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2008年11月28日
11月28日
ニュースの伝達と言うのは面白いものがあるなぁ~と感じます。
パナソニック(松下)が新安値を付けました。先頃(10/28)の決算発表は、他に比べ良かったのですね。あの時、意外感を感じたのですが…。昨日はNHKが最初に大幅減益を報じたのだそうです。全体相場は強かったのにパナソニックだけが下げていました。そうして今日は会社発表があり、日経新聞が同じ事を紙面で伝えています。昨日は1686万株の出来高でしたが、今日はなんと4370万株に達しています。報道によれば通期決算が89%減益の300億円になるというのです。従来の予想は10%増の3100億円だったのですが…実に2800億円も1ヶ月の期間の違いで予想を引き下げたのです。NHKと日経新聞の報道はどちらもメジャーな報道機関で、情報伝達能力が高そうに思います。だんだん情報が広がり株価に繁栄されるスピードが注目されます。
私はパナソニックと言う会社を高く評価していました。
何故なら、グループ企業を子会社化したからです。連結決算制度において子会社なのに親子で上場しているケースはたくさんあります。代表的な例はNTTとドコモの関係でしょう。通常なら一緒の会社なのに会社を分けています。ソニーも同じ戦略ですね。だからパナソニックはすごい会社だなと考えていました。ところが先日の報道では、パナソニックは自社株買いではなく、ダイキンと株式持合いをすると言います。大坪さんと言う社長はサラリーマンだな…と感じた次第です。新日鐵の三村さんと同じです。日本を代表する会社の社長はこの考え方ですから…フェアでないのは文化なのだから仕方がないと諦めるしかないのでしょうか? 私にはダイキンと資本関係を持つ意味があまり理解できません。今日の株価は1144円です。黒字で1株純資産は1776円の会社が…ですよ。
今日の紙面では農林中金の1兆円増資と含み損の話が載っていました。誰が応じるのでしょうか? おそらく付き合いのある金融機関が応じるのでしょうが、これに応じる経営者は背任行為と、私には映ります。本当に農協や漁業、林業の上部団体としての能力があるのでしょうか? 三菱UFJ銀行は3900億円の優先株を発行し、この優先株に対する配当金は4.6%払うのです。米国ではシティーバンクへの公的資金は8%の金利なのです。農林中金は…どうなのでしょう。安易な気持ちで増資に応じるのは、やはり背任行為に当たるのでないでしょうか? たかだか総資産61兆円ほどの会社が、含み損を抱えたまま1兆円のも大型増資? 一桁資産規模の数字が違いますね。従業員が2944人の小さな親方日の丸の会社です。やはりこの国は…どこか狂っているように見えるのです。仮に上部団体がなければ、大手民間機関に資金を預けるでしょう。
一方、日本株のPERは海外株に比べ高いのだそうです。割安感が消えていると言います。しかしPBRでみると非常に安いのだそうです。パナソニックの例ですね。巨大な資本を効率よく利用してないから資本は充実しているのに…利益をあげることができないと言う図式があります。パナソニックのような例が日本を代表する一例なのです。資本効率の悪い日本。特別会計予算が一般会計なら自由に使えますが、特別会計の為に利用目的が限られる。だから必要のないダムや干拓にお金が捨てられる。利用率の低い道路が作られる。民間企業も同じですね。株式の持合いなどフェアなお金の使い方ではありません。
何故、僕らは1989年から20年近く苦しんで構造改革を続けてきたのでしょうか?
パナソニックの理屈が付かない株価をみるとブルドック問題の弊害など様々な原因が関係しているのだろうと考えるのです。いい加減に市場原理が働く市場を創りたいですね。東洋電機の社長さんは日本電産の傘下になるより利益を上げられる事を株主に示さねばなりませんね。断るなら株価をTOB価格以上に上げる実績を示さねばなりません。駄目なら米国ヤフーのヤンCEOのように辞任せねばなりません。会社を私物化する行為が、何れ従業員にも、取引先にも、株主にも迷惑をかけて如いては社会をおかしくしているのです。日本の文化? 村論理? 20年もの低迷を見れば、いい加減にうんざりです。
2008年11月27日
11月27日
NY市場は、朝方は安く引けにかけて高い動きでした。注目しております米国金融株は、だんだん本物らしい上げ方になっています。シティーバンクは既に安値3.05ドルから7.05ドルと2倍以上に急騰しています。日経新聞によればGSは50億ドルの政府保証債を発行するとか…AAAですからね。金融機関が低利のお金を調達できるようになり金融逼迫状態が改善され始めます。昨晩のNY市場では10年国債の金利が3%の壁を破っていました。フレディーマックの30年もの住宅金利も下げはじめました。
この意味は非常に大きいですね。日経新聞を読むとFRBの資産が劣化していると言いますが、この懸念は今回の政策が失敗した場合ですね。今の話しではありません。悪戯にドル危機を煽るような報道は慎むべきでしょう。ドルが世界の通貨に対して強くて為替市場が混乱していますが、この現象は投資銀行業務の縮小を意味しています。しかしここで重要な事はバンク・オブ・アメリカが中国建設銀行の株式を大量に買ったと言う事実です。公的資金を入れている銀行が投資をする? この動きをどう見るか?
