未来かたるが語る

今日の市況(2009年)

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2010年05月31日

5月31日

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スペインの国債引き下げにより揺れた欧米市場ですが、日本市場は大きな売り物もなく堅調な展開で推移しました。5月の下げ幅としては110年ぶりと言う大きな下げを演じたNY市場です。不思議な事にギリシャ危機でユーロが売られているのに、ドイツの株価が世界で一番強く、次はNY、日本が一番大きな影響を受けています。影響力を検証する為にマツダの輸出割合をざっくり見ると、欧州は1/4で、日本、中国、米国の四分割なのですね。他の企業も同じようなものでしょう。これほど下げた懸念は、やはり米国の金融規制なのでしょう。金融規制が強化されると総資産が圧縮され、外国株を買う余裕がなくなるという見方があるのでしょう。だから外人投資家の売買に左右される日本株が大きく下げたと言う仮説が成り立ちます。

ギリシャ問題で、多くの人が考えているのは、ギリシャのユーロ圏からの離脱ですね。国民の不満を緩和するのには、離脱は適切な対応になります。もともと通貨統一は矛盾がありますから…。下げが一服しましたが、この問題が片付いたわけではありません。今日の市場には、物色意欲が戻っています。中国資本が入ったレナウンに、関連のルックなどをはじめ新興株を中心に強い展開でした。もともと追証による投げがなければ、売り崩されることはありません。すこぶる業績は好調なのです。戻り相場は利食いの売りですから、下値を叩いてまで売る人は居ませんから、売り株数はずっと減ります。

最初は戻り相場は売り物が出やすいのですが、だんだん少なくなり、僅かな戻りの壁を消化すると、再び面白いように株価が上がり出すゾーンになります。昔から「半値戻しは全値戻し」と言われています。何度も解説していますが、金融規制から流動性が不足し世界経済全体が減速するシナリオや、欧州の緊縮財政姿勢が、全般経済に与える影響などの懸念材料が消えたわけではありません。このような問題は長く続くのです。しかし一度、相場に織り込んだ以上、更なる新規の悪材料が出現しないと、落ち着いた株価を更に売り崩すのは、かなりエネルギーが必要です。時間の経過と比例して、だんだん株価が固まるものです。

本日の海外市場はお休みで、明日以降、注目されますね。
しかし人間と言う動物は株価が上がりだすと買いたくなるものですね。だから損をしてまで売ろうとはしませんから、前の安値を下回らないことが上がる為の必要条件になります。何処で押しが入るか分かりませんが、次の下げが前回の安値を下回らずに切り返し、最初の戻りの高値を抜くと市場心理は一変します。下の日経平均株価を見ると2月のパターンが、今、説明した形ですね。逆に12月のように一気に上がるパターンも底入れの形になります。

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2006年はこのまま下げました。
日銀が引き締めをしたためです。しかし今回は昼過ぎに日銀の白川総裁は日本記者クラブで講演し、『日本経済は物価安定の下での持続的な成長経路への復帰に向けて「着実に歩を進めている」と述べた。金融政策運営については「引き続き極めて緩和的な金融環境を維持していく」考えをあらためて示した。』と報道されているのです。あまり心配する事もないでしょう。

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2010年05月28日

5月28日

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昨日のNY市場は大幅高で反発し、予想通り底入れ気配が感じられます。
4月26日につけた11258ドルから5月25日の9774ドルは13.1%の下げ率です。通常20%以上下げると弱気相場への変化と言われています。日本は17.6%です。株式相場は心理戦ですから、あまり大きな下げは、人々の心に響きます。

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この所、信託銀行が買っているようです。つまり年金基金の買いなのでしょう。私は国債等の低金利運用ものを5%程度減らし、株式に振り向けるべきだと考えています。総資産が150兆円程度と言われていますから、7.5%兆円の株式の買い付け規模になります。理由はイールド・スプレッドの正常化に向け、徐々に入れ替え作業をすべきだと考えています。米国の市場は株が上がると債券が売られ市場原理どおりに動きますが、日本は清貧思想の蔓延で銀行貸し出しも含め市場原理も歪んでいますね。正常な資金運用をしない機関投資家が多いように思えます。皆が失敗を畏れ行動しない社会です。ブルドックなどの後出しジャンケンが市場を歪んだものにしているわけです。

米国の報道はすこぶる好調なのです。本日は「米アメリカン・エキスプレスやバンク・オブ・アメリカ(BOA)で消費者ローンの延滞率が低下し始めた。」と報道されています。「改善の兆しを受けて貸し手が融資に前向きになり、成長加速につながることが期待される。カードローン2位のBOAでは4月に延滞が4年で最大の減少となった。低下は5カ月連続。アメックスでは延滞率が1年前に比べ34%も低下した。ディスカウントチェーン米2位のターゲットの先週の発表によれば、2-4月(第1四半期)の同社顧客の延滞率は08年5-7月(第2四半期)以来の低水準だった。」と言います。そうですGDPの70%程度を占める消費が盛り上がる話ですね。与信審査が緩むのです。

このような環境下ですから、株式が下がり続ける理由が分かりませんね。ユーロ危機は今に始まったことではないでしょう。もともとユーロと言う基軸通貨の財政や政治の問題性は以前から指摘されていたのです。どう考えてもポイントは7月にも決定される金融規制法案でしょうね。金融デリバティブ規制を強化すれば、ポジション整理を迫られますから。しかし…仮に強化しても、移行期間は充分に採られるでしょうから、急激なポジション整理は起こらないでしょう。そう考えるとやはり今回も何時ものように…、儲ける為の仕掛け的な売りで、買うための口実で、世間は騒いでいる可能性を疑っているのです。

北朝鮮の緊張を含め、複合的な懸念が背景にあるのでしょうが、仮に全面的な戦争になっても1~2週間程度で、戦争は終結するんじゃないでしょうか? だから常識的に北朝鮮は仕掛けませんね。世界相手の完全な負け戦ですから…。一番恐いシナリオはガチガチの清貧思想による金融規制です。もしガチガチなら世界経済にお金が回らなくなり、急激に冷え込みますね。いつも楽観論ばかりのかたる君ですが、緊縮財政が進む欧州の動きはやはり気になります。当然ですが、GDPにはマイナスの影響です。

中国は資産インフレを警戒し既に引き締め政策ですが、この解除は短期なのでしょう。内陸部と沿岸部の格差是正は急務で、公共事業投資は内陸部に向けられています。今のところ上海総合株価が弱い動きを続けているのは、増資による需給バランスの崩壊と考えています。中国農業銀行が300億ドルのIPOを決めたそうですね。成長以上に調達をすれば双日化は確定です。いくら割安でも、業績が改善しても、株価は浮動株だらけで上がらないのですね。上がるとすれば日銀がFRB以上にヘリコプター戦略でお金をばら撒くことですが行動に移すとは考えられません。

一旦、追証の投げなど、無理やり売らされる動揺は、3日間の上げにより止まりました。ここから2週間は、人々の心に動揺が残り安定する為に最低な必要時間です。多くの人は株を、株価の上下で売り買いをしますが…、考え方としては時間で考える方法もあります。企業業績は株価が乱高下するように、増えたり減ったりしませんね。株の取り引きにおいて時間の概念は必要です。今日は金曜日なので、特別情報はお休みです。なお、明日の株式教室のアップは、時間がかなり遅れる予定です。実はサーバーを変更する予定です。気が向けば特別情報を日曜日に書くかもしれません。でもあまり相場観に変化はないのです。
それでは良い週末を…

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2010年05月27日

5月27日

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最近の報道は金融規制に対する見方が緩和されているようです。
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)の報道によれば「バー米財務次官補は26日、上下両院がそれぞれ可決した金融規制改革法案の一本化作業に関連して、銀行からデリバティブ部門を分離させる条項について政府にとっては重要なものではないと述べ、削除を受け入れる姿勢をほのめかした。」と報道されていますね。更に「フランク委員長はリスクを取る行為自体には反対していない。」とも伝えられています。木曜日、金曜日に膨らんだ金融株の出来高、一昨日の大幅安からの戻し相場など…、買戻しの動きが背景にあるようです。仮に、この見方が正しいなら、今晩のNY市場は高くなりますね。NY市場の1万ドル割れが引け値で実現したので、一つのパターンが実現しました。だが当初、考えたユーロの1.2ドル割れは実現していません。だから完全とは言えませんが…たぶん落ち着く水準なのでしょう。

日経平均株価は、昨日、今日と上がり、ここから2週間程度は観察する必要があります。
何度も述べていますが、テクニカル面では既に底打ちの条件を満たしています。本日は貿易統計が発表され自動車や自動車部品中心に輸出が伸びており4月7423億円と黒字幅が増えています。しかし今年は、日産マーチなどは逆輸入されます。さらに日本の輸出企業は部品メーカーも現地生産化を進めています。EMSの台湾鴻海グループの子会社フォックスコン(富士康)グループの深セン竜華工場では、この1年間に飛び降り自殺した従業員が多く10人にのぼったそうで、生産委託しているアップルやHPは調査に乗り出したとか…。ホンダのストの話と絡み合わせ、最近の中国事情が窺えます。現地生産も慎重さが要求されるようです。

