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2008年02月29日
2月29日
かたる:今日は遅くなったので…簡単にします。
日経平均株価は先物から下げていましたね。円高懸念などいろんな事が言われていますが、僕は相場が強気相場に移る前の「懐疑のなか」の心境なのでしょうね。既に底値圏を離れていると思います。3月18日かな?FOMCが開催されますが、バーナンキ議長は既に利下げを表明しており、市場では0.5%の引き下げを実施するとの読みが多いようです。仮に3月に0.5%を引き下げると、一四半期に利下げ幅を1.5%以上も引き下げたことはグリーンスパン時代にもないのだそうです。かなり急激に利下げを実施する事になりますね。この利下げの意味をよく考えねばなりませんね。
さて気になるのはバーナンキ議長の議会証言で、小さな銀行は破綻するかもしれないと言う発言です。更にここに来て政府系の住宅抵当公社のファニーメイやフレディマックなどの業績の話題が市場で問題視されています。またAIGが大幅な損失を計上し、今晩のNY市場は安いという予測から、先物が売られたようです。金融株を見ると先物の裁定売りを消化できずに株価を崩していましたね。そんな中で仕手系の資源株である太平金が賑わっていました。隣の外務員が買い増しをしていました。僕はこの動きを見てカラ売りを考えましたが…売りはしませんでした。やはり違う銘柄を買ったのです。
最近の相場をみると買戻しの動きが出ており、これに加え先物相場からの裁定の動きが主流です。更に仕手株と呼ばれる値動き(需給)だけが買いの根拠の銘柄が大きく乱舞しているようです。今日の日刊工業新聞の社説には「株主論を再考するきっかけ」と言うコラムが載っていました。内容は北畑さんの発言を用い、最近のこのような内容を無視した需給相場を批判していました。自社株買いまで否定しています。株主が株価を上がるのを求める行為(株主万能主義)は疑問だと提示しています。行き過ぎたディトレの動きもありますが、私は流動性の厚みに繋がるので一概に否定はしません。
このコラムには借入金の返済と自社株買いの選択を比較していますが、効率的な経営を実施するには借金も効果的なのですね。自社の成長率が高ければ、借金をして投資をしたほうが利益を得られますからね。マイクロソフトなどは配当もせずに、投資を優先していましたね。その後は自社株買いをやっています。この人は経済部ではないのかな? 自社株買いの方が、成長性があるなら効果的で、一概に借金返済の方が良いと言う論理は成り立ちませんね。兎も角、色んな所で北畑発言は波紋を広げています。良い傾向です。色んな意見を出し合い、市場原理を理解し日本の路線を決めれば良いのです。掘っては埋める無駄な道路工事を代表とする公共事業投資を進め、雇用を確保し政府に頼るのか? それとも構造改革をして自ら食える道を模索するのか?
様々な規制を考えると僕ら日本人には自由がないですね。全てマニュアルのなかで生活をさせられている印象を強く持ちます。規制と株価の問題を提示した日経ビジネスは意義のある報道でした。規制が緩和されていれば、今頃、株価は35000円だと言うのです。考えてみれば花粉症の季節になり、林野庁は豊かな森を壊し、杉を全国に植えたのです。その為に、僕なんか花粉症で苦しんでいます。八郎潟のコメの生産はどうなったのでしょうか? 計画のない農業政策のために、日本の食物需給率は下がり続け、競争力を失いました。そればかりか、保護する農業のために、自由貿易に足かせが嵌められています。規制と株価と言うテーマは面白いですね。明日の株式教室で、少し考えてみようかな?
まぁ、兎も角、今日は株が下げていますが、先物だからね。海の波のようなものです。高くなったり低くなったり…そんなに心配する新しい動きではありませんね。それでは良い週末を…
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2月28日
かたる:今日は簡単に…
アメリカではFRB議長が追加の利下げ発言をし、住宅金融公社の資産上限規制の撤廃を足がかりに、株価は続伸したといいます。ただ日本と同じように、株価はかなり回復したので上げが鈍っている様子ですね。一方、日本も予想通りの一服気配ですが、大きな下げにつながる動きとは考えていません。単に上がったので、その乖離調整を強いられているだけなのでしょう。基調的には強いと思います。
今日は三洋電機を取り上げました。かなり値戻しが進みましたね。私は、目先、一服すると思っています。一時、調べようとしたのですが、よく知らないからコメントを出せませんが、基本的にどんな好材料も…株価が上がれば悪材料のウェートが高くなります。逆に株価が下がれば、どんな悪材料も好材料に変化する可能性があるのです。付和雷同組みは必ず振り落とされるのです。基本的には、株価位置が大切だと考えて下さい。ただし業績動向に株価は連動します。それにしても三洋電機は参考になるチャートの形です。覚えておくと良いですね。
今週号の日経ビジネスの「規制が緩和されていれば、日経平均株価は35000円になる」と言う話を先日、紹介しました。そうして私が最近よくフィルタリング規制に対する批判記事を目にすると…書いた途端に、日経新聞は総務省がこのフィルタリング規制を見直していると報道しました。実は先例があります。経済産業省はPSEマークがないと古い電化製品を販売することが出来ないと規制した時に、業界団体などは挙って反対をしました。一時、採用された規制が世論の反対にあい、規制を撤回しましたね。あるいは…緩和でしょうか?(僕は良く知りませんが…)同じことですね。フィルタリング規制は、多くのサイトが、ほぼ見られなくなる規制ですから、常識的に僕はおかしいと考えていました。
この日経ビジネスの報道は、非常にいろんな問題を示唆しています。福田総理大臣はダボス会議で「外貨導入」を演説したのです。ところが空港規制やJパワー問題が話題にされています。トップと違うことを、役人が押し通す? まるで国家の形を成していませんね。批判されて当然です。こんな時にフィルタリングの問題がどんな形で決着するのか?この行方は非常に面白いのです。そうして関連銘柄の株価をみて下さい。タイミングもピッタリです。誰でも新聞を読んでいれば、簡単に儲けられる実例になるのでしょう。僕はそう考えています。相場は世論のテーマで物色の流れが決まります。果たして関連銘柄が新高値を更新するかどうか? 非常に興味があります。
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2月27日
かたる:NY市場は3連騰だね。正直に言えば、昨晩は下がるのかな?と感じていたけれど、IBMの自社株買い発表で上がっていると言う。この所、アメリカ株の話題は金融などの分野が多く、その株価推移をみると日本株のような下げだったけれど…、驚いた事に、IBMは既に直近の高値を既に抜けているんだね。しかし相変わらず、アメリカのサブプライム関連の損失の話題は多いが、リスク・プレミアムは縮小していると言うね。株価をみればわかるけれど、下値を切り上げているし…このパターンは日米とも同じだね。
トロ:確かに目先は多少、下げの反動で戻るだろうが、1-3月期の損失は、10-12月期と同じように、また多いようだよ。PPIの前年同期比の上昇度合いは26年ぶりの大きさだってね。更に発表されたケース・シラーの住宅価格指数は前年同期比8.9%の下落だと言うからね。実体経済の影響はこれからだよ。
かたる:何故か、みんながS&Pのケース・シラー指数を引き合いに出すようになったけれど、他の住宅価格指数では、そんなに下がってない統計値もあるよ。極端に住宅価格が悪化しているような考え方が当たっているかどうか…
トロ:住宅価格は、今後、数年間下げると言う意見が多いよ。まだ始まったばかりだよ。
かたる:日本の場合は宮沢さんなどが、年収の5倍程度で家が買えるようにしようと、税金を重くしたりして、土地の価格を下げたからね。馬鹿な政策を実施したもんだね。土地の価格を下げるのではなく、年収、すなわち、所得を挙げる手段を考えればよかったのにね。どうもバブル崩壊前後から、日本は完全に政策不況だね。そういえば、今週号の日経ビジネスに規制緩和が、株価を上げると言う特集記事があったね。
神主さん:そうだね。最近の政策は業界を縛る政策ばかりで、企業が萎縮したように感じるね。まぁ、代表的なのはサラ金規制かな? この淘汰で業界が、かなり縮小したらしいね。すなわち、役人は国民が食えなくなる政策を実行しているわけだね。
時代や:そういえば…、今日は日経新聞にタイミングよくフィルタリング規制の見直し報道が載っていたね。
かたる:携帯電話の有害サイトの接続禁止は、多くの善良なサイトも見れなくなる事を、意外に親達は知らないんだね。へんなHサイトなどと勘違いしているようなんだね。僕のお客さんが早速、フィルタリング規制の手続きを取ったのだけれど、今まで使っていたサイトもみんな見れなくなり、慌てて翌日、また見れるようにしたと言うんだね。今日はこの報道を受けて、携帯関連情報会社がもっと上がるかと思ったけれど…意外に鈍い動きだったね。やはり、まだ市場マインドは株価が少し上がったけれど、温まっていない様子だね。僕は全体の動きが休めば、この辺りが人気になる素地があると思うのだけれど…
トロ:全体が休むではなく…戻りはそろそろ一杯なんじゃないの? NY市場が弱い時に日本株はどうなるのかな? 所詮、日本は他力本願だからね。
かたる:話は変わるけれど、最近よく目にするのが「生きがい」論だね。先日、同僚のお客様がなくなって…その歩合セールスは…「自分は何を生きてきたのだろう?」と贅沢な悩みを言っていたね。僕は「そのセリフは食える人が言うセリフですね。食えない人間は家族を食わせる為に働くだけですよ。」と言ったんだよね。
その日の日経産業新聞には「何のためにがんばれるのか」との題名で…ソニーの元役員の言葉を紹介していたね。「結局、俺達の世代は盛田さんや井深さんに褒められたくて頑張ったんだよな。松下の人たちは幸之助さんでしょう。」そうして、このコラムは経営者が「何のために頑張るか」そこをハッキリさせて経営することが、宿題だと結んでいたね。
内容のない博打株が乱舞する市場を見て、僕はよく経済産業省の北畑事務次官を批判するが、ディトレイダーを批判する彼の考え方も、ある意味では、一理あるんだろうね。昔の証券マンは、もう少し自分達の行動に自尊心があったよね。俺らが会社を支えてやっていると言う…今はただ、売り買いの儲けばかりが強調されて…嫌になるね。
時代や:いったい何が言いたいの?
かたる:会社と共に一緒に栄えようという精神がないと言いたいの。官僚の政策もそうだよ。企業を育てることが自分達の務めなのに…グッドウィルのような処分の仕方を見ると役人が基本的なポリシーが、なくなったような気がするんだね。別に役人だけじゃないよ。僕ら証券マンにも言えるし…ネットの世界のコンテンツを作っている人にも、どんな職業の人にも言えるだろうね。自分の感性を磨き、頑張れば、いつか村上隆さんのように世界から認められるア-チストになれるかね?
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2月26日
かたる:NY市場はモノラインの格付け評価が、据え置きになったことで安心感が生まれたようだけれど…、早くも金融機関の1-3月期の評価損を予想する声があるそうで、なんでも「シティー」は120億ドルと巨額の損を計上する予想だという。すごい金額だね。この発表は5月頃と思われ、この頃には金利引き下げ効果が、若干、表れているだろうから、悪材料出尽くしになる可能性が高いと思うが、株価の動きはどうなるのだろう?
株価は普通、半年先を読むと言われているから…、今回の損失計上で、先が見えるようなら、そろそろ反発をするのか? それとも巨額の損失計上がきっかけになり、株価が反転するのだろうか?