ここが重要なのです。今日はこの辺りの話からスタートします。
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2008年11月26日
11月26日
第二の矢が放たれましたが…株式市場はもみあいです。
流石、アメリカですね。日本が10年も掛かったことを僅か1年半でやっています。
投資銀行業務の破綻はドルの信認を揺るがし、アメリカの覇権時代が終るという見方が色んな形で報じられています。確かに円・ドルの関係だけを見ると、そう感じるかもしれませんが、ユーロとの比較はどう説明するのでしょう。基本的に、今の為替はドル回帰の現象なのでしょう。すなわち投資資金の急速な縮小が始まっています。最近ようやく、ドバイの経済が変調をきたしニュースになっています。ロシアは北方領土を餌にして日本に接近を謀っている動きなども、この一貫性の流れなのでしょう。
それにしても…遂にSQでもないのに、出来高急増ランキング30社のなかで、TicK回数が100以上の企業が6社しかないという珍現象が出現しました。市場はかなり閑散な状態を示しています。商いのある中で目立ったのはソフトバンクや日本製鋼所(アーム)などです。アームは仏国アレバ社と原子力発電機器の主要部材に用いられる大型鍛鋼品の長期の供給について合意し増産をします。原子炉容器部材は技術が必要でアームがほぼ独占状態です。アレバ社から設備投資資金を出すから増産をして欲しい。と依頼されたとか…。こんな事は現実にあるのですね。だから長期購買契約を結んだのです。他の部門は、かなり苦戦しています。僅かですがアレバは、アームの株式を買っています。このような現象は資源を購入する為に、株主になる現象に似ています。お金より製品が欲しいのです。だから株主になる。
このように材料株は上がっていましたが、あまり腰が入っていません。先物の動きに振り回されている印象です。一昨晩に発表されたシティーバンクへの二度目の公的資金投入と不良資産に対する政府保証などは異例の対策ですね。民間企業が仕掛けた失敗を、税金で賄うというのですから…。昨晩は第二の矢が放たれ、FRBが住宅担保ローン(MBS)や資産担保証券(ABS)を買うと言います。急激に縮小している金融機能を必死になって支えていますね。イギリスでは貸し渋りがひどく、銀行の国有化説まで飛び出しす有様です。
こんな環境の中で、この対策を受け米国金融株は上がり始めました。なんとNY市場の3連騰はリーマンが倒産した9月15日以降、初めてだそうです。やはり今回の米国金融の対策は本物の匂いがします。私は2003年の日本の金融危機と同じような経過を辿るのではないかと思い、調べて見ました。下のグラフは現在の米国金融と比較です。
米国の金融株のこの二日間の動きは明らかに強弱観が対立している動きです。1ヶ月程度、普通は下値で揉み合うのですね。既にBRICs銘柄の中で下値揉み合いを続けている銘柄はかなりあります。おそらく売りが切れており、バランスが均等しているのでしょう。さぁ、ここから一ヶ月間が勝負です。来年のスタートを占なう行動に繋がるのでしょう。
2008年11月25日
11月25日
最近は日本の株屋ではないように、感じることが良くあります。
確か、私は日本人で日本株を売り買いしているのに…。最大の関心は米国株なのです。
しかもNYダウなんか、全然眼中になくて米国の金融株の動向だけが気になるのです。
おかげで…日本の株式コードと同じような仕組みの「テッカー」なるアルファベットを既に覚えてしました。少し前までは米国の金融機関の名前も知らなかったのに…。名前を聞いただけで、どんな内容か? 理解するようになっています。これを時代の変化と言うのでしょうか? たぶんインターネットがなければ、向こうの情報は分からなかったのですが、日本と同じように、全ての統計資料が簡単に見えるのです。
株の原理は基本的に同じです。
実は金曜日にNYダウ平均株価は500ドル余り上がったのですが…、気持ちは沈んでいました。金融セクターの株が安かったのです。なんと問題になっているシティーバンクの株価が出来高を伴い大幅に下げていました。全体は上がっているのに…。金融株は下げています。まだ当分駄目かな? と考えビスタニュースの原稿を書いた次第です。
新興株派の私は一貫して、新興株の強気を通してきましたが、結果は読者の皆様が御覧の通りです。日本の政策不信だけでなく、影にある大切な情報が見えてなかったのですね。サブプライム問題だけなら1―3月で株価は底入れした筈だったのです。ところが…二番底に見えた7-9月にも底入れをせずに、逆に底抜けの動きになりました。実は金融危機が進行していたのです。後の祭りです。2006年には分かりませんでした。
市場主義とは市場の動向を見て、政策を決めることを言います。元日銀総裁の三重野さんは株や土地が下がっても、実体経済に影響はないと言い切り利上げを実施しました。それだけが理由ではありませんが、この結果、未だに、みずほは2003年の優先株が残っています。なんと1989年から、まもなく20年が過ぎます。流石、アメリカは市場主義の国です。金曜日にNYダウは上げましたが、シティーの株価は下げていたので、緊急の対策を発表しました。その結果が下記の通りです。
いろいろ言う人は、たくさん居ます。公的支援を求めているGMは12月2日までに再建策を提示しなくてはならないから、株はまた下がるとか…。GMが危ういと言うのです。クリスマス商戦は不振で業績悪だから駄目だとか…。公的資金のゆとりがなくなり、あと400億ドルしかないとか…数え上げればキリがありません。日本株の動きも、この発言を裏付けたような動きを今日はしていました。寄り付き高の引け安の陰線で終っています。
GMの話題が日本でも報じられていますが、GMの関連金融子会社であるGMAC(現在は投資会社のサーベライスが株式を51%保有)は10月に入り、個人の借金返済経歴などを数値化して「クレジットスコア」700以下の人には、基本的に自動車ローンを提供しないという方針を決めたのです。米国人の平均スコアが680と言いますから、多くの人が車を買うと決めてもローンが付かないのです。これでは車が売れないのが当たり前です。噂によれば40%の人が断られているという話しです。この事例のように経済の要は金融セクターなのです。金融株が上がらなければ、基本的に全ての銘柄はカラ売りになります。
今回の緊急金融対策は公的資本注入と政府保証の二本立てです。
ポールソン財務長官が問題資産救済プログラム(TARP)の棚上げを示唆してから、住宅ローン担保証券(RMBS)などは急速に下げ出したと言います。
2003年、日本の銀行は不良資産の分離を強引に始めました。一坪10万円の土地を1万で投げて損失処理したのです。それを買ったのが外資です。しかし買い手の存在しないRMBSを分離できないのですね。ところが今回の対策は、政府保証で実質的に分離しています。見事です。シティーはひと段落、今度はメリルを傘下に入れたバンク・オブ・アメリカも危ういと言い始めています。
二度目に資本注入と政府保証は、アメリカ政府の強い意向が窺えます。しかし日経新聞を読むと、弱気論が次々に述べられている。際限のない注入を「救済膨張のあやうさも…」と批判しています。ドルが暴落するのでしょうか? 何処の通過に対してですか? ユーロはドルより痛んでいますね。円だけが独歩高です。日本は健全ですからね。なにしろ「悪銭身につかず」「不労所得」と株屋は白い目で見られている国ですから…。
今日は久しぶりに8時前に出勤しました。何年ぶりかな?
今まで追証の整理で早く出勤したことはありましたが、株を買ってもらおうと思ったのは、何年振りでしょう。しかし寄り付きは高値でした。私は基本的に大丈夫だな。と感じ始めています。狼少年さんをそろそろ返上できるかな? ここからの米国金融株は注目されます。
2008年11月21日
11月21日
案の定、NY市場は大幅安で…今日の東京市場は幕開けしました。
しかし…こんな株価が本当に妥当なのだろうか?