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ゴールドマン・サックスのジム・オニール氏は、ユーロ圏の政策危機を起点にして、世界の金融市場に危機が伝染していく公算は小さいと見ているそうです。「ユーロ圏経済の70%近くはフランス、ドイツ、イタリアの3カ国で構成されている。今回のソブリン債危機がこの3カ国の経済を脱線させない限り、ユーロ圏経済が(世界全体を危機に陥れるほど)ひどく弱体化する事態は考えにくい」と述べています。まぁ、当たり前の話ですね。米国では 4月の米耐久財受注額は予想を上回ったそうで、新築一戸建て住宅販売は前月比14.8%増加し、予想を上回り50万4000戸になったそうです。

何度も述べていますが実体経済は好調なので、世界景気の2番底に繋がる金融規制が相場の焦点ですが、市場経済の米国が日本と同じ間違いを犯すかどうか? だからこそ、今回の下げは単なる調整で作為的な動きを感じているわけです。このところNY市場の株価は下げていますが、米国の消費は回復していますね。日本の新築マンション販売も同じですが、景気回復の動きや、緩やかなインフレが感じられれば、消費は回復し景気も良くなり、税収も増えて財政は再建されます。

本日、自動車株は不透明な為替相場などを理由に、新安値を付ける銘柄が多いですが、米国経済の回復を考えると利幅が出てきますね。数量増で為替損をリカバリーできるのでしょう。ただ、私は日産やホンダの現地生産化が進むので貿易黒字が減り、更に回復が遅れる日本経済と順調な回復の米国との金利差が生まれますので、円安方向になると年後半を見ています。だから自動車株や自動車部品は買い場です。

日本はユニクロやニトリに代表されるように内外価格差がようやく是正されています。更に空洞化懸念で経団連は、これまで無理して国内の生産基地を残していましたが、民主党の労働政策やCO2などの環境問題への対応から、空洞化を恐れないで海外展開を図るようになって来ました。だから主役がやがて交代するのでしょう。昔、「鉄は国家なり」と言っていた時代がありましたが、インフラ整備を終えた国ですから、当然、衰退しました。「ものづくりの国 日本」と、最近まで言っていましたが、技術移転が進み半導体など負け続け家電も負けています。だから新産業を育てる新興企業が有望なのでしょう。

例えば携帯コンテンツが有望と…長く言ってきましたがDENAなどの業績数字は素晴らしい数字です。新しい産業がきっと伸びるのでしょう。組み立てソフト分野は年率20%以上の伸びですね。長く実質が、名目を上回る時代が続きましたが、ようやく頑張る人の春かな? 欧米が日本と同じ失敗をする可能性は否定できませんが、普通に乗り切れれば2003年からの薔薇色相場が再び復活するでしょう。たぶん、あの相場は失われた時代からの脱出相場の前兆で…、これからが本番のスタートと…なるんじゃないでしょうか? デフレの失われた清貧思想からの逆転です。この欝の暗い時代が20年ですから、世代交代を含めた時代変化が起こる可能性が充分あるのでしょう。

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2010年05月26日

5月26日

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NY市場の動きを見ると、昨日は久しぶりに買戻しと思われる動きを示しています。GSの動きも午後から急騰しています。150ドル台に抜けないと確認できませんが、この辺りが落ち着きどころかもしれません。

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僕らの一番の懸念はギリシャ危機でもなければスペインの問題でもなく、ユーロと言う統一通貨の結束と金融規制に尽きます。もともと欧州は為替や通過を統一してから、財政や政治を統合するのが理想だったと思います。今回はこの矛盾を市場が咎めた話です。弱気筋は緊縮財政で、折角の景気回復軌道が腰折れすると言う見方をしています。

更に金融規制の行方ですが、米国ではようやく両院協議会のメンバーが決まったそうです。民主党が7人で、共和党は5人から形成されるとか…。方向性が見え始めるのは6月の半ばだそうです。更に興味深い事に…『法案は新設の監督機関FSOCに対して法律を直ちに書き換える権限を与えている。FSOCは法案成立から6カ月以内に議会が作ったボルカー・ルールの精査を終え、「禁止事項、要求事項、制限事項の変更など、定義に関して(FSOCが)目的遂行に効果的と判断した提言を行う必要がある」という。

その後、銀行監督当局はFSOCの提言に沿って、新法に基づく条例を9カ月で作成する。つまり、議会が大々的に発表した「ボルカー・ルール」は、国民に選挙で選ばれていない規制当局に対しての「提案」にすぎないのだ。』と報道されています。つまり相場にはアヤがあり、幾つかのマジックが用意されていると言うことなのでしょう。この点で弱気筋は新興国などのリスクの高い投資が縮小し世界景気が後退すると言う見方があります。

このような2点が懸念される弱気筋の主張ですね。当然、金融規制は広がったポジションの整理を促し信用収縮に向います。LIBOR金利の上昇はこれを意味しています。しかし景気の2番底へ向かう深刻な状況に陥る可能性は20%程度なのでしょう。

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ただトヨタの動きなどを見ると、リコール問題で叩かれた水準にあり、本当に世界景気は回復すのか? 疑いを抱く動きです。制裁金が確定していない為かもしれません。一方で全体のテクニカル指標は、全てが買えと言っているようです。昨日の25日線乖離はマイナス10%を越え、本日の騰落レシオは62と低下しています。

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本日の新聞記事には曙ブレーキの中国での生産を2割増産する記事やアーレスティーの新工場建設の話題が載っています。ホンダもそうですが…。同時にホンダはストが行われていると言いますね。日本人スタッフと中国現地人の給料の差は50倍だそうです。あまり小さい企業ばかり紹介するより、たまには…、ニコンなどにも興味があります。完敗しているASMLとの戦いですが、20ナノ戦争を迎え勝算があるかもしれません。本日の日刊工業ですね。ソニーを買うよりこっちの方が面白いかもしれませんね。

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2010年05月25日

5月25日

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市場の負の連鎖は止まりそうですが、なかなか終りません。
NHKが報道したスペインの「カハスール」と言う貯蓄銀行は、僅かに180億ユーロの総資産で全体の0.6%の規模だそうです。世界中が小さな銀行の話で動揺する話なのでしょうか?それも先週末の話です。スペインは不動産の不良債権が多いと言われています。フランスなどの国々からの避暑地として栄え、リゾート地としての影響もあるのでしょう。それにしても落ち着きません。NY市場の1000ドル安は、依然、嫌なイメージとして我々の心に残っており、本日は北朝鮮が「朝鮮半島は戦争へと向かっている」と強い調子で警告するなど、朝鮮半島情勢は緊張感が急速に高まっています。このような背景も関与して一段安になったようです。しかし朝鮮特需に沸いた記憶もあり、戦争は一概に売りではなく買いとも見方も存在します。破壊があれば創造をするわけですから…。豊和工業などの戦争関連株が賑わっていました。

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しかし本日までですね。通常の押し目買いが入るのは…。
ここからの下げは恐くて買いが入らなくなります。日経平均株価の乖離率は広がる一方で、通常の調整幅を逸脱してきました。既に今まで使っていた日足の比較は参考になりませんから、週足で13週線との乖離率を調べました。まるで当初、連想した「2番底の世界景気相場」の道を歩んでいるような展開です。底入れ形態を示していたのに…再び崩れたソニーなどをみると、買い残が増え始め嫌な展開です。実は昨日までは底入れチャートと考えていました。市場経済は連鎖しますからね。

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やはりSECとGSの確執が背景にあるのでしょうか?
オバマ大統領のスタッフは市場原理を知っていると思いますが…。嫌な連想は日本の事例です。後手、後手に回り景気を悪化させた日本が歩んだ道を、欧州も米国も歩んでいる可能性がありますね。成長なくして財政再建はありません。日本の事例を考えれば分かりやすいですね。資産価格の負の連鎖が、失われた時代を形成しています。金融規制を強化すればデリバティブで拡大した実体経済を支えきれませんね。清貧思想は正しいかもしれないが現実的な対応を望むものです。

しかし…おかしいな? 
実体景気は松下の報道のように部品不足の現状です。本来の景気パターンなら、昨年末から始まる筈だった設備投資がずれて、今年はラッシュになります。この時期に何故、株が下がるのでしょう? 赤字から黒字転換するもっとも明るい景気循環のパターンなのです。確かにツガミや日産自動車の予想数字をみると、好調なのに物足りないものを感じました。忙しいけれど儲からない現実を感じています。汎用品が多く利幅が少ないのでしょう。しかし今年は米国が改善します。昨日発表された中古住宅販売数字は駆け込みとは言え、好調な数字でした。自動車も売れているようです。しかしここに来て…。