トロ:どうもお前はサブプライム問題を終わりにしたいらしいね。この問題は既に景気後退を見始めており、その行方が見えるのが早くて夏なんじゃないの? 当分、株は下がることはあっても、上がることは考えにくいよ。昨日の株価上昇も先物じゃないの。今日なんか、早速、株は値下がりしているよ。それに、かなり株価は戻ったよ。例えば、お前がよく引き合いに出す建設機械の「日立建機」は5080円まで高値を付けたが、その後、下落し2165円まで、先日、下げたね。ところが、既に3170円だから1000円も株価が戻ったよ。約5割アップだよ。
神主さん:そうだね。よく戻ったね。伊藤忠もすごい勢いだね。804円の株価が1221円だよ。此方も5割を超えているよ。
かたる:確かに、そろそろ戻り相場の踊り場になるのかな? 一度、この辺りで値固めが必要なんだろうね。75日線は一つの目安だろう。一応、銀行も戻り始めたし…。
時代や:えっ…これでお終いなの?
かたる:いや小休止、僅かな一服はありえると思うんだね。
時代や:ところで話は変わるが、今日、お前は面白いことを言っていたね。アメリカは大丈夫だけれど、中国が心配だとか…お客様に話してなかった?
かたる:人の話を良く聞いているね。そろそろ中国も下げ止まる株価位置に来ていると思うけれど…どうかな? 皆さんには不満だろうが、日本株は戻る銘柄はかなり戻ったよ。1月22日が底値の銘柄が多いが、既に1ヶ月が経過しているからね。中には色んな理由で最近、安値を付けている銘柄も多いね。先日、日銀総裁の福井さんが「移民」の話をしていたらしいね。僕は真剣にこの話を議論すべきだと思うね。韓国とのEPA(経済提携協定)の話も進んでいるが、日本は積極的に移民を受け入れ、生産性を高めないといけないと思うよ。
米国のユナイテッド・パーセル・サービスと言う会社は、車の左折をしないで、なるべく右折をするように指導していると言うね。左折の場合は対向車の通過を待ってアイドリング状態が長く続くが、右折なら直ぐに回れるからガソンリン代が節約できると言うんだね。本当かどうか…知らないけれど報道されていたね。面白い話だよ。トヨタのカンバン方式は世界的に有名になったけれど、部品を運ぶのにストップウォッチを持って、人間の移動距離、時間や歩数を計測するんだってね。そうして如何に、部品などを配置して生産すれば効率的か調べると言われているね。それにひきかえ…非製造業の日本の企業の効率の悪い事。これじゃ世界競争に負けるね。
時代や:相場の物色が見えないのだけれど…、昨日、かたるは先物の動きから裁定取引の話をしていたね。
かたる:うん、SWF(国家ファンド)などの運用期待もあるが、基本的に先物で左右される割合が大きいね。だから個別の会社が良くて買われているわけじゃない。先物との鞘とりで株価が動く依存度が高いね。もう一つはトヨタ自動車の動きを見て思ったけれど、自社株買いの効果も大きいね。平和などその一環だね。おそらく、最近上がったダイエーやパイオニアも持ち合い先の株買い増しの可能性があるのだろう。つまり株式投資をするという「買いセクター」の存在が非常に少ないんだね。故に競艇相場になるんだよ。
トロ:なんだ?その競艇相場って…
かたる:あれ? 行ったことがないの。僕は江戸川区に長く住んでいたので、2回ぐらい行ったことがあるよ。競艇の10レース中、おそらく8割程度はスタートで順番が決まるんだね。スタートが良けりゃ、一番になるよ。その後、何週か…2回か3回程度ぐるぐる回ってゴールするけれど、スタートでレースはお終いだよ。最近の相場もそうだね。先着1名さま相場と言うか…寄り値で売らないと…売りそびれたりするね。
トロ:つまりダメだってことさ。日替わり定食のようなものだね。博打株が賑わい、直ぐに消えてなくなる。こんな市場はダメ市場だよ。
かたる:確かに弱いけれど…希望がないわけじゃないよ。何かみんなは思い違いをしているね。大儲けする為には、みんながそっぽを向いている時に投資をするんだね。今日の日経新聞だった? モノラインなど金融のなかで、傷んでいる会社を狙っていると相場巧者の動向が書いてなかったかな?
そうそう、先日、ニチアスが偽装問題で株価が大きく下がったね。あの時にフィデリティー投信は大量にニチアス株を買ったんだね。他人が恐くて投げる時に、相場の上手い人は株を買っているんだね。分かるかな? 株の最大の好材料は株価が下がることなんだね。この発想がない人は、いつまでも負け組みだよ。株価が下がれば、虎視眈々とチャンスを狙っていれば良い。
時代や:しかし…ね。業績見通しが悪いのに、いくら株が下がっても、見境なく株を買えないよ。
かたる:そうだね。見境なく買うんじゃなくて、チャンスを待つことも大切さ。昨日、今日と株を売ったので、何か買いたいと思ったけれど…一時はカラ売りも考えたが…、中途半端な気持ちで、売り買いをすべきではないからね。なかなか難しい場面になってきたね。次は何を狙おうかな?
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2月25日
かたる:今日は遅くなったので簡単にします。NY市場の株は引けにかけ大きく上がったようです。理由は米CNBCが報じた欧米の金融機関がモノライン大手のアムバック・フィナンシャル・グループを救済すると報道したことがきっかけのようですね。英フィナンシャル・タイムズ紙もシティ、ワコビア、UBS、バークレイズなどが支援を計画しており20-30億ドルの資金投入を検討していると報じているそうです。下のNY株の動向を見ると引けだけで上がったようです。更にカラ売り比率はドンドン上がり続け、過去最高に達しているといいます。
一方、日本株は先物からのアービトラージ(裁定取引)で日本株は上がってきたようです。広範囲に225銘柄が物色されていました。先物が上がり、その先物を売り現物の株を買う動きですね。変化があった時に少ない資金で運用が出来ますからヘッジファンドなどは先物で運用するわけですね。一方、裁定業者は確実に利益を上げられるから、裁定取引を実施するわけです。つまり個別株が良いわけじゃないのです。故に、その日限りの動きになりますね。ここが重要です。多くの人は株が上がったので、自分の買っている個別の会社が、更に明日も上がると思うかもしれませんが、所詮は、先物からの動きなので個別株が上がっている上げと、少し意味が違うのです。
さて、そんな中で活躍しているのが博打株です。値動きが身上。会社の内容などは関係ない需給相場なのですね。先頃、「千年の杜」と言う、訳の分からない会社の株価が暴騰しました。最近、上がっているのは「古河電池」ですね。第三四半期まで赤字の会社ですが、何故か、通期予想は黒字になっています。私はこの予想が正しいのか調べてないので分かりません。一株純資産も74円を低く、今の相場環境でこの業績なら、高くても100円台の筈なのに…なぜか今日はストップ高の396円です。しかし前回の千年の杜より、まともです。理由は売上が伸びているからです。営業キャッシュフローも黒字だし…、一概に泡沫の会社だとは、断言できません。調べないと…分かりません。ある日、突然、利益が出てくることもあるからです。現在の買われている理由は、目先の利益に結び付かないような材料です。小型資本などで株価が乱舞するわけです。
さて兎も角、物色の意欲が市場に広がってきたのは良い傾向です。私は博打株でもボロ株でも、市場が賑わうのは賛成です。しかし健全な形が一番ですが…。内容のない株が乱舞する姿は好ましい姿ではありません。やはりデカップリング論などの論争の方がまともで面白いですね。あるいはサブプライム問題から米国が景気後退に陥るかどうか?と言う読みとか、その影響度合いを論じるほうが株らしいです。マユツバのような材料を持て囃すのは、必ず怪我人が出るし、嫌いです。まぁ、ハイリスク投資を志している「かたる君」も他人のことを批判できませんが…
今の相場の論点は、やはりサブプライム問題の終焉の時期ですね。相場上の終わりです。私は既に終っていると思うから、ビスタニュースに掲げたような原稿になり、金融株も取り上げているわけですね。株が上昇波動に乗るなら、当然、誰でも儲けやすくなります。やはり全体が下げ相場の中で、買いで儲けるのは限界があるわけですから…。この休みは春一番なのかな? 日本中で突風が吹き荒れ、少しずつ春が近付いているようですね。ビスタニュースの原稿も、ようやく当たり始めてきたかな…?
