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2010年08月31日
8/31
「能無し」と決め付ける市場は我儘ですね。
まぁ「失われた時代」の背景には、官僚システムの崩壊があるわけで…1985年のプラザ合意から転換した米国の対日政策が読めないと何も語る事ができません。結局、民主党に対する国民の期待は改革の実行だったのですが、官僚統制に負けて「失われた時代」政策に戻ったのが、普天間移転なのでしょう。製造業への派遣業の禁止は、円高だけでなく、まさにシステム不況です。日本人は新聞を読んでないし、テレビの画一的な情報しか共有していませんから、騙されますね。はやくマスメディアの改革に着手しないと大変だな。でも、ソフトバンクも、ライブドアも、楽天もみんな現体制に敗れました。
鳩山さんは5月の決着を目指しましたが、日米同盟そのものを見直す姿勢がありませんでしたね。結局、1500万円のお小遣いも、小沢氏の事務所資金問題も、彼らの手で公に明らかにされました。だって誰も分からない密室情報が、外に漏れるということは、国税などを含めた検察などの国家権力の情報を司る人達の意図的なリークなのでしょう。そのような目で、新聞やニュースに接して下さい。別の視点から捉えれば、より多くの情報が得られ自分の考えが洗練されます。
株も同じです。昨日はあの株高で下げていた「トヨタ」や「みずほ」は、今日は一番人気でした。力なく下げるトヨタは3248円の1株純資産を大きく割れています。第一四半期だけで1904億円も稼ぐ企業が純資産を割れるのです。一方、130円で公募増資したみずほも、この公募価格を割れました。政策が悪いといえば、それまでですが、日本を代表する企業の銘柄が、下落における一番人気の新安値更新とはいただけません。企業は儲かっているのだから、積極的に自社株買いをすべきでしょう。米国ではHP(ヒューレット・パッカード)は昨年80億ドルに設定した買戻し額を、100億ドルに拡大すると言います。
今の世界の注目企業は、ソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)などで公開されている情報を選別し、ユーザーの志向に合わせて提供するベンチャー企業、米アングストロをグーグルは買収しましたが、このようなSNSの会社ですね。米国のジンガゲームネットワークは日本国内のベンチャー企業を狙ってきていると言います。このジンガゲームは5億人の利用者を抱える世界最大のSNSサイトをフェーブック向けに提供し、農業経営ゲームを提供している会社です。この手の会社の世界評価は非常に高いのです。
怪盗ロワイヤルで高収益を計上した「DENA」のアイテムは30万もするものがあると言います。今日の日経産業新聞ではドコモと共同で始める新規事業「エブリスタ」の話が載っていました。日本の出版組合などは、知的財産保護を盾に排他的な行動をとり、時代に逆行していますが、何れアイパッドなどの勢いに押されることでしょう。今は官僚システムが法律を盾に規制強化で、既得権力者の利益を守っていますが、これは失われた時代政策です。インターネットの発達で、知らなかった真実が明らかになり、フェアなルールの中で公正な競争が進み、いずれ国民がそれぞれ考える行動を採るようになりますね。
僕もベンチャリの失敗で手痛い打撃を受けましたが、あの失敗は多くの教訓を与えてくれました。皆さんにはご迷惑をお掛けし申し訳ないと思うけれど、僕なりに誠実に対応してきたつもりです。右肩上がりのシステムが制度疲労を起こし、金融庁の検査体制などは時代に付いていません。結局、今の主導者は自分達の権力争いをしているだけのように映りますね。テレビのコメンテーターの質の悪さは否めません。
僕が入社した頃、誠備の加藤あきらと言う歩合セールスが、体制に挑戦しましたが敗れました。当たり前ですね。途中でルールを変えるのですから…。全ての誠備銘柄を信用取引の担保に取らないと決めて、彼を市場から追放しました。もし彼のような存在が、今の市場に存在すれば面白いですね。まぁ、三菱UFJを乗っ取るわけには行きませんが、双日のような自分勝手な企業の経営者は市場から消えるでしょう。フェアでないとなりません。官僚の人たちも真剣に国の将来を考えているのでしょうが…、既に与えられた時間は切れました。君たちに情報操作する資格はありませんね。日本をここまで疲弊させたのです。猛省すべきでしょう。
まぁ、偉そうに言っている僕も、証券界では詐欺と紙一重の行動がまかり通り、所詮はその仲間ですからね。恥ずかしいな。来月バーゼルで自己資本規制の話し合いが行われるようです。日本にとっては厳しい内容でしょう。みずほが公募価格を割り、三菱UFJが400円の大台を割れる訳ですね。6%台では話になりませんから…。日本は1行あれば良いよね。三井住友もみずほも国内行として頑張れば良いのに…。実力もないのに背伸びする必要があるのでしょうか?
