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2009年05月29日
5月29日
今日はあまり書くことがありませんね。個別銘柄のコメントにあまり踏み込まないようにしていますからね。今日は引けで9522円となり、公的資金の介入があった11月5日の9521円を上回りました。一度、急騰したAの地点の株価を抜く為に苦労しましたね。私なんか、いつも強気ですから、Bの地点で騙されるのですね。あの時は買っている銘柄が急騰して利食いはしたのですが、直ぐに買い始めたために3月の安値では再び追証リスクに突入しましたからね。3月までの長いトンネルに入る必要があったのかどうか…。
むしろ上海総合株価のような展開を頭に描いていたのです。
だって、そうですよね。日本は今回の金融危機の影響はバブルの清算に懲りており、ほとんどないわけですから…。金融ショックは一時的な原因と…私は未だに考えているのです。日本のバブルを参考に、多くの人が回復までにかなりの時間を要すると、慎重な考え方の人が多いですが、私はV字型の回復かな?と思っていました。ところが…多くの企業の決算予想を見ると分かりますが、L字型予想がほとんどですね。まぁ、経営者だから楽観的な予想は言えないでしょうが…。
このまま日本の株は上海総合指数のように上がり続けるのか?
それとも経営者が予想するL字型が正しいのか?
この判断により、今後の対応を分ける事になります。L字型なら空売りを交えた対応をしなくてはなりません。だってまだまだ時間が掛かるわけで、今期も赤字なのですから、株を買える道理がありません。しかしV字型なら、絶好の買い場になります。ようやくトンネルの出口を抜けた所で、ここから企業は儲けが出てくるのですね。その回復度合いを当てる戦いになりますね。どの企業が一番、儲かるか?
例えば、在庫調整が完了しフル生産に突入したシャープのような会社なのか? 世界の生産活動は戻り、半導体需要はどんどん増え、スマートフォンがバカ売れして、フラッシュが足りなくなると読めば、大型増資を実行している東芝も面白い株になります。
逆に、みずほ証券の上野さんのように、中国のカンフル剤はまもなく切れ再び低迷すると思えば、シャープのような会社も空売りになるし、東芝なんかまだまだ赤字が続くわけで、これから償却が迫られる年金債務の問題などを抱えているから、空売りの対象になりますね。私は強気だから…押し目を買ってみたら面白いかな? なんて考えているのです。
別に薄型テレビなどに限ったわけではありませんが…。
比較優位と言う「リカードの法則」が正しいなら、当然、世界貿易は益々盛んになり物流は伸びますね。世界景気が回復するので貿易量は増える一方のはずですからね。一方、弱気に考えるなら、カンフル剤が切れるので世界景気は縮小します。そうして責任のなすりあいが始まり、アメリカ敵視論が世界の共通的な考え方でドルは売られるわけです。
相場の世界はL字型、V字型の経済予測だけではなく、最近では「れてん」(返り点)予測も登場しています。回復はするが鈍いと言う予測ですね。株価だけをみると、そんな分岐点に来ているように見えます。それにしても今日の引け際の展開は面白い動きでしたね。引け際に急激な売り物が大量に出たり、なんとか9521円クリアを目指した買いがあったり…。月末なので何かのドレッシングが入ったのかどうか…。奇妙な雰囲気でした。
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今日はあまり書くことがありませんね。個別銘柄のコメントにあまり踏み込まないようにしていますからね。今日は引けで9522円となり、公的資金の介入があった11月5日の9521円を上回りました。一度、急騰したAの地点の株価を抜く為に苦労しましたね。私なんか、いつも強気ですから、Bの地点で騙されるのですね。あの時は買っている銘柄が急騰して利食いはしたのですが、直ぐに買い始めたために3月の安値では再び追証リスクに突入しましたからね。3月までの長いトンネルに入る必要があったのかどうか…。
むしろ上海総合株価のような展開を頭に描いていたのです。
だって、そうですよね。日本は今回の金融危機の影響はバブルの清算に懲りており、ほとんどないわけですから…。金融ショックは一時的な原因と…私は未だに考えているのです。日本のバブルを参考に、多くの人が回復までにかなりの時間を要すると、慎重な考え方の人が多いですが、私はV字型の回復かな?と思っていました。ところが…多くの企業の決算予想を見ると分かりますが、L字型予想がほとんどですね。まぁ、経営者だから楽観的な予想は言えないでしょうが…。
このまま日本の株は上海総合指数のように上がり続けるのか?
それとも経営者が予想するL字型が正しいのか?
この判断により、今後の対応を分ける事になります。L字型なら空売りを交えた対応をしなくてはなりません。だってまだまだ時間が掛かるわけで、今期も赤字なのですから、株を買える道理がありません。しかしV字型なら、絶好の買い場になります。ようやくトンネルの出口を抜けた所で、ここから企業は儲けが出てくるのですね。その回復度合いを当てる戦いになりますね。どの企業が一番、儲かるか?
例えば、在庫調整が完了しフル生産に突入したシャープのような会社なのか? 世界の生産活動は戻り、半導体需要はどんどん増え、スマートフォンがバカ売れして、フラッシュが足りなくなると読めば、大型増資を実行している東芝も面白い株になります。
逆に、みずほ証券の上野さんのように、中国のカンフル剤はまもなく切れ再び低迷すると思えば、シャープのような会社も空売りになるし、東芝なんかまだまだ赤字が続くわけで、これから償却が迫られる年金債務の問題などを抱えているから、空売りの対象になりますね。私は強気だから…押し目を買ってみたら面白いかな? なんて考えているのです。
別に薄型テレビなどに限ったわけではありませんが…。
比較優位と言う「リカードの法則」が正しいなら、当然、世界貿易は益々盛んになり物流は伸びますね。世界景気が回復するので貿易量は増える一方のはずですからね。一方、弱気に考えるなら、カンフル剤が切れるので世界景気は縮小します。そうして責任のなすりあいが始まり、アメリカ敵視論が世界の共通的な考え方でドルは売られるわけです。
相場の世界はL字型、V字型の経済予測だけではなく、最近では「れてん」(返り点)予測も登場しています。回復はするが鈍いと言う予測ですね。株価だけをみると、そんな分岐点に来ているように見えます。それにしても今日の引け際の展開は面白い動きでしたね。引け際に急激な売り物が大量に出たり、なんとか9521円クリアを目指した買いがあったり…。月末なので何かのドレッシングが入ったのかどうか…。奇妙な雰囲気でした。
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2009年05月28日
5月28日
「今日の市況」だから、相場解説をするのが主眼なのですが…今日は別の話しをします。実は格付けの話しなのですが、ムーディーズは米国債の格付けを、当面、Aaaで堅持すると発表していました。この格付けは、経済の世界では大きな意味があります。昨日の日経新聞に、丸紅の無担保社債の起債条件が書いてありました。5年で150億円を1.72%で集めると言います。同じく昨日の記載でソフトバンクの条件が書かれています。こちらは2年間で600億円を5.1%で集めると言います。格付けは丸紅がAマイナス、ソフトバンクはBBBと言う格付けです。通常は期間が長ければ金利は高くなります。だからソフトバンクが丸紅と同じ格付けなら、1.72%を下回る条件になるはずですね。ところがシングルAとトリプルBの違いは、この金利差になって現れますね。
経済が混沌としていれば、リスクに対する許容度は低くなりスプレッドは開き、経済が安定していれば危険度は減り、この格差は縮まります。ソフトバンクは携帯電話会社なので通常なら、格付けはもっと高くて良いのでしょうが、借金が大きく危険と思われているわけです。実は経済の状態は、皆さんが考えているより、悪いと言う事例をもう一つご紹介します。米国の話しですが…この状態を見るために、通常は10年もの国債とBBB債の利回りの差をグラフで示したものです。何故、BBB債かといえば、機関投資家が投資できる最低条件である格付けの債券なのです。以下のように、スプレッドは縮小しているとは言え、まだ高い水準ですね。6.12%から4.75%まで縮小していますが、今回のリーマン・ショック前の3.3%ぐらいまで、依然、下がっていませんね。だから様子を見ながらの株価上昇場面は仕方ないのです。まだ株価が急騰する段階ではないのでしょう。
その国債金利が、昨日は大きく上がり金融機関にとって大変だろうとの予測でNYの株価は下げたと言います。正常化へのステップの一つだと思いますね。私はスタグフレーション懸念が生じる場面もあるかもしれないと考えています。こんな話しはあまり面白くありませんかね? しかし非常に重要なのです。何故なら経済活動の根底は、この金利操作に大きく影響されるからですね。お金の流れるスピードを見ることが重要なのです。東芝が3174億円の資金を、公募により集めると言います。同じく劣後債で1800億円の資金調達するのですが、なんと、5年間もので7.5%も払うのです。ソフトバンクより遥かに危険だと言うことですね。しかし足元のフラッシュメモリ価格は上昇しており、ようやく採算ラインになっていると言われています。どうなるのでしょう。
増資と言えば…三井住友銀行が6月にも8000億円を集めると言われています。すごい規模ですね。野村證券や三菱UFJ銀行の成功で、「増資は買い」とのジンクスが生まれるかどうか…。このような公募を支える裏方が投資信託です。野村グローバル半導体株ファンドが876億円、DIAMアセットマネジメントの先進国金融株投信が782億円、集まったと言います。正しい経済運営がなされれば100年の1度のチャンスですから、儲かるのでしょうが…どうなりますか。
さて、話しは再び変わりますが、日本が目指す国は北欧型。官僚の多くはそのように思っているのでしょう。意外に感じる方がいらっしゃるでしょうが、フランスも官僚国家で規制が厳しい国です。今度、悪質なスピード違反者などは、車が没収されるそうです。サルコジがG20で激しく米国を非難するのは、フランスの経済はこの度の金融不況でも、英国に比べると、数段、傷が浅く済んでいます。そのことが5月23日の日経の「大機小機」に書かれていました。一昨日、隣の外務員さんから「読んだら…」と言われ記事を読みました。自由で、公正で、透明な市場を育成し、アングロサクソン型の規制の少ない経済が発展するか? ルイ14世時代から続く、大きな政府、高い税金、公共投資への高い依存、商品、市場、労働などの幅広い分野で、多くの規制を特徴とするフランス型の経済が優れているのか? 意見が分かれるところです。
しかし昨今の小泉批判などをみると、日本でも揺り戻しの政策が始まっているのは事実ですね。郵政の西川さんも黒字決算として実績を示したけれど、再任は難しいようです。オリックスの株価は暴落したように、日本でも投資銀行を否定する動きもあります。しかし投資銀行でも、時代背景をちゃんと捉えている日本独自の形態である商社の株価は、市場で一番確りしていますね。私は小さな政府で、自由な社会を望む立場ですが、最近は肩身が狭い考え方の人間に分類されます。はやくBBB債のスプレッドが解消され、正常な成長路線に戻るなら、批判の風も和らぐと思うのです。
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2009年05月27日
5月27日
統計値と言うのは意外に信頼感がないものだなぁ~と感じます。いつも数字がずれています。どうしてかな? ごく僅かなズレなのですが…。通常は速報値が発表され確定値で修正されるのは分かるのですが…。まぁ、僕なんかいい加減な性格だから、あまり大きな疑問を抱かずにそのまま信じて手許にあるデータを修正しています。きっと中国なんかもいい加減なのでしょうね。そんな話しは兎も角、S&Pが調査しているケース・シラー住宅価格指数が発表になりました。その結果は下のグラフです。前年度比と前月比の比較をしています。自分なりに発表されている数字でなく、基準値などを変えてみると面白ですね。
どうでしょう?