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2月22日
かたる:今日は遅くなったので簡単にします。フィラデルフィア連銀の景気指数が発表になりリセッションは濃厚という見方からNY株式は下げたようです。同指数はISM指数と相関性が高いとされています。11項目について1ヶ月前と比較した現状と6ヶ月後の期待を、「良い」「同じ」「悪い」の中から選択させインデックス化したものだそうです。まぁ、日銀の短観のようなものでしょう。しかしISMの方が市場では注目度は高いですね。そのグラフが下のものです。
日本株はアメリカの動向を受け、先物から売られていたようですが、しかし商社など好業績のBRICs株は確りしていましたね。一方、新興株も高値圏で確りしています。弱いのが不動産ですね。住友不動は代表的な例でしょう。国内景気の景況感はあまり良くありません。全般に下値は付けた銘柄が多いのでしょうが、新高値を追えるような元気の良い銘柄は見当たりません。今日も仕手人気が中心のようです。今日高いからと言って、明日も続くとは限らない内容の乏しい銘柄が乱舞しています。せめて将来、高くなる可能性を秘めた銘柄を手掛ければ強弱観が対立して面白いのに…
日立建機や住友鉱山などの株価を見ていると、水準訂正がほぼ終ったので、もみ合い後の行方が注目されます。やはりかなり安い水準まで売り叩きましたから、当然、リバウンドはするわけです。日立建機や住友鉱山の経済的な背景は強弱観が対立するものですね。故に面白いのです。やはり株は強気と弱気が存在しなければ相場になりません。上値を取れるような銘柄は乏しく、多くの銘柄はボックスの相場なのでしょう。先物の動きに注意しネットならではディトレなら取れるかもしれませんね。はたして底入れした株価が弱いながらも上値を目指せるのか? サブプライム問題の悪者と捉えられている銀行セクターの動きが来週は注目されるわけですね。
もう一つは「明日の株式教室」で少し触れる予定ですが、3月は決算期末になります。故に自社株買いをやっている会社で、配当利回りの高い企業が当然注目されるわけです。売買代金上位には、住友鉱山や太平金が顔を出しており、そろそろ強弱観が対立しているようです。今日の日経新聞では気になったのは、半導体価格の動きですね。まだまだ在庫があるという話しですが…。来週、14000円台の乗るような場面が出てくるかどうか…それでは、また来週
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2月21日
かたる:NY市場はスタグフレーションに揺れている印象だね。原油は高く景気は悪化する。インフレと不景気が同時進行する性質の悪い現象なんだけれど…。アメリカでもコンピューター・プログラマーが失業していると言う。グローバル化が進展しアメリカ人を一人雇うよりインド人を12人雇ったほうが効率は良いという。市場主義と言うのは、世界中の人間を相手に競争することなんだね。おそらくインターネットなどの情報手段が発達しインフラが整備できれば、夜型の人はアメリカで日本の仕事をすれば良い。あるいは寒ければ南半球のオーストラリアで生活をするとか…色んな生活パターンが可能になってきたんだね。
時代や:昨日はKKRショックに揺れ先物から売られたけれど、今日は逆に先物から株が上がってきたような印象だね。先物に振り回されているだけの相場みたいだね。下のチャートはKKRフィナンシャルHDの1年もの。
かたる:でも、やはり相場が強くなっているよ。BRICs銘柄の日立建機や住友鉱山は直近の安値からみると、かなり上昇しているよ。先日、久しぶりに買いたいと思ったダイエーやパイオニアも大幅に上がっているね。両者に共通のテーマは一株純資産だね。昨日も少し述べたけれど、下がりだすと何処までも下がる行き過ぎは訂正されつつあるね。極端にPBRの低い銘柄は上げているね。
カラ売りで儲かりにくくなっていると思うよ。…と言うことは、買いで儲かると言うことだね。僕は売りを嫌いだからあまり手掛けないが…と言うよりほとんどしない。(証券マン失格かな?)このところ僅かな利幅だけれど買ったものが儲かるようになっているね。それにしても…折角、良い銘柄をゲットしているのに、安値を買ってないのが失敗だね。儲けらしい儲けにつながらないね。やはり株はお金持ちが儲かるように出来ているね。
トロ:お前の場合は異常だよ。そりゃ、ハイリスク・ハイリターンを狙っているから、値幅が揺れると言うが…。お前は買えば半値は当たり前、1/3や1/4は当たり前だからね。普通の人はそう言うのを失敗だと言うんだよ。
かたる:あきらめちゃ…いけないよ。あきらめなければ負けじゃないよ。いつまでも頑張れば、いつかは勝利の日が来るね。
時代や:やはり、かたるは狂っているね。前から少しおかしいとは思っていたが…。信用は期日があるし…。しかし、かたるなんか、平気で1年でも2年でもクロスを振り続けるのだから…あれじゃ、お客さんが可哀想と言うか…よくやめないものだね。
かたる:内心、やめたいんだと思うよ。何時からか僕は株価の動きと言うより業績の動向を重視するようになったんだね。だから今はそのタイミングを研究している最中なんだよ。会社により見込みどおり増額修正になる会社と…次々にトラブルに巻き込まれる会社と色々あるが、その会社が裏切らなければ、基本的に、かたるは業績動向が立ち直るまで付き合うね。長いものでは2年ぐらい経つものもあるね。最初は打診買いを入れるわけだけれど、その後に本格的な取り組みをする会社もあるが、途中でやめる会社もある。千差万別だよ。
ところで外人投資家さんが7週間ぶりに株式を買い越しに転じたと報道されているね。同じく財務省から貿易統計が発表されているがEUは好調だけれどアメリカはマイナスの世界だし、中国も減速し始めたね。金額では依然、アメリカが輸出先ではトップだけれど…輸出入あわせると、既に中国が日本で最大の貿易相手国になっているね。
神主さん:かたるは、いつだったか…輸出企業でないと企業業績は伸ばせないと言っていたね。
かたる:うん。実はダイキンがどんどん上がるのを見て、最初はカラ売りを考えていたんだね。その為に会社を調べたことがあるよ。そうするとダイキンは積極的に海外展開を計り、企業買収までして頑張っているんだよ。今日はシマノが米国の自転車のユニフォームメーカーを買収していたね。 時間を節約する為にはM&Aが欠かせないね。ところが新日鐵は取引先の持ち株買いを作ったと言う。流石に、もと官製企業だね。
悲しい現実があるね。コーポレートガバナンスが働かない。グリーンピア事件の責任を歴代の役人は取ったのかな? 大銀行が倒産に追い込んだ経済運営の失敗責任を役人は取ったのかな? 民間には処分を強要し退任まで迫るけれど…、自分達の問題になると途端に甘くなるからね。話はそれたけれど、やはり海外での展開がキーワードになると思うね。
神主さん:最近、新興株、新興株って…言わなくなってきたね。
かたる:僕には勉強不足で、見えないだけなんだね。みんなも良い銘柄があったら教えてね。赤字でも構いません。売上の伸びが見込めるなら…、やはり利益の源泉は売上だからね。売上が伸びていれば、先ずは合格点だね。中国では1月の消費者物価が7.1%となり初の7%台に入ったね。先月は6.5%だったけれど…食品は既に18%台らしいね。
トロ:いったい、何が言いたいの。お前の話は、時々、理解不能だからね。
かたる:何れ分かるよ。僕が用いるグラフにはいろんな意味があるよ。例えば今日発表されている。米国の住宅着工件数は101万2千戸だったね。先月は最低の100万6千戸だったけれど…いつだったか僕はアメリカの住宅産業の株価は底入れしていると言っているね。こういう様々な材料を組み合わせ、相場の流れを予測し仮説を立てる。そうして、その仮説に基いて売り買いをするんだね。まぁ、当たるかどうか…分からないが、それなりに相場の流れを理解しているつもりだよ。
時代や:流れを理解しても、実際に儲からないと…意味がないよ。早く良い銘柄を探せよ。
かたる:だから、そんな良い銘柄があれば教えて欲しいものだよ。さて今日はこの辺で…貿易収支のグラフは1年間でしかないから…推移が見えにくいかな? このグラフの背景にはデッカプリングとリッカプリングの意味も隠されているし、米国の住宅着工件数の意味はサブプライム問題の行方は見えるね。だから銀行株はそろそろ買い場。下に突っ込んだから買って上がれば売れば良い。何度でも利用できるよ。ネットなら手数料は安いから…経済的な仕組みを知っておけば、後はいくらでも儲けが出るね。ハイ、頑張ってね。
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2008年02月20日
2月20日
かたる:NY市場は上昇するのかと思っていましたが「原油や金など商品先物相場が急伸し、次第にハイテクなど景気敏感株に売りが優勢となった」と解説されていました。インフレ懸念からFRBの金利引き下げは困難との見方もあったようです。しかし小売り大手のウォルマート・ストアーズが発表した決算で売上高が予想を上回ったそうです。
僕が驚いたのは日本株の動きです。ここ数日、強い動きなので既に上昇波動に向かうのかと考えていました。ところが先物と思われる売りが断続的に出て売りに押されたようです。昨日は中国の利上げのデマ報道でしたね。そうして今日は、KKRの資金調達難説などが出ていましたね。
トロ:まだ膿を出し切ってないから噂や事実の報道で、株価が下がるのだろうね。残念だったね、かたる君、折角、底入れムードが整いつつあったのに…。まぁ、どっちにしても上値は乏しいし、危険な匂いがぷんぷんする訳だから、買いで儲けようと考えるのは難しいと思うよ。
時代や:原油価格の上昇がアジア経済を直撃し、日本株安になったそうだね。
かたる:原油価格の上昇は先進国では影響度合いは小さいだろうが、BRICsでは影響があるのだろうね。しかし急激な賃金の上昇もあり日本の場合もそうだったけれど、大きな落ち込みにはならないと思うよ。SWF(国家ファンド)は150億ドルとか言ったかな? ドバイだったと思うけれど、欧米の金融株に投資をすると言っていたね。ここに来て投資を拡大する動きにあるよ。勿論、日本株にも…
トロ:素になる景気動向の行方は分からないからね。これだけ金融筋が損失を受けると、保守的な動きになるよ。かたるも話していたように、日本では不動産ファンドへの資金流入が厳しくなっていると言う話じゃないの。今日だって、大手の住友不動産は新安値だよ。まだまだ下値が固まっているとは言えないよ。
時代や:最近、珍しくかたるは銀行株に打診買いを入れていたみたいだが…、今日は最近の安値を更新していたね。やはりトロの言い分は説得力があるよね。
かたる:ようやく、強気報道を見るようになったよ。例えばクレディースイスの白川さんの談話などは代表的かな? そりゃ、落ち込みは仕方ないしマイナスになるかもしれないが、株価が下がるような減速観が広がるかどうか…最近の傾向だけれど、株価が下がると更に下がるような…逆に根拠もない材料なのに、株価が上がると、どんどん上げが上げを呼ぶような動きになるね。あの博打株「千年の杜」などは異常だよ。気をつけたほうが良いよ。今日もストップ高で79万株の買い物を残していると言う。今日の時価総額は195億円だけれど、売上はたったの9億円? 営業利益は46億円の赤字で、一株純資産も僅か12円しかない。こんな株が先日19円だったのに今日は443円なんて…いくらなんでもやり過ぎだね。
神主さん:折角…上昇ムードになってきたのにね。やはりダメなのかね?
かたる:僕はそうが思わないよ。連騰しながら、ずいぶん上がった株もあるから、利食いを入れたのだろうね。値動きの弱い株の中で銀行株があるが、此方も既に調整は終盤だと考えているね。既に2年間の調整の最終局面だと思うね。
時代や:確かにかたるは昨年の夏は銀行株もカラ売りと言っていたね。確かに…今度は買い転換するわけ?
かたる:うん。まだ本格的に新高値を目指すわけじゃないが、取りあえず、下げ相場は終了したと思っているよ。下値固めの横這いか…多少の値戻しがあると思うね。今の市場は悲観論が渦巻きすぎているね。ただ人気株を探すのが難しい。新興株から選択したいけれど政策が…最近、フィルタリング規制に対する批判を目にするようになったね。業界が育ってないのに直ぐに芽を摘むからね。確かに悪質な有害サイトから弱者を守るべきだとは思うが…最終的には本人の判断なんだろうね。
日本は面白い国だよね。基本的に日本人が家畜化されているよ。与えられた枠の中で生きることを求められ本人の選択余地がないように役人が決めているよ。自由がないんだね。これじゃ、一所懸命に頑張るやつは生活がしにくいね。自分で試してみると分かるよ。少しアイディアを出して他人と変わったことをすると直ぐに法令違反だもの。法律ではなくても業界の自主規制違反とか…何故、ここまで縛る必要があるのかな?