まぁ、市場から失格の烙印を押された日銀総裁は、ここで意地を見せて、次の定例金融政策会議で追加の対策を取れば良いのです。簡単なことなのに…。そんなに失敗した時の責任が恐いのでしょうか? 欧米は流動性を高めているから、円高になるのでしょう。世界の基準はもっとお金をジャンジャン使っているのですね。わが国は世界第二位いや三位だから、それに相応しいお金を流さないと円高になるというのが、かたる君の考えです。実質為替レートなどの理屈も分かりますが、絵に描いた餅では食えません。僕の評価と同じように、お客様に儲けさせて初めて評価されます。日銀は日経平均株価や東証1部の単純平均株価が基準になるのでしょう。まもなく、あの金融危機の安値に並びます。
頑張れ!政府と日銀。
2010年08月30日
8/30
ついに日銀は臨時の金融政策会議を開催し、追加の金融緩和を決めました。日銀自らが認めているように、いくら緩和政策をとってもデフレギャップを埋めることはできません。今日は20兆円の新型オペに加え、更に10兆円を期間6ヶ月で資金供給をすると言います。ほぼ全部のアナリストが述べるコメントは「背中を押された形で実施し、予想通りの内容であまり効果がない」と言うコメントです。
米国株の影響と、日銀の金融緩和、更には政府の景気対策期待が、今日は日経平均株価を一時は289円高まで押し上げましたが、日銀の金融政策発表と共に、上げ幅が縮小し引けは158円高に縮めました。為替も債券相場も同じ展開です。株式の信用取引で連日の追証でも経験すれば、実体経済の悲哀を感じるのでしょうが、やはり雲の上の人かな? ポーズだけなら、誰でも役割を演じることはできるでしょう。市場経済とは…市場の反応が全てで、どの政策を実行したとか、しないとか…の行動は、結果で評価されます。つまり結果が出なければ「失格」と言うことです。
遼君だって負け続ければ、いつか人気は離散します。松井も松坂選手も最近は冴えませんね。しかしイチロウは人気を堅持しています。株と同じで低迷しっぱなしでは、いつか見放されます。政策も同じでしょう。自分だけが自慢する先端分野への融資など、中央銀行としてのパフォーマンスに過ぎません。ノルマも達成しない駄目セールスマンが言い訳をしているようなものでしょう。
でも日銀は過去に比べれば一所懸命にやっています。馬鹿にしてはいけません。日銀はデフレには無敵の武器を持っていますからね。しかし…何れ時間切れで、この事態回避に追い込まれる前に、是非、ソフトランディングの方向性に導いてもらいたいものです。でも僕は下げ続ける株を見て、このまま8500円を下回るという見方をしている人が居ましたが、一度は反発すると考えています。やはり、いつもの強気のかたる君です。
10月の信用期日到来を前に、下げが加速するという弱気な見方が大勢を占めています。ビスタの読者には、具体論で解説していますが、株価は不思議なもので整理は時間が決めますね。人間の心理は時間が解決します。失恋の痛みや嫌な失敗の過去は誰にでもあります。しかしその失敗などの心の痛みは、時間がやがて調和してくれます。
私が注目しているのは、まったく違う分野にあります。既に日銀や政府に期待感など抱いていません。失われた時代である20年の歳月が「見切り」と言う心を育ててくれました。むしろ民主党政権になり、昨年末に追い込まれた日立などに象徴されるように、転換を余儀なくされ、このように駄目な企業が、真に強い企業に変化しているように感じますね。(日立が成功するかどうかは別の話し)
日本電産はEmersonの所有するMotors & Controls事業を取得する事にしましたね。従業員が6000人、売上げが836百万ドルの会社です。今年1月にイタリアのSole Motorsを買収し、今度はこの円高を利用してモーター分野において地盤強化に動いています。円高…と嘆き騒がないで、このチャンスを利用している永守さんは、やはり一流の経営者なのでしょう。