一体、市場経済と言うのは正しいのだろうか?
最近の疑問は信じてきた考え方が、根本的に問われているように思うのです。市場経済は上手く作られたシステムです。リカードの比較優位論と言うのがあり、自由貿易が消費を拡大させるという話しです。効率化を解説した話だったと思いますが…。GMは倒産したほうが市場経済にとっては良いのでしょう。そのGMは12月に結論を先延ばししたようです。このような異常事態は、何度か経験していますが、その度に怪我人が出ます。
人間と言うのは経験から行動しているのでしょう。今日のような先が見えない下げは恐さを感じますから、ギリギリの精神状態の人は買えません。しかし、ゆとりのある人は「じゃ、株でも買ってみるか…」って、気軽に買えます。僕らが学んできたPERやPBRと言う指標が完全に無視された状態になっていますからね。しかし過去の経験からみると、必ずこのような危機は克服され、何れ正常な評価に戻るのです。だから自分の感情ではなく機械的に売り買いを繰り返すしかないかな?と思います。
こんな時は知識が邪魔になります。
例えばCDSの価格、ソフトバンクが967と言うことは10%近いプレミアムと言うことですね。JALは1426ですから14%です。えっ?あの優良会社のオリックスが912? …って、具合ですね。三菱銀行が支援しているアコムが656なのです。まぁ当然、独立系のアイフルは2610で、武富士は2140と言う具合ですね。こんな相対売買に市場価値があるのかないのか…、根拠が分からない数字を元にして、株価が高いだの、安いだのと評価する株式市場は、少しおかしいですね。サブプライム商品を組み込んだABX指数も同じです。下のグラフの通り、再び暴落しています。いったい、どれだけの売り買いがあるのでしょう?
ネットの世界で流通する情報は、本当に真実なのでしょうか?
前にも書きましたが、私は日経新聞に散々騙されています。昨日まで大幅増額修正の記事を書いていたのに…。翌日は一転して大幅な減額修正で2日間連続のストップ安を味わったこともあります。最近では日経ビジネスに信越化学の記事が載り、虚偽報道だと会社側が抗議した事件もありましたね。嘘が本当の現実に変わる事もあります。債務超過でないのに債務超過の疑いありと報道したばかりに、増資を取り止められたり現実に債務超過に陥ったとか…情報と言うものの扱いは、慎重に考えなくてはなりません。
本当かどうか…ここに来て急落している米国のシティーグループが、GSやMSと経営統合の話しが伝えられ日本株は買い戻されたと言われています。本当かどうか知りませんが…常識で考えれば分かります。200兆円もある大銀行が自己資本比率の低いGSやMSと言う100兆円規模の企業と統合すると言う事にメリットがあるのでしょうか?
なんだか、昔、三井信託が中央信託に吸収合併された話しみたいですね。結果は規模の大きな三井信託が主導権を握り、中央信託のスタッフが冷や飯を食わされた話に似ています。何が本当か分かりませんね。得意げにCDSの価格は○○ですから、この株は下がりますからカラ売りをしましょう。安易な動きが市場にはあるのでしょう。
しかし間違った情報を元に判断された株は、必ずいつかは修正されます。何故、日本の銀行株が売られるのでしょう? 日経新聞が、日経平均株価9000円が採算ラインとか書いている記事が正しいかどうか…。それに期末の話ですからね。金融庁が簿価採用にすると言えばそれで確定です。増資の資金の質ってなんでしょう? 与えられた有価証券報告書を信じていたが黒字倒産することもある世の中です。異常な状態は必ず修正されるし、100年に一度の危機と言うことが本当なら、見方を買えれば100年に一度の…最大のチャンスと言うことです。混乱の時代を迎え、自分自身が確りしていないと駄目な世の中になってきました。僕の情報を含め、全てを疑いの目で、もう一度、見直す必要があるのでしょう。
こんなに人気があるのでしょうかね。
今でも登録する閲覧者の方がかなり居られます。あくまでも自己責任で私の意見は参考程度に留めて下さいね。僕は日本が良くなって欲しいし、市場に流動性が増して豊かな市場になって欲しいと願っています。日本の現在の在り方はおかしいと思っているのです。
だから市場原理を利用して、より良い国になって欲しいと願って努力をしているわけです。僕らの国は、僕らの手で守るのです。かたる君の最近のテーマは「投資銀行」と「加工貿易国、日本」ですが…。前者の考え方を進化させたレポートを、今週のビスタで書きたいと思っています。たまには悲観論の見方を提示しても良いでしょう。両者の意見を知ってこそ、正しい判断が出来るのでしょう。今日は忙しいので、この辺で…。
2008年11月20日
11月20日
何か最近は日本株の話題より米国株の動向が市場の中心となっています。何故、これほど米国株の動向を気にするのかと言えば、グローバルマネーの動きが重要だからでしょう。株屋もなれない英語のホームページを見て大変です。先ほどまで米国の金融株の財務諸表を見ていました。最近のレポートは時間が掛かりますね。何しろ日本語じゃないので…トホホ…株価の動きもトホホ…金融機関の過剰投資が原因で投資銀行業務の真価が問われているわけです。共和党のブッシュは過剰な規制は好ましくないという立場です。しかし商業銀行は比較的健全でしたが、投資銀行は利益を追求した為に在庫を増やしました。その在庫が劣化しているのだから堪りません。金融機関の自己資本比率はグローバルで8%、国内行で4%が基準になっています。
しかし…今回の株価の下落を辿るとサブプライム商品だけでなくCDSなどと言う新商品が密接に関わりを持っていることが判明しました。残高が54兆ドルとか言われていたので、とてつもない金額に思えましたが、リーマンの倒産により70倍程度のレバレッジがあるようですから、考え方としては70兆円ほどの実態があるのでしょう。この辺の認識をどう捉えるかにより相場の考え方が変わります。CDSをコマ切りして組み合わせた商品がCDOです。先頃、ソフトバンクも最大750億円の損失が発生するリスク商品を持っていることが判明しました。2005年から逃げが打たれており2007年半ばまで大量に販売されたのでしょう。本当に裏付けのCDSが存在するのかどうか…疑わしいような気もしますが…販売手数料を1%とすれば54兆ドルなら…まぁ、1ドルを100円にすると5400兆円で54兆円の収益を生みますね。この想定元本の定義も曖昧ですが…
なんだか、原因を見極めようとすれば頭が痛くなるような複雑な仕組みを理解しなくてはならないし…全てが相対売買で、しかも闇に隠れていますから混乱するわけです。
そこで実験としてリーマンとAIGが選ばれ、清算しはじめたのが9月15日からの2ヶ月です。下のグラフは9月12日、つまりリーマンがまだ潰れてない大手金融機関の株価を1として捉えたグラフです。なんと昨日で、ついに半値以下になりました。ただ金融サミットでこの商品に格付けと言う裏付けを与えた格付け会社が登録制に移行される事により規制され、CDSの取引には取引所が対応する事になり透明性が高まります。更に投資した金融機関に自己資本比率規制が適用されるものと考えられます。
ヤフーファイナンスから財務諸表をみて調べて見たら下記の通りです。
日本の場合は10%を維持する事になりますが…ここでの株安で怪しくなっています。ここに来て金融株の下げがきついのは日経新聞の報道のような見方があるからです。「逆風強まる大手銀行経営」4面です。明日も連載かな?