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全ては金融規制の不透明さからくる手控えなのでしょう。つまり…懸念と言う人間の感情を解消してあげれば、株価は簡単に戻り始めるのでしょう。今は不透明だから買いが入りません。みんなが安いと感じ始めた株価水準です。買っても良いけれど恐くて全力投球は出来ないし…打診買いをいつまでも続けるわけにも行かないのです。全米企業エコノミスト協会が4月27日から5月7日にかけて46名のエコノミストを対象に実施した調査によると、2010年と11年の米国のGDP伸び率は、ともに3.2%の見通しとなり何れも0.1%ずつですが上方修正されたそうです。

2006年より、ずっと環境は良いからポジティブ思考で、チャンスは続いていると考えています。テクニカル指標はダテじゃないでしょう。誰にも先のことは分かりませんが、やはり一つの基準となるのでしょう。

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2010年05月24日

5月24日

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本日の日本株は下げ止まりの傾向を見せています。
先物からの動きに左右される市場ですが実体経済は好調です。設備投資が必要だった34社の電子部品業界は繁忙でも慎重に構えていましたが、ここに来てようやく今期の設備投資を1.6倍の5124億円に増やしたと日刊工業新聞は報道しています。昨年10月から状況が大きく変わったのですが、2番底懸念で慎重姿勢を崩さなかったのです。年初は半導体業界も露光装置だけに絞って設備投資を実施してきましたが、ここにきてサムソンの2兆円もの大型設備投資計画に見られるように完全に積極姿勢に変化しました。このような状況なのに株だけが低迷するのは明らかにおかしな現象です。

何故、急速に市場環境は悪化したか?
表面上はギリシャ危機なのですが…、基本的に流動性懸念が生まれてきているのです。
米国でストリップ債が売れてきたそうですが基調はデフレ懸念が背景にあるようです。このところギリシャ危機から流動性不足が指摘されLIBOR金利が上昇しています。この背景は金融危機の残像が、関係者から完全に抜け切っていないのです。でも考えてみれば分かりますね。景気が回復しようと言うこの時期に、過剰な金融規制が実施されるものでしょうか? SECによるGSへの訴追は金融規制法案への布石でしょうが、最近の米国の選挙結果はティーパーティーの存在感が増し市場経済派が力を付けていますね。

少し、皆さんにはこの解説は難しいかな? 
実はNY市場の1000ドル安を見て、私が最初に考えたのは世界景気の2番底でした。でもその後、色んな情報に接するに従い、過剰な規制懸念は後退したと、今では考えています。先週末に上院で金融改革法案が可決されましたが、その方向性が明らかになったからでしょう。事実、木曜、金曜日の金融株の出来高は増え、下値が固まっているようです。一時、SECとGSの和解の噂が出たようですが、依然、この話しは煮詰まっていないようです。しかし今回の下落は、単に金融規制による流動性不足の疑念なのです。

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正式な結果は7月になりますが、今回の下げは不透明な金融法案の行方なのでしょう。だからこの結果が判明すれば、瞬時に相場環境が戻る可能性がありますね。目に見える単純な話は、GSが制裁金を払えば一件落着になる可能性がありますね。この問題から、1割から2割程度の金融機関の減益要因に留まるなら、再び3月からの上昇相場に、早晩、市場は戻る事になります。ポジティブな米国人も、たまに日本人のようなネガティブな気持ちになることがあるのでしょう。もともと4月から5月の売りの規模は、それほど多いわけではありません。一度、手持ちの玉を売り切ったので、買いたいがために、ギリシャを叩きSECの動きを利用したと推測するほうが正しいのではないでしょうか?

例えば…米連邦検察は2年前にAIGを破滅寸前にまで追いやった金融契約に関連して、同社の現・元幹部らを刑事訴追しないことを決めたのも幕引きを急いでいる現象の一つでしょう。

日本の場合は失政続きで、投資家の心理が非常に弱いですからね。日銀が必死になってデフレを克服しインフレへ舵を切り始めていますが、なかなか市場は反応しません。ずいぶん冷淡な反応です。「お金がなくて貸し出しが増えないのではない。」とか…「日銀が融資に乗り出しても効果はない」という評価ですね。しかし私には記憶にないのです。日銀がこんなに真剣に流動性を供給しようとしている姿が…。1998年に臨時貸出制度を設けたそうですが…まだペイペイだった僕には、理解できる能力がなかったのでしょう。あの後、ITバブルになったのですね。

何度も言いますが、異常な市場環境なのです。今の株価水準は…
本日、人気になった地盤改良工事の日特建設(1929)ですが1円の配当を実施するそうです。確かに公共事業投資に未来はないし、需要は多くないから売上げは減り続けるのでしょう。しかし毎年、合理化を実施し、頑張れば食えるのでしょう。毎年10円の利益をあげる会社が、今日は7円上がって60円か…。年率20%近い計算ですね。何故、普通の投資家がこの株価で放置するのでしょう。郵便局に10年の定額預金をするより、ずっと効率が良いと思います。郵政は預金などの運用資金で日本国債を買うより、このような会社を買ったほうが効率運用でしょう。

頑張る人が報われない規制が多いですね。ライブドアの行動の是非は兎も角、ダヴィンチもグッドウィルもそうです。多少、問題があるから残れなかったのでしょうが、思い出してください。秀和とか、桃源社とか、安全信用組合などの時代を…。本当の悪は、仕方ないけれど、社会を活性化するリーダー?を育てないと、日本は自己崩壊しますね。清貧思想も悪いとは言いませんが、市場原理が働かないで、日銀は融資を増やす為に、貸し手に回るような現実なのです。仙石さん、あなたが成長戦略を描く番ですね。多少のイレギュラーを認め、積極派の意見を採用すべきでしょう。簡単な事なのです。資産効果を考える政策を実行することです。

まもなく上がりだす株を少し買いました。種を蒔くのです。株価が安い時に脅えて、どうするのでしょう。頑張りましょうね。

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2010年05月21日

5月21日

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恐れていた懸念が現実化になるかもしれません。
金融規制の強化は必要でしょが、行き過ぎた規制は流動性を狭め経済の成長を止めます。日本が実践している政策を世界は歩んでいるようにも見えます。政治家は自分達の政策の責任をヘッジファンド悪者論など、責任転嫁をするのです。SECとGSの対立する構図はそのような市場経済の仕組みを否定するものにも見えるかもしれません。市場経済は前も説明しましたが、新しい資金配分を通じて必要な所に資金を配分しているのです。毎日の値動きはその表面上の現象です。

社会主義が崩壊し、共産主義の中国は鄧小平氏の下で市場経済化し成長しています。その成長を支えたのは金融デリバティブの進化ですね。CDSが開発され、それをもとにCDOが組成されリスクを分散できる仕組みを作ったのです。そのおかげで本来ならカントリーリスクの高い中国企業への投資が可能になりました。そのお金を使い中国は固定資本投資を中心に躍進したのです。もしCDSの存在がなければ、リスクは分散できずに大きな資金を投じることが出来なかったのです。

金融規制でこれらの取り引きを過剰に取り締まれば、世界の流動性は枯れ、景気は確実に減速します。だから今日の市場のように商品指標が大きく下がるのです。金融規制強化は商品の売りに繋がり、商社株は下がりますし、豪ドルも下落します。資金の逆流が起きますね。

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今日の日本市場は先物で揺れています。
何故、本来ありえない株価が存在するのか? 政治家や市場関係者の責任ある人たちは考えたことがあるのでしょうか? 現場の証券マンの声を聴いて下さい。馬鹿げた過剰な規制を撤廃すべきですね。過剰な安心・安全を求めれば副作用が大きいのです。電話を録音し尚且つ過剰なリスク説明を求め、過剰な検査を実施している社会が、今日の市場を創っているのです。必要な所に資金が回らない現象は、過剰な規制ですね。日銀が躍起になって資金供給しようとしても、このような過剰な条件をクリアする人達が存在するのでしょうか?