確かに下落していますが、下落率が明らかに鈍っていますね。つまり角度が緩やかになっているのです。昨日「今日の市況」で解説しましたね。黒字でも増益率が鈍れば、株価は下がると…。その逆の様子が覗えますね。下落率の悪化速度が遅くなると言うことは、底入れが近いと言うことで、株式市場では好材料になりますね。しかし朝方のNY市場の株価は安く始まりました。ところが10時に発表された消費者信頼感指数と言う数字が、市場予測値43から結果は54.9と大幅な改善を示して、これを好感して景気敏感株から株が上がったと解説されています。そのグラフが下のものです。確かに株価の反応は、グラフを見るとある程度、理解できますね。しかしNY市場の出来高は少なく、株価は上がりましたが、信頼感があるかどうか…。
日本の株価は、NY市場の動きを見て上げていましたね。先物からの上げですから、迫力は乏しいのです。しかし…お客様の反応はかなり期待感を抱いている様子です。ところが株価は期待以上に上がらず、イライラしている様子です。当たり前なのに…。
人間の感情と株価のズレが生まれ始めました。先日の三菱UFJ銀行の動きを見て、かたる君は相場観を若干修正しています。通常、699円(5月11日)まで上がった株が、再び600円(5月14日)を割れる姿を見て、相場観を少し弱く修正しました。頭の中ではもっと強いと思っていたのです。630円ぐらいで止まるかな? …なんて考え、売ったあとの第一弾の押し目買いの水準を630円(5月10日)で入れました。ところが意に反し582円まで下がりましたね。当然、この水準でも買うのですが…トホホ。読みを間違っていました。この水準で買った玉を、その後の買い気配で飛んだ19日に売ろうとしたら寄り後、大きく上がらずに直ぐに下がり、売りそびれました。そのような背景があったために、市場にはまだ多くの参加者は参入していないと判断し相場観を修正したのですね。
市場は私の読みよりはやく、三菱UFJが利食い売りに押されるなか、明電舎が14日に人気化しましたね。はるかにクラスの小さな会社です。しかも仕手色の強い銘柄で、今、はやりの電池関連(電力)の材料を秘めている会社ですね。株屋は常に、このように飛び跳ねる銘柄を探しています。ボックスを抜けですタイミングの株を、ボックス圏にいる内に買えば、お金はいくらでも儲かりますからね。他人よりはやく…。しかし三菱UFJは買えるけれど、明電舎はどうも…と言うお客様はたくさん居ます。結果論は、誰でも言えますが、上がるかどうか分からない株に、大量の資金は入れられませんからね。しかも小さな会社に…。2倍、3倍になる銘柄はたくさんあります。そんな事はどうでも良いのです。大量に実際に買える銘柄が必要なのです。かたる君はある意味で失敗に懲りて、銘柄選別を、多少、変えています。でも本来は三菱UFJより明電舎のほうを好む性格です。
株には夢が必要ですね。
ロボットスーツは日本が最先端を行っている分野です。あるいはこんな現実もあります。聞いたことがありますか? 「空気電池」って…。この開発はお金になりますね。株屋は株屋らしく、夢を開発する会社にお金を投じたいものです。しかし現実は…、儲けなくては話しになりませんからね。世間の競争の渦に沈みます。もっと腕を磨かないと…。
でも現実は非常に厳しいのです。このような結果論でものを言える人が羨ましい。今日は書く予定を変えました。本当は…、隣の外務員さんから教えてもらった話しを書くつもりだったのに…明日にします。
2009年05月26日
5月26日
イギリスやアメリカは、相場がお休みでした。
その影響かどうか…。いつもより閑散な市場展開のように見えましたね。昨日に続き不動産セクターが高く新興不動産も上がっていましたね。新興市場も上げている銘柄が多く、個人投資家の参入も積極的なようです。しかし全体的には高値揉み合い場面の展開です。最近発表されている月例経済報告は、3年3ヶ月ぶりに上方修正をしたと言います。現段階では先読みは難しく、株価は既に減産緩和の動きは、株価に織り込まれたようです。
その記事は…
『政府は、5月の月例経済報告で、これまで「急速な悪化が続いており、厳しい状況にある」としてきた基調判断を上方修正する。上方修正は06年2月以来、3年3カ月ぶり。落ち込みが続いた生産や輸出にやや持ち直しの動きが出始めているためで、「悪化のペースが緩やかになりつつある」などの表現とする方向。25日の経済関係閣僚会議に与謝野馨財務・金融・経済財政担当相が提出する。基調判断は08年10月から5カ月連続で下方修正され、3月からは据え置き。在庫調整進展などに伴い、3月の鉱工業生産指数や内閣府の景気動向指数の先行指数が半年ぶりプラスに転じるなど、最近の経済指標で底打ちの兆しが出始めていることから、5月報告での上方修正に踏み切る。一方、3月の完全失業率が4.8%まで上昇するなど、依然として雇用情勢の悪化は続いていることから、「厳しい状況にある」との現状認識は変更しない。』
最近、思うのです。
株価で一番大切なのは方向性だと…。利益の水準ではなく、赤字でも赤字幅が縮小すれば良いし…、どんなに黒字の水準が高水準で、PERが割安だと考えても、将来の利益が減りそうだと見込まれれば、残念ながら株価は下がりますね。全体の水準が下がったので、今回のケースが今後も当て嵌まるかどうか分かりませんが、例えば、昨年のDeNAは増収増益だったのに、伸び率が縮小したと言うだけで、株価は下落傾向になりました。でも将来性がなくなったわけじゃありませんね。着々と英語圏への投資や中国などへの海外展開も進めているのです。確かにフィルタリング規制により影響を受けたでしょうが、健全性維持の為に上手く立ち回っていました。しかし株価はこのような背景は関係なく下げていましたね。増益率が鈍ると株価は下がるし、逆に減益率が鈍ると株価は上がる傾向があるように思います。
どうでしょう?