「喉もと過ぎれば…」の諺がありますが、新日鐵の株式持合い要請に応じるから…こういう結果になるのです。何も新日鉄だけではありませんが…馴れ合い市場主義がグローバル化により維持できないのです。本物の経営を…構図は黒船来航と同じですね。今一番注目しているのは米国株の動向です。米国ダウ平均株価はチャートが示すように…7000ドル台の水準は、かなり下値が堅い水準です。これこそ逆三尊で7500ドル前後が下値かな?
ここで注目しているのは株価の高い、しかも投資銀行の雄である勝ち組のゴールドマンサックスの株価です。バフェットが投資した会社ですね。彼が決めた株価が120ドル前後でしたから、あれから半値以下です。一部で異常に膨らんだ資産の整理に時間が掛かるから世界的にデフレが進行する。だから日経平均株価も5000円と言う見方が存在します。三菱商事の動きを見れば論理的な株価が無視されるわけで…私には恐怖心理が作った株価に見えますけれど…人それぞれ見方が変わる訳です。日経平均株価では10月28日の7621円と翌日の7741円の間に窓が空いており埋めるという見方があります。今日の株価は7703円であと82円です。あぁ厳寒の株式市場、今日は珍しく11月なのに郷里の長岡で雪が降ったそうです。はやく金融相場の春になればいいけれど…
2008年11月19日
11月19日
昨晩のNY市場は高かったのですが日本株式は売られました。
買いセクターが年金資金のみ…この株価水準では個人の買いは多くなく、事業法人が自社株買いをするくらい。結局、空中戦である先物の影響を大きく受けるようです。もう一つは信用期日の応答日です。銀行株は増資実施により人気が冷め、BRICsは信用期日、新興株だけが少し強いだけでしょうか? 内需ものの消費セクターに、多少、高いものがありますが、全体は売られていました。米国株はHPの業績予想が良く高かったようです。GEの金融部門であるGEキャピタルの再編により人員削減が実施されるようです。銀行は軒並み人員整理を実施しています。
一方、注目されている自動車産業には、様々な意見があります。私は整理をするべきだと思います。しかし公的資金投入を民主党は望んでいるようです。バンク・オブ・アメリカが買い増しする中国建設銀行の動きは下のようです。上海総合の指数を見ると出来高が増えてきたようです。9月の第四週に出来高が一旦膨らみ、再び売られ2ヶ月を経過して反発し始めました。このタイムラグは重要なシグナルのようです。この動きと…三菱商事を組み合わせるシナリオがあります。果たして、この考えは実現するのでしょうか?
今日はこんな感じでスタートです。
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2008年11月18日
11月18日
リセッションとは2四半期連続のマイナスを言うのですが…日本の場合は僅かですがマイナスになっています。昨日発表されたGDP統計で4-6月期に続き、7-9月期もマイナスになりました。深刻なのはGDPデフレーターです。日銀は2006年に量的緩和を解除し金利の引き上げを目論んでいましたが、実質と名目の差がついに逆転しませんでした。これほど世界経済が物価高に苦しんだのに…ガソリン価格があれほど上がったのに…一部の食料品は値上げされたままですが、この時期も結果的にみるとGDPの名目は実質を上回ることがありません。雇用者報酬は余り上がっていません。
この意味を考えるとバブル崩壊以降、日本は積極的に行動した人がみんな負け組みで…何もしないでじっとしていた人が勝ち組なのです。だから単純平均株価は下げ続け、投資銀行業務で金融経済が極端に拡大したおかげでどうにか景気はプラス成長に移行しましたが、投資銀行の衰退により金融がしぼむと途端に外需に頼った経済のエンジンが壊れ失速したのが日本の状態ですね。この原因は官僚が強くなり規制色が強くなった政策運営にあります。例えば「振り込み詐欺」あれほど新聞やテレビで注意を呼びかけているにも拘らず被害がなくなりません。政府は銀行の送金規制を実施しました。ATMの引き出しや振込みがすべて規制されています。銀行により額は僅かに違いますが…政策の基準が弱者救済に傾いている為に無駄が増えます。一度に送金できる筈が二度、三度の手間が掛かります。
弱者救済はある意味で正しいのですが経済全体で見るとこのために無駄な費用と時間が浪費されます。消費者庁の創設。確かに悪い奴はいます。しかし全て取り締まることは無理でしょう。人間社会では色んな人がいます。そうして色んな考え方があります。基準を何処に据えるのか? 一所懸命に頑張る人がアホらしい。もうやめよう。頑張って働いても意味がないや…と考えたら社会の進歩はどうなるでしょう。今日の日経新聞にはソフトバンクのGDOの話しが載っていました。まるでソフトバンク批判にみえます。CDSの話しを悪戯に拡大解釈させ不安を煽る。
経済が後退すると喰えなくなるので、些細なことでもトラブルになります。思うように事が運ばないから自分の失敗を他人の責任にします。まぁ、僕も似たようなものです。こうやって政策批判をするのですからね。株価は正直です。理論どおり株価は動いています。仮に今の株価が本当に正常な価格なら…来年は更にひどくなりますね。三菱商事は赤字ですね。トヨタも、ソニーも、パナソニックも…ブルドックの事件に今井と言う最高裁の判事は、株主としての権利をスティールに認めませんでした。つまり株券は買う人によって権利が変わると言うことです。サラ金規制で金融庁は過去に契約した分までさかのぼって利息を返還しなさいと法律を定めました。これまでの法律が間違っていたと認めたわけです。僕が昔悪いことをして、お前は法律が変わったから刑務所に行けと言われているような法律です。
全てがおかしな仕組みになっています。今ついている株価は明らかにおかしな価格だと思うのですが…これが現実です。仕方がない日本に住んでいるのだから…世界経済をリードした金融デリバティブが見直され、遅れていた日本にチャンスがやってきました。三菱レーヨンはルーサイトを買収します。4位が1位を買収する? なんとも奇妙な現象です。キリンはオーストラリアのコカ・コーラ アマティルを買収する方向だそうです。バブルの清算がまだ完全に終っていませんが元気な日本企業。自社株買いが盛んに行われています。スズキがGMから株式を買い戻す。マツダがフォードから株を買う。ドルが米国に回帰していますが、円だけが独歩高です。理に適っている海外買収。
あれれ…、米国金融はゆとりがあるのかな?
