今日の市況(2009年)(2009年10月09日)
景気回復が続く世界の動きは、現在、何処まで生産活動が戻るか?と言う段階なのでしょう。米国では消費が戻り始めています。米国でも日本と同じように安売り小売り企業の「ターゲット」などが好調のようです。デフレ傾向なのでしょう。
ここで経済指標を見てみましょう。
昨日は景気ウォチャー調査が発表になり、シルバーウィークの影響で旅行業が好調で、エコポイントなどの補助金政策が効いているようで、前月比プラス水準に戻りました。注目されるのは、「悪くなっている」と回答する比率が減っています。6月から13.5から9月は10.8と…。まもなく10を切りそうですね。2007年12月から悪くなっていると回答する人は10を越えていますが10月がどうなるのでしょう。この分では久しぶりに10を割れるかもしれません。実は2003年5月が12.3だったのですが2003年6月は9.3と回復しており、この時に株価は底入れしています。

更に工作機械の受注動向を見てみましょう。
景気底入れを受け若干ですが受注が回復し始めています。しかし設備投資関連はこのように、依然、非常に悪いのです。過剰生産設備を抱え新たな投資を考える企業は非常に少ないのです。この二つの統計は先行指数と遅行指数です。先ずは人間の心理が景気動向を感じ行動を決めます。そうして消費が回復してから設備投資が起こるのです。何故、このような遅行指標を取り上げたかと言えば中国なのです。実は今年は無理だと思いますが、来年には中国のGDPは日本を抜き世界第二位になります。世界で一番地理的に恵まれる日本は政策さえ、普通に実行すれば世界で一番、株式が上がる可能性がありますね。目先の細かいテクニカルはどうでも良いのです。


実は「2007年まで株は下がりません。」を出版した時は2005年6月でした。あの時に本当は「薔薇色相場がやってきた」と言う本のタイトルにしたかったのですが…出版社の意向で変わったのです。今は2002年から2003年の時期に似ていますね。政権が変わり、戸惑いが市場にありますが、同時に期待もあります。今度こそ、長期波動のバラ色相場時代になって欲しいものです。東アジア構想を打ちたて、FTA(自由貿易協定)やEPA(経済提携協定)を推進しようとする民主党政権の政策は正しいですね。実行できるかどうか…。その為に農家への所得保障制度なのでしょう。このようなやり方は市場原理に反しますが自由貿易の環境づくりは必要です。
別に円に拘る必要もありません。元紙幣を使っても良いし、場合によればSDRでも良いのです。早く早く…。兎も角、3人で一人を支える前に、ゆとりがあるうちに新しい体制を作る必要があります。納税者総背番号からキャッシュレス社会へ効率化社会の構築です。まだ民主党政権の希望の部分は、子育て手当て程度で、他の政策には、あまりスポットが充てられていませんが、東アジア構想は素晴らしいのです。その為にODAの増額も必要になるでしょう。
このレポートは、あまり銘柄を書いてないから面白くないかもしれませんが、基本的な戦略を掴んでいれば株式相場なんて簡単です。ただ日本市場は理屈で動かない部分もあり…ちゃんとした理論が働くような活発な市場を育成せねばなりませんね。くだらない需給銘柄が、持て囃される時代より、理路整然と政策論争をして語れる市場になって欲しいものです。その為には既得権力者の人は反省しないとなりません。東証はフェアでないと…個人投資家は育成できません。頑張れ!東証。
残念ながら、明日から月曜日までお休みです。
連休中に良く考えて年末年始の相場に乗って儲けて下さいね。ビスタニュースの原稿は、一日早め、明日掲載します。今晩、書きますから…。今週は乗ってもらえたかな? 見事に一番人気だね。火曜日に騰落レシオを掲げた意味をビスタの読者の人は分かってくれたでしょうか? あのリストの上位銘柄が軒並み高でしたね。今週は続編を掲載予定です。

投稿者 kataru : 2009年10月09日 17:16