古くはリクルート事件、最近はライブドア、グッドウィル、ダヴィンチなど…異常な清貧思想が成長を阻んでいるのです。こんな事は少し考えれば分かりますね。サラ金規制もそうですね。業界がお金を貸したい。その高金利を借りたい利用者がいる。…にも拘らず、お上が「君たちは相応しくない行為をしようとしている。」と規制を実施します。確かにサラ金地獄で自殺する不幸な多重債務者もいるかもしれません。しかし、そのおかげで逆に助かり再チャレンジできる人もおおぜい居ます。当事者同士が納得して取り引きをしているのに…、君たち、その取り引きは違法です。と規制をかけます。そのおかげで行動が制約され景気が低迷します。

どうして、こんなネガティブな国になったのでしょう。
明日は豊かになりたい、頑張りたいと願っているのが人間です。ところが…その頑張ろうとする努力を、君たちの行為は…と規制する社会は何処か間違っています。ポジティブな社会構成を作るために、検査する人間の数を減らし、2年の検査を5年にして条件を緩和させます。金融の社内検査体制を廃止させれば、その分、人員を営業に配分でき経営効率は上がります。GDPは増えますね。後ろ向きの社会構成から、前向きな社会構成へ…。昨日、書いた名目GDPが実質を上回る社会構成が大切なのです。そうすれば借金をしたほうが得になりますね。自然に貸し出しは伸びます。

日銀が研究開発に資金援助?
研究開発とは、場合に寄れば捨て金の世界ですね。千三つの世界です。僕には理解できません。ダヴィンチに資金提供すれば良いのです。土地担保金融をメザニンローンの形式を採用して、無尽蔵に貸し出せば土地の価格は上がりだし、資産効果が生まれますね。豊かになった人たちは消費を活発化させ、更にゆとりが生まれ投資が生まれます。リゾート開発が盛んになるまで、規制を緩和し積極的な資金提供を実施します。リゾート地の不動産価格が上がりだしたら、今度は政策を転換すれば良いのです。簡単なことですね。PBRが一倍以下で、黒字で配当をしている会社であれば、その株式が担保なら、無尽蔵にお金を貸し出せば、あっという間に株価も上がり景気も回復しますね。

お金は掛かりませんし、景気の回復など簡単ですね。
過剰な金融規制が実施されないことを強く望みます。最近の下げは、その懸念を売っている訳です。ギリシャ危機など、ほんの表面上のさわりです。しかし米国で「消費者保護に関する新たな規則の創設や大手銀行の監督強化のほか、将来の金融機関破綻(はたん)から納税者を守ることなど、金融機関に対する一連の規制強化を盛り込んでいる。」法律が可決されたようです。この中身は詳しく報道されていないので分かりませんが、一つの峠であることは事実のようです。今日は分岐点である相場のポイントでした。果たして来週は峠を越え落ち着くかどうか…。

金曜日の特別情報はお休みで、土曜か日曜日に提供する予定です。

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2010年05月20日

5月20日

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ユーロ危機と市場は騒いでいますが的確に捉えているのか? 不思議な気持ちがします。理由は当事者のドイツ市場のDAX指数は下がっていませんね。NY市場の急落した日の安値を下回っていないのです。下のチャートを見てください。何故、関係ないとは言いませんが、影響の少ない日本株式市場が弱いのでしょう。NY市場だって同様なのです。

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名目GDPは前期比1.2%増で小数点2位以下までみると、原油価格や野菜価格の上昇を受けて名目の伸びが実質を5四半期ぶりに若干上回ったそうです。輸出が中心に伸びたようです。各社は設備投資計画をこの時期発表しており、半導体を中心にかなり増えますね。つまり今後、設備投資が増え消費を刺激する好循環の成長が期待できます。事実、工作機械を中心に受注が回復し、生産が逼迫しています。ツガミは有名ですが世界同時不況の時に雇用者はゼロにしたのです。ところが09年10月以降急回復し、長岡工場を中心に12月に一時雇用者を100人体制にし、それでも間に合わず年明けに150人体制に増員しました。なにもツガミだけではありません。ファナックは現在、残業を再開しフル操業の状態ですね。今日の日刊工業新聞の報道です。

このような状況なのに…株だけが下がるわけがありません。
企業業績は増益基調なのです。こんな例はたくさんありますよ。マツダなんか増員に次ぐ増員でフル操業状態です。やはり、今、下がっている株式市場は深い押しにならずに、単なる適度の調整過程なのでしょう。2月の安値を下回らず早晩回復するのでしょう。この考え方が現在のシナリオです。4月に150台の騰落レシオとなり、久しぶりに儲かる相場になったので、今はその反動による調整過程なのでしょう。確かに金融規制は気になりますが、景気の回復を腰折れさせるほど規制強化をするとは思えません。

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騰落レシオは70台に入り乖離率も7%近くまで拡大しています。ここから下値を恐がるような状態ではないでしょう。私は慎重に構えていたお客様に、再びアプローチを開始しています。電車が一回りして、また順番がやってきました。出遅れたお客様が電車に乗るチャンスですね。そう考えて、現在、行動しています。日経新聞は清貧思想の編集員が多く、取り上げる話題も暗いものが多いですが、本日の朝日新聞にはPFIの話が載っていました。民間企業の活力を使い、若干の政府支出を伴う応援をすれば良いのですね。

医療制度の効率化、電子カルテの標準化とか
電子政府の実用化も良いですね。何故、印鑑証明書や登記簿謄本を取る時に1000円も印紙代が掛かるのでしょう。わざわざ電車に乗っていくのですよ。インターネット時代なのだから、簡単に電子化出来ますね。僻地医療などは光ファイバーなどを使い、映像による診断も出来ると思いますね。手術ロボットを使えば遠隔地操作も可能でしょう。高速道路ぐらい運転をしなくても自動運転装置で目的地まで運んでくれるとか…たくさんの未来技術が育っています。介護支援ロボットもそうですね。ホンダが開発する歩行支援ロボットに補助金を付ければ、自分の足で歩きたいお年よりの消費は起きますね。世界に先駆けて未来社会を構築できます。寝たきり老人が自らの足で歩き、山登りを実現できるかもしれません。

まもなく6月には民主党の成長戦略が明らかになります。6月には再び株価も上昇波動に入るのでしょう。その為に、今こそ株式を仕込む絶好の機会となるのでしょう。

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2010年05月19日

5月19日

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NY市場は安くなり、日本株にも動揺が広がっています。業績発表を終えサプライズ決算は少なく、むしろ材料出尽くし…の展開が続いています。しかし概ね、赤字から黒字転換が確認されたわけであり、景気回復は順調のようです。米国の雇用統計と言う遅行指数も改善され、貸し渋りの現実の中で住宅着工も伸びているようです。上がった株はある程度の調整は必要なものです。ギリシャ危機からユーロの矛盾を突かれ、なかなか動揺が鎮まりません。EUの発言力はフランス・ドイツ・イギリス(オブザーバーですが…)が強いのでしょう。

ドイツ国民にすれば、何故、他国の面倒をドイツ人の税金で面倒を見なくてはならないのか? ただでさえも東ドイツの働かない人間達の面倒を見ているのに…もうたくさんだ。と言う思いもあるでしょう。一方、なかなか纏まらない意見に怒り出したフランスは…『スペインの新聞「エル・パイス」は、同国のホセ・ルイス・サパテロ首相が明かした話として、フランスのニコラ・サルコジ大統領が「机を拳で叩きながら、(ドイツ政府が合意を受け入れなければ)ユーロから離脱すると脅した」と報じた。』とFTは報じています。

足並みを整えるのは大変です。
今度は再び『ドイツは欧州金融市場の沈静化を図り、欧州国債のネーキッド(現物による裏付けを伴わない)の空売り、および同国債のクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)のネーキッドでの投機を一時的に禁止した。政府の規制強化に関する投資家の懸念を拡大させる措置となった。ドイツ連邦金融監督庁(Bafin)が18日に電子メールで発表した声明によると、禁止措置は銀行・保険10銘柄の株取引にも適用される。同措置は19日の午前零時から来年3月31日まで維持されるという。Bafinは今回の措置について、ユーロ圏国債の「異常な乱高下」のためだと説明した。』とブルームバーグは報じています。

基本的に市場経済は、常に最高の資金配分を求めて動いています。常に現状の不備が修正され改善されていく仕組みです。計画経済の社会主義や共産主義は、間違っていても修正されませんね。市場が資金配分を決めるのが市場原理主義です。この市場主義が人類に繁栄をもたらして来ました。鄧小平の南巡講和を、よく私は採り上げますが、「富めるものから先に豊かになれ」と言うのは市場原理の考え方です。だから中国は躍進し始めたのです。生活保護を受けるような怠け者は何処にも存在します。(語弊があるかも…)やはり成功した金持ちを見習って、僕もいつか…と思うのですね。こう書くと、また怒られますがライブドアの堀江さんも、ダヴィンチの金子さんも立派だと思います。勝者を称える社会にならないと日本は駄目なんじゃないかな?