似ていると思いませんか? 月例経済報告や日銀総裁の会見などは、依然、どれも厳しい数字ですが、僅かでも上方修正をしていますね。だから株価は上がるのでしょう。13日に発表された4月の銀行貸し出し残高は3.4%増の471兆438億円となり、39ケ月連続で前年同期比を上回っています。この現象は解説していますよね。実は90年代は一貫して不良債権処理の為に、貸し出しは減っているのですね。株価は2003年に底入れしましたが、貸し出しは2005年なのです。少し感覚のイメージが違いますね。この現象が正しいとすれば、今度の株価上昇は、地に足がついた確実な上昇波動に乗る可能性がありますね。分かるかな? 先ごろ述べたGDPデフレーターの話や最近の政策ですね。
厚労省の分割案など…、官僚達は再びアメーバーのように増殖路線に入ったようです。消費庁の新設に続き、今度は分割ですね。ポストが増え拡大傾向です。実に上手いですね。世界経済の混乱のなかで、改革後退が正論に聞こえる、この時期に話しを持ち込んで、一気に決着を謀るのです。小さな政府を目指す時は、なんだかんだ理由をつけて、結論を先延ばしして、こんな時は先延ばしせずに直ぐに決着でしょう。麻生政権は官僚のロボット内閣ですからね。その代わり政策も確りやっているようです。日本政策金融公庫の国際協力銀行は、中小企業のアジアを中心とする事業展開に資金支援をします。30億ドルの規模です。2010年3月末までの臨時の処置ですが、良いことですね。まぁ、ちゃんと政策実行してくれれば、多少の拡大に文句は言いません。しかし少子高齢化で確実に税金負担は増しますね。焼け太りは官僚だけ…被害を受けるのは民間企業。
面白いでしょう。
2006年に正常化への道である、金融緩和脱出を企てた前日銀総裁の福井さんは、あの時、国債の買い入れをやめませんでしたね。筋論から言えば、量的緩和政策を解除するなら、先ず国債の買い入れをやめるべきなのでしょう。しかし継続したまま、今回、また増やしているのです。まぁ、良いのですよ。この政策はこれで…。私はインフレ賛成派ですから…。むしろインフレ・ターゲット論を用いるべきだと思っているのです。若者の為には、その方が幸せです。稼ぐ人間を優遇しないで年金生活者などの現役を引退した人を優遇する政策から、若者が頑張る政策に変化させるべきですからね。だからインフレにすべきで、銀行貸し出しが増えるのもOKです。GDPデフレーターがプラスに変わるのもOKです。頑張る世代を応援しない政策は悪ですね。生産を増やさなくては分配できないのですから…。インフレの社会になれば、若者の鬱症状も減るでしょうし、自殺者も減りますね。本来、人間は前向きに生きる動物ですからね。何故、私が明るくなっているか? このような銀行貸し出しのグラフにも理由が現れています。
2009年05月25日
5月25日
先週は暗い話しが多かったですね。
米国では4月の新規の住宅着工件数が最低水準を更新し458千戸になり、折角の回復ムードに水をさしました。ただ中古住宅販売は好調のようですが…。FRBはGDP予測を1月の-1.3%~―0.5%から、-2.0%~-1.3%に下方修正しましたし…。
下のグラフで日米比較をすれば分かりますが、GDPが1300兆円の米国と550兆円ほどの日本の新規住宅着工件数が…、このような状態が長く続くこと事態が異常なので、何れ修正されるのですね。その時期が問題なのです。今晩かな? 発表されるケース・シラー住宅価格指数も、これが前提ですから…ね。
ただ今日は北朝鮮の地下核実験が午前中に伝わりましたが、後場から50円ほど安い先物の気配値からのスタートでしたが、意外に相場は強く確りしていましたね。少し前の状態なら、後場から「地政学的リスクの発生」と言われて、一斉に売り気配スタートだったのですが…。このような現象をみると、ずいぶん相場の腰は強くなってきましたね。背景は日銀総裁の会見にもあるように、徐々に生産活動が戻っているからですね。4-6月期の数字が明らかになるにつれ、相場はだんだん強くなるのでしょう。理由は…こんな面にも現れています。下のグラフは原油先物の買い越し枚数推移と原油価格の推移を表したグラフです。
世界経済が動き出している様子が分かります。
仮に弱気筋が主張する財政出動のカンフル剤切れから、世界経済が失速するとの見通しが正しいなら、資源価格が上がるわけありませんね。それに財政出動の効果が出てくるのはこれからですね。通常は6ヶ月ほど掛かると言われています。日本でもエコポイント制度は始まったばかりだし…。このような効果は先にならないと分かりません。だから、まもなく弱気筋は万歳をします。更に長期的にも日本は有望なのです。私は、ひょっとしたら…、過去最高株価の38915円を奪回できるかもしれないと、密かに願っています。少子高齢化で日本の自力だけでは難しいのですが、政策次第では5年後ぐらいに奪回しても不思議ではありません。
その理由は今日の日刊工業新聞の記事にありました。出所はジェトロの貿易投資白書らしいのですが、BRICsの一人あたりのGDP5000-35000ドルの人口推移の伸びが掲載されています。中国は2002年1億1千万人いたそうですが、2007年には2億7千万人に拡大し、インドは6千万人から1億4千万人に、ロシアは3千万人から1億人に、ブラジルは6千万人から1億2千万人に拡大していると言います。この意味が分かりますね。日本と同じ規模の経済力が、どんどん生まれると言うことです。特にこれからはGDPの推移から、インドが俄然、注目されますね。インドは中国の2000年頃のイメージです。(GDPの推移から…)
企業がグローバル展開を計れば、更に成長は加速されます。先週末、鉄鉱石の価格が35%ダウンに決まったと報道されましたが、実はトヨタは追加の鋼板値下げを要請しないと言います。おそらく他社も追随するのでしょう。新日鐵などの大手メーカーは自動車メーカーの減産を受けて、原材料が山のように溜まり資材の置き場がないほどだったと言います。その為に大幅な赤字を中間期に計上します。加えてトヨタはこれから成長が期待される新興国に力を入れますから、ブラジルやタイに高炉建設を予定している新日鐵と協調体制を重視したと解説されていました。
なるほど…。
自分が儲かれば他人が損をしても良いでは…取引関係は上手く行きません。お客様と一緒に苦楽を共にするのですね。実は私も相場に失敗し借金だらけの生活に逆戻り、上手く行かない時は重なるもので税務署からは追徴されるは…水の出ない雑巾を更に搾り取って、それでもないのに…トホホ。全ては自己責任。お客様にご迷惑をかけた結果です。なんとか挽回を…。空売りのできないかたる君は、日本株が上がるのを熱望しているわけです。そのせいか…、強気の見方過ぎるかな? でも裏付けは確りしていますよね? どうでしょう。最後はあなた自身が判断をするのです。
2009年05月22日
5月22日
S&Pが英国の国債をAAAの安定的からネガティブに引き下げたと言います。まぁ、当たり前ですね。日本より、ずっとひどい状況なのでしょう。先日、ムーディーズは日本国債を格上げしてAa2にしたと言いますが、格付け会社は違いますが英国がAAAで、日本はAaaではなくAa2なのですね。僕の格付けは詳しく知りませんからコメントできませんが…。細かい種類が多いのですね。長期債務格付けとか、短期とか…。FT100の株価は下げましたが、単なる調整の範囲なのでしょう。
これを受けて米国も何れ国債格付けが引き下げられるとの見込みから、為替はドル安になったと解説されています。加えて日本独自の問題で、税制が変わったので、企業の海外プール資金の還流が見込め、その為の円高基調の可能性も指摘されていました。何しろ海外プール資金は20兆円と言われ、その内、4兆円が戻る可能性があると言います。
NY市場が安く、円高になると、値嵩株の輸出企業の株価が下げますから、日経平均株価も弱くなりますね。ただNY市場の銀行株は高く、こちらも単なる調整なのでしょう。一般的なNY市場安の解説は、新規失業保険の申請者数が高水準だとか…。フィラデルフィア連銀景気指数が、予想以下だったとか言われていますが、基本は単なる利食い調整でしょう。銀行株が高いと言うことは、順調に増資が消化されていると言う事で、何れ株高を暗示していますね。日本と同じです。
国内では鉄鉱石の価格調整が35%安で決着しそうだとの報道が日経新聞でありました。既に市中の鋼材価格は値下がりしており、鉄鋼メーカーは昨年の高い原材料が余っていますから赤字なのでしょう。しかし価格交渉が決着したと言うことは、その原料在庫も少なくなっているのでしょう。加えて自動車各社の生産活動は、弱いながらも徐々に回復しています。今日はハイブリット車のトヨタやホンダの売買代金が1位、2位を占めていました。更に、ここに来て半導体の需給が改善しており、DRAMよりフラッシュの価格は損益分岐点に届いたという話です。ここで注目されるのは東芝の株価です。英国のヘッジファンド、ザ・チルドレンズ・インベストメント(TCI)のカラ売りの買戻しが終了していると言う需給関係ですね。この後、大型公募が予定されており、これからどうなるのか? 市況ものの振幅は大きいですから、業績動向が注目されます。
年内にはマイクロソフトの「セブン」の発売が予定され、DRAMの需要はこれからクリスマスを迎えるので、当然、増えますね。シリコン・ウェハーなど需要は多くなるのでしょう。ここにも相場のヒントがあります。金融の世界ではアイディアが命です。どのアイディアを採用するかは、投資家次第なのですね。切り口は多彩ですよ。「100年に一度の危機」だなんて、グリーンスパンが述べるものだから、すっかりこの言葉が定着しました。それならば、逆説的に「100年に一度の好機」なので、株式投信でもしようと募集が増えていると言う話しです。
人間は欲張りの動物で、先日まで、なかなか9000円台に乗らなかったのですが、今は9500円台をクリアできないから、相場は弱いと思っているかもしれませんが、この程度の休憩は当たり前の時間なのです。むしろ9000円をなかなか割れない相場が強いのですね。かなり強い展開と考えて良いと思います。確かに三菱UFJの押し幅は大きいかなとも思うのですが、日経平均株価の推移はかなり強いイメージです。早晩、一段高が見込めそうな動きに見えますがどうでしょうか?
5月22日
S&Pが英国の国債をAAAの安定的からネガティブに引き下げたと言います。まぁ、当たり前ですね。日本より、ずっとひどい状況なのでしょう。先日、ムーディーズは日本国債を格上げしてAa2にしたと言いますが、格付け会社は違いますが英国がAAAで、日本はAaaではなくAa2なのですね。僕の格付けは詳しく知りませんからコメントできませんが…。細かい種類が多いのですね。長期債務格付けとか、短期とか…。FT100の株価は下げましたが、単なる調整の範囲なのでしょう。
これを受けて米国も何れ国債格付けが引き下げられるとの見込みから、為替はドル安になったと解説されています。加えて日本独自の問題で、税制が変わったので、企業の海外プール資金の還流が見込め、その為の円高基調の可能性も指摘されていました。何しろ海外プール資金は20兆円と言われ、その内、4兆円が戻る可能性があると言います。
NY市場が安く、円高になると、値嵩株の輸出企業の株価が下げますから、日経平均株価も弱くなりますね。ただNY市場の銀行株は高く、こちらも単なる調整なのでしょう。一般的なNY市場安の解説は、新規失業保険の申請者数が高水準だとか…。フィラデルフィア連銀景気指数が、予想以下だったとか言われていますが、基本は単なる利食い調整でしょう。銀行株が高いと言うことは、順調に増資が消化されていると言う事で、何れ株高を暗示していますね。日本と同じです。
国内では鉄鉱石の価格調整が35%安で決着しそうだとの報道が日経新聞でありました。既に市中の鋼材価格は値下がりしており、鉄鋼メーカーは昨年の高い原材料が余っていますから赤字なのでしょう。しかし価格交渉が決着したと言うことは、その原料在庫も少なくなっているのでしょう。加えて自動車各社の生産活動は、弱いながらも徐々に回復しています。今日はハイブリット車のトヨタやホンダの売買代金が1位、2位を占めていました。更に、ここに来て半導体の需給が改善しており、DRAMよりフラッシュの価格は損益分岐点に届いたという話です。ここで注目されるのは東芝の株価です。英国のヘッジファンド、ザ・チルドレンズ・インベストメント(TCI)のカラ売りの買戻しが終了していると言う需給関係ですね。この後、大型公募が予定されており、これからどうなるのか? 市況ものの振幅は大きいですから、業績動向が注目されます。
年内にはマイクロソフトの「セブン」の発売が予定され、DRAMの需要はこれからクリスマスを迎えるので、当然、増えますね。シリコン・ウェハーなど需要は多くなるのでしょう。ここにも相場のヒントがあります。金融の世界ではアイディアが命です。どのアイディアを採用するかは、投資家次第なのですね。切り口は多彩ですよ。「100年に一度の危機」だなんて、グリーンスパンが述べるものだから、すっかりこの言葉が定着しました。それならば、逆説的に「100年に一度の好機」なので、株式投信でもしようと募集が増えていると言う話しです。
人間は欲張りの動物で、先日まで、なかなか9000円台に乗らなかったのですが、今は9500円台をクリアできないから、相場は弱いと思っているかもしれませんが、この程度の休憩は当たり前の時間なのです。むしろ9000円をなかなか割れない相場が強いのですね。かなり強い展開と考えて良いと思います。確かに三菱UFJの押し幅は大きいかなとも思うのですが、日経平均株価の推移はかなり強いイメージです。早晩、一段高が見込めそうな動きに見えますがどうでしょうか?