時代や:そんな話より今日の大幅安は嫌な形だね。
かたる:安心して良いと思うよ。僕はまだ市場心理が揺れているから、こういう風になるけれど次第に時間の経過と共に落ち着いていくよ。大きく下がったときは絶好の買い場だよ。株の最大の好材料は株が下がること。逆に株が好材料で上がる時は、どんな好材料でも株が上がるのだから売り場だよ。
トロ:どうかな?ケース・バイ・ケースだから…一概に言えないよ。
かたる:よ~し、明日も下げたら買うぞ!元気を出して買うのみだよ。
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2008年02月19日
2月19日
かたる:今日は時間がないので簡単にします。実は下のグラフを作っていたのですが、縦と横の並び替えのやり方が分からずに、四苦八苦していました。エクセルの使い方も正式に習ってないかたる君は時間が掛かります。能力の差が分かりますね。結局、この作業だけで1時間半近く時間を浪費しました。知っている人なら、僅か5分で完成できるでしょう。つまり効率化の論理からすれば、中国人と日本人以上の労働生産性の効率が違うわけですね。やはり教育は必要ですね。トホホ…。
経済産業省の鉱工業生産指数は横並び、総務省の街角景気は縦並びなのです。つまり比較するグラフを作るために変更する必要があったのです。恥ずかしい限りです。兎も角、完成しました。下のグラフの意味はダイキンが値嵩株になった理由でもありますし、昨日、表示した成長株リストの300円台の銘柄が増額修正し上がった理由でもあります。分かりますか? この意味が…。街角景気の指標の意味を理解し、鉱工業生産指数の意味を理解し、尚且つ、何故この比較が生まれるのか? また考えなくてはなりません。
これだけではヒントで分かる人は、かなりの勉強家です。そこで次のグラフを提示します。このヒントで分かる人はグ~ンと増えると思います。今の日本の現状を示しているのですね。下にグラフはGDPに対する輸出比率の割合を示しています。
つまり、どの株が上がるのか? 考える前にどのセクターが儲かっているかを考えねばなりません。日本人の給料は上がらず可処分所得が増えないから、百貨店の売上もスーパーも駄目なわけですね。景気が回復し可処分所得が増えると思ったのですが…ダイエーは失敗したわけですね。まぁ、失敗した理由は景気動向だけではありませんが…
最近、株が上がっているのは、ほとんどグローバル企業です。国際展開を計っている企業から銘柄を選択しないと基本的には成功しないということです。しかも企業が海外展開に力を入れてないと駄目なわけですね。そうすると、どんな会社を選んだら良いのだろう?と言う疑問が湧きますね。例えば、ビスタニュースの株式教室では、最近、底入れしたチャートの勉強を始めました。銘柄として選んだのがダイキンです。この会社はダメ企業だったのです。昔は…ね。ところが近年は値嵩株に育ってきました。国内では成長の芽がないから海外展開の積極化に取り組み、海外企業を買収したりしたのですね。そうして成功した例ですね。このような会社を探せば良いわけです。しかし皆さんには難しいでしょうが、色んなやり方で成長株を探す方法があるわけです。
その関連リストから抽出したのが、昨日、紹介した銘柄です。400円を割れて注目し、打診買いを入れました。しかし株は下がるわけです。300円ぐらいが底だろうと思い買ったら、この度の下げで更に下がり、なんと218円まで売られたのです。しかし…企業業績は上向いているのに、株価は下がり続けるわけですから、当然、「儲けのプレミアム」は増しているわけですね。株価の最大の買い要素は、株価が下がることです。つまり株価が下がることこそが最大の好材料なのです。ところが…多くの人は諦めて売ってしまうから損をするわけです。株は食品のように腐るわけでも賞味期限があるわけでもありません。株価が下がることは最大の好材料なのですよ。1万円の株が1000円になれば、1千万円も買うために必要だった資金はたった100万円で済みます。株価が1/100になれば、1千万円で1000株しか買えなかったのに、100円なら10万株買えるのですね。株は下がることは悪いことばかりでありませんね。チャンスが増えるのですね。
最近の市況展開を見ていると…通産事務次官の北畑さんが、ディトレイダーを馬鹿だと欲ボケした連中だとか非難する人がいるのも一理あるかな?とも思うのですね。僕は彼を嫌いですよ。でもそのように考える人もいるということです。新興企業は多くの会社が年率20%前後伸びています。しかし残念な事に、株価は2006年1月のライブドア・ショック以降、下げ続けていました。しかし今回のBRICs相場の下げの中で頑張っている会社が多いですね。株価が下がったことが、好展開に繋がっているのでしょう。同じように2年前から下げ続けている銀行株も…そろそろ最終調整場面なのでしょうね。僕の仮説が正しいかどうか、桜の花が咲く頃には、分かるでしょう。
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2008年02月18日
2月18日
かたる:NY市場は今晩お休みとか…。遂にノーザンロックが国有化されたと報道されています。100年ぶりにイギリスで取り付け騒ぎを起こした銀行の原因は、サブプライム問題でしたが、国有化された事実は確実に問題が収拾に向かっていることを告げています。ただ土曜日の株式教室だったかな? 少し触れました。再保険関連の日本の損保株は少し安かったようですね。MBIAやアムバックなどのモノラインの名前が連日報道され、嫌でも名前を覚えましたからね。不思議なものです。こうやってグローバル化は進むのでしょうね。
最近、明確な動きに、まだなっていませんが、どうやら峠は越えたという声を多く耳にするようになりました。アジア系の外国人が日本株を大量に買ったとか…噂されています。欧米の日本株売りは一巡したらしく、売る量が減っていると言われています。やはり相場の世界は「知ったら終い」なのでしょうね。日本で住む投資家がモノラインまで知るようになったのですから…。サブプライムからCDO、SIV、ABX、モノライン…何度か解説しましたね。このホームページは良く出来ており、TOPページの下に検索機能がありますから、分からない人は打ち込むと良いでしょう。過去、とりあげていますから解説してあります。
トロ:おいおい、まるで終ったような口振りじゃないか。実体経済に響いて来るのは、むしろ、これからだよ。米国の消費はドンドン悪化しており、中国の減速もこれから出るよ。既に中国では不動産は急落している。
かたる:だろうね。しかし…株式教室で書いた、この数字の意味は大切なんだね。
僕は違和感を持っているよ。株価は業績や財務内容を無視してどんどん下がるけれど、買い場じゃないの? 実はビスタニュースで、昨年、新しい成長株を探しリストを作ったことがあるよ。10/7のレポートだね。その中から僕は将来手掛ける銘柄を選び、打診買いを入れておいたんだね。ところが業績見通しも良いのに…株価は下がる、下がる。何故か理解できないまま、あっという間に、最初の買いは370円ぐらい、次は320円ぐらいで買ったのでけれど、なんと218円まで売られるんだよ。アララ…どうなっているのかね? 「何が、成長株リストだ」と馬鹿にされていたようだけれど、金曜日に増額修正を発表し、今日は328円まで戻ってきたんだよ。いやはや、追証で下値を買う力がなかった。トホホ…こんな銘柄ばかりだよ。
同じく昨年の新興株リストの銘柄6/17の銘柄も8万円ぐらいで買ったのに…4万円も割って37100円まで下げられて、これも下値を買う力がなく、昨年の12月に儲けなしのトントンで、一旦売り、再び最近買い直して売ったら、なんと3日間連続のストップ高。嬉しいやら悲しいやら…やはり株式投資はお金持ちが儲かるように出来ているね。良い銘柄が色んな理由で下がることは、よくあることだね。しかし問題はその株が回復するかどうかだけれど…。株(会社)に将来性があれば、必ず再び買われるんだね。だから安くなったら買えば良いのだけれど…人間だから、それが出来ない。悲しい現実だよ。まぁ、素質のある株はドンドン成長するのだろうね。
時代や:確かに…当たってきたね。次々に、かたる銘柄が上がっているよ。
トロ:ふん。ボロ株ばかりじゃないか…株なんて、これから、まだ下がるんだよ。これから更に景気は悪化するんだから…まだまだ序の口だよ。
神主さん:確かに景況感の悪化はあるけれど、株価もずいぶん下げ、売り厭き気分も見られるからね。かたるの主張する「春から夏」にかけても戻りはあるかもね。一旦は、売り屋は鉾を収め、お休みするか…状況を見極める番じゃないかな?
トロ:どうかね…今日のNY市場はお休みだけれど…また海外が安くなると…いったい、誰が日本株を買うんだよ。
かたる:国内法人の自社株買いとアジア系の外国人(中国、中東、ロシアなど)だって、考えて御覧よ。純資産価格を割り、配当利回り高く、黒字が続くのに…。どうして一株辺りの純資産を割れた株を、更に売り叩けるの? その理由を教えてよ。景況感が悪化するだけで、更に株価を叩けるの?
トロ:ふん。今は黒字でも赤字に転落するんだよ。米国が悪化し中国が減速するんだもの。
時代や:具体的な銘柄で説明してよ。
かたる:大納会の「今日の市況」に銘柄を掲げたよ。これなんか代表的な例だよ。輸出の影響なんかない国内産業だよ。確かに減収減益だけれど、配当利回りだって高いし…純資産価格を大幅に割っているよ。自社株買いも実施しており、おそらく3月の期末は…。儲けるのは、そんなに難しくないね。
毎日、毎日、売り買いをして利益を上げようとするディトレは、その日の勝負だと思うから、異常な高値を買いに向かったり、異常な安値を空売りするんだね。その為に逆日歩が付き、ストップ高銘柄が出始めている現実は、売りでは儲からなくなって、相場が転機を迎えているんだよ。まぁ、取り合えず、反騰するだろうね。僕は久しぶりに大手銀行株にも興味を抱いているね。果たして、その背景にある仮説のシナリオは生きるのかどうか…。今日はお客様からご批判を頂いた。分かりにくいと…オブラートに包んだ表現はしたくないけれど…何処まで踏み込んで良いものやら…
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2月15日
かたる:今日は遅くなったので簡単にします。
実は最近パソコンの調子が悪く困っています。そろそろ4年目になるので買い替えの時期なのでしょう。当時は30万円ぐらい出したと思うのですが…最近は安くなっていますからね。でもトホホ…かたるの相場観は外れ続け収入も激減で税金を分納しているくらいだから困ったことです。強気のかたる君は、常に買い姿勢だからです。実は一度だけ弱気に傾いたことがあります。ブルドック事件を受けて真剣に株屋を辞めようと思ったのです。かたる君は日本を信じ、ずっと買い姿勢でした。1989年以来、株は下げ続けても買いだけを心掛けてきました。ずっと待っていたのです。
長いチャートが手許にないのでデータから作った単純平均株価と益利回りの推移のグラフです。御覧のように1989年にかたるは東京に出てきて歩合セールスを始めました。笑っちゃいます。1989年だから19年になるのです。ITバブルの時に少し喜びました。しかし残念ながらダメだったのです。そうして2003年は大手銀行が危機になり、何とか立ち直りました。ところが2006年にライブドアを叩きます。日本経済を支える若者が叩かれるのです。残念でしたね。そうして市場原理主義の概念を持ち込もうとした村上ファンドも叩きます。まぁ、この程度は節度をわきまえない連中を戒めたと言う解釈も成り立つと思っていましたが…ブルドックの判決は最高裁ですからね。呆れてものが言えない。市場主義が通用しないなら証券市場はダメだと考え辞めようかと思ったのです。そうして昨年一度だけ弱気に転じカラ売りを推奨したことがあります。ハハハ…慣れないカラ売りを…相場は、案の定、下げ続け現在に至ります。1989年に1579円の単純平均株価が308円まで下げるのです。既に益利回りは6%台です。一時7%台まで乗せましたね。市場原理が働かない相場展開です。
市場原理とは…何か?