バンク・オブ・アメリカが中国の建設銀行の株式を買い増すそうです。10.75%から19.1%ですよ。公的資金投入されている筈のバンク・オブ・アメリカが…まるで三菱UFJのようです。モルガンスタンレーに投資し増資をするなんて…この動きは大きな意味があります。一般にピンチはチャンスと言う言葉があります。リセッションの半ばに金融相場ははじまると言います。世の中の動きは面白いですね。さぁ、ここからが勝負の時期になりますね。来年に向って勝敗の分かれ目がやってきます。
2008年11月17日
11月17日
金融サミットへの評価はまちまちで…一般的には即効性のある対策が打ち出されなかったことへの失望感だと言います。所謂「先送り」と言う評価で、あるいは「決意表明」とか言われているようです。果たしてそうでしょうか?
実は日経新聞も読売新聞も具体的な報道に乏しく、朝日新聞が一番、的確に報道していたようです。同紙によれば格付け機関を登録制にする。CDSの取引所を設ける。グローバルバンクへの監視機関の創設などが柱になっているようです。基本的にアメリカの次期政権の意向が反映された内容という見方もあるようです。当初、ブッシュ大統領は規制に反対でしたが中身は民主党よりの共同宣言ですね。グルーバルバンクの指定は30~40行と言われているようです。リーマンの破綻は突然だったようで非難されたようですね。
昔、証券会社が登録制になった時期があります。格付け会社への規制は当然でしょうし、CDSの取引所創設は金融デリバティブを否定するものではなく、透明感を増して発展させるものですね。国際取引決済銀行の監視は当たり前でしょう。無秩序な資産の膨張を食い止めることは必要なことでしょう。具体策は、なんら決まっていませんが、リトマス紙の役割を果たしたのがリーマンとAIGで、この事業規模を二社の実験によって、ほぼ政策当局は把握できたと思います。だからポールソン発言に繋がっているのでしょう。楽観的な考え方をする私は、金融相場がロケット発射台に移ったな…と感じました。今日は、こんな感じでスタートです。
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2008年11月14日
11月14日
先ずお願いです。知り合いの人がベトナム二季報を発売しました。良かったら買って下さい。ベトナムの一人あたりのGDPは約800ドルです。人口は8500万人ほどで年率8.5%ほど成長しています。今回のインフレ騒動で日銀からベトナムの中央銀行へ人材が派遣され、経団連も力を入れていますから日本の創設期のイメージがあります。
中国株で成功した人も多いと思いますが、ベトナム株もこれから有望ですね。中国では労働法が変わり日本の製造業は生産基地を中国からベトナムに移行しています。ユニクロなどもその一例です。だから今からベトナム投資を検討するのは良い時期です。その下準備としてベトナムの会社を調べておくのです。申し込みは此方の方から…(また写真をクリックするとアマゾン・ドット・コムに飛びます。)
さてNY市場は、昨晩大幅高しました。チャートを見るとその様子が分かります。引けに掛けての動きなので…今晩は下がるかもしれませんが色んな説があるようです。しかし日本市場の動きを見て分かるように…、金融サミット失望説がかなり市場であったようです。中には、デフォルト宣言説まで登場する有様で…なんとも滑稽な感じを抱きました。この背景にはサルコジ大統領の発言なども影響しているようですね。もともとアメリカは今回の金融サミットには消極的でした。新興国の口出しも気に喰わない様子です。政権交代期なので対策らしい対策が出るわけがないというのです。
この見方を裏付けるように、シティーバンクの株価はダウ平均株価が大幅高したにもかかわらず安かったですね。多くの金融株は上がっていましたが力強さが欠けていました。
馬鹿みたいなアメリカのデフォルト説が浮上するのも、その点に理由があるのでしょう。次期政権のオバマも不参加のようですから、どうしても期待感が薄れています。そんな中でのNY市場の引け間際の急騰ですから、色んな憶測を呼んだのでしょう。これからの日本株は信用買い残の期日を迎える玉もあるでしょうが、基本的にヘッジファンドなどの外国人の売り圧力が減少する効果の方が、来週から大きくなるのではないでしょうか? 今日はこんな感じからスタートします。
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2008年11月13日
11月13日
はたしてNY市場の株価安は止まるのか?
NY市場はポールソン発言ショックにより安くなりました。不良資産の買い取りを延期するのか? 止めるのか? 当初は金融機関から不良資産を買い取り財務的なゆとりを生んで貸し出しをさせると言うものでしたが迷走しています。口で言うほど簡単に行かないのが日本の例でしたね。反対意見が多く存在し損失を拡大させたのです。資産の劣化は金融機関が正常な貸し出しを実施しなければ進みます。基本的に時間との戦いなのです。日本よりスピーディーなのですが、ここでもたついています。何故でしょう?
ポールソンは退任後、どこに行くのでしょうか?