2009年05月21日
5月21日
FRBは09年のGDP予測を、1月の-1.3%~―0.5%から、今回は-2.0%~-1.3%に下方修正をしたと言います。このような背景を受け、ドルが売られ円が買われ、日本では輸出株中心に株が売られ日経平均株価が下げましたが、引けにかけ先物から買いが入り、下げ幅を縮小していたようです。NY市場の朝型は、民間資金で銀行の増資が出来たことは大きいと言う評価がなされ、バンカメを中心に銀行株が上がりましたが、引けにかけ利食い売りに押されたと言います。
一方、VIX(恐怖指数)と呼ばれる変動性指数が30ポイントを割っており、最近は一環して縮小傾向にあります。リーマン・ショック以来、既にVIXは半分以下になっており完全に峠は越えていますね。ただ改善があるとは言え、リスク資産のBBB債への投資は限られ、スプレッドは縮小しているとは言え、反応は鈍く高い水準が続いています。この辺りのスピードが景気回復にも影響を与えるのです。このような環境なのでFRBがGDP予測を引き下げたのでしょう。昨日の新規住宅着工件数推移が、低いのは仕方ないのでしょう。しかし、依然、住宅の差し押さえ件数は多く、その販売である中古販売は伸びているのです。これらの指標推移は今後も注目されます。
本日の日本市場は原油価格の上昇を受け商社株などが確りしていましたが、上値を追うほどの力もなく、終日、揉み合いの展開でした。このような動きは仕方ないのでしょう。米国の株式も銀行の大量資金調達があり、悪材料の消化まで時間を要するでしょうし、中国もかなり株価が高い水準ですので、更に一段高するまでは若干の時間を要すると思います。既に2008年の3月決算数字が発表され、今期予想の赤字決算も容認されましたが、次のポイントである4-6月期の回復具合は、現段階ではハッキリせずに6月中旬過ぎでないと先行きが見えてきません。
例えば鉄の価格を決める石炭は、2008年の57%減で交渉は決まりましたが、鉄鉱石の価格は未だに決まってないと言います。この動きは6月には決まるとの観測が流れています。この動きに見られるように、今期の業績予想は非常に難しいのですね。故に、今期の業績予想を合理的な判断が出来ないとして、発表を見合わせる動きが広がりました。つまり時間が経過しないと、今期の業績予想が見えないのですね。この動向が見え始めるのが6月の中旬過ぎなのでしょう。7月に入れば4-6月期の数字が見えるようになり株価は動きやすくなります。
このような背景を考えれば、当面は大きな動きは期待し辛く、ボックス相場の動きとの見込みが一般的です。このような膠着場面は、株式の整理が促進され、株価の位置が変わるための必要な作業です。どうしても利食い調整には、時間が掛かります。例えば三菱UFJなどの動きを見れば分かります。500円台から一気に699円まで買われた過程では、もっと上がるとの見方もあり、利食い売りは発生しにくいのですが、一度、このように動きが止まると、人間は不思議なもので、今度は先の高値690円台近辺では、誰しもが売りたいと感じます。株価が上昇している内は、売り物は多く出ませんが、一度、株価の動きが止まると、今度は売りたくなるのです。不思議な人間心理ですね。だから利食い整理の為には時間が必要になります。
相場は新興市場(BRICs)絡みの動きなのでしょう。
今日は鉄鋼や銀行に、中国では利食い売りが出たようですが、中国株に限らず株式は利食い売りを消化して大きくなるのですね。既に調整から3年間と言う時間が経っており、更に昨秋のリーマン・ショック以降、急激に調整が加速され上値のシコリは、ほとんどありませんね。故に弱いように見えて、意外に強いのが相場の腰なのでしょう。まさに『強気相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で…』育っている最中なのでしょう。積極的な買い増しのチャンスだと考えています。
2009年05月20日
5月20日
GDPが発表されて実質年率15.2%のマイナスだと言います。しかし名目では年率10.9%のマイナスだと言います。確かにマイナス幅は大きいのですが、注目されるのはGDPデフレーターがプラス1.1%になっており、前四半期の0.7%から拡大していますね。いい調子です。僕らは名目の世界で生きているのですから、GDPデフレーターがプラスになっている効果は株式にとって大きいと思います。
基本的に市場経済の世界では、GDPデフレーターがプラスでなければいけません。少し分かりにくいでしょうが、こう考えると良いですね。インフレの状態になっていると言うことです。GDPデフレーターがマイナスと言うことは、デフレなので「借金は悪」になりますが、GDPデフレーターがプラスならインフレなので「借金は善」となります。積極派が行動的に活躍できる機会の到来と言うことです。東芝やエルピーダなどの積極的な投資行動をとった失敗組みにもチャンスが来るのです。ここである銘柄が思いつきますが…この話しはビスタで書こうかな?
このような統計をみると…ある仮説が思い浮かびます。2003年からのいざなぎ景気越えの回復感なき景気拡大ではなく、今度は実質的な所得が増える継続性のある景気拡大局面が訪れる可能性があると思うのです。だから今は借金をして住宅投資をするチャンスですね。若い人は頭金なしでもマンションが買えるそうです。住宅減税を受けられ絶好のチャンスかもしれませんね。都内の方なら、いい不動産を紹介します。ただ少子高齢化は続くわけで、地方はどうかな?
もう一つ暗いなかで、FRBは7月から商業用不動産ローン担保証券(CMBS)を担保に受け入れるそうです。最近の報道では本当かどうか知りませんが、年率30%、40%の利回りに回る不動産があるとの話しを目にしました。かつて日本で不動産の買い手がない時にJPモルガンだったかな? 外資が収益還元法と言う尺度を用いて、日本の不動産を大量に買って、大儲けしたファンドが続出しましたね。それが今日の新興不動産の発祥ですね。今の米国はそんな状態なのかもしれません。
兎も角、マスコミは戦後最大の落ち込みとか、減少とか言うでしょうが、GDPデフレーターは、暗いなかにも明るい兆しです。
考えて御覧なさい。確かにみずほの増資観測は希薄化懸念を生みますが、配当利回りで3%を越えるのですから、果たして株が下がるでしょうか? 大手銀行の中で、今期の与信費用の見込みがもっとも甘いのが「みずほ」なのですが、今回の10円配当は立派ですからね。何事も底はあるのでしょう。
今日の相場は商社など中国関連と言うか、BRICs関連と言うか…。そう言う銘柄が強かったですね。原油価格は60ドル台に夜間取引で乗っているとの報道もありましたね。経済が動き出しているのでしょう。景気とは、物が動けば良いのです。物が動くと言うことは、物流の動きが活発化になり海運株が賑わう背景がありますね。そんななかで、ゴールドマン・サックスは商船三井のレーティングを引き上げたとか…。
金利が上がり早くもインフレを気にする動きもありますが、金融機関の打撃はデフレを生むのです。しかし原油価格の上昇は、その金融機関の打撃は…一時的? つまり金融ショックは一時的ではないか?と言う、かたるの仮説を、以前、紹介しましたが、その可能性を示唆する現象が、原油価格の上昇でもあるのでしょう。ここで以前、盛んに、胡 錦濤主席が財政出動を決めたあとに、中東やアフリカ訪問をしていると述べましたね。(2/18など)その意味がだんだんと、これから理解できることでしょう。
2009年05月19日
5月19日
不思議なものですね。今まであまり聞いた事がない全米住宅建設業協会(NAHB)が発表した5月の住宅市場指数は16となり、前月から2ポイント上昇、昨年の9月の17以来8ヶ月ぶりの高水準とか…。ケース・シラーや住宅着工件数は有名ですが、この指数はあまりこれまで注目されたことはありません。昨晩は、この話しやGSがバンカメのレーティングを引き上げたとか…。このような背景から金融株中心に米国株は上昇したと言います。
一方、国内では経済産業省の鉱工業生産指数の3月の稼働率が発表され、昨年の8月から100を割ったのですが、第3四半期、第4四半期と急落していた稼働率が2月の60.5より3月は61.0と、6ヶ月ぶりに上昇になったとか…。金融危機から景気後退の環境だったので、サプライチェーン・マネージメントの普及による急激な生産活動の自粛は在庫整理の期間を短縮するので、景気回復期には立ち上がりも早くなる筈ですが…。果たして、これからどうでしょうか?
