今日の市況(2009年)(2009年10月28日)
米国では消費者信頼感指数が発表され予想数字(53.1)より悪く、47.7だったと言います。一方、住宅価格は順調に回復傾向を示していますね。しかし11月には住宅に対する補助金が切れます。ここに来て当然ですが二番底懸念が薄れているとは言え存在する訳で、その懸念は失業率などの遅行指数である雇用統計にあります。今日、発表された消費者信頼感指数の項目で「仕事が豊富にある」から「仕事を得るのは難しい」との回答比率がマイナス46.2となり、1983年以来26年ぶりの悪化と伝わっていますね。
また『米不動産調査会社のフォーサイト・アナリティクスは21日、米国の不動産関連ローンの延滞率は7~9月期も上昇が続いたとの分析リポートを発表した。延滞率は住宅ローンで前期比0.8ポイント高い11.0%、法人向け不動産ローンでは同0.6ポイント高い4.7%と予想。昨年以降、延滞率が急上昇している建設業者向けローンは同1.9ポイント高い18.2%まで上昇したと見込んでいる。』との報道もあり、完全復活まで、まだ時間がかかるのでしょう。金融機関が強くなければ経済活動は停滞します。
今日の一番人気は、人気が冷めてきた東芝でした。フラッシュの価格は高いですが7-9月期が黒字とは言え営業利益の数字で最終利益は赤字ですからね。二番人気のホンダとは評価が違います。今日は富士通、ファナック、野村などの決算が注目されますね。どんな感じだったのでしょう。まぁ、明日の新聞で確認です。市場は弱く新政権に対する不安があるようですね。例えば、金利水準を見ると分かります。民主党政権で社会保障費が増大しますから、財政は悪化するとの読みが働き10年国債の利回りが1.4%台に入ってきました。大量の国債消化懸念を見越しているのでしょう。
オーストラリアに続きインドも金融引き締めの方向性を打ち出しており、出口戦略が何かと話題になります。銀行は相変わらず弱いですね。先日、三菱銀行は株式の評価損などを発表していましたが1264億円の評価損を計上するのですね。しかしモルガン・スタンレーの含み利益は多く普通株を24ドルで買っており現在の株価は34ドルですから、3400億円ほどの含み利益が発生していますね。何れ包括利益で分かります。僕は安いと感じても目先の投資家が多く、どうしても弱含みの推移になっています。
今週、増資の発表がなければ、目先の需給バランス懸念の一つが解消されます。ただ来月は信用取引の高値期日を迎え、どうしても弱含みの展開になりやすいのでしょう。でも真剣に銀行の価値を考えれば、やはりこの水準は安いと思いますね。しかし現実は金融セクターに買いが集まらず、市場にボリューム感が盛り上がらないのは仕方ない現象かな? 今回の臨時国会は、ある意味で分岐点なのです。オバマ来日を、どうやって民主党が迎えるのか? 色々と切り口が豊富で興味が尽きない現象です。
景気回復など簡単ですよ。
金融セクターに利益を与える政策をとれば良いのです。そうして規制を外せば簡単に景気は良くなりますね。現在の政策に気に喰わないこともあるけれど、兎に角、今は鳩山政権を応援します。頑張ってね。早く信認が得られるように…。
投稿者 kataru : 2009年10月28日 17:48