簡単なことです。儲かるものにお金が流れる原理です。しかし…今の株式市場には正常な価値観を持つまともな投資家が存在しない。日本を代表する機関投資家もめくらなのです。多くの人が加入している年金基金も、保険の運用者も正常な価値観を有さないのでしょう。何故、ブルドック事件の時に悲観にくれたのか? 株式には経営権があります。株を過半数有することが出来れば経営権が手に入ります。能力のない経営者を追い出して会社の持っている資産を有効に活用して効率を上げて利益をあげる。その原理が働かなくなる事件がブルドックでした。その結果、何が市場で起こったか? 一株あたりの純資産価値を下回る銘柄がゴロゴロしだしました。通常はPBR1倍を割れば、経営者は自社株買いをする筈です。ところが経営権が安全なら、何も株価を意識しなくても良いですからね。「黙ってお金を出して株を買えば良い。経営には口を出すな。」と経営者は言いますね。
この考えを代表するのが経済産業省の北畑隆生事務次官です。58歳だそうです。日経新聞が報道した後に、朝日新聞の一面に書かれたそうですね。彼は企業経営者130名を前にした講演でこう述べたそうです。「危ない表現をしますと、株主と言うのは能力がないと言う意味では馬鹿なんです。直ぐに売れるということでは浮気者。無責任、有限責任で強欲」「ディートレイダーは無議決権でいい。会社の経営には全く関心がない。本当は競輪場か競馬場に行っていた人が、手数料が下がったので、パソコンを使って証券市場に来た。最も堕落した株主の典型です。馬鹿で浮気で無責任だから会社の重要な議決権を与える必要はない。」と言うような発言をしたと、週刊文春に書かれています。
確かにネットをみていると、北畑さんを擁護するわけじゃないですが、そう言う人もいますね。アホらしいレベルの人も大勢いるわけです。でも流動性は大切ですね。それをセーブできる有能な人材を育てて来なかった日本の仕組みにも問題がありますね。ITバブルの時は、光通信やソフトバンクが異常な株価まで上昇し人気になりました。セーブする人が居なかったわけです。そうして今度は逆の状態が起こっていますね。黒字で配当もしているのに一株あたりの純資産を大きく割り込む銘柄が続出しているのです。信じられませんね。黒字で配当しており純資産を割り込む? 明らかに異常事態です。北畑さんのような人が日本の仕組みを作っている訳です。確かにネットの書き込みを見ると私のようなものの名前を騙ったりする人もいるわけですから…馬鹿で浮気者と言われても仕方がないかもしれない。しかし充分な流動性があれば、コマツと日立建機の株価逆転劇はありえないでしょう。最近、その修正が起こり始めています。例えばパイオニアですね。昨年、12月にシャープが1385円で3000万株買ったのですが、なんと先頃まで700円台で株価が推移していたのです。ようやく修正が始まりました。ビスタニュースで続きを書きます。
2008年02月14日
2月14日
かたる:米国のGDP成長率は1Qが0.6%、2Qが3.8%、3Qが4.9%で、4Qが0.6%増だといいます。ところが企業業績は3Qが4.5%減で4Qは20.2%減だと言うのです。この違いは損失の大きな会社が、全体の足を引っ張っているのですね。つまり金融が景気動向の足を引っ張っているわけです。そうして今日、発表された米国の小売売上高の予想は0.4%減だったのですが、蓋を開けると0.3%増だといいます。まぁ、この影響だけでないでしょうが、アメリカ株も意外から、株が上がったわけですね。
日本の10-12月期のGDPが内閣府から発表されました。2期連続の上昇で3.7%増だそうです。建築基準改正法の影響で大幅に落ち込むマイナス分を、設備投資と輸出が補ったようです。此方も市場予測に反し、サプライズで先物主導で買戻しが入ったのでしょう。加えて中国のファンドが日本株に前向きだとの報道も応援材料なのでしょうね。ロシアも中東も買い意向だと言われています。今日は多くの銘柄が真空地帯のなか、終日、久しぶりに強かったですね。いつもなら競艇相場。寄り付き(スタート)で株価(順位)が決定します。今日は、なん銘柄か、最近、買ったものを売りました。
時代や:そうだね。かたるの話を聞いて、儲かったのは久しぶりだよ。いつも損ばかりだからね。
かたる:まぁ、御覧になったかどうか分かりませんが、土曜日の株式教室にコマツと日立建機の株価の比較推移を載せました。過剰に市場が弱くなり流動性が重要視され、業績や財務内容が無視されている事例をとして掲げました。火曜日の「今日の市況」では、今日、ストップ高したパイオニアなどが異常に売られる株価について解説しているね。いつだったか忘れたけれど、市場リスクについても、株式教室で書いているよ。基本的に極端な流動性不足の相場は、手が入らない限り株価は上がらないと思ったほうが良いね。
時代や:あれれ? 相場に対し、強気だったんじゃないの?
かたる:うん、強気だよ。春から夏まで上がり続けると思っているよ。しかし、その後は更に株価が上がるか下がるか、現時点では判断が付かないと述べているね。強気か弱気か、それぞれの投資家が、自分の相場観で決めれば良い事だよ。
時代や:今日は利食いをしていたみたいだけれど、なんだか機嫌が悪いね。かたる銘柄の決算数字が悪いから機嫌が悪いんだ。
神主さん:そうそう、赤字だったけれど、どうなの?
かたる:僕は何度も解説しているよ。ちゃんと人の話を聞いていれば分かる筈だよ。当初から今回の赤字決算は予想の範囲内だよ。だってこれだけ、株が下がれば保有する有価証券の評価損を計上しなくてはならないからね。損益分岐点を超えた段階の企業には、負担は重かったのだろう。シャープだってパイオニアの株を1385円で買っているんだよ。今日は上がっているが、まだ買値まで届かないね。今期の決算は多くの会社が減額修正を余儀なくされるだろうね。3月時点の株価水準で決まるね。ベンチャリは12月決算だから仕方ない。掲げた下のグラフを見れば企業の価値が判断付くね。僕は株を買っているよ。
時代や:減収減益で、しかも赤字だよね。それで買ったの?
トロ:ボロ株だからね。何故、かたるが執着するのか分からないが…、アホ株から早く離れら方が良いよ。まだ持っているなんて馬鹿じゃないの。
時代や:だって、かたるは一押し株だと言うんだもの…。
かたる:本当に困った連中だよ。株が高ければ強気になり、安ければ弱気になる。自分の価値観がないから始末に終えない。まぁ掲げたグラフをみて、考えるんだね。詳しくはビスタニュースで書くからみれば良いよ。四半期ベースの数字を追えば、基本的に増収増益だからね。FCの数も順調に伸びているし…
トロ:何処が…増収増益なのか? だいぶ下げたけれど、まだ底打ちは感じられないよ。
かたる:僕は日経平均株価が二番底を打ったと思っているよ。同じ事だよ。今日もお客様から電話があったけれど、自分で考えてみれば分かるよ。世界で一番、お金持ちのゲイツやバフェットが株を買うために大金を出すんだからね。僕は今回、相場が当たっているGSのアナリストも、失敗しているメリルも意見を参考にはするが自分で相場をいつも考えているね。
今日は大幅高したから、売り玉が多いが、基本的に買いのスタンスを継続するよ。万民総弱気の今は、絶好の買い場さ。「人の裏に道あり花の山」「強気相場は悲観の中で生まれ、懐疑と共に育ち、楽観の中で成熟し、幸福感と共に消えていく。」、まぁ、株はこの心理だね。今日は数多くの銘柄がストップ高しているが、新高値銘柄の傾向を観察する必要もあるね。明日はどうしようかな? 今日は風邪を引いたみたいでこの辺で…お休み。
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2008年02月13日
2月13日
かたる:アメリカではバークシャー・ハザウェイ社がようやく動き出したね。ご存知バフェット率いるカミソリの会社だけれど…。昨年末にモノラインを買収するのか?と噂されていたが、地方債に限定しての再保証だと言う。当然、市場では「良いとこ取り」との批判もあるのでNY市場は一時好感したけれど、引けにかけ下げたのだろう。しかしよく考えて欲しい。マイクロソフトがヤフーの買収に動いたり…、ビル・ゲイツもバフェットも世界を代表する成功者が、この時期に行動を起こしたと言う事実に注目したいですね。加えて日本でも富士フィルムが富山化学の買収に動いたとそうですね。日本も捨てたものではありません。私は通産産業省の北畑さんなどを批判していますが、トヨタ自動車のように市場原理に根ざした会社もたくさんあるわけです。新聞を読めば分かります。このところは、自社株買いを発表する会社の多さを実感できますね。今日はガイシの80億円、三菱レーヨンの100億円、そうしてシマノの150億円と発表されています。
時代や:珍しいね。かたるが前向きに話しているなんて…
かたる:最近の下げを僕は二番底の形成過程だと思っているが、そう考えない人も大勢いるね。誰も先の見通しが立たないから怖くて株が買えないのだろう。しかし株価を検証してみると分かるよ。異常な安値の銘柄が散見されるね。このような株安を放置するからブルドックのような例が生まれるわけだよ。スティールはこのような環境下でリスクを取り投資したから利益を得られたわけだね。それを否定する役人は市場原理を理解してないね。
今日は新高値を更新していたダイワボウ情報システムを買っていたのは、村上ファンドの残存組みのエフィッシモキャピタルマネージメントだと言うことも報道されていたね。まるでスティールとブルドックを見ているようですね。たとえグリーンメラーでも否定してはいけません。市場は自由なのです。狙われるのが嫌なら、株式公開をすべきじゃないのです。
神主さん:いや、ありがとう。わしらの神様にお参りしたんだってね。きっと、良いことがあるね。それでお参りの後、最初に買った銘柄は何なの?
かたる:日立建機だね。僕には森精機と共に、何故、日立建機がこんなに下げるのか理解できないんだ。たぶん外人ファンドの売りだろうと思うけれど…コマツとの株価の逆転現象が続いているね。今日は再び戻ったけれど…考えられる理由はやはり流動性の問題だろうね。市場が弱くなると、どうしても人間心理は「寄らば大樹の影」になるからね。今日のトヨタは一服していたが、自社株を買ってない企業の株価はみな弱い動きだね。
時代や:どれも買ってもダメだからね。本当に儲からない相場だよ。困ったね。
トロ:だから言っているじゃないの。日経平均株価は更に下押すと…。かたるは2番底の形成過程だといっているが、これからサブプライムの影響が広がるんだよ。先ずは金融の被害が膨らみ、その影響で貸し渋りが起こり、実体経済が更に悪化するんだよ。既に企業業績は2四半期連続で減益だよ。10-12月期は、なんと22%を越える減益率だよ。
かたる:日経新聞だね。確かに全体の企業業績は既に2四半期連続でマイナスになっているが、その大半はサブプライム関連の損失だね。つまり銀行などの特別損失が大きくて他の産業の利益を上回っているんだね。しかしGDPの増益率は落ちているが、0.6%のプラス成長だったね。この意味はサブプライムの大幅損失を埋め切れていないが経済活動は成長していると言うことなんだね。新聞に騙されるよ。統計数字の取り方も自分の書く記事に相応しい統計指標を探して持ってくるからね。
トロ:どっちにしても、今回のサブプライム問題の波及度合いは…、根の深さは、現時点では分からないね。しかしこれから更に広がるんだよ。影響度合いが分からないのに、大丈夫だと言って、株を買っているお前の考え方はおかしいね。
かたる:冒頭に述べたよ。僕はMSのゲイツやバークシャーのバフェットの感覚を信じるよ。この時期にお金を投じる動きを示している事実は、やがて市場に広がるだろうね。僕は前から1-3月がピークだと述べてきたよ。その山場を越え、今が谷の通過点なんだろうね。故に2番底説を採用しているわけだね。この時期に取り合えず、どの株式も反転するのだろう。そうして春まで上昇は続くと考えているよ。その後のことは、また後で考えれば良いよ。トロの考えを否定しているわけじゃない。しかし何故こんな水準まで、株が下げるのかな? そのほうが、よほど不思議だよ。
時代や:でも何を買っていいやら…狙いは何処に添えるべきだろうね。
かたる:僕は二つのパターンがあると思うね。一つは大きく下げた銘柄のリバウンド狙いだね。もう一つは時代をリードする強い銘柄だね。昨年の夏から一貫して下げて、半値は当たり前だからね。中には1/3の銘柄もあるね。まぁ取り合えず、そろそろ決算も終わり新営業年度を見据えた戦略を立てなくてはならないだろう。今、発表されている数字は、同じ赤字でも意味が違うものがたくさんあるよ。
一時的な損失なら、売上が伸びていれば心配ないだろう。売上が減少して営業利益も減るようじゃ…。余程、魅力がない限り近付かないほうが良いだろうね。特に好業績の銘柄が下げている株を深追いするのは、慎重にしたほうが良いね。まぁ、通常は1回のリバウンドかな? 二度目、三度目はだんだん難しくなるね。だってボールはだんだん弾まなくなるよ。そうして、いずれ忘れられるんだね。そんな株がある日突然、息を吹き返すことがあるんだね。今年はそんな株の年だと思うよ。