今日の「円高 闘う企業」と言う読売新聞を読んで、ホンダに追随している企業が多くなってきたなぁ~と安心しています。でも日立はやはり出遅れ組みらしく、2009年度の東芝の57%に対し、現状は25%の海外部品調達比率で、これをそれぞれ12年度に東芝は70%、日立は50%に高めると言います。日銀総裁はきっと空洞化支援派閥なのでしょう。だいたい政府が製造業の派遣禁止を決めた、あの法案にグローバル感覚が欠如していますね。まぁ新日鐵の株式持合い復活も驚きました。あれは2006年の話です。あれほどの大企業の経営者が、あの程度の認識なのです。
昨年、日銀の臨時政策会議で、一度は外人投資家も政策転換を感じたのでしょう。しかし普天間問題のやりとりを見て債券が買われ始めます。この時期は3月でしたね。そうして4月に株価は下がり始めますね。結果論の解釈は、誰でも簡単に解説できますが、未来分析は難しいですね。要するにスピードの問題なのですね。何れ解決して正常化されますが時間の分析は難しい。中国がGDPで日本を抜いたように、時間の問題だけなのです。2番底は米国や欧州の落ち込み分を新興国は埋められないという見方ですが、欧米は馬鹿じゃありませんし、景気が大きく落ち込むかどうか…。
温家宝首相と岡田外務大臣、直島経済産業相が会談しましたが、中国のストは背景に低賃金の問題があると指摘し、日本側の主張と隔たりがあると報道されています。つまり中国人の購買力は上がり続けますね。新興国はインフレで、先進国はデフレなのです。その差は加速度的に均等されていきます。この時間の見極めが相場の流れを決めます。確かに日銀の金融政策や経済対策は大切ですよ。しかし、それ以上に全体の流れを感じて欲しいものです。
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8/27
米国では景気の二番底の話題が論争を呼んでいます。
先頃、発表された中古住宅販売件数や、本当は雇用統計数字が問題にされますが最近は失業手当の申請件数なども話題にされています。今晩はGDPの改定値が2.4%から1.4%と修正発表されると…、市場では話題になっていました。もっとも、そんな話題より、白川さんが向かわれたバーナンキ米FRB議長やトリシェ欧州中銀総裁が参加するカンザスシティ連銀主催のシンポジウムの方が、注目度は高かったかもしれませんね。
弱気発言は日経新聞を御覧頂くとして…
たとえばマリア・フィオリニ・ラミレス社長は、「米景気は二番底をつけるのだろうか。今のところ、答えは「ノー」である。筆者は今年の成長率は2%以下、今年第4四半期(10~12月期)の成長率は約2%とみている。この見通しは素晴らしいとまではいかないが楽観的と言えるだろう。だが、いずれかの四半期の成長率が非常にさえない数字になれば、通期の成長率がマイナスになる可能性は大いにある。そうなれば景気が二番底をつける懸念も高まるだろう。」と述べています。
更にエボリューション・セキュリティーズのイアン・ハーウッド氏は「二番底の懸念は無用であり、グローバル経済は驚くほど力強い回復基調を維持するだろう。こうした背景から世界の貿易は引き続き拡大し、最高記録を塗り替えると予想される。」と述べています。更に国際通貨基金(IMF)のリプスキー筆頭副専務理事は、「力強い企業利益と所得の緩やかな伸びにより米経済は二番底に陥る事態を回避する」との見通しを示したと伝わっています。
株価が上げるのは簡単なのですね。
デフレを克服すれば良いのです。要するに輪転機をフル活動させ、お金を市場にばら撒きます。日本では菅総理が円高経済対策を、今夕にも発表すると市場に伝わり、後場からショートカバーと思われる買いが入り、今日は久しぶりに株価が高くなっていました。
なんと、驚いた事に債券が急落していました。
先頃、0.9%を割れした長期国債のことが話題になりましたが、今日は、なんと1%に復帰しましたね。0.1%も1日で動くなんて信じられません。実は2003年の株価は、債券金利が底値を付け株価は金融株を中心に上がったことがあります。基本的に債券と株式は逆相関関係にあります。株が上がれば債券は下がります。逆に債券が買われるような時は、株式が売られるときですね。大きな流れは、債券相場の波動を見れば容易に判断が付きます。債券が少しぐらい動いても今日の銀行株は反応してないから転機ではないでしょうが、この動きは考慮に値します。
さて今日の市場は「りそな」ぐらいのものでしょうか?
