今日の市況(2009年)(2009年10月20日)
NY市場ではキャタピラーなどの建設機械株が高く、新興国が再び開発ラッシュになっている様相を示しています。2016年のオリンピック決定からブラジルのレアルに世界中の資金が流れているようです。金融危機を受けて資源通貨が大きく売られたのですが、この1年はオーストラリアとともに順調な回復振りです。当然、株式市場もすごい回復振りです。中国株以上になってきましたね。投資信託協会によると昨年の12月に5431億円しかなかった株式や国債投資は、8月末には1兆923億円と2倍の水準に膨らんでいるそうです。ブラジルのマンテガ財務相は、このような金融市場への投資の目的をした海外からの送金に対し一律で2%の課税をすると発表しました。
WTIなどの原油価格が上昇し80ドル台に乗りました。
日本郵船は中国の鉄鋼メーカーと長期契約を新たに結んでいました。このような資源需要の背景から原油が上がり、三菱商事が今日は新値を付けていましたね。中国関連株の活躍です。11月25日にビスタニュースで底入れ宣言をして、金融関連株と新興株とBRICs株に的を絞りました。しかし金融の底入れは3月でした。その後も低迷し、新興株もほぼ横這い、一番良かったのがBRICs関連株で、その時に私は5銘柄を掲げています。新日鐵288円、住友鉱山771円、コマツ1100円、三菱商事1142円、商船三井467円が11月25日の寄り値です。
いい見方ではありませんでしたね。
今回の相場では輸出優良企業を買うのが、一番、良かったのです。
ガイシなどの銘柄ですね。トホホ。世界経済は順調な回復を示しています。自動車を2億5千万台も保有する米国で年間自動車販売で1千万台以下が続くのは可笑しな現象です。一方、自動車ローンが始まった中国は、爆発的な回復状態を示しています。年率で5割も伸びるのですね。しかも9月の販売台数は133万台です。この数字はすごい現象なのです。ブラジルも売れ始め、インドも同じ現象です。やはり注目されるのは利幅が取れる米国なのですが…相変わらず失業率は高く不良債権は積みあがっています。
米国の株高の背景にはこのような現象もありますが、連銀が買い戻し条件つきで国債を担保に金融機関から資金を吸収する「リバースレポを実施している」との発表も市場に安心感を与えたようです。この為に上昇していた金利が0.03%程度下がりましたね。同時に市場に「金融の引き締め時期を示唆していると取るべきではない」と声明を出し、市場に安心感を与えたようです。市場では出口論が盛んに言われていたので金利が上昇していたのです。また揉めているCIT(企業金融の会社)に60億ドルの融資の用意があるとアイカーン氏が書簡を同社に送ったという話も株価にプラスでした。
この時期に大切なことは金融機能を確りサポートすることです。日本だって悪材料の3馬鹿トリオのうち二つの先は見えています。月末を通過すれば、増資と言うもう一つの目先懸念が減り銀行株も急伸するでしょう。金融機能を苛めてはなりません。しかし私のお客様が心配する理由もよく理解できます。「マニフェスト・タリバン」だと民主党は地方からは恐れられています。産業のない地方経済を支えているのは、公共事業投資ですからね。死活問題です。しかも建設従事者は高齢化しており、なかなか転換できませんから不満は溜まります。多くの識者が懸念する構造転換の痛みとその反動ですね。
実は本日、金融株の信用期日を迎えクロスしました。買値は三菱UFJが491円、みずほが194円でした。トホホ…。儲かる場面もあったのですが、強気を貫くかたる君らしい失敗です。昨日、IBMの話しをしましたね。日経新聞の記事です。その意味でやはり減産対応を発表したホンダの株価は注目されますね。まだ日経新聞には報道されていないようですが…。この株価が3000円、4000円と動けば、日本の活路の一つの現象とも捉えられます。ファースト・リテイリングとともに注目されますね。そろそろ何か新しいスターが生まれても良いと思うのです。このような構造改革が成功するかどうか定かではありませんが、政策的な進展を考えると、市場に新しいスター株が見え始める時期なのですね。実は候補の銘柄はあるのですが…。なかなか見えません。
投稿者 kataru : 2009年10月20日 17:26