時代や:中国の政府系のファンドもロシアも日本に投資したがっているようだね。中東は既に動いているようだし…
神主さん:しかし新興国の投資規模より、やはり欧米との力の差は歴然としているからなぁ~。
かたる:僕はアジアの投資を薦めるべきだと思うよ。小さな拘りなど必要ないね。日立が外資に落ちようが、他の企業が買収のターゲットにあがっても、日本のためには良いことだと思うがね。果たしてどんな展開で、今後、推移するのだろうね。頑張れ!日本株。
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2008年02月12日
2月12日
かたる:G7も終わりアメリカは自助努力で解決する方針らしいですね。考えてみれば日本の対応が大げさになっているように感じています。まるで日本の不良債権問題と同列に扱っている記事を多く見ます。何故、比較する時に日本の金融危機を持ち出すのか? 私にはサッパリ理解できません。サブプライム問題はモノラインまで来て金融システムの仕組みを考えさせましたが、今までのところ損失額が明らかになり、その損失の引き当てによる資本の毀損を増強できているわけです。資本が弱くなっているので拡大が懸念され実体経済に影響を及ぼしているのは事実ですが過度に悲観しすぎているように感じています。私は市場が過度に損失を織り込み始めていると思っており、この揺り戻しが起こると思っていますが、未だに明確にその動きは始まっていませんね。
予てから述べているように、サブプライム問題のピークは今年の1-3月です。今日は2月12日ですからまもなく半ばを過ぎますね。3月が近付くにつれ株価は上昇波動を鮮明にすると考えているのですが…どうかな? この路線が第一のシナリオですね。しかし今日の値下がり銘柄上位を見ていても、少し下げが異常じゃないかと思います。例えば値下がり第一位の新電元は80円安の176円です。2月8日に会社は減益決算を発表しましたが最終は黒字予想ですね。一株純資産は516円もあるのですね。四季報を見ただけでは割安に感じます。実はこのような例はたくさんありますね。先日、少し触れたパイオニアもそうですし…今の市場は買い手が少なく、自社株買いでもしない限り、買い需要が非常に薄いのでしょうね。情けない市場です。
政策当局の市場経済への意識も希薄なので、市場が下げるのは無理もないですが、下げ方が尋常じゃないですね。明らかに異常の領域です。今週号の「週刊東洋経済」には森精機の記事が載っていました。BRICs特需により超繁忙状態だそうです。会社側も強気で現在は複数の新工場建設中だそうで第一期は2009年春に稼動するそうです。17期ぶりに最高益更新で3カ年計画を前倒しで達成したとか…この会社の株価は1591円で、一株純資産は1372円もあり、一株利益は四季報予想で164円。高値は昨年7月の4130円なのですね。まぁ、高値はどうでも良いけれど、現在の株価が1500円台とは…仮に株価が正しいとすれば、余程、来期減益にならないと理屈に合わず、まさか最高利益の会社が、次の決算期に赤字になる訳がないから…株価の動きはどう考えても整合性がないと考えます。
やはりブルドック事件の時に心配した結果に、日本市場は陥ってきたね。通常はこのような状態を放置すれば、経営者の力量が疑われTOBの対象になる。しかし日本では正常な市場論理が働かないから、株価が極端な話、1円でもTOBが後出しジャンケンにより阻止されるから経営者は安泰だと言う、奇妙なバランス感覚が存在する事になるのでしょう。だから日立製作所にTOBが掛かり、買収されれば日本は変わったかもしれないのに…。まぁ今更、なにを言っても仕方ない。多くの投資家は自分が買った株ばかりを見ているが、市場全体は既に異常な気配に包まれているのでしょう。私がいくら割安だと言っても無駄なこと。TOBが次々に起こるような危機感に包まれた市場環境を作らなければ、経営者は真剣に努力をしないのでしょう。ましてやIHIのように詐欺を働いても処罰されないのだから不思議な国です。罪を犯した相手により処分が変化する市場か…。
日経新聞の夕刊を読むと悲観色ばかりです。企業業績の2四半期連続の赤字予想を伝えています。7-9月期4.5%減益に続き、10-12月期も20.2%の減益だと言います。当然です。金融機関の損失が過大ですからAIGは10、11月だけで5200億円の損失だと言います。私は曲がっているから、この手の報道が勢いを増すたびに、GSなどはほくそ笑んでいるのだろう。と考えます。彼らにとって市場がパニックになるほど利益を得やすくなりますからね。まもなく3月の声が聞こえます。春はもう直ぐそこに来ていると思っていますが…果たして現実はどんな景色図になるのでしょう。
2008年02月08日
2月8日
かたる:今日も遅くなったので簡単にします。
3連休と明日のG7を控え模様眺めの市場展開でしたね。BRICs株は日経新聞でGSの見解が載っていますが…この動きを先取りした動きになりましたね。同じく日経新聞の市況解説欄で、きのう私が取り上げたBHPビリトンによるリオ・ティント買収の話が載っており、新日鐵の解説で原料高により収益が圧迫されると報道されていますが、片手落ちの記事です。これまでも鉄鉱石や石炭の価格は上がっており、製品に原料高は転嫁され高収益をあげて来ました。故に解説は間違っている可能性があります。勿論、短期的にみればありえる話ですが…。私は新日鐵がもともと株式持合いなどにより、市場価格以上に割高になっていたのだと思います。そうしてこの持合い運動が一服した為に、本来の株価に下落したのでしょう。市況関連のPERが16倍まで買うことが異常なのでした。しかし新日鐵がアジア展開を加速させれば話は変わるでしょうが…。
今日、日経新聞の私の履歴書、1月のグリーンスパンの手記を読み返しました。日本の成長にも触れていましたね。移民の是非を問うていました。更に「創造的な破壊」を取り上げ、効率の高い企業が低い企業と入れ替わる話しが掲載されていました。新日鐵を批判するのは「緩やかな提携」と言う手段を用い、市場経済の理論である自然淘汰を否定しているのですね。本来なら、住金や神戸製鋼に対しTOBを用いるべきです。先送りの手法を用いるから、日本はいつまでも成長率が上がらないのでしょう。日本に高炉メーカーが何社も必要でしょうか? 当然、失業も増えるでしょうが、「創造的な破壊」を実践すれば効率社会になります。そうして長期的にみれば豊かになります。効率的な企業が非効率の…、生産性の低い企業と入れ替わるのを阻止するのがブルドック事件でした。ライブドアのホリエモンの主張である時価総額主義経営は、ある意味で正しいと私は思っています。
単純平均株価の推移を見れば分かります。株価は政策に呼応して動いています。現在の単純平均株価は327円です。この水準は2003年の日経平均株価8000円前後と同じなのです。指標はある意味で正確ですね。さて今日は日経のGSのジム・オニール氏が述べているデカップリング(非連動)とリカップリング(再連動)について考えて見ます。
丁度良い材料が市場で展開されていました。下のチャートを見てください。青はコマツの週足、オレンジは日立建機です。御覧のようにここに来てコマツと日立建機の株価は逆転しました。さて何故でしょうか?
幾つかの理由が考えられますが、私は3つの仮説を挙げました。一つは日立建機に介入していたファンドの決済売りです。しかし現実の一株利益予想は、コマツがEPS206円、BPS897円で、日立建機はEPS251円、BPS1406円なので、どうもおかしいですね。そこで流動性の違いを考えました。現在のような相場展開では、どうしても流動性リスクが生じますからね。この解説が必要ですよね。そうしてもう一つが本論です。ジム・オニール氏の意見が背景にあるのでしょう。ご自身で最近発表された決算短信を見て、私が考えていることを読んでみて下さいね。
明日の株式教室で、かたるの考える理由を述べます。ただ、明日も時間がないので書けなかったら来週になります。本来はビスタニュースの記事なのですが、私は週末、出かけますからビスタニュースの記事も休みます。ごく簡単に解説する予定です。それではおやすみなさい。
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2月7日
かたる:今日は遅くなったので簡単に…
リオ・ティントがBHPの提案をはねつけている根拠の一部には、中国やインドなど新興市場の経済成長による市況商品への強い需要があるとされ、世界の基本的な鉱物資源供給の大きな部分を担っているリオ・ティントとBHPは、鉄鉱石、石炭、ボーキサイト、銅などの価格が上昇すると予想しているそうだ。
仮にこの見方やフィラデルフィア連銀のプロッサー総裁が、「インフレ抑制がFRBの仕事の一つであることを忘れてはいけない」と述べたと伝わり、これをきっかけに売りが優勢となり、主な株価指数は急速に下げに転じたというが、このような考え方が支持されるなら株価はリカップリングと言う事になり、BRICs銘柄なども株価が戻す筈だね。僕は昨日、新日鐵の株価が何れ500円を割るだろうと述べたが、この見方の根拠が希薄になる。
今日の市場の動きは2番底の模索ではなく、下値を確かめる動きと言う説が多いようだね。信用期日売りを迎え、かなりの玉が現引きや投げられたと思うが、明日は3連休前で売り物が予想される。果たしてどうなるのだろう? 僕が新日鐵に言及したのは、リカップリング説を疑っているわけではなく、単に、株式の持ち合いの買いが途切れる頃かな?と思ったのだね。1000億円だから50億円なら20日間で使い切る事になるね。
市場から株式を買うから、自社株買いも持ち合いも同じだと言う意見があるだろうが、確かに需給バランスだけなら、そう言えるかもしれないが本質的にかなり違うね。一つはコーポレートガバナンス問題だね。IHIの経営者は多額のプラントの損失を計上し、経営責任を取ったのだろうか? 先人が蓄えた豊洲の土地の含み利益で処理したのだろう。この含み利益は株主のもので、経営者の失敗に対する保険じゃないね。新日鐵の三村さんは日本の経営者はサラリーマンなので、2期4年程度で交代するから…と言う説を述べていたが、社長が終ると会長へ、そうして会長が終ると相談役へ、そうして子会社や関連会社の役員を渡り歩く。まるで官僚の天下りと一緒の構図が民間企業にもあるからね。
どうも僕には会社の存在が従業員や経営者により私物化されているように映るんだね。だから無駄な経費が多い。従って生産性が下がり効率化が悪くなり、ROEなどの指標で日本株は負けているのだろう。ところがトヨタは、今回の例でも分かるように自社株を消却できる。この方法により一株利益はあがり、株主の利益に結び付くね。アメリカ株は企業の利益を株主に自社株買いを通じて還元したから、株価がドンドン高くなったんだね。果たしてトヨタは、再び継続的に自社株買いを実施し、株価は高値を目指すかどうか? そうして株式持合いを強化した新日鐵はどうなるのだろう?
このような例は一例だけれど、日本株が安くなる理由の一つになっているね。さてアメリカのワコビア銀行は35億ドルの資本を増強したと言う。年率7.98%の金利を払うそうだね。モノラインが注目されているが何度も言うがアメリカ経済は多少の落ち込みでリカバリーできるだろう。この結果が分かるのは早くて今春、通常は夏ごろだろうし、アメリカの景気後退の影響や金融引き締めの影響など中国経済の行方は、どっちにしても北京オリンピック後の動向を見なくてはなるまい。チャートを見てもわかるように、既にかなり株価は売られているから、どっちにしても、一度は戻りを入れる位置なのだろう。
故にこの2月は買い場で、しばらく上昇波動の相場になるのだと考えているしだいだね。物色の中心は値下がりのリバウンド相場、そうして新興株の中から業績の推移に期待が持てる新興株が主役だと考えているわけだね。はたしてこの狙いは当たるかどうか? 結果はどっちにしても、今年の春には分かるわけですね。さて今日はこの辺で…。明日、もし期日売りなどで下がるような思い切って買ってみるもの一方だろう。
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2月6日
かたる:いやはや…2番底を確認しなくては、株価は本格的な戻りに入らないが、その動きがいきなり始まるとは…。ISMには製造業と非製造業の二つの指数があり、集計方法はアンケートによる日銀短観と同じようなもの。製造業は改善しているが国内景気動向を反映する非製造業の指数が大幅に悪化した。驚く事に、先月より12.5ポイント悪化の41.9となっている。2001年の10月に9.11テロ直後に40.4と言う指数があるが1998年から統計を取り始めてから2番目の低さだと言う。
何故、このタイミングに合わせ株を売り叩くのか?