もう一つの話題は、中国の鉄鋼減産の記事ですね。在庫が生まれているとか…。
中国経済の成長が日本経済にとって救世主になるとの見方があるようですが、これを否定する情報で、みずほ証券の上野さんは「中国『救世主論』へ警告を発してきた立場を補強する材料が出てきた」と読み解いているとか…。私から言わせれば、それでは中国の新車販売の30%増を、どうやって説明するの?と問いたいですね。一時的な現象なのでしょうか? あるいは、上野さんが正しいなら、上海総合指数は下がる筈ですね。株が上がり、経済が悪化するなんて有り得ませんからね。私は彼の話は矛盾しているとおもいます。
…とは言うものの、中国だけで世界経済の悪化を補うのは、どだい無理な話です。しかし、ここに来てインドの躍進や、ブラジル、ロシアも立ち上がり始めています。どちらにしても、この論争の結果は7月にならないと分かりません。当面はこのような議論が、市場の注目の的でしょう。米国金融が一山越えて、次は金融規制に焦点は移りますが、今のところ過剰な規制は避けられそうで、早晩、金融システムの混乱は沈静化して、徐々に回復に向うのですが、そのスピードの読みに、強弱観の意見対立があるのです。JPモルガン、ゴールドマンサックス、モルガンスタンレーは公的資金返済の申請を行ったと伝わっていますが…どうなるのでしょう。
水準訂正が行われ、今は、下値ボックスを抜け出せるかどうか?
ここに焦点があるのでしょうが、現段階の生産活動は良い所で70%まで戻っているようです。しかし大半は50%程度の水準なのでしょう。これでは黒字を作れと言うほうが無理な話です。4-6月期の、どの段階で70%の生産活動に戻るかどうか? この生産活動が80%になれば、ほぼ回復路線との意見が多くなるのでしょう。この数字は、上記の鉱工業生産指数の稼働率とは、若干イメージが違います。決算発表で経営者が述べた実感数字の話しですね。
以前、新日鐵が高炉を止める時に、5月の連休明けに車などの生産活動が戻ると話したのを覚えていますかね? 概ね正しいのですが、若干、あの時の予想より現実は遅れているような印象を持ちます。幾つかの大切な話題のテーマに書きました。株価位置を決める決定的な要素の話しです。このような話の流れを理解してないと、株価の判断を間違いますね。今日は多くの人が、NY市場の上昇から、株価は再び急伸すると思ったのでしょうが、実態は先物からの上げとの印象ですね。中身の乏しいものでした。何故、このような展開になるのか? ある程度、週末のビスタの原稿で解説しましたね。なかなか一気に新高値を突き抜ける相場にはならないものですね。
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2009年05月18日
5月18日
いやはや…日本の水際体制が崩れ2次感染が広がり、豚インフルエンザが135人に拡大していると言います。日本人は綺麗好きだから…極端な広がりはみせないと思いますが、予断は禁物ですね。早速、手洗いとうがいを入念に行いようにしました。皆さんも気をつけてくださいね。死に至る危険率は低く、1%程度なので普通の風邪と同じようなものなのでしょうが、感染力が強いのでしょうか?
株式市場では紡績関連が早速、軒並みストップ高です。
業績に寄与するか疑わしいのですが、人間と言うのは浅はかなものですね。どうしても目先の物色に向います。人気のダイワボウの業績寄与度は、1%から2%程度とごく微々たるものとの記事が、先日、掲載されていましたね。ユニチャームや中外製薬の方が、業績寄与度はあるのでしょうが、たいした事はないのでしょう。あまり過敏に反応するのはどうかと思いますが…。これも世の流れでしょうね。
決算発表はピークを迎え、概ねL字型予測が多いようですね。
これを受けパナソニックなどは大幅安をしていました。売上が3兆2600億円で、営業利益が-1050億円、最終利益は-1950億円が中間期の予想で、期末予想は売上が7兆円、営業利益は750億円の黒字ですが、最終利益は-950億円と赤字予想を出しています。例えばホンダの中間期は3兆9500億円の売上で、営業利益と最終利益は-1100億円と赤字予想ですが、期末の売上は8兆3700億円に回復し、営業、最終利益は辛うじて100億円の黒字予想を見込んでいます。トヨタはひどいものです。2007年に行った米国戦略の失敗ですね。誰でも奢りはありますが…3流企業イメージの決算予想です。カンバン方式は何処に消えたのか?
今日の下げは、豚インフルエンザや円高もあるでしょうが、基本的には上げに対する調整と考えるべきでしょう。確かに企業決算はL字型予想が多いのですが、「みずほ」は立派です。株式評価損が主因で赤字決算なのですが、なんと前期10円配当をするのですね。そうして今期は減配しても、8円配当の予想です。なんと株価は228円ですから、前期で4.3%、今期予想で3.5%にもなるのです。大型公募が予想されていますが、株価は下がらないでしょうね。むしろ公募に対する応募は機関投資家中心に多いでしょう。三井物産は、あれほど儲けておきながら、中間期に配当したから期末はゼロだと言いますが、株主に対する経営者の姿勢が問われますね。その「みずほ」、今日は一番人気でした。
値動きを気にする個人投資家は、紡績などの内容のない株に興味が行きがちですが、ババ抜きゲームに参加するべきでしょうか?
あまり報道はないですが、インドでは総選挙が行われ、与党の国民会議派が圧勝しました。これを受けて株価は急進しています。開発は加速し中国以上の伸びを示しています。鉄鋼生産を見れば、明らかです。前年度比30%増ですからね。日経新聞には携帯電話の爆発的な売れ行き状態が報道されていました。インドも人口は中国同様に多く、世界経済に与える影響は大きいでしょう。この選挙結果は開発に対し大きな力になります。株価は良く現状を示しています。
このような背景から流れる相場の流れは決まっています。相場の流れは既に決まっていると述べているのは連休前にも述べました。あの時は連休前が最後の買い場と書いたかな?予想のパターンは幾つかありますが、この1-2週間程度の調整は利食いの為に、ある意味で当たり前です。今後の流れは二通りあるわけですが、インドの総選挙などの影響も、これからの相場に影響するでしょう。このような既存路線がある以上、突発的な豚君は、やはり相場にとって邪魔な存在です。大きくならないような相場ですから、人気だけで騒ぐのは危険でしょうね。昔なら根拠のない銘柄が上がっても、信用規制はかかり辛かったのですが、最近は、いきなり規制をしますからね。トホホ。相場の面白みもありません。
銀行のファイナンスの行方など…色んな焦点がありますが、あなたはどれを選択するのでしょう? IRNETでは、あまり具体論を述べていませんが、大筋は伝えているつもりです。相場の焦点は幾つかあるのです。決算の見通しの読み、銀行のファイナンス、そうして中国関連を中心とするBRICs銘柄の行方など…さて、どの選択が正しいかどうか?
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2009年05月15日
5月15日
米労働省が発表した新規失業保険申請件数は、前週比プラス3万2000件の63万7000件で、市場も増加を予想していたが、それを上回る増加だそうです。同省はクライスラーなどの自動車業界の工場閉鎖に伴う申請が増えたためと解説しているとか…。しかし相場は銀行株を中心に高くなりました。弱気の見方なら失業が増えて不良債権が増えるから銀行の償却額が増えて業績が悪化し銀行株は下がる筈ですね。ところが銀行株は上がるのです。つまり材料が消化されている。株価に織り込まれていると言うことですね。昨日の相場のように、弱含みの展開の時は、かなりの利食い売りを誘いましたが、もともと売り物も少なく、下げ方がきつすぎると思っていましたが、早速、今日は反発しましたね。
なんと言っても相場の強さを感じさせたのは、増資観測が伝わった「みずほ」の相場です。朝型は安い場面がありましたが午後からは高くなり240円台に突入していました。もともと出遅れ観が強い銘柄で、増資観測でも売り物が少ないのでしょう。今日は業績から見て建設株への投資も目立ったようです。決算発表された住友電工はストップ高していました。自動車関連の売上が多いのです。ワイヤーハーネスと言う電装品を結ぶ電線ですね。このシェアが高い会社です。減益でたいした利益でもないのにストップ高するとは…。まぁ「みずほ」にしても「住友電工」にしても、相場は「これから世界景気が回復する」と言う見方の割合が、市場では強いと言うことなのでしょう。今日はハイテクが上がった為に、予想以上に日経平均株価は高くなったようです。
この所、みずほ証券の上野さんのことを書いていますが、弱気派は別に彼だけじゃないですね。4月27日号の日経ビジネスには、日経が好きなノリエル・ルービルNY大学の経済教授の話しを載せていましたね。「株価の回復は一時的」世界不況は長期化するとの観測です。これに対し強気のかたる君は、いつもの様に『IMF増強論』を盾にして、ドルの基軸通貨権を失わない為にも、米国は株を下げることは出来ない。…とのやや戦略的な見方を披露して株は上がると思っているわけです。株を下げて世界不況感を出せば、金融不況の責任論が再び台頭し、アメリカは覇権の権力も失いますからね。
基本的にかたる君はビルダーバーグのような組織が、世界経済をコントロールしているとの幻想を、ある程度信じているわけです。今回の金融危機も、おそらく演出でしょう。勝ち組の筈だったゴールドマン・サックスの株価は、一時50ドルを割れ慌てたことでしょう。今は「強き相場は懐疑のなかで育っている」最中だと考えているのです。もっともらしく弱気論が打ち出され株価が下がるのですが、既に2006年から3年間、整理を続けているわけで、この期間は人間の精神的な時間限界ですからね。
ただ強気のかたる君自身も2003年の回復時とはイメージが少し違います。あの時は、日本だけが駄目だったのです。今回は世界全体が駄目ですね。今度は逆で、日本は大丈夫なのです。清貧思想のおかげで、金融デリバティブの餌食にならずに済みました。先日のハイ・イールド債の販売や、今回の株式営業強化の野村證券の戦略は珍しいですね。的を得た営業方針です。以前のような野村の株式営業が復活するとは思いませんが、非常にセンスの良い経営戦略ですね。氏家体制から野村に懐疑的だったかたる君は、このような現象を見て、野村と言う会社を考え直さねばならないかもしれません。
株は闇雲に上がるわけじゃないのです。例えば今日値上がり上位に入っている日神不動産などは外資系のファンドが以前から介入していましたね。最近、元気に上がっているオリックスもフィデリティーなどのファンドの買いが相場を演出しているのです。株が上がるという事は、誰かが市場から株式を5%とか、10%、買うから上がるのです。その現象を見て、前からこの株もそろそろ上がるよね。と考えている投資家が、その株が動き出すと一斉に参入してくるのですね。そうして相場が構築されます。最近の実例では三菱UFJ銀行が、そのケースですね。自然に株が上がったのではありません。切っ掛けを作る仕掛け人が必ず存在するのです。
次に狙っているかたる君の銘柄にも、まもなく新手のファンドが介入するんじゃないかと考え、前もって準備しているわけです。だって景気が回復するなら、上がる銘柄は決まっているのです。業績や相場環境などを考えて、シナリオを立てていくと、その条件に会う銘柄と言うのは、自ずと共通するものなのです。誰でも、まもなく株価が急騰すると考えている時に、新手のファンドが5%ぐらいの株を買えば、株価はスルスルと上がるのですね。果たして新たな買い手は、どんどん生まれるかな?