株屋の習性か…発表を額面どおり受け取らない自分が存在します。7000億ドルの総額が少ないから総額を増やす為の環境つくりかもしれません。あるいは追加の3500億ドルの議会承認を早急に引き出す為のポーズか? それともポールソンの退任後に行く所の組織に有利な発言をしたのか? いろんな事を考えますね。真相は当人に聞いてみなければ分かりません。しかし現実の金融株は下げ続けています。そのグラフが下のものです。このチャートは9月12日の大手金融株(BAC、JPM、C、WFC、GS、MS)の株価を1とした指数の平均値です。4割程度リーマン・ショックにより下がっているわけです。ただ既に金融機関の混乱は収まりつつありLIBORも落ち着いています。
株安はいろんな事が考えられますが、基本的に円高になっており、私はヘッジファンドの処分売りが加速しているのだと思います。明日が年内最終日になります。45日前ルールにより解約を申し込むのは明日が最後です。おそらくその換金売りだろうと推測しています。昨日はソフトバンクなどを事例に出し、意外に売り物は涸れているかな?と思っていましたが、今日は逆にストップ安でした。ムードで上下する株価の動向が覗えます。物色意欲はあるのでしょうが不安定なのでしょう。全体相場のここでの下げは演出だろうと思っていますが、果たしてこの読みが当たるかどうか? 来週からの動向が注目されます。もともとアノマリー現象からみれば、この時期の勝率は高いのです。
トヨタは契約社員の解雇に動いており、多くの人が職を失い始めています。株屋は既にリストラ体制で…私などは相場の見通しを誤った為に、既に不況時代がまもなく3年になります。日本のGDPは伸び悩み、株価は上がるどころか、未だにバブル後の安値を模索しています。日本は実態社会の国で金融が肥大化していません。だから今の環境では世界の中で一番有利なのです。
三菱UFJ銀行によるユニオンバンカルやモルスタへの投資、第一三共のランバクシーの買収、三菱レーヨンのルーサイトの買収、ドコモのタタグループへの投資など…。為替や経済環境を考慮した意欲的な動きが見られるのも日本の強みです。基本的に日本企業は過剰借り入れや過剰人員、過剰生産設備などを長年かかって整理してきました。今は潤沢なキャッシュが多くの企業にあります。自社株買いも決算発表の席で盛んになっています。みずほも優先株で増資を実施するそうですが、もう直ぐ、バブルの後遺症が癒えるとこに来ています。チャンスです。
ここでの政策が重要なのですが、1989年から続いたバブルの清算がようやく終局を迎えます。そのスタート台の出発点が、今回となります。だから次の上昇相場は長く、そして大きなものになると考えています。2006年からの妬みの政策実行がなければ、ここまで株は下がらずに上がったのに…。楽天の動きのようになっていたはずなのです。
まぁ、文句を言っても仕方ありませんが…今日の日経新聞には産業再生法の改正が載っていましたね。「省エネ事業で税優遇」の記事です。いいアイディアです。
税制優遇なら未来の利益を奪うだけですからお金の支出が要らなくて産業構造を転換できます。既に公共事業投資などの財政出動は古い考え方ですね。政府が音頭を取って民間の力を活用して税制優遇すれば新しい産業は興ります。メタンハイドレードの開発会社や農業への大企業の参入、色んな投資が盛んになって内需が盛り上がるんです。トヨタなどのように輸出に頼り、外需により雇用を守ろうとするより、内需を活性化させ産業構造の転換を図る政策が必要になります。バイオ技術でも良いし、日本には素晴らしい可能性があるのです。円ドルキャリー取引の巻き返しで、どんどん資金が日本に戻っています。この資金を活用しないとなりません。簡単なことですね。新事業への税制優遇と、時代に合わなくなった法律改正や規制を撤廃すれば、日本に一大需要が起こるのです。そうしてアジア圏の通信インフラ整備をして、今こそ大東亜共栄圏、八紘一宇の世界を構築すれば良いですね。ちょっと古いかな?
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11月12日
NY市場は続落しました。ただこの株価ラインは流石に意見が割れているようですね。
一日の株価の動きにドラマがあります。一時、変わらず近くまで戻して下落したようです。この理由は住宅ローンの見直し策の期待感で、株式が上がったと言われています。たいした事でもない材料に敏感に反応する株価は、売り物が乏しい現象なのでしょう。
一方、東京市場は物色意欲が出てきたようです。
ソフトバンクは強い動きをしていますね。このようなアクティブな動きは久しぶりです。しかし最近では一日限りの動きになるケースも多く、買っている種族が短期の売買差益狙いでなく腰を据えた買いだと良いのですが…。通常の考えでは、総務省の管理下の許認可事業なので会社が儲かれば料金の引き下げが検討され、損失になるようなら料金が引き上げられ電力会社と同じように考えられます。故に異常な高PERにならないはずです。しかし…仕手戦はVWのような例があるわけです。株式は何が起こるかわかりませんからね。理屈ではないのです。今日はこんな感じでスタートです。
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2008年11月11日
11月11日
景気回復のシナリオは着々と進んでいるように思うのですが…、実際の株価はなかなか上がりません。予想されているGDPシナリオは第4四半期の落ち込みが一番ひどく、来年の第一四半期もマイナス成長ですが、第二四半期からプラス成長と言うのが、市場にコンセンサスではないでしょうか? 工作機械受注に見られるように40%減の見通しは、既に株価は織り込まれ、場合によれば赤字決算も視野に入っているような株価の動きです。
それにしても中国の4兆元(1元=14.34円)の財政出動は大きな金額です。
中国の2007年のGDPは24兆9530億元ですから、日本円でおよそ358兆円のうち、財政出動は57兆円ですから16%あまりの金額になります。2年に分けられるようですが、それにしても大きな金額です。通常は金利が充分に下げられてから実施するのですが早い対応ですね。金利のほうは既に3回の利下げを実施しています。人民銀行の周小川総裁は当初、タカ派でしたがここに来て積極的な緩和実績を残しています。今日はこんな話からスタートです。
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2008年11月10日
11月10日
最初にお願いです。知り合いの人から頼まれました。
橋本ひろしの書いた本「100歳以下はみんな10代だ!」と言う本がマガジンハウスから出版されました。興味のある人は買ってください。橋本さんは異色の経営者です。キョウデンと言うプリント基板の会社をスタートさせて99円ショップや長崎屋を再建している人です。今は金曜日に六本木のライブハウスで歌っているとか…。
不況感を一掃させるパワーも持った人です。僕も一度、時間のある時に聴いて見たいな。何しろ今は株が下がり落ち込んでいますからね。元気の出る本です。橋本氏は本音で生きるタイプかな? まだ会った事はありませんがエネルギッシュなイメージですね。実はテレビ東京のカンブリア宮殿でも紹介されていますね。本に付いているライブのCDはなかなか面白いのです。このCDだけでも価値があるかな?