ここに戦略的な意図を感じるのは、私だけなのだろうか? この週末に東京でG7が開かれる。果たしてスーパーチューズデーに合わせた動きなのか…仮に戦略的に叩いたとしたら狙いはなんなのか? 日本株は相変わらずの動きでSQの駆け引きが続いていると言うけれど…。何故、これほど弱い展開になるのかな? 昨日のオリンパスに、今日はオリックスか…。極端に買い板が薄く簡単に株価が崩れている印象を持つのは僕だけかな?
しかし同時に筋銘柄と言うか…狙っている株はあまり下げてないね。やはり相場は既に底を入れ、上昇波動に入っているのだろうか? ムゥ…、悩む所だね。
時代や:しかし、かたるは今日、かなり広範囲に買い注文を入れてなかった?
かたる:こんな時に買わなくて、いつ株を買うの? 昨日あたりは、なかなか狙っている株価にならなかったけれど、今日の水準から下なら買える水準だと思い、買いを入れた次第だね。しかし今日はベストか明日がベストか分からないね。どっちにしても、僕は今回の下げは、二番底だと思うよ。
トロ:どうかな? かたるはいつも早いよ。それもかなり早い。まぁ、早いと言うより完全に外れているタイミングの早さだよ。でも何故、先が見えないのに、そんなに強気でいられるのか不思議だよ。
かたる:日本の姿をみれば、既に底値を叩いているからね。ヒントをあげるよ。このグラフは日本のGDPに対する輸出比率の割合だよ。だから僕が単純平均株価を用いて、今の現状を解説している。まぁ原則は、底値を叩き、二番底説を採用しているけれど…。単純は底打ちだが日経平均は、ひょっとすれば…まだ下値があるかもね。
神主さん:何を言いたいのか…前からかたるの解説には、チンプンカンプンの所はあったけれど…ところでこんなに暗い中なのに、かたるの表情は明るいね。どうして?
かたる:今日は久しぶりにビッグ材料が新聞に書かれていたね。僕が日経新聞社の編集長なら、間違いなく一面のトップを飾るよ。そうして新日鐵との比較や通産省の対応を並べた記事にするね。
時代や:また政策批判か?いい加減にしてよ。
かたる:僕は2004年に、これまで乗っていたボロ車から新車に変えたけれど、日産自動車を選んだんだ。理由は明白。BMWやベンツでは外国を潤す事になる。故に国産車が限定だけれど、トヨタは2003年の金融危機の時に、銀行の増資を受けなかったね。自分が倒産危機のときは、三井銀行から融資を受けて倒産を免れたのに…。恩義を知らない自動車会社だと思って外したんだね。しかし今日の日経新聞には、これまで買った自社株の消却と共に、再び自社株買いをすることを発表していたね。素晴らしい。流石、グローバル基準を目指す会社だね。新日鐵の株式持合いと、えらい違いだよ。新日鐵はいずれ、みずほと同じような道を歩むと思っているよ。500円割れの株価へ…
しかしトヨタのように、日本企業が次々に続けば、日本株は何れ38915円の新高値を目指すだろう。僕が証券界に入社した頃、日経平均株価が1万円だとすると、NYダウ平均株価は長い期間1000ドルだったんだね。つまり10倍の差があったわけだよ。ところが、この20年間ぐらいで並んでしまった。つまりアメリカ株は10倍になったけれど…日本株は低迷していたんだね。この違いは…トヨタのような行動を取る企業が、アメリカにゴロゴロしていたからだね。本来、新日鐵を持合いなどせずに自社株買いをして、自社株が必要以上に増えたら償却すべきなんだね。
高くなったトヨタ株を売った投資家はヤフーのような新興企業の株を買い資本の好循環が始まるべきなんだね。ところが信用力もある大企業の日航は、投資家を欺き増資を実行し、IHIも真実を隠して増資をした。普通の社会では、こういう行為を詐欺と言う。嘘を言って一般投資家から資金調達をする。いくら村論理の社会でも許されないよ。それなのに…北畑さんはスティールばかり責めるなんて…僕には分からない。まぁ、いいや。トヨタは素晴らしいね。今度、僕が車を買う時は、必ずトヨタの車を選ぶ事にするよ。
トロ:変わっているやつだね。わざわざドコモからソフトバンクに変え、今度は自動車か…お前一人が考え方を変えても、世の中大きく変わらないよ。
かたる:それは違うよ。先ず、諦めずに自分が出来ることから、周りから変えるんだね。だから僕は何年もIRNETをやっているよ。そろそろ疲れたけれどね。はやく、かたる銘柄が上がればやめられるが…。基本的に企業業績と株価の関係を学んで欲しいだけだよ。BRICs銘柄は既に終っている可能性もあるね。何しろ、1989年のベルリンの壁崩壊から続く流れだからね。しかし1989年当時のレポートを見ると恥ずかしくなるね。平和の恩恵を受けるのは加工貿易国の日本だと考え株価10万円説を言っていたのだから…今から思えば根拠のない数字だったね。
トロ:似たようなもんじゃないの。今も…くだらない銘柄を参考に挙げたりして…
かたる:お前は他人の批判ばかりするが…もし買うなら何を買うのさ。他人批判など醜いよ。自分の意見を理路整然と述べるべきだよ。
トロ:だから日本株は売りだといっているよ。デカップリング(非連動)などありえないよ。世界は一つなんだからね。経済規模もアメリカには遠くおよばないよ。そうだな。考えられるシナリオはFRBが景気に配慮するあまり、利下げが過ぎることかな? そうして世界的に空前のインフレになる。だから仮に買うとすれば、物を扱う商社株かもしれないね。
時代や:既にインフレだよ。
トロ:いや、この程度の上昇はインフレとは言わないよ。ハイパーインフレだよ。今のジンバブエのような…かつて社会の教科書にあったよね。ドイツの写真が…パンを買うためにお金をリヤカーに積んで買いに行く姿が載ってなかった? あんな感じのインフレだよ。ドルの基軸通貨が崩壊する現実だね。
かたる:おいおい、お前らしくもない。俺が発言するような内容じゃないの。
時代や:どうもイメージが湧かないね。ハイパーインフレの…
かたる:そうそう、面白いブログがあったよ!こんな感じだね。流石、ネット社会は面白いね。やはり僕はネット株などの新興勢力を応援しないとならないね。賢い日本人を育てる為に…さぁ、勇気を持って、買った、買った。株は安いよ!
神主さん:バナナのたたき売りじゃ、あるまいし…。
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2月5日
かたる:NY市場はモノラインのアムバック、MBIの株価は安くなり、失業率の上昇や与信コスト増などを想定し、カード会社のアメックスが下げたと言う。完全にアメリカの景気後退を織り込み始めている感じだね。一方、東京市場は昨日、久しぶりの躍動感を感じたのだけれど、今日は下げており一日天下の印象だが、意外に底堅い銘柄が多く感じたけれど、みんなはどう感じたかな?
神主さん:確かに信用買い残の重いといわれている住友鉱山をはじめ、丸紅などの商社株も高く、25日線を上回ってきたね。ようやく信用期日も山を越えたのかね?
トロ:しかし何処まで戻るか…あまりリバウンドに期待しないほうが良いよ。状況が良くなっているわけじゃなく、小康状態と言うだけだから…。再び下げることも充分あるんだね。
時代や:景気後退は明らかな訳だから、その見極めは確かに、かたるの説のように春から夏なのだろうね。しかしFRBは追加利下げを視野に入れているというし…。ところでマイクロソフトのヤフーへの提案はどうなるのかね? グーグルがもっと良いオファーを、仕掛けるとの話もあるね。
かたる:日本に直ぐ影響があるわけじゃないけれど、世界覇権をかけてグーグルとマイクロソフトの戦いは面白いね。日本の新聞ではネット検索シェアでグーグルが断然有利のような書き方をしているが、市場評価でみるべきだろうね。グーグルは株価4955.43ドルで時価総額は1549億ドルだね。一方、MSは株価30.19ドルで時価総額は2809億ドル。これにヤフーへの買収提案は446億ドルだけれど、時価は29.33ドルで、時価総額は1割弱下の409億ドルになっているね。ヤフーにとって、ここに来て株価が下がっていたから、魅力的なオファーに見えるかもしれないが、昨年の高値より株価は低いからね。受けるかどうか…。しかし僕の心情は受けて欲しい。そうして世界で覇権を争う力を持つと日本株にも好影響だと思うよ。
トロ:悲しい話だね。確かに関係ないとは言わないが、所詮、海の向こうの話だよ。そういえば、かたると同じように通産事務次官の北畑さん事を日経新聞は書いていたね。
かたる:批判されて当たり前。今日は空港の外資規制の話が朝日新聞に載っているそうだね。僕は思うのだよ。積極的に外国資本を受け入れるべきだと思うね。乗っ取られる?と言うのは、マスコミなどが作り出した幻想だと思うよ。いざとなったら日本政府は、あと出しジャンケンをできる立場にあるし…むやみに反対し規制をかけると、経済成長に必要な資金が回らないよ。少しぐらいホットの方が良いんだよね。デフレ状態よりインフレを選択すべきだよ。
時代や:まぁ、規制強化の話はもう良いよ。耳にタコが出来ているから…。そんなことより、何処まで株価は戻るのかね?
かたる:さぁ、既に多くの銘柄が25日移動平均線を越えた株価位置にあり、そろそろ新しい芽を探す順番だね。最初はリバウンドが効くが、だんだん効かなくなるからね。所詮戻り相場は、先着○○名様の世界だからね。結局、多くの銘柄は横這い波動になるのだろうね。その中で、株価面で割安株や業績の好くなる銘柄が、そのボックス圏を抜け出すのだろう。
しかし人気の中心は、やはり時代背景のある銘柄になるのだろうね。ここに来てネットの覇権争いが激化しているように、乱立する新興産業が淘汰される時期なのだろうね。既にガンガン成長する時代は終っているからね。ヤフーが資金提供したサーバーのGMOなどの株価は強いね。完全に仕手化しているね。このような銘柄群の中から、スターが生まれると思っているよ。
神主さん:しかし考え方は、変わらないね。BRICsの対する見方も一緒なの?
かたる:株価が下がったからね。多くのBRICs関連株は半値の水準だね。もともと僕はいくら好業績でも市況ものの評価は低かったね。代表例は新日鐵だけれど…。まぁ、商社も似たようなもの。どの程度BRICsの成長が鈍るか分からないが、成長することには違いないね。だから半値になったようなPERの低いBRICs株は、買える領域だと思うよ。しかし株としての魅力はないね。
僕は時々、配当利回り株だとか…掲げるケースがあるが、そんなものは所詮、株じゃ、ないね。株というのは限りない成長が続く、夢のある株をいうよ。BRICsに夢を感じられるかな? 少なくとも現時点では…、戻りのリバウンドはあっても新高値を追うことは出来ないのだろう。だからBRICs銘柄が25日線を大きく越えてきたら、買うのは危険だね。今の相場はジェットコースター相場だね。あっという間に株価は上がり、あっという間に株価は下がる。故に、もう少し儲けようなんて下手な料簡を出し、つめを伸ばさないことが肝心だと思うね。
時代や:何か、自分のことを棚にあげていない?
かたる:分かるんだよね。お客様が指値をする気持ちが…。しかし株は基本的に成り行きで注文を執行すべきだろうね。
時代や:かたるは既にサブプライム問題は過去の出来事のように話すけれど、これからまだまだ波乱があるのじゃなのかな?
