中古製品の取引が鈍っているという。すこし建設機械にも変調の兆しがあるよ。危ないかな?

トロ:一体、何が言いたいの? また自説のBRICs銘柄は危ないと指摘するわけか?

かたる:薔薇色相場は終ったといっているだけ…。好業績だけに当面は大きく下がることはないが、大きく上がることもないだろうね。警戒したほうが良いよ。海運株も含めてね。

神主さん:やはり弱気のようだね。

かたる:そんなことはないよ。新しい兆しが見えるよ。民主党が参議院で勝利して経団連会長の御手洗さんを国会の参考人招致に動いているという。例の偽装請負の問題で追求するらしいね。一方、フルキャストの問題など事後規制に対する戸惑いが日本企業にあるね。これまでは事前に処理していたものが事後に罰則から入るもの。今週号の日経ビジネスに特集が組まれているよ。

時代や:なんだか…また、おかしくなるの? 遠藤農林大臣が就任早々引責辞任するし…恐い話だね。やはり株なんて、買えないんじゃないの?

かたる:なんで、そう言う見方になるのかね? 民主党が勢力をつけたので、まともな政策論争が進むよ。誤魔化しの日本的な決着でなく、白黒をハッキリさせる決着が迫られるよ。

時代や:どうして、それが株高に繋がるの?

かたる:もともとおかしいよ。「派遣」だとか「請負」だとか…。言葉のアヤみたいな違いで処分されているんだからね。問題の本質を議論すれば、労働問題も問題点が明らかになり、効率的なお金の使われ方になるよ。これまでの日本の政策は、互いの利害調整が優先されて、問題の本質の討議は後回し、そのために効率性が失われ、代表的な例として、掘っては埋める無駄な公共事業にお金が消えていったんだよ。分かるかな?

本質的な政策論争が実施されれば、効率化が優先されお金の無駄がなくなるよ。故に、日本が大きくステップアップする為の通らなくてはならない関門に、ようやくたどり着いた感じだね。確かに目先の景気動向は怪しいよ。サブプライムの問題は適正なリスクの認識を伴うから、流動性が失われるかもしれないが、それ以上に本格的な政策論争は日本の未来を築くね。ようやくトンネルの出口が見える気がしてきたね。

トロ:分からなくもないが、長期的な展望過ぎて…まだ国会の論争が始まったわけでもないし、かたるが臨む方向性も見えないよ。考えすぎじゃないの?

かたる:ここでの足踏みは仕方ないよ。しかしビスタニュースの原稿に書いたように、次の時代が見えてきたよ。銀行株、特にみずほの来年の動きは注目されるね。

時代や:えっ? ようやく銀行株が上がるの?

かたる:違うよ。たぶん下げるんだろうね。そこが本当の銀行株の買い場になるね。それは来年だろうね。

神主さん:何か、かたるの頭の中の時間軸が可笑しいんじゃないの?

かたる:株はね。現状より将来の夢なんだよ。確かに現実の利益も大切だよ。しかし2年後3年後に薔薇色でないと大きな相場にならないね。日本には未来が見え始めたよ。

トロ:おいおい、それまで持たないよ。目先の3ヵ月後ぐらいなら、なんとは我慢できるかもしれないが…2年後、3年後なんて…

かたる:来年は面白くなるよ。いろんな意味でね。さて今日のポイントは本格的な政策論争だね。果たして金融新聞の報道のように、キャノンの御手洗氏が参考人に呼ばれるか?防衛庁の利権構図が地検によって暴かれるという話もあるらしいね。だんだん、本物が頑張れる世の中になるよ。頑張ろうね。もう直ぐだよ。

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