1500円ですからお近くの書店でどうぞ…または右の画像をクリックしてネットから注文して下さい。
さてNY市場は反発し、更に中国の大型財政出動計画(57兆円)の発表により、日本株は大幅高しました。日立建機はストップ高し、クボタなども賑わっていました。すごい規模ですね。金融サミットに向けて中国の意気込みが感じられます。中国では金融危機により固定資本形成が陰りを見せていました。中国の雇用の維持の為にはGDPの8%成長が必要だと言われているようです。考えてみれば共産党の一党支配ですから人民の不満が高まると政権の転覆がある訳で首脳部も必死ですね。経済成長が鈍れば人民に不満が溜まります。格差社会の中で希望がなくなれば暴動が生まれます。故に中国は成長率を下げるわけに行かない。だから自ら社会インフラ整備の為に財政出動するのですね。この発表を受け建設機械のコマツや日立建機が大幅高したわけです。NHKで海運市況の暴落が伝えられていた海運株も、この動きを受けて強かったですね。
BRICs関連株のデッカプリング論、死語になりつつある言葉が復活する可能性が生まれてきました。ここで金融問題の解決策が見えれば…短期の調整パターンになります。
私は既に米国の不良資産の買い取りが始まったのかな?と思っていましたが、報道によれば、どうもまだのようですね。以下の報道がありました。
『米政府による不良資産買い取り制度(TARP)に対して米銀の53%が参加する意向を持つことが分かった。米証券業金融市場協会(SIFMA)や米銀行協会(ABA)など、五つの業界団体が合同調査の結果をまとめた。10月8日から20日にかけて聞き取り調査を実施し、445行から回答を得た。資産規模による内訳をみると、50億ドルを超える銀行が20行、10―50億ドルが41行、10億ドル以下が384行。同制度を通じた不良資産の売却規模を明らかにしたのは260行で、その総額は5800億ドルに上った。 資産規模が大きい銀行のほうが制度への参加に積極的な姿勢を示した。「参加する見通し」との回答は、資産総額が50億ドルを超える中堅規模以上の銀行で70%だったのに対し、50億ドル以下の銀行では5割前後にとどまった。 』
この記事は日経ヴェリタスのネット版から持ってきました。皆さんも是非、購読してください。僕は昨日、日経ヴェリタスの記事を批判しましたが、株式投資は情報が命です。情報にお金を掛けない人が株で儲かるわけありません。多くの雑誌や新聞を読んでも、かたる君程度しかなりませんからね。つまり相場で儲けるのは非常に難しいのですね。私が何を考えているか? 自分自身で考えて判断しなくてはなりません。他人の意見は他人のもの。投資をするのは自分のお金なのです。
かたる銘柄のベンチャーリンクが第三四半期の決算を発表しました。残念ながら失敗したかたる銘柄のフォローです。リストラが現状に追いつかない印象を抱いています。今年行っているリストラ策を昨年やっておれば…と悔いますが、松本社長はライフサロンに強気だったから乗り切れると考えていたのでしょうが、売上減少にもかかわらず経費が増える完全なミスリードなのでしょう。そのために手塩にかけた虎の子のカーブスを手放す始末です。当初、カーブスの上場から繰り越し損を一掃し復配の道を模索していたのに…。現状は短期借入金が増え、尚且つ営業キャッシュフローが赤字のままで立て直しが出来ていません。売上に見合った経費まで削減しないと厳しい景況感の背景があり、リスクを取る外資系ファンドも存在しませんから、時間との戦いが強いられている印象です。私は市場に残すべき企業だと考えていますので引き続き応援しますが、まもなく債務超過の可能性は否定できません。第三四半期段階で総資産は95億円に対し自己資本は21億円です。自己資本比率が22.1%です。FCの加盟店数は横ばいで、現状維持が出来ればマズマズなのでしょう。残念です。
中国の大型財政出動計画により、急回復するシナリオが甦ります。本格的な第一のシナリオがなかなか実現しないのは日経ヴェリタスのネット版が報じている通りですね。ここが焦点です。しかしBOE(英中央銀行)は1.5%と言う大幅な利下げを実施しました。分かりますね。依然、この第一のシナリオは生きているわけですね。もともとこの路線が新しい相場のスタート台になるわけです。ECBのトルシェ氏も完全に方向転換していますからね。楽天の業績は発表されて心配されていたフュージョンの動向が発表されていました。大丈夫そうですね。流石です。いい経営者です。ビスタニュースで述べている幾つかのストーリーの路線上に相場の流れはあるように思います。この動きが強まるかどうか? 全ては政策次第なのでしょう。今週は再び買い場です。週後半、下がると思いますが、そこが狙い目かな?
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2008年11月07日
11月07日
今日は疲れているので簡単にします。
実は昨日の1時ごろ、BS1でバフェットとゲイツの討論番組を見ていました。ビル・ゲイツは普通でしたが、バフェットは流石に面白いですね。彼らしい感覚です。何度も儲け損なうことがあると話していました。考えているシナリオを実行しない事があるからですね。あの感覚は良く分かります。そんなわけで…眠くて。最近は1時、2時に寝ることが多く、朝は6時ごろ起きるのですが…週末ぐらいゆっくりしたいと思います。前から思っていたのですが、あのまま株が上がって行くと、折角の金融サミットが面白くなくなります。演出は大切です。だから市場は催促をするのでしょう。
でも心配は要らないと…楽観的に考えています。
一例を挙げるなら、今日のトヨタの動きでしょうか? ADRでは67.09ドルだそうですね。円換算で3280円になるのだそうです。朝型はこの動きを受けストップ安の売り気配で3310円の売り物だったのです。しかし後場に、先物から買いが入ると3330円で寄り付きました。この動きを見て思い出しました。
昔、日鉄化学が6日間連続だったかな?ストップ高だったのです。翌日、午前中までストップ高の買い気配だったのですが、午後から値段が付かずに、一転して売り気配になったことがありました。普通は3310円で寄って上がるのでしょうが…
このような現象を見て、売り物が薄れてきたな?と思ったのです。おそらく多くの銘柄に対し同じことが言えるのでしょう。当初の予想は、来週の半ば頃、日経平均株価8000円割れも想定していましたが…割れないかもしれないと思い始めています。今日も…普段余り株を買わないお客様からの買いが続いています。お薦めしてないのに、お客様から、株を買いたいと言う連絡ですね。流石に思います。日本は奥が深いですね。大手投資会社ブラックストーンの決算が3億4000万ドルの赤字だそうです。前年同期は1億1300万ドルの赤字で、これで5・四半期連続の赤字です。NY市場の株価は下値を割れないと思いますが…どうでしょうかね? それとも、この持ち合いを割れて、思い切った政策の実現を望むのか? 来週は面白いです。