リスクを犯し頑張る人を応援する社会構成が、日本を豊かにすると思います。それを「気に食わない若造だ」と自分達のコネを使って、寄って多かって叩く社会に未来はあるのでしょうか? 応援したオリックスの宮内さんまで排除する社会は悲しいと思っています。

市場原理は常に検査されています。
自民党の崩壊で政権交代が実現し、仕分け作業が実施されて無駄な事業投資が見直されています。市場主義は常に市場を通じて、株価と言う評価を付けられているのです。日経平均株価が1989年の最高値38915円を抜けないことは、何かが欠けているのですね。2006年は日銀が金融引き締めでした。しかし今回は日銀が貸し出しに協力すると、明言しています。やり方に疑問符は付きますが、今までに考えられないほど前向きですね。ここにサンセットとサンライズの大きな違いがあります。

ようやく均衡点に到達した株価です。
あまりのやられに慎重だった出遅れ組みにも、電車がやって来ました。天の神様は公平ですね。このチャンスを生かせるかどうかは…あなた次第なのです。

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2010年05月18日

5月18日

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日経平均はそろそろ下値圏と思われますが、それ以上に、下げがキツイのは新興市場ですね。折角、戻り始めた個人投資家のマインドが、再び大きく後退しました。下げても良いのですが時間をかければ良いものを、参加する投資家が少ない為にどうしても動きが激しくなるようです。まぁ、逆を言えば調整局面は、時間調整ではなく値幅調整を強いられていますから、意外に早く調整明けとなるのでしょう。私もそうですが広範囲に追証が発生しているようです。先回は余裕の利食いでしたが、今回は完全に損になり、これでは行って来い。折角、儲けた資金も底を着きました。トホホ…。胴元の証券会社だけが儲かる仕組みだ。

考えてみれば今回は4月の初めに警戒していたわけで…買うものがないと無理やり探した結果がこのザマなのです。仕方がないから諦めるしかありません。己の力量不足を嘆くしか…こんな時は酒でも飲んでふて寝をするしかないかな? まぁ想定の最低ラインまで株価が下がるとは…市場の懐は浅いですね。例えばサイバーエージェントなどの下げも、きつくなってきたようです。30%~40%の下げ率の銘柄はかなりあります。この背景は目先筋の懐の浅さですね。

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あるお客様の今日の行動はパナソニックを買いです。昔は株が下げてくるとポツポツと現物で株式を買いにくる個人投資家が多く存在したのですが、最近は少なくなりましたね。この手の多くのお客様の年齢は70歳を越えています。先日、僕の大手のお客様が亡くなられました。彼は根性がありました。三菱UFJ銀行を5万株単位で買いに来ていました。みずほクラスは10万単位で買いますね。このようなお客様が減りましたね。やはり終戦を経験され、人生経験が豊かな人は度量が違いますね。僕も大きな人間になりたいな。

下げ続ける株価を見ると、恐怖心が投げる意識を刺激します。しかしそのような恐怖心が芽生える時は、多くの場合は買い場になります。だって…投げたあとは、投げる人がいなくなるからです。私はディーラーをやったことはありませんが、売り気配とか買い気配とか言う気配値で動かない事でしょう。市場が付けた価格を参考にすべきですね。自分が寄せる力があるとき…とか、大量の買い物を入れる力があるときも、場の気配を大切にしなくてはなりません。でもこの誘惑を我慢するのも大変ですね。もっと下がれば良いのに…と思っても市場価格はやはり重要なのでしょう。

昔、仕手グループの手口で参考になったのは、何本かに分けて買い続けることです。1993年だったかな? 不動建設の相場を作ったS自動車のHさんは30万株ずつ何回かに分けて買い続けていましたね。それを繰り返すのです。場に大量の売り注文があっても、すぐに消えます。人間の気持ちと言うのは面白いものです。誰かが買い向うと、だんだん追随する人が増えてくるものです。一度に買わずに何度かに分けて買う。売る場合も一緒です。先日、007の買い注文を頂きましたが、半分にしてもらいました。今日、残りの半分を買いました。でも念のために「また下がったら買ってください」とセールスしておきました。基本的に2006年と違う点は、景気サイクルが大きく違いますね。日銀は積極的に動いています。事前予想に反した動きですが、心配はないと楽観的に考えています。昔から「初押しは買い」と言います。

今日もアルプスは強かったですね。この時間が今の時間なのでしょう。市場で物色される銘柄の業績推移を詳細に見てください。この手の業績はアーレスティーも同じ感覚ですね。このように業績変化率の高い企業の株価が人気になります。同様の業績変化の銘柄を捜せば良いわけです。あまり早すぎても待たされます。調整局面を強いられます。出来ることなら、この調整局面はパスして、常に変化を先取る形でいたいものです。4月に折角、警戒モードを張ったのに…。トホホ、やはり人間の性には勝てませんでした。今度こそ…。

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2010年05月17日

5月17日

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今日の下げは少し意外でした。やはり日本株は海外に大きく影響を受けるようですね。ここまでの流れは世界経済の回復でした。中国を中心とするBRICsの成長率は金融危機を克服して高いものでした。しかし景気回復のために財政出動したギリシャの弱みを突かれ、ユーロと言う統一通貨の信認までを問う流れに変化しています。財政悪化に市場経済は改善を求めています。今回のユーロ安はスペインの新聞が、サルコジがユーロの離脱を示唆したという表現が引き金だと言います。今週はアイルランドやスペインの国債入札が試金石だと言います。表面上はこのようなユーロ危機を問題にしています。

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しかし私には違う動きが見えますね。金融規制の行方が問われているように感じるのです。中国の銀行の増資ラッシュ、日本はみずほです。AIGを買収したイギリスのプルーデンシャルは1兆9000億円の株主割当増資を実施するそうです。チャートだけをみるとそろそろ下値ですが、まだハッキリしませんね。6日のNYダウ平均株価の急落は投資会社ワッデル・アンド・リード・ファイナンシャルの売りだという話が報道されていました。運用総資産は740億ドルで、うち250億ドルがフレキシブル戦略の運用だと言います。だんだん実体が見えてきましたが、まだ確定ではありません。

私はGSの制裁金支払いが確定すれば手打ちと思っているのですが…、日本株の今日の安値は先日の安値を下回っています。ユーロ相場も1.2割れは確定に見えますね。NY市場は先日の安値が下値と確認できない状態が続きます。日本株は好業績を買ったアルプスは売りを飲み込み元気でした。物色意欲は辛うじてあるようです。しかし反面、ソニーの続落をはじめ、急落しだす小型株の動きが広がり確実にエネルギーを奪っている様子です。今の時期の株価の戻りは砂上の楼閣のように脆いのですね。

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私のお客様はようやく4月になって参加し始めた人がかなりいます。ところが…ようやく参加したのに、また冷や水を被せられています。困ったことです。短期間の下げなら新たな参加者が加わりますが、長い時間調整になると…折角の投資心理の回復がご破算になります。みずほの増資を控え市場は神経質な展開を迎えます。早い段階で相場が落ち着かないと整理が長引きます。今週が買い場だと思っており、今日も買いを入れていますが…あまり買うわけにも行きません。困ったな。

表面上の悪材料の底入れは為替相場をみると、まだ分かりませんね。ただ今回は2006年と大きく違うのは日銀が資金供給に真剣だということです。昨日の日経新聞報道は異例ですね。一度、清貧思想を浸透させると、なかなか心理は改善しませんね。火種が残る内に相場が落ち着いて欲しいな。まぁ、日銀の動向や民主党の成長戦略に話題が移る6月は明るい展開だと思います。だから乗り遅れ組みが参加するチャンスと考えていますがどうなるかな? まぁ、基本的にNHKや雑誌がガンガン叩く時期が転換点なのですが…どうなるかな?

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2010年05月14日

5月14日

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NY市場の影響か? それとも先物の清算の為か? 
昨日の指数の上げが帳消しになった次第です。好決算のアルプスは賑わう反面、日産は続落しソニーは今期見通しが暗いということで下げているといいますが、両銘柄とも経営環境は改善しており良い筈ですね。中国の自動車販売見通しが下降気味です。1600cc以下の自動車は計画生産量の修正を迫られると言いますが基本的に自動車保有台数が低いから、何れ年間3000万台乗せはありえるのでしょう。私は今年55歳です。およそ40年前、親父は自動車を買いました。最初は小さな車でした。800ccだったかな?「パブリカ」と言うトヨタの車だったと思いますが、やがてカローラになりました。同じことでしょう。IRNETでは日本の自動車販売台数の推移を昔に遡って掲示しましたね。あのグラフは何処かにあると思いますが10年や15年、販売台数は落ちなかったのです。日本の事例が当て嵌まるかどうか分かりませんが、そう考えるのが普通でしょう。

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4月上旬から買う銘柄を探すのに苦労して…御三家銘柄を手掛けました。
ある仮説に基き買い向ったわけですが70%程度の成功でしたね。短期間に3倍になる銘柄もありました。その為に再びもっとも強気のシナリオを採用した為に、足踏みを余儀なくされ9倍まで膨らんだ資金が4~5倍にダウンしました。しかしここに来て打診買いを入れて見たい銘柄が増えてきましたね。例えば今日売り人気筆頭のソニーは調べていませんがチャートだけを見れば、第一弾の打診買いを入れても良いかな?と考える株価位置だと思います。もちろん日産自動車も700円割れがあるなら、おいしい銘柄になりますね。ようやく投資心理が変わってきました。

