今日の市況(2009年)(2009年12月14日)
今日は年内最後の大物公募である三菱UFJ銀行の値決めで428円と言う話しだそうです。わが国を代表する会社が1株純資産の621円を割り込んでいる現実があります。黒字で配当をしておりそれでも売る人がいる。一層の事、売り物を全部、買い取り600円まで買っても良いと思うけれど…。これが今の日本の現実なのでしょう。何故、このような馬鹿げた現象が起こるのでしょう。不思議ですね。日本の社会維持コストが滅茶苦茶に不合理なのでしょうか?
その業界にも必ず協会などの関連団体があり、大企業は協賛金の名目か…分かりませんが収めています。自動車業界も電機業界も役所と同じ天下りの仕組みが日本にはあります。業界の調和を維持するために存在してきたのでしょうが…最近はその意義があるのでしょうか? JALも地方空港の維持の為に、仕方なく国土交通省の手前もあり協力したのでしょう。経団連も業界を代表する団体だし…キャノンなどは、一体どのくらい拠出金を払っているのでしょう。今でもそうですが、僕らの業界にも日本証券業協会があり、業界の発展の為に各証券会社が人とお金を出して、役人の天下り先を設けてきました。他にも多くの関連団体があります。アナリスト協会とか…みんなお役人様のお手伝いで、業界がみんなで食えるように利害調整をして頑張ってきましたね。しかしJALの企業年金は、今頃、ようやく修正の動きになっていますが、僕らの業界はずっと以前に廃止されました。野村などは残っていますが、証券業界としての年金は廃止になりました。
日本は難しい国ですね。
習近平さんが来日されるにあたり、天皇陛下との謁見を求めましたが来日が決まったのが遅かった為か(1ヶ月前に宮内庁におうかがいするのが最近の慣習だそうで…)、朝日新聞などが問題視しています。「天皇陛下を政治的に利用するとは…何事か?」と言う論調のようですが、この慣習はご病気が原因で、ご負担軽減の為に設けられ、過去に一度だけ例外があるそうですね。僕は謁見を望んでいるなら、多少の例外を設けても良いんじゃないかと考えるほうです。
最近は暗黙のルールと言うものを、守るあほらしさを感じる次第です。節度を守り何とか頑張ろうとするが、大物が次々に自分勝手な行動を取ると、今まで守ってきた秩序の概念はどうなるのでしょう。まぁ、みんな貧乏になったのですね。きれいごとを言えるのは、喰えるからで喰えなくなれば犯罪だってやるのです。その行為の手前で、何とか秩序の回復を図らなくてはなりませんが、今はギリギリのタイミングかな?
三菱UFJ銀行の公募増資も、ある意味で経営能力に疑いを持つ現象ですからね。野村證券などもひどいものです。清貧思想が蔓延り仕事が出来ない氏家体制から、崩壊したように感じています。僕らの現役の頃は、野村は大証券だったですからね。何やら、ここ数年、ずっと、この問題を考えているようです。皆さんには分かり辛いかもしれません。日立の公募なども…、更に水面下では、再び東芝の公募が噂になっているようで…。本当かどうか分かりませんが、やるならやるで良いのですがTOBを掛けられたら、素直に資本の論理に従うべきでしょう。フェアなルールを確立しないと市場原理が働きませんね。黒字で配当をしている会社が、1株純資産以下で、何故、公募する必要があるのでしょう。もっと経営者はポリシーを持って欲しいものです。既存株主への裏切り行為で、こんな経営者はどんなに正当な理由を掲げても明らかに失格です。
今日は日銀短観の発表がありました。更に鉱工業生産指数の10月の確定値が発表されています。短観は重要なのですが…この鉱工業生産指数の在庫と生産のグラフを見ると、どうしてこのような在庫水準なのでしょう。何か僕の知らない理由があるのでしょうか? ここ数年で最低の在庫水準ですね。通常は在庫投資が起こってもいいのに、二番底懸念がかなり強いのでしょうか? 半導体製造装置はものがないのだそうですね。折角のチャンスなのに販売機会損失を招いています。信越化学の金川さんは、これから中国に進出するといいますね。なんと、これからなんですって…。この感覚は…株屋の僕には理解できません。
ドバイ問題はイスラム金融の話しだから大丈夫と、何処かで以前述べましたが、今日、UAEがドバイに100億ドルの金融支援に乗り出すと発表していたようですね。内需ものは弱かったけれど、外需ものは新高値銘柄が続出しています。期日で損をしているから大きなことは言えませんが、2週前のビスタの紹介銘柄は、今日、新高値を更新しましたね。何れ新聞紙上などで、この関連業界の記事が大きく採り上げられますね。どう考えても二番底などありません。内需は弱いですが日経新聞の弱気論調を、いつまでも継続できない現実が既に訪れています。
投稿者 kataru : 2009年12月14日 17:37