今週は色んな記事を書く時間があるでしょう。来週はチャンスだと思っていますから、様々なシナリオを掲げ、狙いを絞っておきたいと思います。予想が正しいなら、年内、最後の買い場のはずです。前もって狙いを絞れば、安値での対処が出来ます。
話は変わりますが、最近、違和感を覚えることがありますね。世の中の動きは間違っていると思うのです。先ほど散歩をしてきたら…、なんと簡単な道路工事に、何人もの交通整理のおじさんが使われており、あんな人数が必要なのでしょうか? 昼間、道を歩いていたら、何故、建てたばかりのビルを解体する必要があるのでしょうかね? もったいない。日本と言う国は、資金の使い方が下手な国ですね。兎に角、法律にしてもおかしいと感じることが多いのです。自分の感覚が間違っているのかな? こんな感覚が増えるとすれば、株屋としては失格でしょうね。トホホ…。
2008年11月06日
11月06日
あらあら…当たり前ですが流動性の乏しい市場は乱高下を繰り返しています。確かに時代が読み辛いのです。オバマ大統領は47歳なので新時代の年代に位置するのでしょう。アメリカは日本ほどネット環境が整備されていないといいますが、ネットを通しての献金はすごいものだったと報道されています。私は53歳ですから…彼はネット世代の上限に位置しています。つまりグローバル世代1世ですね。ケニアにインドネシアと国際色が豊かです。黒人で大統領になるのですから、きっと頭はいいのでしょう。一部で保護主義懸念がありますが、ブレーンの意見をちゃんと聞くでしょうから大丈夫だと思います。早急な課題は金融問題と自動車業界への対応でしょう。この辺の働きを見れば、だいたい市場は彼の評価を決めるでしょうね。
意外に話題にならないのがお膝元の麻生総理の話です。マスメディアの対応は鈍く影の薄い存在ですが、今までのところ私の評価は歴代に比べて…かなり良いですね。このあとの対応が重要です。株価を1万円台に戻し総選挙なら勝てる可能性があります。相場はセオリーどおり戻りの一服になっていますが、中身は仕手傾向が強く…。信用買い残も少なくなりましたね。私のような人間は、かなり居なくなりましたね。まぁ、これだけやられれば元金がなくなるのが当然ですから…仕方ない傾向でしょう。ITバブルショックより、おまけの部分がきつく想定外の下げ相場でした。やはりリーマンが余計でした。来春に立て直しが出来なければブッシュとポールソンは歴史に汚点を残します。まぁ、今でも同じようなものでしょうが…。
エルピーダの話しが日経新聞に載っていましたね。アライアンス・バーンスタインが株式を9.31%集めたと…当たり前ですね。僕は詳しく計算したことがないけれど、最新のDRAM工場を作るより安く手に入る可能性があるのですから…どこかに売れるチャンスがあるかもしれない。狙いは分かりませんが…株の話しより興味を持ったのは、この時期に大量の株を買う力があるファンドが存在する事実です。お金さえあれば面白い相場が作れます。
同じように信用不安で叩かれたソフトバンクの動きには恐れ入りました。誰がやっているのか…しかし資金量は乏しいのでしょう。月刊選択に関連記事がありましたね。CDSの価格を持ち出しコベナンツ(特約条項)に抵触し銀行が融資を引き上げるという噂を流したのはNTT連合の総務省幹部だという憶測記事です。考えすぎじゃないか?とも思うのですが…有り得るかもしれません。お薦めする…鳴沢了シリーズ(シリーズ一作目は雪虫です。)「久遠」(堂場瞬一)を読むと…十日会などの存在は、役人の世界にはあるかもしれませんね。民間企業でも常務派だとか…専務派などと言う言葉がありますから…。
今日はこんな感じからスタートです。
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2008年11月05日
11月05日
思い起こせば28日の午前中に、神主さんから「株を買ってもいいかな?」って、聞かれたタイミングがピッタリでした。彼は「ロームを…」と言ったのですが、僕は三菱銀行にBRICs関連株を二度に分けてと答えたのです。流石、ベテランの腕利き元証券マンです。今、彼は自宅周辺で子ども達に囲碁を教えているそうです。彼は、僕らの業界でも1番かな? 千葉県でも2番とか聞いたことがあります。囲碁が上手いのです。
そのロームは、あの日は3590円が安値です。そうして今日は5080円ですね。あの日の三菱UFJの安値は490円です。そうして今日は698円です。値上がり率ではドッコイですね。ロームは41.5%で三菱UFJは42.4%ですね。株というのは…しかし分からないものです。
いつだったかな?
今日の市況かSNSで、日経平均株価の12000円説を唱え、この意見は僕だけではないと…述べたことがあり笑われましたが、この勢いだと分からなくなってきましたね。
しかし残念ながら、そろそろリバウンドも終盤でしょう。理由は25日移動平均線を主力株が上回ってきましたからね。ここまでは馬鹿の一つ覚えに買い続ければ、ある程度、下手に買っても儲けることができましたが、ここからが難しくなります。私はずっとグリーンスパン氏が最初に「100年に一度の金融危機」と言っている説が、一般的に使われていますが、違うのでは?と疑問に思っています。果たして私の見方が正しいかどうか分かりませんが、ここからは米国金融株の動向が注目されますね。今日はこんな感じでスタートです。
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2008年11月04日
11月04日
米国株は確りしていました。
日本株も先週のような過剰な動揺が鎮まってきたようです。その動きは為替相場や先物の出来高推移から窺えます。まだ上昇は先物からの裁定買いと思われます。個別株が物色され上がっている様子はあまり窺えませんね。ただビスタニュースの第二のシナリオは予想通りの展開になる可能性が濃厚になってきました。ストップ高銘柄が出ていますね。他には財務制限条項が懸念されたソフトバンクは、決算発表で噂を払拭し4日間連続のストップ高。パナソニックの三洋電機へのTOBの可能性が指摘され、三洋電機株は上がっていました。私はこのような再編劇がこれからも進むと思っています。
米国では米大手銀JPモルガン・チェースが住宅ローンの借り手支援策を拡充すると発表し、返済条件の緩和や返済可能なローンへの借り換えに応じる住宅ローンを1100億ドルと従来から700億ドル拡大すると発表し株価が上がったようです。ケース・シラー住宅価格指数では動きが出ていませんが、フィラデルフィア住宅株指数はこの所上がっています。その動きは下の様子です。今晩の大統領選挙はどうなるのでしょう? 果たして前評判どおりオバマ上院議員が選ばれると…今日はこんな感じで、スタートします。
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