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こんな所でビクビク金融危機の連想を働かすようでは、いつまでも負け組みでしょう。
注目しているゴールドマンサックス(GS)と米国政府の駆け引きは何処で幕引きになるのかどうか…。今日のニュースでは「貧困地域を対象に融資事業など行ているショアバンクの救済に乗り出すことになった。」と報道されています。これで米国民の心理が和らぐかどうか…。今の相場の焦点は決算発表以上に、ここが重要です。

日経新聞でサラ金規制強化の清貧思想の話題が載っています。当然、闇金融業者が栄え混乱を迎えます。正しいこと…と思われる基準は、喰えない生活を味わったことがない人間の基準です。銘柄の価値観と共に価値観と言うのは千差万別ですね。

中国は高笑いでしょう。自分で自分の足を引っ張る政策が続きます。考えて下さい。ダヴィンチも営業キャッシュフローは黒字です。しかし含み損を計上する時価会計を強要する会計士がいる為に、上場企業であるが故、損失の計上を迫られ悪循環に陥りました。でも同じ環境でも財閥系は含みがあるため、あるいはバックの資金力があるために経営効率が劣っていても生き残り好成績をあげているのです。可哀想な仕組みですね。
電波工業が国際会計基準をいち早く取り入れました。この話しは重要ですよ。
現在の会計基準では年金債務を計上しなくても良いから、東芝は増資を実行できてフラッシュの回復などの外部環境の好転で助かったのです。今では株価が戻り年金債務の不足分は僅かでしょう。ダヴィンチだって…土地担保金融を復活させれば地価は再び上がりだし、大きな含み利益を得られるはずなのです。政策により大きく変化しますね。あと2年後かな? 国際会計基準の本格採用は…年金債務の計上を迫られます。ここで言いたいのは金融規制の話です。世界(欧米)は効率化経営なのです。ROE基準で経営されています。不必要な資産を持たずに、経営資源として使うのが欧米流の考え方で世界はこの流れです。だから国際会計基準が導入されます。ところがわが国の金融機関は総資産経営なのですね。総合力で営業されています。みずほ証券などは3流証券でしたが銀行のバックがあるから活躍できるのです。

別にみずほの悪口を書くわけではないのですが、会長を3人も置いてバランスをはかり、今度は退任するそうですが再び特別顧問? 本当かな。粉飾決算で急落するエフオーアイは系列のみずほインベスターが幹事証券ですね。審査基準がどうなっているのかな? 
金融が3流なので電化製品も3流なのかな? 最近は韓国勢に負け続けています。何れ自動車も没落するかもしれません。社会が前向きで頑張る人を応援する仕組みに変化しないと、なかなか改善されませんね。鬱病患者が増え自殺者が増えている背景は、プラス思考のインフレ社会にならないからですね。借金をして頑張る社会へ変化させねばなりません。米国ではこんなアメリカドリームが生まれたとか…。

今日は時間がないので特別情報はお休みです。その分、明日か明後日に…掲載します。

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2010年05月13日

5月13日

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少し意外な印象を持ちました。日産自動車の決算数字です。
良いことはいいのですが、中国はあまり儲からないかも…。もっとも価格の安い車が売れていたのでしょう。今、奇端汽車などの躍進企業は在庫整理に追われ、生産を落とすそうですね。マイナスではありませんが破竹の勢いが減速している数字でした。ただGMなどの海外勢は好調さを継続しているようです。価格の高い車の売れ行きはそう落ちてない。…とも読めます。やはり1600CC以下の税制優遇処置が切れた影響かもしれません。今年は中国以上に米国が注目されます。200万円以上の車が主流の国ですから、粗利は高いはずです。今年度の設備投資の変化率はマツダが一番高かったですね。しかし今まで抑制していたから簡単に比較できませんが…。日産も設備投資が増え収益を圧迫するのかもしれません。週末にでも決算数字の分析をする事になるかな? 今日のツガミはどうだったのでしょう? 

米国の株価は予想外に強く、ようやく日本の弱気心理が改善し始めています。
しかし本日は指数によるインデックス買いのようですね。個別銘柄でこれは…と思うのはサプライズ決算だったアルプスかな? これは読める動きだったのです。私はどちらかと言えばDENAのほうに興味をそそられます。でも多くの銘柄は好決算でも一時的で普通は売られるものです。通常は事前に知っているケースが多いですから…。むしろ面白いのは赤字決算で上がる株ですね。前回のツガミがそうですね。サンケン電気もそうでした。エレクトロンの好決算の影響か? 東京精密も上げていました。設備投資株の数字は変化率が命です。

さてまだ株式相場は安心できませんよ。
今日の株価が高いのでホッとしている人が多いと思いますが、悲観をすることはありませんが楽観は禁物です。AIGの仕組み債取り引きを調査していると言いますね。武富士がメリルを相手に訴訟を起こしましたね。果たして、ちゃんと説明責任を果たしていたかどうか? 最近のこのような一連の動きの背景にあるのは、オバマ大統領の金融改革に対する情熱です。確かにシステム不安を起こしたのですから行き過ぎていたので、金融規制は必要でしょうが、このさじ加減がなかなか見えてきません。だから大きな株価上昇を望むのは無理があります。霧が晴れないと航海はできませんね。

この辺りの見方により、相場のシナリオが決まるわけですね。ヘッジファンドのグループが銘柄を選別する時は業績の向上は当たり前ですが、世の中の流れを捉えないと上手く行きません。スマートグリッドがどうなるのか? 環境問題を考え、車もHVからEVへ向うのか?…とか、中国のゴミ処理問題でタクマなどのごみ焼却炉メーカーの業績が関心を持たれたり…水ならば、多くの人は荏原を連想しますが業績が今一だから、条件に合わないとか…。なかなか世の中の動きと業績動向が合う株が見つかるかどうか?

仮に見つかっても、今度は仕掛け人の力量が問題になります。例えば私は商船三井を、ずっと狙っており売り買いを続けていましたが、誰の目にも明らかに業績改善が分かるようになった今は、面白みに欠けるのです。やはり昨年の相場の弱い時に、バルチック海運株指数が下がっている時に、仕掛ければ面白かったのですね。ツガミのように仕手化していた筈です。旬を逸した株は面白くありませんね。これからマツダの業績が大きく改善します。だから早めに仕掛けたほうが、相場として面白いのですね。年末近くの業績の伸びが確認できる段階では、もう旬を逸する可能性があります。赤字の時にやるのが面白いのです。あとで買ってくれる人が出てきますからね。最初は空売りを仕掛けた人達が高値を買ってくれ、最後は一般の機関投資家が、リスクがなくなるから上値を買ってくれます。

この速度計算が難しいのです。今日は飛行機のジャムコを利食いしましたが、何れ1000円以上になる株なのです。ただあまり早くやり過ぎても駄目なのですね。難しいですね速度計算は…。

今日も時間がないし明日もありません。ごめんなさいね。下値固めには時間が掛かります。直ぐに上値を買い始めるわけではないでしょう。何度も下値を確かめる作業をして、やがてなかなか下値が買えなくなります。そうなると発射オーライですね。この調整が終盤になると出来高が増え、次に少なくなってきても株価が下がらなければ下値を固めている証拠です。分かりますか? 重要なヒントを述べています。それでも有り金を全部使って、一度に買ってはいけません。打診を繰り返します。やがて出来高を伴って上値を取り始めてから、追撃買いをしても良いのですね。株価より出来高の推移が重要なのですね。
頑張ってね。

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2010年05月12日

5月12日

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海外は落ち着き始めているようですが日本市場は浮き草のような展開でした。一つはみずほの増資の観測記事からの警戒と同時に、朝日新聞社の三井住友の発行株式枠の増加報道などが、更なる自己資本調達を連想させます。金融規制が実現すると総資産を縮小するか?自己資本を増やすしかないわけです。しかし世界の流れは金融規制強化の方向性です。ただ影の金融システムにより、支えられた経済が流動性不足に影響されないか? 
この点を私は懸念しているのです。

日本はバブル崩壊の処理を誤り悪戯に時間を費やしました。今日はその責任論の話が日経新聞に載っていましたね。旧住専損失の追加負担の記事で…最大3600億円の負担増加になるという記事でした。民主党政権の失敗ではありませんが、失政のツケを民間企業の負わせるとは…私には理解できません。

一方、期待する成長戦略の一つであるブロードバンド構想の方は、あまり大きな扱いになっておらず、基地問題と同じくドタバタ運営の民主党の政策への期待度は低いようです。イギリスでは43歳のキャメロン首相が就任されました。確実に世界は変わっています。ユーロのドタバタ劇は統一通貨だけでなく、他の分野の統合を示唆しているのでしょうか? この辺りまで問題が波及していくのかどうか…判断は難しいですね。まだかなり早いと思うのですが。統一通貨の矛盾(通貨と財政を含めた政策の不一致)と金融規制が大きな懸念材料でしょう。日経夕刊には金融規制をデリバティブ取引に広げる話が載っていましたね。この辺の見かたは、非常に難しいのです。