1989年からのバブル崩壊の過程で起こった不良債権処理の為に、国から借金をしたのですね。驚くことは、まだ返済が済んでいないのです。21年です。失われた時代の象徴的な株でしょう。まぁ、他にも新生銀行など公的資金が返済されていない銀行があります。今、米国ではゾンビ企業と呼ばれ、政府の管理下に置かれたフレディマックやファニーメイなどの住宅貸付抵当公社の処理方法が再検討されていますね。
デフレをインフレ型社会に変えれば良いのですが…何故、これほどまでに日銀は拒むのか…やはり財政問題を考慮しているのでしょうか? 私が消費税の引き上げを容認し、国債発行を減らすべきだという考え方に変化したのは、財政赤字の返済の道筋が立てば、日銀はデフレ政策を転換すると言う読みも背景に存在します。つまり意図的に日銀はデフレ政策を堅持しているという疑いもあります。株屋は本当にいろんな事を考えますね。昨日かな?小沢一郎を応援すると述べましたが、株価が上がるなら誰でも良いのです。兎に角、異常な経済状態を正常化にして欲しい。実に簡単なことなのですが…何故、行動を起こさないのでしょう。不思議な国だなぁ~。
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8/26
相変わらず清貧思想を広める日経新聞。
一面にNY株価が2日続けて1万ドルを割った…と、人々の不安を煽る掲載を続けています。どうして日本の新聞はネガティブな話題ばかり採り上げるのでしょうか? 今度は○○の統計が…と、悪いほうばかり目を向けますね。しかし市場主義の米国は弱気市場でしょうが、株価が正当な動きをしています。とうとう終値で10万円を割った第一生命の幹事責任は問われないのでしょう? 競争入札と言いますが参考価格と言うのは、いい加減なものなのでしょう。
最近はTOBやMBOが多いですね。
例えば三洋電機です。多くの会社は「市場株価平均法、類似会社比較法、DCF法」と言う三つの方法から買い取り価格を算定します。しかし三洋電機のように市場価格とあまり違わない事例は珍しいですね。理由は、三洋電機は借金が多く財務内容が悪いですからね。加えて株式総数も潜在株式も加えると、発行済み株式総数が多くなるのでしょう。最近、株価が高いリストを見ると、みんなTOBやMBOの関連企業ですね。富士物流、JST(MBO)、フジスタッフH、オリエンタル酵母、NBCメッシュ、日清医療食品、都築電産など…
何故、日本は21年も時間をかけているのに、デフレの悪循環から脱出できず低迷を続けているのでしょう。理由の一つは、政治家らしい指導者が出てこないためです。今日は民主党の代表戦で、火中の人物の小沢一郎氏が立候補すると伝わっています。お客さまの多くは、彼が嫌いだと言います。何故か?といえば、普天間の米軍移転に絡み、私的な蓄財を図ってお金に汚いというイメージなのだそうです。一例に掲げられた辺野古の土地ですが…調べてみると、小沢氏は平成17年11月に沖縄の辺野古の原野の土地を5200平方メートル買ったと言います。この現象を捉え、権力を利用して私腹を増やしていると言いますが、購入は平成17年ですしリスクもありますね。株を買うより遥かにリスクは高いでしょうね。
多くの人は嫌いますが、私は、もっとも今の政治家の中で政治家らしい人だと応援しています。例えば、彼はマニフェストを守ろうとしています。政治家が国民に公約して国民が選挙で信認を与えたのです。その前提がマニフェストですから、これを守るのが当然でしょう。その後の批判が多いと言って、簡単に方向転換すべきではないでしょう。コロコロ心境が変わる官僚ロボットの菅総理より、余程、筋が通っていると思います。しかしあれは土曜日かな…?株式教室に書いたように、米国は親中派の小沢氏を嫌うのでしょう。プラザ合意以降、奈落の底へかけ落ちている日本には、残された時間がありません。既に秒読み段階でしょう。今の円高が円安への布石、国債の0.9%を割れる異常金利もインフレ経済への布石に思えますね。恐い話ですよ。円安、物価高のインフレは…。自給率の低い日本では食べ物がなくなります。
平時なら官僚タイプの八方美人タイプで世の中は乗り切れますが、21年もかかっても構造改革が出来ない日本人には、強い指導力が必要ですね。菅さんでは、頼りないな。(あまり良く知りませんが…。)ここは米国にも対等にものが言えるような政治家が必要でしょう。中国はたくさんの問題を抱えていますが、豊富な購買力があります。最近は物価が上がって…庶民の悲鳴が聞こえるようです。公式には7月のCPIは3.3%ですが、ブルームバーグでは衣類や靴は50%も昨年より値上がりしていると報道しています。食料品も1年で20%以上も値上がりしていると言いますね。その中国は毎月1千万台近い台数の携帯電話が売れているのですね。年間では1億台を越えますね。すごく大きな市場です。米国の景気減速懸念より、中国の物価とか、携帯登録の台数とか、此方の方が気になるかな?