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2009年05月14日
5月14日
NY市場の小売売上高が予想に反し前月比0・4%減(予想は0.1%増)、変動の大きな自動車などを除いたベースも0・5%減(予想は0.2%増)となり、景気回復がずれ込むとのことでNY市場は下げたと言います。私は、これは言い訳だろうと思いますね。基本的には上げたあとの利食い、更に銀行などのファイナイスに対する需給問題で下げたのだと推察しています。ゴールドマン・サックスは2週間から3週間、123ドルの公募増資に対する希薄化懸念の消化に、時間が掛かりました。ストレス・テスト後の増資ラッシュが発表されて今週で1週間ですから、まぁ今月末には利食いなどの弱含みの材料を消化するのでしょう。
今の段階では景気回復が確実ではなく、金融・財政政策によるカンフル剤で経済はもっているのですね。これが自然体の景気回復波動に入るかどうか?
ここに今の相場の焦点はあります。だから再三、引き合いに出しますが、みずほ証券の上野氏のような考え方も、当然、あるわけです。相場の焦点だから、何度か引き合いに出しているだけですからね。例えばトヨタですね。トヨタの昨年の秋号の四季報の1株利益の予想は406円ですね。利益は1兆2800億円の予想でした。ところが5月8日の今期の予想は8500億円の赤字です。なんと、たった6ヶ月の時間経過で2兆1300億円の見通しが変わるのです。しかし株価は3000円前後のボックスから上がり先日4080円を付けて反落し、今日は3510円ですね。同業のホンダ、日産、スズキの株価は堅調ですね。崩れている印象を持ちません。トヨタ独自の問題なのです。世界経済はホンダなどの動きに現れているように回復しているのです。
今の相場の焦点は、この見通しの差を考える場面なのです。回復するのか? それとも会社の予想通りなのか? トヨタ自信も下期は上期より回復するが回復は鈍く下期も赤字予想なのですね。しかし他の自動車会社の株価は、明らかに違う動きをしています。1-3月期が底で、徐々に立ち上がっていると読んでいるのです。日産自動車は、追浜工場で生産しているマーチ5万4千台を、タイのサムアイ日産に海外移管をします。なんと3割も生産コストが下がるそうですね。完全に日本は完敗です。何故、私が厚生労働省のグッドウィルに対する指導を批判したのか? 労働コストをあげれば、当然、雇用機会は失われます。社会保障などを維持する為に現状の法人税を維持すると、諸外国から見て割高なので、逆に雇用がなくなるのです。そうして、今日の読売夕刊に書かれているように、30歳代の働き盛りの人が失業し、自殺に追い込まれる人が増えているという記事の結果になるのですね。
地方では悲惨ですね。
まともに食える人は公務員ぐらいのもの。国家戦略がないから株価は上がらない。そうして火曜日の日経新聞の「大機小機」に書かれているように、中国のアジア戦略が実を結び「元」の通貨圏が構築されて、日本の地位はどんどん下がるのです。ただ最近の官僚は政策運営に必死になって、麻生政権を支え頑張っているのです。だから街角景気がプラスになっています。
今日は株価が下げていますが、要するに利食いによる短期調整なのです。決して、今期の見通しが赤字で下げているのではありません。この予想は外れるでしょう。その理由を、これから掲げますからね。
ロームの沢村諭常務は「家電を中心に3月から受注が戻り始めている。」とコメントしています。3月末の受注残は225億円で前年同期比を24%も上回ったそうです。村田製作も同様な発言をしており、このたび、1-3月期の工場の平均稼働率は45%から70%に引き上げたそうです。電子部品各社はこの通り…。素材もそうですね。3月末の主要3品(熱延、冷延、表面処理鋼板)の在庫量は前月比5.7%減となっています。日立金属の話しでは1-3月期の5割操業から概ね7割操業に戻っていると言います。3割強だった稼働率が5月、6月は最大5割程度まで戻ると山陽特殊製鋼の談話など…があります。V字型回復とは言いませんが、レ点型と言うか…もう少し回復が鈍いかもしれませんが、要するに先行きは明るいのです。
それでは何故、今日の下げは弱く感じるのでしょう。
それは日本にまともな投資家が育ってないからですね。目先筋の集まりだからムードに流されますね。買い方も利食いは最近ですし、あまり大きな儲けになってないから力が弱いのでしょう。一方、売り方はこれまでの3年間の儲けが蓄積されていますから…ストレス・テストのイベントが終了し材料が出尽くし、だからカラ売りだ。その利食い売りとカラ売り圧力に負けているのでしょう。しかし利食いはそう多くないし、カラ売りだって恐くて株価を下げてまで売れませんね。だから早晩、株価は回復するでしょう。昨日のインドの鉄鋼会社の生産量ではなく販売量でしたね。SAILが前年同期比29%増、タタ製鉄が31%増だったそうです。鉄鋼3位のJSWは粗鋼生産をなんと60%も増やしたそうです。JSWは年間生産量280万トンを、年間610万トンに増やすそうですね。この伸び率は、流石、BRICsですね。
最後にかたる君の失敗銘柄の「ベンチャリ」のアフターです。残念ながら1-3月期の決算が出ましたが改善が見られず、依然、自転車操業状態のようです。ここで大切なのは財務キャッシュフローと営業キャッシュフローのバランスですね。早く収益規模に見合った体制にしないと持ちません。業績面で回復の兆しが出て、再び安値をお客様に薦められる日が来ると良いのですが、残念な結果です。かたる君はハイリスクの値動きの荒い銘柄が、本来は好きです。しかし最近は過去の失敗を鑑み、ネット上ではまともな銘柄を中心に分析し取り組んでいますね。でも今、手掛けている銘柄はかなりリスキーかな? まぁ、逆を言えば、それだけ大きな結果が期待できるのでしょうが…。やはり株は上手く出来ています。大きな儲けを狙いに行けば、当然、リスクが高くなりますね。何とか早期に挽回しないとなりません。まぁ、少子高齢化の上、政策が政策だから何処までやれるかどうか…。しかし最近、ようやく出口が見え始めているように感じます。
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5月13日
NY市場も強気と弱気筋のせめぎ合いになっている様相です。日本もそうなのですが、トヨタの今期赤字予想決算から、今日は円高懸念が影響しているようで、トヨタに限らず輸出企業株は弱かったですね。日立などへも、改めて構造改革の遅れを懸念し売っているようです。トヨタのチャートはある意味で日経平均株価の動きに似ています。日経平均株価9521円の壁の時にトヨタは4250円を…、先日は4080円まで行きましたが、今日は3660円です。しかし決算を見れば明らかに分かるように、スズキやホンダは黒字なのにトヨタは赤字ですからね。明らかに戦略ミスなのです。
ところがトヨタは製造業の国、日本を代表する会社のイメージですから、日立など…トヨタが赤字なら、うちだって…。そのような気持ちで甘えの構造が日本企業に充満しているような気がしています。どうして、そう考えるかと言えば、4―6月期が始まったばかりなのに、既に今期赤字予想を打ち出している企業の多いこと…。情けない経営者の集まりです。金融相場の今期は業績の見通しが立ちにくいのです。だから今のような時期は、強弱観が対立し相場が面白くなりますね。金融危機により、たった半年で時間経過で、利益の水準が1/6になる事例もありますからね。本当かな?