情報の乏しい、あるいは収拾能力の乏しい人は、テレビなどの一般的なニュースに投資心理が左右されます。最近流れているのはヘッジファンドの6月決算説ですね。45日ルールを用いて解約の申し込み懸念を材料に掲げる人もいます。しかし今年の運用成績は好調で楽しい時に手を引ける人はいませんね。何故、こんな見方が浮上するのか理解に苦しみます。よってかたる君は2月の安値を下回らない短期調整説を念頭において行動をしています。だから今の安値は買っています。しかし今回のショック安でポジション整理を強いられているのは事実です。好調に思えた勝ち組みも9倍まで膨らんだ成績が4倍までダウンしました。トホホ。

非常に高いハイリスク投資を採用するから、あっという間に3倍、5倍、10倍とお金は増えますが、逆に的確な判断を間違えると、手を広げている分、大きな損失を受けます。何処までレバレッジを拡大させるか難しい判断です。今は非常に難しい場面ですね。だからこそ逆に成功した暁には、その報酬も高いものになりますが、当然のことですが、失敗すれば痛手も大きなものになります。私はお客様には原則として2週間、あるいはもう少し長くなるかもしれませんが、自重をお願いしています。これは証券マンとしての方針です。

しかしかたる君はハイリスク派ですからね。やはり毎日の挑戦を考えます。今日の相場をみても物色意欲は衰えていませんが、なかなか人気株が育ちませんね。期待している銘柄が短期の休養で駆け上がる展開を望んでいるわけです。誰にも将来上がる銘柄を簡単に判別できます。しかし時間が分かりません。赤字から黒字に転換する企業を買い続ければ簡単に儲かるのですね。例えば今期も赤字予想のルネサンス・エレクトロニクスは非常に高い成長分野を持っています。しかし経営者次第ですね。現在は買っていませんが、やはりこのような銘柄は興味がそそられます。

かたる君はネットトレイダーなら、たぶん今日は日産自動車を買ったでしょうね。そうして明日の寄り付きに売ります。どんな決算が発表されたのでしょうか? 自動車は好業績の筈で、特に部品が面白いのですね。例えばニッパツなどは新高値でしたね。簡単に値鞘稼ぎが出来る相場展開ですが、そんな投資は面白くありませんね。やはり自分が投資した会社が世界的なスター企業の育つ投資をしたいものです。100万円が二年後に1000万円になる。そんな投資です。

今日の100万円が明日の105万になる。しかし次の日は105万円の投資が99万円になり、次の日は99万円が107万になるようなシーソーゲームの目先投資より、現物取引でどんどん持ち株を増やすような投資が理想です。目先は売り買いをしながら、儲けでどんどん株式を増やすのが理想なのですね。最初は1株でも、やがて5株、10株、100株とどんどん現物株を増やして行くのです。上げ続ける株はありません。どんなに大きくなる相場の株でも、途中は上下しながら上がっていくのです。頑張ってね。

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2010年05月11日

5月11日

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人間の記憶と言うのはやっかいなものでコントロールが効きません。嫌な思い出を忘れる為には時間が必要で、心が癒えるのには時間が掛かります。どうもオバマ大統領は事を急ぎすぎているように感じます。誰しもが行き過ぎた金融システムを警戒していますが、まだFRBが資産の整理もつかないうちに、世界の勝ち組の金融機関のGSに狙いを定め、痛めつけるとは(けん制)…驚きです。

一方、その反乱がギリシャ危機の反応と考えています。
誰もが思いますが、GDPの小さな国の不始末を切っ掛けに、動揺が続く市場には何か違和感を抱くのです。本日は、読売新聞にみずほの増資報道、さらに朝日新聞には三井住友の増資に備えた新規発行株式の増大報道と、日本ばかりか世界の国の金融機関が再び増資の大合唱です。拡大した金融を組織的に縮める動きが、金融規制です。はやくGSとSECの手打ちが行われないと、動揺が広がるように感じているのは私だけでしょうか?

力が弱っている金融機関に難題を押し付けると、ドンドン経済は萎縮します。誰もがある程度の規制は仕方ないと考えていますが、SECによる訴追と言う脅しを使えば、行き過ぎだよ。と反応するのが市場と言うものでしょう。中間選挙を控えオバマ大統領が更なる実績を欲しているのは分かりますが市場は生き物ですからね。だからこの金融規制の行方が焦点だと前から考えているのです。ギリシャはダシで、格付け会社は仲間ですからね。今はようやく正常化に向け動き始めているところです。FRBが住宅ローン担保証券(MBS)を売り始めたところなのですね。せめて売り切ってから、金融規制強化へと追い詰めても良いのに…、事を急ぎ過ぎていると感じる次第です。

欧米と違い日本は縁故などの総資産経営を実施しているのです。一つの取り引きを決める場合は、価格などの個別条件だけでなく、これまでの付き合いなどを考慮し総合的な判断で経営されている面が多いですからね。…なのに、逆にROE(株主資本利益率)と言う投下資本に対する評価を求めようとするのが欧米の仕組みです。ある程度は乗り越えなくてはならないのですが、日本も自己主張を確りすべきでしょう。

何度か述べていますが、一度、亀裂が入ると直ぐに回復することはやはり困難です。地震もそうですね。必ず余震が何度か続きます。これが自然のセオリーです。しかし最初の大きな揺れを越えることはなく、だんだん余震は小さくなりやがて減ってきます。地震の様子と相場は似た感覚だろうと考えています。

相場に出遅れた人にとって、先に、儲けている人に追い付くチャンスですね。今日、私は何人かの出遅れていたお客様にアプローチを試みました。今の所は来週中には市場は落ち着くと考えています。そうして一昨日付けた10257円を割れないのが理想形のそうばで、そうなるだろうと今のところ考えています。

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2010年05月10日

5月10日

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情報と言うのは面白いですね。
このルートを支配することは大きな利益に繋がります。一つの統計でも色んな角度から分析する事により違う側面が見えてきます。「チャイナネット」と言うサイトには、日本が独自で次期戦闘機の国産ステルス戦闘機の開発を決心したと報じています。日本の新聞には載っていませんね。「このプロジェクトは先進技術実証機(ATD-X)と呼ばれ、日本は国外企業から性能の高い航空エンジンを輸入し、ATD-X開発の加速を望んでいる。」と報じIHIが担当すると述べています。

このところ中国株が重い理由をフィナンシャル・タイムズでは「 JPモルガンの中国ストラテジスト、フランク・リー氏によると、2010年は浮動化可能な新規株式の総供給量が6兆元を超える可能性があるという。この数字は、中国本土の1日の平均売買代金である2020億元を小さく見せる。」と述べています。更に「 資産規模で中国第4位の金融機関である中国農業銀行は、上海と香港で、約300億ドルというこれまでの世界最高額になると見られる新規株式公開に備えて準備を進めている。」と述べています。

日本人は何も知らないで上海総合指数が安いから日本株も下がると馬鹿のことを言っているレベルですからね。

自分で物事を判断する能力を養う教育をしていませんから、ファンドマネージャーもいい加減な目先の話しをします。例えば、つい最近まで、市場では天然ゴムの原料価格が上がっているからブリヂストン(BS)の株価は安くなるとレーティングを引き下げられて、株価が売られる場面が何度かありました。しかし私は車の販売台数が今年は回復するから、タイヤで世界トップのBSの株式は上がると何度も述べていました。しかしお客様は1500円割れのブリヂストンをお薦めしても渋かったですね。何しろ、周りみんなが「駄目だ」の大合唱ですから…そのBSが決算発表し、これを受けて今日は新高値です。

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残念ながら、力のなく追証懸念のある人は売らされましたが、サンケン電気は決算を受け本日は一番の上昇率を示していましたね。ビスタの読者の人は知っている筈です。かたる君の推奨銘柄でしたね。此方も本日は新高値です。これでギリシャ危機なの?

