今日の市況(2009年)(2009年10月22日)
今日は中国の統計資料が発表されています。GDPは8.9%の増加だそうです。事前には9%台を予想する声もありましたから、幾分、悪いのかもしれません。しかし日本と同じGDP規模ですから影響力は大きいですね。この背景は経済政策が右肩上がりの成長路線を堅持しているからです。日本のようにジーパンの安売り合戦しユニクロ現象が広がるデフレ社会と大きな違いがあります。下のグラフを見ると如何に金融機能が大切か実感できると思います。
経済を立て直し、株を上げるのは簡単です。規制を撤廃し厳しい検査をやめるのですね。そうしてインフレ政策を採用すれば良いのです。何故、ここに気付かないのかな?
常識に囚われているから駄目なのですね。
中国は資産インフレの国だから固定資本投資が伸びます。今日よりも明日が高いから、努力して頑張ろうと働きます。今日よりも明日が安ければ日本から資金はどんどん逃避し、やがて誰も努力をしなくなります。2003年の強烈な行政指導の債権放棄と言う手法がJALで復活しているのは、日本経済にマイナスですね。本来は民間同士の話で大手銀行は債権放棄するぐらいなら倒産を望むでしょう。担保も確保しCDSも買っている所もあるでしょう。私的整理では倒産と認められず、折角、ヘッジしているCDSは機能しません。日本市場が歪な様子がわかります。CSK、アイフルに続きJALか…。金融庁のマニュアルを守っているのだから、貸し手責任を問われることがおかしいと考えます。市場原理が働かないから日本株は敬遠されますね。
米国の相場はモルガンスタンレーやヤフーなどは好決算でしたが、ロッチデール証券のアナリストのリチャード・ボーブ氏が、ウェルズ・ファーゴは利益が過去最高だが住宅ローン回収業務に関連したヘッジにともない36億ドルと言う多額の利益をあげており、この利益は継続性がないと指摘し、レーティングを引き下げたので全体の株式も急速に下げ始めました。この背景には好決算を織り込み、市場に買い疲れがあるのでしょう。日本は逆に好決算を織り込まずにいるので、徐々に上がると思うのですが…。朝方は安く、午後から自動車関連を中心に東芝なども物色が集中しました。
実は目立ちませんが、設備投資がらみの動きも改善の方向にあります。ファナックなどは空売りを多く含み、そろそろこのボックスを放れても良いのでは…。日本企業も決算時期は近付き7-9月期が注目されます。今日の日経新聞にホンダと東芝の観測記事が載っていました。私は日経新聞の観測記事で痛い目にあった記憶があります。ミツミだったのですが好決算で業績が伸びると日経新聞は観測記事を書き株価を煽りましたが、実際の発表数字は減益だったのです。その後、2日間ストップ安。観測記事はあくまでも記者の予想記事ですからね。会社発表数字と勘違いしないように…。ですがこのケースは稀で、概ね、記事は正しいのです。いよいよ日本でも来週から決算ラッシュになりますね。
投稿者 kataru : 2009年10月22日 18:00