今日の市況(2009年)(2009年11月26日)
ドルが売られています。先日のオバマ大統領の輸出発言を受け環境が整い、今日のドル安の切っ掛けはFOMCの議事録だそうです。この議事録でドル安に対する見方が「秩序だっている」との認識が示されたから、円高になったと言います。円ドルでみると1995年4月の最高値が80.63円でした。藤井さんは例の如く音なしの構えです。「極めて注視している」とか…言葉遊びをしていれば良いのです。まぁ私は円高論者ですから無理に介入して円安にすべきではないと思っています。通貨が強いことは良いことです。しかし今は…やはり願望の方が強いかな?
実は1985年(プラザ合意)から、バブルを発生させたような展開になれば面白いと思っています。環境は似ています。円を売り為替介入して金利は安いままにしておきます。不胎化政策によりジャブジャブに通貨を供給して土地担保や株担保融資を復活させれば、簡単に景気は持ち直しますね。日銀が今の資産デフレを見逃しているのは、あの時の澄田総裁と同じ過ちをしていますね。あの時は資産インフレで…今度は資産デフレです。面白いものですね。あの当時の営業トッキンの時代が懐かしいのです。
今日は旭硝子がCBの発行で株価が大きく下がっていますが、あの頃は逆ですね。インフレ相場ですから増資を決めれば、株価が吹っ飛んで上がります。市場に上場する前に三菱重工のCBなどはプレミアムが付き上場日には200円を超えるのです。今は増資を決めるとストップ安だから、全く逆の政策を実行しているわけです。たぶん後世になると、白川さんは無能な日銀総裁のレッテルを張られるのでしょう。澄田さんと三重野さんは日本に停滞を呼び込んだ男ですからね。未だに「りそな」はあの時の借金の返済が出来ないのですから、ひどい失政です。
それにしても極端から極端へ。
どうして市場原理が働かない国なのか、市場関係者としては悲しい展開です。ただここに来て最近、変化を感じますね。その為にコラムにおいて3年前にビスタニュースで書いた原稿「時代の背景を考える」を載せた次第です。この原稿は意味があります。ビスタの2週前で大相場の兆しとして、新興株を紹介しましたが今日も新高値でした。
市場は歴史のある出来上がった企業を助けるものではなく、新しくチャレンジする企業を応援して経済を活性化させるものでしょう。今のような市場だからこそ、アステラスのように自社株買いを実施して、市場に恩返しをすべきでしょう。大企業はいくらでも銀行融資が受けられます。本当に必要な資金なら金利が安いから東京製鐵のように借金をして事業展開をすることでしょう。常識で考えれば株価の安い時に、公募などの資本調達をすることは得策ではありません。今、NECや日立などに3年前のJALと同じような匂いを感じ、危惧を抱くのは私だけなのでしょうか? 自社の信用を失墜させるような経営者は首にすべきでしょう。
今日の日経新聞のトップ記事はJTBです。今頃、構造改革とは…。既に楽天トラベラーズに独走を許していますね。ホンダは早くから国内販売網を集約し、今は更に3割カットする海外展開を模索しています。如何に、はやく時代を読み行動するか? 経営者の手腕が要求されます。年功序列で経営者になれる時代はとっくに去ったのでしょうね。まだ大企業が外部から社長を招き入れるという事例をあまり聞きませんね。市場原理が発達すれば優秀な経営者を外部から招き入れる事例も自ずと増えるのでしょう。NECさん、日立さん、そろそろ企業文化を変えないと時間がありませんね。
今日は一時200日線の移動平均株価を割り込みました。攻撃のポイントが近付いてきたようです。これより下値は徐々に買い下がればいいのでしょう。
投稿者 kataru : 2009年11月26日 18:28