ここに来てBRICs銘柄の活発化が目立っています。中国は当たり前なのですが、インドも最近の動きは好調な展開です。新聞によれば大手の鉄鋼会社は前年度30%増ぐらいの実績が続いているとか…。インドの鉄鋼会社の話しです。アジア地域の景気が立ち上がっている様子は、日本のスクラップ価格にも跳ね返っているようです。輸出が好調のようですね。中国の内需振興が認められるのは、時間の問題なのでしょう。BRICs経済の強さは、やはり、その国の株価を見れば分かります。日露経済交渉も動き出しますし…。新興国は好調のようですね。
本当は、ここまでにしようと思いましたが、もう少し解説しましょうか。
例えばインドの鉄鋼大手の増産記事をどう考えるか? もう少し銘柄に繋がるヒントを書きましょう。インドは日本からの協力もあり、ボンベイ(ムンバイ)とニューディールを結ぶ鉄道や高速道路などが建設されます。基本的な社会基盤整備がされるのは、GDPの成長から見てこれからですね。スズキがこの不況下でも、黒字計上できているのはインドのおかげですね。社会インフラ整備が続くインドは、鉄鉱石の輸出国です。中国の鉄鉱石の輸入はインドからも日本同様に行っています。実は中国は、少し前まで鉄鉱石の輸出国だったのです。それが輸入国に転じたのです。理由は社会基盤整備のために、大量の鉄の需要が発生したからです。
インドで加速する社会基盤整備は、中国同様に、何れインドも鉄鉱石の輸入国になる可能性があります。鉄鉱石を輸出できる国はブラジルとオーストラリア。だから中国がオーストラリアの鉱山会社の資本参加に動いた背景があります。だんだん、解説をすると分かってきましたかね? インドと中国は比較的地理的に近いですが、オーストラリア、ブラジルは…。今日の日経新聞の原油価格の60ドル台乗せなど…背景が整っています。だからこの押しが買い場になるわけですね。昨日のみずほ証券の上野さんの悲観的な見通しは、ある意味で一理あるのですが、仮に7月危機と言う彼の見込みが、明らかに外れる事態になると株価は1万円の大台に乗る事になりますね。既に電子部品をはじめ、素材など、1-3月期より生産量が増えていますね。明らかに4-6月期は1-3月期より稼動水準が高いのです。
この様子は日刊工業や日経産業新聞などを見てみれば良いですね。生産会社へのアンケート調査が出ています。最近の製造業の操業度は徐々に上がっていますね。代表的な現象はシャープですね。在庫整理を終えてフル操業なのです。心配ないですよ。株価の押し目を積極的に買えば良いのです。高値では売り、押せば買い向かう。いつもかたる投資の復活ですね。3年ぶりですね。下がれば保有株数がどんどん増えますから、儲けが大きくなりますね。上手に買おうとせずに下がると思っても買えば良いのです。そりゃ、これだけ株が上がれば、利食いも入り25日線との乖離を埋めようと株価は動きます。しかし、だんだん買い方の勢力は増しているのです。
年金資金は下がったら売りません。上がれば売りますよ。しかし株価を決めるのは指値の売り買いではなく、成り行きの注文に株価の決定権があるのですね。かたる君は、次の飛躍への準備と、現在のフォローを黙々として、ポジションの整理をしている最中です。
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5月12日
NY市場は資本増強の必要もない銀行までもが相次いで増資を発表し希薄化懸念から銀行株は軒並み安になっていると言います。この点、先駆しているGSの株価が参考になります。123ドルで増資を決めたあと110ドル台に下げていましたが、今は135ドルで推移しています。この後、長期金利が上がりスタグフレーションの懸念が言われるでしょうが正常化へのステップなのでしょう。ただ、みずほ証券の上野さんのような7月にカンフル剤が切れるとの読みをする人も、依然、多くいるわけです。自分の考え方に自信があるならカラ売りをすべき場面になりますね。昨日は価格帯出来高のグラフを載せましたが、当然、弱気筋にとっては今が売り場面になるのです。
プーチン前大統領が来日し原油開発や原子力の協定が結ばれ、東芝などが賑わっていました。依然も書きました。丁度、東芝が1000台で活躍する時ですが、原子力などのインフレ事業は地味な産業です。投資総額が大きく膨らむので儲けも大きいように錯覚するでしょうが、息の長い事業なので基礎力のアップには繋がりますが、株価を大きく押し上げる業績寄与にはなりません。むしろ赤字を垂れ流しているフラッシュなどの半導体の行方が株価に響きますね。生産調整などもあり市況は戻っています。スプットの価格は安値の倍近くまで上昇していますが、まだ採算ラインになるかどうか?年末から来年にならないと分かりませんね。上野さんに見方が正しいなら、絶好のカラ売り場面になります。日立は繰り延べ税金資産の見直しを行いましたが、東芝はしているのかな? まもなく年金の積み立て問題も表面化するかもしれません。
今は相場が強いのでマスコミは強気の話題ばかり集めますが、この先は不透明でどう展開するでしょう。このような書き方をすると弱気のように聞こえるかもしれませんが、かたるは基本的に万年強気です。人間は普通、今より良い暮らしを求め努力するので株は高くなるのが普通なのです。悪戯に悲観論ばかり煽るから、社会が悲観的になります。銀行貸し出しは伸び始め、世界が立ち止まっているので、日本はチャンス到来ですね。アジア戦略を活発化させる会社に注目は集まるでしょう。東芝か…これから増資が始まりますね。東芝と並んで、お馴染みの経団連企業のお仲間企業であるIHIの喪が明けるようです。同じ粉飾でもIHIは増資をしているので詐欺でしょうが、処分はライブドアに比べ軽く済みました。秘書が国策逮捕されたと主張する小沢氏は辞任し、日本がアメリカ寄りの政策を実行していることが分かります。小沢氏の秘書逮捕はアメリカの差し金と言う説がありますね。
非常に難しい判断です。ロシアの経済協力が進んでいますが、ロシアは既に3流国ですね。ユコス社の社長であるホドルコフスキー氏の逮捕や強引と思われるサハリンの国際企業への圧力で支配権を手に入れたり、国際社会から見放されているから日本を頼っています。事業が成功すれば、またチャチャを入れられ支配権を求められるかも知れません。誰だってリスクは背負えないから国が関与するわけですね。まだ、IHI程度の矛盾はましなのでしょう。不理屈な現象にいちいち怒っていては生きていけないかもしれない。最近は社会正義よりあきらめですからね。仕方ない。現実を受け入れその中で対応せねば生きられません。是非、『グラン・トリノ』と言う映画を見てくださいね。
最近はマクロ指標ばかり取り上げるから、面白くないかもしれませんね。人間と言う動物は正論より、娯楽を求めるのでしょう。人気を追えばどうしても低俗になるのでしょう。NHKと民放の差はこの辺にあるのかな? 一般的に解説では金融ショック後の高値9521円がテーゲットとされています。10月に急落する相場に対し公的資金を使って先物から相場を無理やり上げた水準ですね。その後、落ち着きを取り戻し、下値のボックス相場に突入したわけですが、果たしてこの下値ボックスを抜けることが出来るかどうか? 私はこの鍵を中国が握っていると考えています。流石に4月は5918億元と落ちましたが、それでも前年度比26.2%増ですからすごい伸びですね。1―4月期の都市部の固定資本形成が30.5%と言う発表がありました。1―3月期は28.6%だったのです。その数字を上回っていますね。全人代総会は3月だったので、徐々に財政出動が効きはじめている現象でしょう。
上野氏のシナリオを信じるか?
かたるの強気論を信じるか?
要するに投資家それぞれが自分なりに考え、投資行動を選択すれば良いのです。
2009年05月11日
5月11日
NY市場はストレス・テストを経て銀行の資本不足問題も対処出来そうと言うことで堅調な展開が続いています。私には昨年以降の銀行株の下げなどは、あまり理解できませんでした。景気悪化による与信費用(不良債権処理損失)の増大と言う問題は、バブル崩壊後の規模から見れば小さくのです。赤字の原因は株式の持ち合いをしているために、その評価損が主因ですから一時的な損失の訳で、純資産価値を下回るほど株価が下がるとは思わなかったわけです。しかし、ここに来てようやく邦銀の株価水準訂正を進んでいます。
今日の動きはトヨタ自動車の今期予想が赤字と言う見通しを受けて輸出企業は安かったようです。確かに金融不況の影響は、住宅、自動車などの需要を減退させます。何故なら、金額が大きいのでローンを利用するからですね。しかしトヨタは戦略的に経営の失敗を犯したのですね。米国で省エネ・カーなどの投資をするべき時に、大型自動車などの設備投資をしてミスを犯したわけです。トヨタの驕りが決算に現れたと考えても不思議ではありません。しかし今期赤字予想は行き過ぎでしょう。前期の決算にリストラ費用などを組み込んでいるのですから通常なら黒字の読みが一般的です。
詳しく数字を掲げて解説すれば分かりやすいと思うのですが、面倒なので感覚で書いています。(興味がないので調べてない)この時期の今期決算見通しは、また新しい期が始まったばかりなので、1―3月期を前提として今期の数字を組み立てるので、どうしてもネガティブ予想になります。海運市況などは代表的ですね。バルチック海運指数が戻ったと言っても高値より1/5~1/6ですからね。例えば商船三井の今期の1株利益の予想は、昨年の四季報(秋号)では197円もあったのです。それが今回の会社予想は33円まで下がるわけですね。代表的な例を述べましたが、金融危機前の状況を基準に、どの程度まで業績が回復するか?と言うのが今の相場のテーマでもあるのです。だから、どの銘柄もそうですがリーマンが倒産する前の株価が一つの目標になりますね。この回復具合が早い銘柄を責めれば良いわけですね。
ストレス・テストと言うイベントが終わり、相場は次の段階に動くわけですね。今のところ理想どおりの二段上げに向っている印象ですが、これからどのような相場になるか?
それとも下値のボックス相場に移行するのか? ここから数ヶ月の政策が、株式相場に大きな影響を与える事になります。みずほ証券の上野さんのような悲観論もあるようですが、基本的にかなり安い水準に、株価は位置していますから心配をするような水準ではないでしょう。下のチャートを見れば分かりますが、価格帯出来高を見れば、この壁を越えれば真空地帯に入るのです。だから一気に1万円台突入の可能性もあります。
果たして、どうなるのかな?
2009年05月08日
5月08日
米国では正式にストレステストの結果が発表され、バンカメ339億ドル、ウェルズ・ファーゴ137億ドル、GMAC115億ドル、シティー55億ドル、モルガンスタンレー18億ドルなど資本不足が指摘され、他のJPモルガンやゴールドマンサックスなどは必要なしとの判定でした。増資によって資本を補い、公的資金を返済すると主だった金融機関は発表しているようです。米国の貸し出し総額がどのくらいか分かりませんが、この不況下なのに比較的少ないのだなとの印象ですね。
ここで一つの仮説が考えられます。
日本のバブル崩壊と同じように考えるのは大きな間違いではないか?という仮説ですね。
昨年の11月にドルLIBORの金利が急騰しました。この時点で投資銀行の資産圧縮が終ったのでしょう。もともと金融デリバティブはリスクを未然に回避する為に、CDSはCDOなどに組成され、リスク回避の手続きがとられました。例えばオリックスや武富士、CSK、パイオニア、東芝などのCDSで組成されていたCDOが存在しても、危険因子は存在するけれど、倒産はしてないので心配なのですね。既に投資銀行は適正なレバレッジまでポジションを縮小しているから、資本はあまり劣化していない。だから、この結果だったという仮説ですね。上手く伝わるかな?
