今日の市況(2009年)(2009年10月15日)
米国市場は順調な回復振りを見せています。
日本だけが二番底懸念を叫んでいますが、世界では既に二番底はなく新しい世界を目指しているようです。その理由は新興国の躍進ですね。中国だけでなく、インドやブラジルは成長を加速させている印象です。故にインフラ整備に欠かせない鉄の需要は伸びるばかりです。リオティントは生産目標を引き上げています。米国の株価は1万ドルの大台を回復しました。NY市場は3月の安値から見るとS&P業種別株価の上昇率でトップは金融で152%の上昇です。二番目は素材で79%と並んでいます。理屈通りの展開になっています。47ドルのGSは192ドルへ上昇しました。リーマンの破たん前が154ドルですから完全復活ですね。

一方、日本は新政権が発足して1ヶ月が経過しました。(9月16日を基点)
この1ヶ月間の動きをS&P500種株価で見ると、ヘルスケアがマイナス1.1%でトップですが金融は23.8%のマイナスで最下位の有様です。TOPIX型では売られているJALの影響で空運が14.1%のマイナスで最下位で、トップは鉄鋼の2.6%プラスです。今日の相場もJALの再建計画の影響か…銀行株は冴えない展開でした。
スキームの中身は今月末で明らかになるでしょうが…、予想以上の債権カットを求められると推測されています。しかし大手銀行の貸し出しは日本政策銀行に振り変わっており、丸々棒引きでも一行あたり500億円ぐらいのものです。JALの有利子負債は3月時点で8015億円、報道されているようなら棒引きは3000億円ですから、カット率は37%カットですね。つまり三菱UFJは572億円ですから211億円、みずほは526億なので194億円、三井住友は372億ですから137億円ぐらいのものなのでしょう。
貸出債権は株式化されるでしょうし、引当金を積んでいるので業績への影響は微々たるものでしょう。
それでは、何故、売られるのでしょう?
私には理解できません。返済猶予の法案は政府保証制度を利用する方向に傾いており、銀行にはプラスでしょう。特別利益の計上も考えられます。何故なら、既にこのような要注意債権は引き当てを積んでいるので、その引き当てが必要なくなりプラス要因になります。後は自己資本比率の問題ですが…2012年の話しで実施しても20%程度の話しですから慌てることかどうか…。しかし一部ですが三菱UFJには増資観測もあるようです。本当かな? むしろここに来て長短金利差が広がり、銀行にとっては追い風の現象になっています。東京海上アセットマネジメント投信の田倉達彦執行役員は銀行株の反発を予想していますね。その理由は下のグラフです。2003年のパターンに似ているとの事なのでしょう。この銀行株高予想の背景の「長短金利差の広がり」は説得力がありますね。

さて注目されるのは新興市場の勢いです。オリンピック開催を決めたブラジル、GDPの水準が上がり始めたインドは、こらから、中国のように成長期を迎えます。上海万博を控える中国の消費はすごい勢いですね。中国汽車工業協会の発表では9月の新車販売台数は前年同期比77%増の133万台ですね。月次ペースとして過去最高を更新し7ヶ月連続で100万台を越えています。GMの1-9月期は前年同期比55%増の129万台を販売したのです。この数字はすごいのです。何を言いたいか分かりますね。自動車産業の裾野は広く、産業界に大きな影響を与えます。上昇相場を前提にしたビスタの今週の参考株リストから早くも新高値更新銘柄が出ていますね。三菱電機に安川電機と株価は順調に上がっています。更にあのリストでは…次は○○自動車なのでしょうね。誰も褒めてくれないから自画自賛、なかなかいい着眼点のスクリーニングでした。
金融セクターが弱いので、本格的な上昇相場に移行するか定かではないですが、少なくとも空売りをする市場環境ではありません。JALにしても…2006年に公募を実施ししており、国土交通大臣自らが、国の過失責任を認めていますから、僕は株主責任を取らされるとは思いません。仮に株主責任を求められたら、大臣の言質を盾に訴訟問題に発展します。この大臣発言とは地方空港の話しですね。相場の読みは常に二面性が存在します。売る論理もあれば、買う論理もあるのです。どちらを選択するのかは、人それぞれ…。相場は年末年始相場に入るのでしょう。

投稿者 kataru : 2009年10月15日 17:48