未来かたるが語る

今日の市況(2009年)

今日の市況(2009年)(2009年10月19日)

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今日はまもなく発売される「ウインドウス7」の話題です。
タッチパネル方式が採用され、市場ではKIMOTOなる博打株が上昇しています。本来ならパソコン用が主流ではありませんが、これからパソコンのタッチパネル方式への販売拡大が見込まれる日本写真印刷やアルプスなどが注目されるべきでしょう。実は半導体の価格推移が好調なのです。DRAM価格は「DDR2 1Gb 800MHz」は2.58ドルのスポット価格です。しかしこの市況は販売価格ではなく、実際は1.81ドルで販売され、今は損益分岐点を多少上回る水準でしょうが、市場は様変わりを示しています。そのために、当然、フラッシュの価格も上昇していますから、東芝が人気になっています。

面白いものです。東芝はJALに次いで年金債務の負担が重いと言われており、一時は債務超過と噂されていました。そのJALは年金債務を見込んで再生計画を立案しています。
そのような状態だったのに東芝は増資で不安がなくなり、市場の人気株になるのですから…。今日の一番人気は東芝かと思いリストを眺めると…、あれ? 一番人気は三菱UFJ銀行なのですね。まぁ、一番人気と言う表現は、誤解を生むかな? 売買代金が一番と言うことですから。三菱UFJは強弱観が対立しています。アコムなどの株式評価損が膨らみ中間決算数字は悪いと言われており増資も噂されています。実は銀行株についてメールを頂きました。残念ながら、メールの相談は受け付けておりません。

銀行株は景気の変動に収益が左右されやすい業種です。しかし常識で物事を考えれば誰にでも容易に想像がつきますね。150兆円も総資産がありますから、投下資本からの回収率を1%とすると1兆5千億円の利益をあげられる体質を持っています。実効税率を40%とすれば、純利益9千億円の企業ですね。PER10倍で9兆円の時価総額が適正水準でしょう。それでは、何故、安いのか? 経済政策への信認がないからですね。鳩山新政権が市場から信認を得られれば、当然、株も上がるでしょう。民主党の基本政策は、内需振興ですからね。銀行がもっとも潤うのは道理です。あまり細かい目先の株価の動きで一喜一憂すべきではないでしょう。かたる君は下がれば買い続けます。お金は無制限にありますから…。

自分で調べれば良いのです。日銀のホームページは統計資料が載っており都市銀行の融資残高はそう増えていません。理由は検査マニュアルが厳しく融資できないのです。JALの債権放棄問題で銀行株が売られましたが、大手銀行の三菱銀行は一番融資が多いですが572億円しかないのです。大手銀行は検査が厳しい為に、引当金を積まなくてはなりませんから、返済期限が来ても融資を減らそうとしていました。その為に日本政策銀行が肩代わり融資をしていたので、2294億円まで膨らんだのでしょう。3000億円のカットで37%ですが、財務省などの反対で、今日の新聞では2000億円まで減っているようです。カット率は24%ですね。最大で137億円まで三菱UFJ銀行は減りました。3000億円の利益の内137億ですから4.5%ですね。株価は明らかに下げすぎですね。別にJAL問題の動きだけで影響されているのではないですが…。JALに連動する株価は明らかにおかしいのでしょう。

しかし市場は人間が動かしており、ムードで株価は上下しますからね。信用買い残が重いから株価は動きます。しかし信用買い残と言っても、みずほで4億5千万株ほどですね。たかが900億円ですからね。外人ファンドが少し買えば直ぐになくなる金額です。民主党政権の政策は正しいと思います。私のお客様を含めて反対の声をよく聞きますが…構造転換は必要です。紙面がないので全部書けませんが…10月8日の新税調初会合で鳩山さんは「今までのような利権がうごめくような会議にしてはいけない。」と述べており、原口総務相は「中央に金を集めて官のみで分配するシステムを変えて、公益法人の担い手は官のみではなくNPOの皆さんもいる。中央のお金を中抜きする無駄使いではなく、国と地方の関係を変えるチャンスだ」と述べていました。この発言は重要ですね。

まぁ、掛け声だけなら誰にでもできますが、新政権は実行力を試されています。エコノミストには「鶴(JAL)と亀(金融庁)」のレポートが載り、今の不安を的確に捉えています。だから株価は低迷していますが、まもなく臨時国会を無難に乗り切れば、新政権に信頼感を市場は感じ、株価は上昇するでしょう。一部で反乱の話しも聞きますが…内閣の支持率が高く新政権が発足した間際で、仮に既得権力者達が蜂起すれば、どう考えても返り討ちに遭いますね。既得権力者は馬鹿ではありませんから、だから、じっと失敗を待つでしょう。小泉政権のように…仕掛けをじっと待ちますね。

新政権の政策は時代の流れの背景があります。
例えは日経新聞の一面でIBMの話が載っています。とうとうホンダは国内の系列部品メーカーに70万台の生産対応を指示しました。この話しは、少し解説が必要でしょうかね。ホンダのピーク時の国内生産は130万台ですが、現在は100万台。埼玉県寄居町の新工場の稼動を12年以降に延期したのです。新政権の対応が実体経済に現れています。この方がメーカーとして収益が確保できますね。既得権力者の反対派は3兆円の予算停止や、このような空洞化の動きで新政権の政策を責めますが日本には構造転換は必要です。郵政民営化を旗印とする小泉改革で日本の構造改革に失敗しましたが、政権を変えてまた挑戦です。既得権力者は馬鹿でないから、やがて自ら変化します。だから日本経済に躍動感が戻りますね。

これでメールへの回答とさせて頂いて良いでしょうかね?
株に対し、そんなに心配は要らないでしょう。株は不安がある時が一番、買い場なのですね。「強き相場は悲観の中で生まれ、懐疑の中で育ち、楽観の中で成熟し、幸福感とともに消えていく」いい文句です。この言葉の意味を良く噛み締めましょう。

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投稿者 kataru : 2009年10月19日 17:24