要するに今回に不況は一時的な金融不況だった可能性が高く、GMやクライスラーなどは元から存在していた流れだったので、それを主眼に経済環境を「100年に1度の危機」と誇張して考える必要はない。と言う見方ですね。この説を前から私は、ある程度考えていました。今回のこのストレステストが終わり、順調に残りの不良債権処理が済めば、意外に早く、景気が一気に回復するシナリオが存在すると言うものです。トヨタの今期赤字予想は、日本を前提に考え、悲観的過ぎると言う仮説も成り立ちますね。事実、シャープなどはフル操業なのですね。国内ではシャープは有望メーカーですが、残念ながらグローバルでは3流ですね。その3流が喰えるのだから、意外に景気は早く持ち直す?…と言う考え方もあるわけです。
これに反し、みずほ証券の上野さんなどは、お客様の話だと…、景気対策のカンフル剤が7月頃には切れ、生産活動は戻らない。だから株価は再び下げると言う読みらしいのですが…、日本は少子高齢化でGDPの高止まり感や、政策の失敗が重なったわけで、同じような見方をする必要があるのでしょうか? 米国は人口が増えており中古住宅などの販売も伸びているようで、住宅価格が下がった事により新規の購買者が増えているとの観測もあります。中国は日本の昭和30年代後半から40年代で、日本と同じなら、これから高度成長時代に突入します。
どうでしょう。
金融デリバティブの技術に、私は詳しくはありませんが、通常の経済状態なら大丈夫なようにCDOなどは組成されているのでしょうから、既に峠は越えており、これから回復に向かうと言う仮説を、現在の株価は支持しているように感じるのは私だけでしょうか? 少し難しいですかね? 最近は当座残高や準備預金などの話しをしているので、少し難しいかな? まぁ、詳しい話はどうでも良いのですが、株高の根拠が存在すると言うことなのです。要するに株価の決定要因は、需給バランスですからね。お金がジャブジャブしており、乗り越えられると言う見方が増えれば、銀行株は非常に安く感じるのですね。そう言う人たちが増えてきたから、株価がようやく騰がり出したという見方もあるのです。
2009年05月07日
5月07日
先ずはアメリカ市場の動きから…
予想通りIMF増強論に脅える米国は株安になる事を嫌い、全てが景気回復のムードを作ろうと必死になっている様子が窺えます。少し前なら確実にバンカメへの340億ドルの資本不足は、株安に反応する筈でしたがLIBOR金利の金融危機を経験し、あの時点で今日の経済環境以上の悲観論を株価は織り込んだのでしょう。
しかし人間の感情とは不思議なものです。340億ドルと言えば3兆円を越えるのですから大きな金額だと思うのですが、1300兆円のGDPを支える大手銀行の一角であるバンカメの資本不足が、たった3兆円なら…大丈夫と言う見方も出来るわけで、どちらでも取れると材料ですね。ところが、このように発表前に何度も繰り返し、数字を問われている内に、市場はその材料を容認したわけです。市場経済とは面白いものですね。
本当に市場の評価が正しいのか? 間違っているのか?
結果は後にならないと分からないのですが、常に市場は実体経済を検証しその鏡になっているわけで主観が変更されているのです。私は一度、言ったら有言実行で、なかなか自分の考えを間違っているかな?と思っても変えませんが、市場経済で生きているのですから、天気のように意見を変えるべきかどうか…。政策批判するより、政策に自分の考えを合わせなくては、市場経済の中では生き延びれないのでしょう。
ストレステストの結果如何に拘らず、株は高くなる。との根拠は政策です。米国はたいへん上手く難しい状況をこなしています。しかし本番はこれからです。カンフル剤はいつか切れます。カンフル剤が起爆剤になり人々の行動が元の状態に戻れば良いのですが…。どうでしょう? 私のお客様の心理は、やはり昔のようなムードではないですね。かなり慎重になっています。当たり前ですが利食いを先行させているわけです。問題はこの儲けを全てつぎ込み、再び勝負を張れるかどうか? 傷は記憶になり心に残っているので、実際に行動するのは難しいのです。だから金融相場は悲観のなかで生まれて、懐疑のなかで育っていくのです。誰でも強気になって買い続けたら、直ぐに相場が終わってしまいますね。ストレステストの発表で、材料出つくしと見る向きも当然存在するわけです。
ここで問題は市場心理をコントロールする仕掛け人の存在です。この仕掛け人の力量が問われるわけです。折角、好条件の銘柄が見つかっても、仕掛け人が下手だと相場が育ちません。そんな意味で、今、介入しているファンドの力量が問われるわけです。ビスタニュースでは価格帯出来高の解説を少ししました。プロは常に売り物の壁を意識するわけです。お金がふんだんにあれば過剰流動性相場になります。兎に角、大きな会社でないと売り買いが出来なくなります。一値、1000万株程度の売り物がよくなるのですね。逆に、市場の信用評価損率などが大きくマイナスだったり、市場のロットが小さい時に大型株をいくら仕掛けても不発に終ります。分かりますかね? タイミングと環境の微妙なハーモニーが相場を作るのです。
ところが素人の人は自分が持っている株しか見ていませんから、お前の薦めた株は上がらないと言われ、怒られ信頼感が失われていきます。しかし前もって、どうしてこの株が上がるか? 理論的な解説をしておき、実際に予想通りの動きになると、単に儲かった事実より、ずっと信頼感が増すのですね。セールスとお客様の関係は、どんどん変わっていきます。その内、お客様はセールスを信頼し全任するようになります。ただ流石に3年も下落相場が続き、投資したお金がほとんどなくなると、お客様の信頼感も薄れ見向きもされなくなりますね。1年程度なら大丈夫、でも3年は駄目なようです。しかしうれしい事に3年間を経ても何人かのお客様はお付き合いがあるわけです。このような危機を経て相手の力量や考え方が学べて、より深い絆が作られていきます。互いにこの危機を糧にして大きく成長できれば良いのですが…果たしてどうなるか? 全てが結果だけの世界ですから…とやかく言われるわけですね。
今日は全面高の様相でした。やはり指標と言うのはある意味で正直なものですね。ISM製造業信頼感指数がどのような指数なのか私は詳しく知りませんが、内閣府がアンケート調査している街角景気と言う指標もなかなかのものですね。継続的に鉱工業生産指数と並べて見て行きたいと考えています。これからの相場をどうみるか?
私はやはり中国の台頭が、米国の背中を押していると思っています。だからようやく始まったばかりの相場だと考えているのですね。何度も言いますが…、あれはビスタの原稿でしたでしょうか? 読まれましたか? 中国が、何故、G20前にIMF増強論を持ち出したか? この事実が全ての株価の行方を物語っているのでしょう。
2009年05月01日
5月01日
麻生総理が中国に訪問し3Gの提供が決まり、大きな成果を上げています。更にEPAの締結にも言及しアジア構想を進めつつあります。朝日新聞によれば、『首相は「アジアは世界で最も大きな潜在力を持った『21世紀の成長センター』。潜在力を存分に生かせる環境を整える必要がある。そのためには、アジア経済をリードする立場にある日中両国の協力が大前提だ」と述べた。』と報道され、最近の政策は動き始めていると考えられます。
一方、遅行指標ですが失業率は増え続け、雇用状態は悪化しています。我々の業界でも「株式市場新聞社」は休刊になり、証券界の厳寒は続いている様子です。証券業務の従事者は減り続け、千代田書店が消えるなど兜町も大きく変化しています。今日、テレビを見ていましたら、この大型連休で資格試験を受ける人がいるとか…。サラリーマンでも、いつ失業するか分からず再就職の準備の為か? 資格を確保しようと勉強するのだそうです。
先日のサムソンの黒字、さらに台湾の半導体メーカーTSMCも、辛うじて黒字を維持したとか…。この環境下での1―3月期が黒字なのです。ところが日本のエルピーダや東芝は競争に敗れているわけです。日本人の競争力が失われています。富士通は自社生産をあきらめ、TSMCに委託することで大幅なリストラ損を計上し、株式市場から評価され株価が上がっていました。ソフトバンクも好調のように決算を見せています。確かに増配をするそうですから、キャッシュフローは良いのでしょう。しかし財務内容は褒められたものではなく、ドコモが本気になればソフトバンクは危機を迎えます。ソフトバンクの方針に見られるように、金融機能が不健全なので投資が起こらずに企業活動が萎縮しています。
ザラ場中に三菱UFJ銀行の減額修正予想が発表されました。500億円の黒字から2600億円の赤字だそうです。同時に三井住友は5450億円で日興証券の買収を決めたようです。大和証券の時価総額を比較するとマズマズの価格で傘下に収める事になります。三菱はユニオンバンカル、モルガンを、野村證券はリーマンを、そうして三井住友は日興証券やオリックス・クレジットをそれぞれ傘下に入れています。この金融危機で勝ち組と称される組ですが結果はあとにならないと分かりません。バンカメのメリルの買収は色々問題を言われています。
お客様の話ではストレステストの結果発表は、4日から6日に延びたそうです。理由は定かではありませんが、日本に配慮したのかも…。FRBの示唆と言うことで、先日、シティーとバンカメには追加資本投入と言われています。金融問題は金融規制や不良資産の処理に焦点が移ります。ただ米国大手銀行の株価を見る限り、様々な困難は株価に織り込み済みとの印象を抱いています。どちらに転んでも株価は健全な動きになるのでしょう。
今日は中国関連株が強かったですね。中国の人口は13億人です。日本は1億2千万ですから約10倍ですね。中国人の一人あたりのGDPは3000ドルを越えたそうです。つまりGDPは日本並みに発達するのです。そう考えるとデカップリング現象の真価は、これから評価される事になります。今日は割安感が漂う商社株が中心に物色されていました。この連休にかたる君は株式のデータを集め、ビスタでレポ―トを書く予定です。先日、ビスタの株式教室で採り上げたチャートの勉強は如何でしたでしょうか? 絶妙なタイミングでしたね。IRNETでは理論的な株価背景を書いておりますが、今日の株価を見る限り原稿をフォローするテクニカル分析も必要でしょうかね?
連休明けに、昨日、予告したような展開になるのかどうか?