未来かたるが語る

今日の市況(2009年)

今日の市況(2009年)(2009年11月25日)

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NY市場では米国連邦預金保険公社が四半期報告で経営問題を抱える金融機関が6月末の416行から552行に増えたと指摘していました。ケースシラーの住宅価格指数は続伸していますが上げ率は鈍っています。発表は9月ですからね。またS&Pが世界の金融機関のリスク資産調整後の中核的自己資本比率の比較(6月末)を発表し、みずほFGが一番悪く2.0%(8月の増資分を除く)、シティーバンクは2.1%、UBSは2.2%、三井住友は3.5%、三菱UFJは4.9%と発表していました。ただ邦銀の資金調達は自己調達です。日銀の山口副総裁は講演で邦銀の株式の持ち合い解消の必要性を指摘し、過去20年間の累積の利益が赤字になっていると政策責任を認める発言をしていました。デフレ宣言に続き、現在は自らの失敗を認めやすい環境で政策転換が期待できます。

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株式が下げてきましたが、下期の生命保険の運用方針が発表されており、日本生命の含み利益の損失がゼロになる水準は7600円だそうです。住友生命は1万円程度で、三井生命は9000円など金融機関の弱体化が指摘されています。会社更生法が提出された穴吹工務店の影響が心配されましたが、あおぞら銀行の株価は93円変わらずで、地方銀行は多少、安かったようです。

建設不況は深刻で鉄骨などの鋼材価格は確実に二番底の模索に入りました。このような鋼材を作っている電炉メーカー大手の東京鐵鋼は、無借金経営を返上し高炉メーカーの牙城の自動車などの薄板鋼板市場に参加するために1620億円も掛けて田原新工場を建設し稼動させました。現在のスクラップ価格をもとに計算すると高炉メーカーより2割程度安いとか…。どちらにしても建設工事は停滞しており、浦安の鉄鋼団地は悲惨な状況ですね。

何故、銀行株なのか?
金融が栄えない国で、豊かになる国はありません。必ず景気回復には金融機関の利益が先にあって、その後で景気回復するのです。民主党政権の公約である内需振興なら銀行株だと言うのは、誰でも簡単に理屈が分かります。銀行融資が伸びないから投資活動が起こらないのです。倒産しなくてもいいマンション業者が潰れるのも、厳格な融資姿勢が背景にあります。亀井さんは日銀総裁ばかり責めていますが金融庁の担当大臣です。返済猶予法案ではなく、株式担保、土地担保融資を円滑にする方法を探るべきでしょう。

政策に信頼感がないから、PBRの1倍割れ銘柄が70%もある現状の異常事態が起こります。通常は1,295%の国債を買うなら、5%を越える配当利回りのみずほを買うのが市場原理ですが、将来に不安を抱えるから株価が上がりません。足元の業績推移では「みずほ」の業績改善度が、一番変化率は高いのです。しかし目先は需給悪化から株価は弱含みの展開です。

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変わって賑わうのは酉島のような外需に依存した企業です。業績は好調ですが足元の受注残は222億円と前年同期比より55億円減少しています。ただ中間期の通期予想の対する進捗率は61.8%と増額含みのようですね。日経新聞の影響は大きく中東の淡水プラントのポンプの世界シェアを材料に買われているようです。先日、利食いしたばかりなのにトホホ…新高値か…。他にはKIMOTOなどが上がっていましたが、今日は下落を続けてきたNOKも上がっていましたね。全体的には久々の自立反発でした。200日線が意識される展開でしたが、相変わらずファイナンス銘柄は弱く、馬鹿にしたカラ売りも入っている様子です。一度、がチンと来週、値決めの郵船辺りに仕掛けを入れるとか…。市場関係者も工夫が必要でしょう。海運は強弱観が分かれますから日立よりやり易いと思うけれど…どうかな?

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投稿者 kataru : 2009年11月25日 19:06