米国経済は二番底を回避し横這いのようなイメージでしょう。先進国の落ち込みを埋めるのは新興国の需要です。この需要を支えるのがBRICsの購買力ですが、1万ドル以上所得人口は増え続けています。中国系のネットは面白いですね。アメリカの「日本潰し」から得られる教訓と言うレポートを発表しています。
『アメリカは敵対心を剥き出しにし、あの手この手で相手を潰しにかかる。経済面で日本を征服するために、20年もの歳月をかけた。最初は、日本の金融市場を開放させ、それにより円高が進行した。続いて、説得、交渉、脅迫といろいろな手段で日本が自分たちの金融市場の体系を変えざるを得なくなるまで追い詰めた。こうして、日本は無理やり規制がゆるいアメリカの金融体系の中に組み込まれてしまい、最終的にはバブル経済の破綻を招くこととなった。
更に、アメリカの手としてアメと鞭を使い分け、手段を選ばないということがあげられる。「経済戦争」に勝つためにアメリカは貿易規制など様々な手で日本を威圧した。市場の開放、金融体制の改革を迫り従わないときには政治面でもプレッシャーを与えた。更には、他国とも手を組み、睨みを利かせていたのだ。アメリカの意思は断固としたもので、その手段はすさまじい。自国を脅かす可能性があれば、どんなものでも見逃さない。これはアメリカの戦闘本能そのものである。
オバマ大統領が今年の初めに行った、一般教書演説の中で強調していたのが「我々アメリカは決して世界第2位にはならない。」ということだった。アメリカは中国との関係において断じて世界第1位の座を譲らないことこそ、自国にとってもっとも得になることだと考えている。アメリカが覇権を他国と分かち合うことはあり得ない。今年の第2四半期の日本側の統計によると、中国のGDPは日本を抜き世界第2位になった。中国の躍進を目の当たりにしたアメリカが戦略プランを立てるとき、20~30年前のソ連や日本の姿が脳裏に浮かぶことだろう。』
このように報じています。巧みな日本人操作はメディアの報道を見ればわかります。日本株式市場はいつの間にか65%程度も外人投資家の売買になっていますね。日本の市場なのに機関投資家は、株を売りいつか紙屑の国債を買わされるメディア操作が行われています。さてその中国は、今後5年かけて1兆元の水力発電投資を実行するとか…関連銘柄は栗田工業などが上げられますね。10年かけて26兆円の環境・省力化の中国博奇(チャイナボーチ)、5年で13兆円の栗田工業か…。日本は地理的に諸外国より圧倒的に有利なのです。新興国の躍進は日本の躍進。新興国の発展は日本の発展。日本は競争に破れ、自信を失っていますが、日本人は素晴らしく優秀な民族です。自信を持ちましょう。
2010年08月25日
8/25
白川さんが米国へ出張する前に、政策発動を狙ったリーク記事が、先日の産経新聞に続き、今日は御丁寧にも、日経新聞の一面とNHKで報道されていましたが、市場からも、世論からも、催促されても日銀は実質為替レートを盾に動きませんでした。まぁWSJは米国の新聞だから「円高は悪いことばかりでない」と日銀の姿勢を弁護していますが、トヨタ自動車の株価を見れば分かるように、製造業の雄と称えられた会社の凋落振りが窺えます。
何度かIRNETでも、トヨタの苦境ぶりを伝えています。
米国のリコールで叩かれたのは普天間問題の布石と言われましたが、メディアの保護が逆風に変わったトヨタは、販売奨励金を積み上げても他社より実績が悪くなっています。米国だけなら分かりますが、残念ながら中国でも値下げしても売れない車になっているようですね。でもインドネシアでは強いですけれど…。トヨタの株価をみれば分かりますが、政治家さんの認識が、現実を理解していないことが分かります。
日本の政策はグッドウィルを倒産に追い込みました。
考えて下さい。グッドウィルの商売は行き過ぎがあったかもしれませんが、あの状態が日本の現実なのでしょう。介護で働く現場は悲惨で、利益を上げる為には安全、安心のユトリを省かないと、対応できないのでしょう。驚いたのは介護だけでなく、製造業への派遣禁止ですね。たまらない輸出企業は円高の援護もあり国内工場を統廃合して、海外へ新設します。第二の空洞化が、ますます日本を苦しめています。
やはり行き着く処まで、落ちるのかな?
