今日の市況(2009年)(2009年11月30日)
今日の上げは本筋から来ています。自立反発とは少し意味合いが違いますね。
ただ強さはそれほどでもないと感じています。一例を掲げて説明しましょうか…。
三菱UFJ銀行は5円刻みの呼び値のせいか、なかなか買い気配から寄りませんでした。19円高の463円で株価が入り横這いを続けていました。強ければ20円高で寄るでしょう。先ず弱気筋は例の如く464円、465円で空売りを入れるでしょう。でもしばらく揉み合いましたが10時過ぎに470円台を付けました。通常の弱き相場なら471円ぐらいからの下げを見込んだのでしょうが、後場寄りより上値追いで475円をクリアしました。この辺りで実弾の買いが入っていると想像されます。引け30分前より更に一段高で479円まで行きますが、引け間際にディラー筋の売りがかさみ472円前後まで下げていました。しかし玉が足りなかったのでしょう。大引け直前に一値150万から200万株の売り物を買い切り、1千万株ほど拾ったのかな? 482円の高値引けでした。
このような動きを見て…色々考えられます。
11月30日の月末なので特殊事情の買い物。政府の「円高、株式対策」に反応しての買戻し…、年内の公募はないから目先筋は撤退など…。予想としてはこの程度ですが、本格的な買いとは思えず、おそらくは空売り筋の買戻しではないか?と推察しています。ただこのラインは本筋の責めですから全体相場も輝いて見えました。政府がリップサービスにせよ、市場にメッセージを贈るだけで市場経済は反応します。つまりデフレへの対応を市場が求めており、その政策が正しければ市場経済は元気になり、やがて実体経済も刺激するのですね。市場と実体経済は表裏一体の関係でお互いに刺激し合う仲なのです。市場だけが上がることもないし、景気が回復しているのに市場が悪化することもありません。多少の順番は違いますが、両者は常に一心同体です。
市場経済とは市場と対話しながら政策を実行することです。本当に民主党政権の政策が内需振興を実現させるなら、銀行株が本命になります。つまり銀行株を上げる政策を実行すれば、やがて内需は拡大し景気は上昇するのですね。政策を打って市場の反応を見る。市場の反応が芳しくなければ、追加の刺激策が求められます。自民党政権をはじめ日銀は、市場の期待に応えず、身勝手な行動をしたから、デフレ社会が構築され日本の元気が失われているのです。決して外部環境だけで日本の景気が悪化しているのではありません。むしろ日本独自の問題を多く抱えているのですね。
ビスタニュースでは先行して話していますが、米国は順調に株価が上がっています。しかしここに来て再び試練を課されています。米国のTB(短期国債)が一時的ですが、マイナス金利になりましたね。この意味は政策に対し信認が足りないから、お金を借りてまで行動する人が極端に減っている現象ですね。今週号のエコノミストに「米国はジンバブエか、日本か?」と書かれていますが、市場金利を見る限り、日本のようにデフレ社会に向っています。市場は追加の対策を求めているのです。議会などからガイドナー氏への批判が出ていると言われています。
株価を上げて景気を良くすることは簡単なのです。政府が真剣に景気刺激策を考え行動すれば、銀行株などはあっという間にストップ高になります。更に鳩山政権の東アジア構想を実現させれば日経平均株価は3万8915円の新高値を目指すでしょうね。考えてみれば分かりますね。中国のGDPは50兆円単位で毎年増えるのです。東アジアを含めればもっと膨らみます。インドもインドネシアも市場は無限にありますね。お金も無限にあります。本気になれば簡単に日本株が世界の中心となって上がりますよ。現在のデフレ政策を実行していけば、あと3年から5年でJAL化が決定です。最後の帳尻は円安で強烈なインフレです。だからこそ早く政策転換をしないとなりません。今なら簡単に出来ますからね。時間が経てば政策の実行は困難になります。いくらでもやりようはありますよ。株価対策の一例を掲げるなら、銀行への増資問題を解決する為に、日銀に銀行の普通株を持ってもらえば良いのですね。そうして後から期間利益で償却するか? 市場が安定すれば売却すれば良いのです。豊かな社会へ…鳩山さん、頑張って!
投稿者 kataru : 2009年11月30日 17:52