未来かたるが語る

今日の市況(2009年)

今日の市況(2009年)(2009年12月25日)

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NY市場はクリスマスで閑散としている様子。
日本も同様に1兆円の売買代金を割れ薄商いでした。金融危機から1年が経過しましたが日本より回復が早いとは思いますが、やはり巨額の損失をリカバリーするのは容易でないようですね。JPモルガンとゴールドマン・サックスだけが株価を完全回復させましたが、モルガン・スタンレーやウェル・ファーゴが二番手に続き、バンカメやシティーは、依然、先が見えない戦いを続けている様子です。世界中で金融株の大型公募増資が続いています。米国では公的資金の返済の為に…ウェル・ファーゴ辺りまでは許容範囲のようですが、シティバンクは完全に公募失敗だといわれています。

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イギリスで来年は総選挙があるために、金融をスケープゴートに使われているようです。一見すると高額報酬を得る為に、銀行の資産を利用して投機に走ったと言われていますから風当たりが強いですね。しかし金融を虐めると実体経済が疲弊します。最近、日本で話題にされるのがデフレ現象ですね。政府のデフレ認知でよく話題にされますが、基本的に日本の独自システムが崩壊し内外価格差是正の途上にあるのでしょう。日本のシステム崩壊は年功序列や終身雇用などです。

更に一例を掲げるとすれば、鳩山首相の偽装献金疑惑問題でしょう。
12億6千万円と高額の脱税容疑なのに不起訴処分になったようです。本人が知らないから脱税にあたらないとの地検当局の認識のようです。しかし、この判断は微妙ですね。仮に普通の民間人が認識してやっていれば、間違いなく金額が高額なので執行猶予はもらえずに実刑判決でしょう。過去の判例によれば脱税の罪は非常に重いのです。まぁ、地検の判断には支持率などが背景にあるのでしょう。私も個人的な問題より政策を優先して欲しく政権の混乱は望みませんが、サラ金からお金を借りて所得税を納税し、更に住民税を分納して今も毎月払い続けている人間としては納得できません。複雑な心境です。

最近はこんな事例ばかりです。
ライブドアがアウトで、IHIはセーフ。JALは財務内容を偽って公募増資を批判されたにも拘らず実行し、今は倒産の騒ぎです。なりふり構わない日立やNECなどの公募増資。この国のモラルは、何処に行ったのでしょう。だから有り得ない筈の株価が現実のものになっています。

ただ…こうとも考えられます。
江戸末期に鎖国制度が崩壊し、金と銀の交換比率が日本でも変化したように、今はグローバル化の動きにあるのでしょう。明治時代、「武士の本分」を守ろうとした人間は落ちこぼれ、新しい波に乗ろうとした人間は躍進しました。今の時代変化は、そんな時代なのでしょうね。売買手法も変化させるべきなのでしょう。まだ実感として新しい時代を理解できていないようです。もう少し市場の動きに対し素直になるべきかもしれません。「こうあるべき論」で物事を決め付けて観ているから、波に乗れずに損をするのでしょう。むかしから主義主張より、儲けてなんぼ…の世界ですからね。「武士は食わねど高楊枝」なんか流行りませんね。まだ新しい時代が、私には理解できてないのでしょう。

さて今日の市況は薄商いながら循環物色が維持されています。残念ながら銀行は弱いですが、新興株は確りしています。楽天が買収したエディーは300億円のお金が掛かっているとか…エディーの借金が、どの程度あるのか? サッパリ内容は分かりませんが30億円での買収は安い買い物に見えます。この展開を日経流通新聞が書いており、今日は面白く読みました。昔の東京通信工業のような町工場が、今では大会社のソニーに変貌しています。トヨタも松下も同じような時代がありました。やはり新興企業は面白いですね。日経新聞では珍しくソフトバンクの中国戦略が特集されていました。しかし現状は落ち目の日立などと比較しても、かなり高い金利でないと資金が集まりません。2012年が借金返済のピークだそうです。

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投稿者 kataru : 2009年12月25日 17:53