かたる:そりゃ、地震と同じで余震は何度か続くでしょう。しかし基本的に本物の激震は終了したと思っているよ。まぁ、桜の花が咲くころには、次第に僕の今の意見が正しいと思うようになると思うよ。今までツキに見放されていたかと思ったけれど、最近は好調で既に4回転かな? 今日、買ったのは2日~3日中に手終えるかな?
時代や:確かに、見ていると最近少ない幅だけれど、相場の読みが決まっているね。今日は追撃買いを実行していたようだね。
かたる:僕は基本的に自説をなかなか曲げないからね。ある意味で馬鹿なのだろう。
トロ:よく自分を知っているじゃないの。お前は既に、2年程度、政策批判を続けているよ。そのとおりになったよね。単純平均株価の推移をお前は掲げたけれど、確かに…言えているね。
かたる:僕の説に少しずつ賛同者も増えているよ。テレビのサンデープロジェクトと言う番組で僕の意見と同じような意見を聞いたとか…お客様が話していたし。今日は日経新聞に北畑通産事務次官の話が載っていたとか…。そうして、さっきみたら、日経ヴェリタスのホームページにも同じような意見が載っていたね。その内、この意見は一般的になるだろう。つまり既に、日本の内需は2003年と同じレベルに逆戻りしたんだよ。日経平均株価が高いのは実態を表してないよ。好調な輸出の影響があるからだね。だからおそらくこの辺で単純平均は横這いが続き、株価が下げるとしたら日経平均225銘柄の中だろうね。まぁ、当たらない予想をしてもしょうがない。粛々と現実を受け入れるしかないね。
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2月4日
かたる:久しぶりに躍動感が感じられる相場になってきましたね。僕は、アメリカは市場主義の国だから心配は要らないと何度か述べています。事実、ここに来てFRBは不退転の決意でアメリカ景気の回復に向け金利を果敢に下げています。対応が日本銀行のバブル崩壊時期と違いますね。もともとサブプライム問題の原点は金利の改定です。つまり引き上がった金利になる為に、利払いが増え支払い能力がなくなったために起こった問題です。勿論、債務適格者で無い可能性もありますが、時間が掛かる問題で、ある程度の損失はすでに織り込まれているわけです。日本の銀行では、みずほコーポだけがメリルに投資を実行しますが、他行はしませんね。悲しい現実です。調べれば分かるのに、リスクをチャンスに変えられない経営者しか存在しないのでしょう。2003年の初め、みずほや三井住友、三菱UFJなどが、外国資本を受け入れた時と同じなのです。おそらく春までには、アメリカの銀行株も上がり始めるでしょう。
トロ:どうかな? 最近ではサブプライム問題からクレジット問題に波及をみせているからね。恐いのは中国の後退だよ。日本は既にアメリカより中国との貿易額が多いからね。中国とアメリカの関係はデカップリング(非連動)ではなくて、リカップリング(再連動)だよ。GDPに対する輸出割合を考えれば分かるよ。BRICsの実質GDPの合計額は7兆ドルに届かないんだよ。その内4割程度が輸出関係で占められているよ。しかしアメリカの個人消費は8兆ドルもあるんだよ。BRICsが代役を務められるわけがない。
かたる:ハイハイ、分かりました。今ではお前の考え方が通説だからね。だから市場は大きく世界的に下げたんだね。アメリカの景気後退を前提に、リセッションを視野に入れた見方だよ。SIVからモノラインまで、最近ではお客様までテレビで教育を受けるから知っているね。そんな問題は過去の話に成りつつあるよ。そんなことより、ビックな話題が登場したね。マイクロソフト(MS)が米ヤフーを買収すると言う。なんと446億ドルだよ。市場価格を62%と大幅に上回る水準だね。更にグーグルはヤフーの買収阻止へ支援を提案したと言う。
ここで考えて欲しい。報道はされてないだろうが、実は年明けに甘利通産大臣が中東を訪問したけれど、その前にアラブ首長国連邦(UAE)から三菱重工の株に大口の出資をしたいと提案あったけれど…あの村論理の北畑事務次官率いる通産省は、国防の観点から難色を示したと言う。僕には理解できないよ。重工が乗っ取られる訳じゃないよ。重工はMRJと言う国産のジェット機を作ろうとしているが、中東がお客さんになれば世界競争に持ち込め、日本のGDPも大きく伸びるのに…役人根性で反対をしたらしいね。
既にグーグルは世界覇権を握ろうとし、MSに対抗意欲を燃やしている。ここでMSと米ヤフーが連携すれば、当然、日本のヤフー、ソフトバンク連合に強力な助っ人になるね。中国のアリババはヤフー連合だし…世界競争で戦えるアイテムが手に入るよ。それくらいOSの覇権を握るMSは魅力があるよ。世界はグローバル競争をしているのに、小さな日本の地位を維持するために、民間の論理が働かない。悲しい北畑、村社会論理が優先される通産省か…トホホ…。日本と言う国のトップは度量がないね。ルノーの傘下にくだった日産自動車の社員は悲哀を味わっているの? 日本IBMの社員は、NECや富士通より高い給料をもらっているよ。いったい、誰のために政策を運営しているのだろう?
トロ:お前は役人批判をしているじゃないの。なら日本株は売りで、カラ売り派じゃないの?
かたる:そんな事はない、古い世代はまもなく現役を引退するよ。僕らの仲間の世代が、まもなく主導権を握るよ。事実、この伸び率を見てほしい。上のグラフは、ある会社のある会員数の伸び率を示している。下のグラフはお店の伸び率を示しているね。よく比べて欲しい。上の会社はこの株安でも高値圏で推移し、まもなく新高値を更新するよ。下の会社の株価は、まだ下値だけれど必ず株価は反応するだろう。上の会社は業績数字が減益予想でも、株価は上がっているね。実際に将来の利益の元が増えているからだね。
株を買う場合、株価だけ見ていても、分からないことがたくさんあるよ。ヤフーが大量の買い物を残しストップ高したように、ネット産業株に資金が流れる順番が来たのだろうね。この筋の話を僕は昨年から一貫して言っているね。昨年の春頃のビスタニュースの原稿には、具体的な銘柄を挙げ解説したよね。早すぎた銘柄もあり、株価が下がったけれど、何れの株価も、この下げでは逆行し始めている。ようやく順番が来たんじゃないの?
時代や:さんざん、その話は聞いたからね。嫌になるほど…。そうして、大きな損をしたよ。ハイハイ、かたるさん、充分にその話は分かりました。
神主さん:でも今日は驚いたね。ソフトバンクまでストップ高するのだからね。ソフトバンクの子会社もストップ高銘柄が続出していたね。
かたる:僕は思うのだよ。日本は物づくりの国で製造業を大切にした経済政策が実行されているね。円高を悪だと決めたのは、役人やマスコミだよ。円高はプラスだよ。既にグローバル時代なのに、役人やマスコミは間違った価値観で、報道しないほうが良いよね。日本の産業は製造業よりサービス業の方が、はるかに金額は大きいのだよ。株も一緒だよ。目先の値動きで動くから、間違った投資概念になるよ。安ければ更に安くなり、売りが売りを呼ぶ。しかし背景を自分の頭で考えれば、絶好の買い場だよね。サブプライム関連商品も今は買い場だろう。
まもなく、スターが続々と生まれるのだろう。これから生まれる新高値銘柄に注目して欲しいね。内容のある確りとしたものを持っていれば、目先の業績が赤字でも、たとえ減益でも、株は買い場だよ。さぁ、勇気を持って買い向かうよ。株は安くなったら買い向かうものだね。個別銘柄を挙げるわけにはいかないが、あとで今日掲げたグラフの意味が湧き出てくると思うよ。
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2月1日
かたる:週末なので簡単に…
アメリカ株も乱高下していますね。このように、いつもより変動率が高くなるということは、天井圏や底値圏で投資家の強弱観が対立している様子を示しています。NY市場の朝方は大幅安でしたが、MBIの赤字決算発表をし、その際に資金調達への自信を示したことが背景になり、同業のアムバック・フィナンシャル・グループなどと共に、株価が上がったそうです。この動きが全体に波及し株価が上がりましたが、引け間際に、S&Pがモノラインの会社の格付けを引き下げると伝わり、引け際、NY市場の株価が下げたそうです。
個別株でも同じです。
乱高下する株価は新しい居所を探しているのですね。今のような環境下では、底値を形成するのでしょう。中外製薬、大日本インキなどがストップ安しましたね。しかし大日本インキは現時点でストップ安するほど業績が悪化しているのかどうか? 確かに石油製品(ナフサ)など値上がりし原料高になるでしょう。さらに景気後退の影響も受けるでしょう。しかしどんどん下がるのでしょうか? 今日はインドに新工場を作ると発表していましたね。300円台前半になれば、買ってみたいかな?
逆に割安感が際立っていたパイオニアがストップ高し、平和もストップ高していました。両社とも割安株だったのですね。パイオニアは、何故ここまで売られるのか? 定かではありませんでした。一株あたりの純資産額は1567円もあり、シャープは1385円で3000万株もパイオニアの株を買ったのです。払い込みは12月ですよ。その株を722円まで売るのですから…、市場はどうかしていますね。きっと赤字を予想していたのでしょう。しかし黒字を維持できそうなので、買いが増えたのでしょう。きっと…
一方、平和です。ビスタニュースでも何度か取り上げている銘柄です。スクリーニングを実施すると、必ず割安株の代表のように検索に挙がりました。会社が自社株買いを発表した途端に、昨日も上がり、今日はストップ高でしたね。この会社はオーナー系です。基本的に、年末に、ご紹介した武富士などのオーナー系の会社は、業績が多少悪くても配当を実施しますね。期末が近付き配当利回り株が見直される時期なのでしょう。大和証券、野村證券は自社株買いを発表していましたね。現在のように極端に買い需要が少ない市場では、自社株買いは有効な対策になります。
ブルドックソースは、このような時期に現預金が豊富なのにも拘らず、自社株買いを実施せずに、預金や有価証券投資をしていたのですね。お金を貯蓄に回す? 事業会社ですよ。必要のないお金なら、自社株買いに使うべきですね。株主に還元すべきです。ところが買占めにあい、株価が高くなると、高い弁護料を払い大幅な赤字を計上する。なんと馬鹿な経営者でしょうか? このような株安の時こそ、企業が自社株買いを実施すべきです。投資より自社株を買えば良いと思いますが…日本の経営者は市場主義者ではないですからね。悲しい現実が続いています。
私は日本株やアメリカ株の乱高下する様を見て、底値なのだろう。と考え、最近、嫌いなBRICs株も買っています。…新日鐵の三村さんが嫌いであって、他はそうでもありません。 筋が通らないやり方が嫌いなだけかな? だって、株式持合いは時代錯誤だし…増資と自社株買いを実施するような会社は、おかしいですからね。明らかに会社を私物化している経営者の姿に見えるのです。自信があるなら自分で借金をして自社株を買えば良いのです。グッドウィルの折口さんは破産寸前だそうですが、男の生き方として、あの時期に借金をして自社株を買った意欲は好きですね。単なる損得勘定なのか…僕は本人を知らないから分かりません。しかし新興企業のオーナー系の会社を応援したいですね。
次の焦点はG7になるのでしょうか?
昔から「節分天井、彼岸底」と言う諺が株式市場にありましたが、今年は「節分底に彼岸高」になるのでしょうか? 私は、どっちにしても強気です。まぁ、「万年」が頭に付きますが…