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IRNETで公開しているかたる銘柄のマツダは、本日の日経新聞によれば、忙しくて休日返上で生産活動をしていると言います。しかし残念ながら注目している4月の中国の販売台数は奮いませんでした。この判断は他の数字を見てからの判断になりますが、同時にスバルはレガシーを米国で3割増産すると報道されています。米国の回復は順調のようです。

まぁ、自分で考えるべきですね。
多くの情報はインターネット時代で公開されており、自分で考えれば簡単に分析が出来ます。かたるの本命の007も業績発表をしていましたね。本日は新規材料も同時に発表しておりストップ高になっていました。この材料の評価をどう考えるか? 人、ぞれぞれ色んな考え方があります。

土曜日の株式教室に書いたように…(金曜日も少し触れました。)
日銀が本日も2兆円の資金供給を実施し、同時にドルとのスワップ協定を結んでいましたね。何も日銀だけでありませんが、世界の中央銀行が参加しています。「国債の買い取りは検討していない」述べていたトリシェECB総裁が前言を撤回しています。まだ大きく報道されていませんがGSとSECの手打ちが水面下で進んでいるようです。

基本的に政策当局が頑張っていれば、市場は鉾を収め従うのです。政策には勝てません。NY市場の混乱は「株価急落は大半が市場の取引機能の不具合が原因だったことが徐々に明らかになっている。市場効率化に一役買っていた面もある高速電子取引が、今回の急落を引き起こした可能性があるという。」と言う見解を、ウォール・ストリート・ジャーナルは伝えています。

今日は幾つかのヒントを書きました。自分で考える投資家に育って欲しいのです。そうすれば、かたる君が何年にも渡りホームページをやっていた価値が生まれます。自分なりの結論を出して、失敗しても良いから行動してください。やがて試行錯誤を繰り返し、賢い投資家が増えていきます。そろそろ献上する側から…逆転したいものです。

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2010年05月07日

5月07日

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いったい何が起こったのでしょう?
サッパリ分かりません。昔「混乱の最中では動くな!」と、嘗ての上司がアドバイスをしてくれたのを思い出します。62ドルのP&Gはなんと39.37ドルまで急落し引けに60ドル弱へ…戻ったようです。NY市場の一日の動きは下のグラフのようでした。

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朝、起きてびっくりしました。日経新聞を読んで、「少し下がったな…」程度の認識だったのですが、テレビをつけてみると…347ドルも下がっているじゃないですか。どうなったのかな? まぁ、しょうがない。…と思い「ゲゲゲの女房」を見て出社しました。何やら室内は異様な空気です。仲間が1000ドル安と言っています。えっ? 本当なのかな…。今日はこんな認識の一日の始まりです。

ゴールデンウィークの休み癖か…テレビを見なかったのでトホホ。
しょうがないので追証にならないように玉の整理です。昔は担保を入れて買っていたのですが、最近は切る様になりました。トホホ。折角、一時は9倍程度まで膨らんだのに…。これで半分だな。きっと…。今日は一日、伝票書きで…普段の5倍程度の注文です。珍しく買いの注文も多く8件ほど、お客様から注文を頂きました。兎に角、情報を集める時間がなくて…仕方ないから株価と睨めっこです。お客様からの問い合わせは「分かりませんね。まぁ、お金がたくさんあれば買いますが、買うお金が少なければ様子を見てから買えば良いでしょう。」そんなアドバイスしか出来ません。あらら…証券マン失格だね。

昨日までは短期の小幅調整のイメージだったのに…。だから買っていたのですね。これでシナリオを修正させられます。そりゃ当たり前です。このペースでお金が増えたら、お客さま全員が、あっという間に億万長者です。多少の損は仕方ないでしょう。そんな風に割り切って粛々と玉の整理を実行していました。

結局、『複数の市場観測者が、主要な機関投資家が誤って間違ったプログラムを実行した可能性があると聞いた、と言及した。このプログラムではあるトレーダーが誤って、シカゴ・マーカンタイル取引所(CME)で取引される株式指数に関連する先物取引で、1600万ドルではなく160億ドルの売り注文を出したもようだという。』との報道や、2兆円規模の日銀の緊急資金供給も…場がひけてから知った次第です。しかし本当かな? 誤発注説は日本の場合システム上できませんね。アメリカはありえるのかな? それにしてもコンピュータ社会はある意味で恐いですね。こんな時はのんびり見守るのが一番です。

今回と2006年と大きく違うことは、日銀の姿勢が正反対です。書くのが面倒なので、こちらのホームページをよく読むと良いですね。そうして日銀の此方も…。この二つの現実は非常に重要でしょう。

ギリシャ問題に絡んだ欧州の認識は、昨日と変わっていません。ただ隠れた何かが出てくる可能性は否定できません。誤発注説が正しいなら、普通は今晩のNYは大幅高になります。でも、どうかな? 可笑しいのです。4月の末から5月のNY市場の動きや…昨日の三菱UFJの、なかなか寄らない売り注文。たった1700万株でしたね。今日は1200万株。そうして野村證券は新安値などの動き。簡単に600円を割りました。本当は連休明けに金融株が一段高にならないかな?…と期待していました。だから当然、金融株も多少は持っていましたね。トホホ。また金融株はやられ。隠れた金融規制への恐怖が背景にありますね。でもマツダは意外に強いです。今日は利食いを無理やり強いられた一日でした。本当は利食いなどしたくなかったのです。しかし仕方がありませんね。

言葉は悪いけれど、コンチクショウ!
また空売りを試し損ないました。やはり4月の上旬が転機だったようですね。いつも…あとになって知る虚しさか…。まだまだカウンターの向こうは遠いかな?

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2010年05月06日

5月06日

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ギリシャ問題から波及するスペイン、ポルトガルの財政赤字問題が焦点になっているようですが米国も深刻です。足元の労働統計は回復し始めていますが25歳から54歳の働き盛りの成人男性の5人に1人は働いてないと言います。国債のデフォルト・リスクにさらされたギリシャはGDPに占める2010年の財政赤字は9.3%なのだそうです。更にギリシャの政府債残高が2011年にGDP比率で133.9%まで膨らむとの事です。
でも2010年の財政赤字はアイルランドの11.7%、スペインは9.8%、ポルトガルは8.5%と、ギリシャより高いところもあります。しかしスペインの債務残高は欧州の平均より20%ぐらい低く、GDP比率で55%程度なのだそうです。

いつもそうですね。
1997年7月のタイを中心に起こったアジア危機、最近では2008年の韓国の経済危機などが代表的な事例ですが大概は大丈夫ですね。既にギリシャ国債は20%程度の利回りだと聞きますが、ECBはジャンク債になっても担保として受け入れると表明しているとか…。何故、こんなに株式市場は騒ぐのでしょう? 僕にはサッパリ理解できません。しかし過去に、かたる君はサブプライム問題を見誤っています。サブプライム自体は終息に向っていましたが、第二幕のCDS問題が潜んでいましたね。だから、なんとも言えませんがユーロ危機は幻想と考えています。

むしろゴールドマン(GS)問題から発展している金融規制が恐いのです。先日、FRBは金融機関の貸し出し態度は変わっていないと述べていました。改善されていますがフレディマックは第一四半期に67億ドルの損失を計上し、更に、財務省から106億ドルの資本注入を求めています。更にAIGからアジア生命保険部門を買収するとしていた英プルーデンシャルは株主割当増資を延期するそうですね。ここでロシア危機に揺れたロング・ターム・キャピタル・マネジメント(LTCM)の経営破綻が連想されるのです。問題の根元は大きくありませんが、世界金融は繋がっており連鎖しますから、損失が拡大することがあります。だから早期に止めないと駄目なのですね。

ドイツが渋ったから、ギリシャ問題が大きくなりました。どうせ出すなら問題が起こった瞬間に直ぐに支援表明をして、一枚岩であるユーロの結束を見せ付ければよかったのですが…。鳩山首相の米軍基地問題と同じで…かき混ぜるから人間心理が揺れますね。でも心配ないと考えています。だって…実体経済は米国の自動車販売は前年比20%アップで、中国は40%アップですからね。裾野が広い自動車産業がこの調子です。米国の不動産だって打診買いの動きが、ずいぶんあるようです。

むしろオバマ大統領の中間選挙に絡む動きが注目されます。GSへのSECの追求は金融規制法案を通す為のダシだという説ですね。一番心配しているのは、金融規制の強化が世界経済の繁栄を妨げるものになるのでは…と言う点なのです。日本の事例を振り返れば分かります。清貧思想の広がりは経済活動の妨げになります。ここで思い出すのは鄧小平の南巡講和です。貧乏人は決して豊かになれません。やはり経済活動は頭の良い行動力のある人が先に豊かになって、そのおこぼれを貧乏人が享受するのが論理なのでしょう。「先に富めるものから豊かになれ」だから金融規制の強化は心配です。中国の銀行の資本増強も、その一環ですから。

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ここで米国市場のチャートをみると、まだ調整中なのでしょうが2月に大きな調整をしていますから、そう深くないでしょう。更に今日の市況を見て分かるように、あまり心配はないでしょう。事例が正しいかどうか分かりませんが、注目しているDeNAは好業績を受けて新高値ですね。何度か過去に初期波動が強い銘柄は、その後の相場が大きくなる一例として紹介していますね。このように物色意欲がある市場ですから深押しはないでしょう。くわえて好業績が期待される決算発表は、来週が本番です。明日の金曜日は246社、来週の月曜日から187社、224社、283社、397社、そうして金曜日が973社でピークアウトします。楽しみですね。

本日より、ビスタニュースの特別編をスタートさせます。アップは20時ごろの予定です。

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