菅総理では、この有事を乗り切れるように思いません。残念ながら政治家の指導力が欠けて見えます。主義主張をコロコロと変えるようでは、人は付いてきませんね。八方美人には有事の政策は出来ないでしょう。僕の思い違いなら良いのですが…。
さて米国では中古住宅販売が大きく落ち込んだと言います。確かに400万戸割れは見たことがありません。ただ在庫が大きく増えているわけではありませんし、価格も下落しているわけではありませんから、大げさに騒ぐほどの事でもないというのが私の見方です。悪いのですよ。悪いけれど、そんなにあわてる事もないと思います。むしろ気になったのは日経のベアー総裁の発言で「証券・保険に資本増強要求」と言う内容の記事の方です。でも彼女も清貧思想論者なのでしょうが…、どの程度の権力があるか不明です。まるで決まったように報道する記事は、多くの人に誤解を与えますね。「臨時日銀政策会議の記事」と同レベルの話なのでしょう。
中国の胡錦濤主席は南アフリカへ飛び、確実に実績を積み上げているのに、日本は何をやっているのか…。みんな他の国に負けていますね。韓国は利上げをするそうですね。サムソンの社長は、10―12月期は堅調だという認識を示していましたね。増え続ける信用買い残を抱えるDRAMのエルピーダは、新安値を更新していました。まぁ競争に敗れた企業と世界のサムソンでは比較になりませんが…。
市場で値上がりしている銘柄の話題は乏しく…中国26兆円投資の省エネ・環境関連のチャイナボーチ(1412)は、西部鉱業股份有限公司との間で、同社の子会社である唐湖電力分公司の2基の135MWユニット向けに湿式排煙脱硫エンジニアリングを提供する契約を締結したそうです。何故、この銘柄がこの価格なのか? 理解に苦しみますが怪しい部分の影も窺え、マイナーなイメージですね。しかし東証が認可した会社なのだから…大丈夫だと思っています。基本的に株屋は会社側が発表した資料を信じるしかありません。
ただソニーの株価も怪しくなってきました。何らかのアクションがないと済崩し的に事態が悪化します。残念ながら第一生命は10万円を割りました。上場当初、何故、この株価が妥当なのか理解に苦しみました。みずほの方がずっと割安だったからです。決算書を見れば分かりますが…一部の権力者の為に市場が歪んでいるとしか言いようがありません。注意深くじっと見守り、早21年です。まだ見守る時間が必要なのでしょうか?いつ行動を起こすのでしょうね。きっと僕と同じように夢の中で空想を描いているのでしょう。
2010年08月24日
8/24
「凋落する日本」と「昇り竜の中国」は、デフレとインフレの違いですね。中国人は世界中で投資するのに日本人は巣篭もりをする。やはり21年の歳月は、人間の考え方も変えるものですね。先日は興銀の中山素平さんの話題を採り上げましたが、僕が東京に上京する頃は、興和不動産と言う興銀系列の不動産会社は破竹の勢いでした。株式投資でもワンロットが100万株単位です。六本木にあった会社に、受け渡しで同行したことを覚えています。興銀には二通りの人間がいました。一つは官僚タイプの慎重派。もう一つは昼飯を食いながらビールを注文する商社マンタイプの体育会系と言うイメージでしょう。
だいたい交互に頭取になっていたのですが、いつしか馬鹿をやるタイプは、興銀を出され子会社の社長に追いやられました。僕と親交があったのは、亡くなった杉下さんです。彼はどちらかと言えば、次期頭取候補に噂された時期もあったようですが、バンカラなタイプの為に和光証券に出されました。日銀総裁は長らく、日銀のプロパーと大蔵省からの交替により総裁が決められていました。日銀出身は日銀券を大切にするデフレ派で、大蔵省出身はインフレ派の積極的な政策派のイメージです。当初、自民党は武藤さんを日銀総裁に推したのですが、民主党の反対で白川さんが就任されました。その理由は、大蔵事務次官の天下りだったためですが、郵政社長の斉藤次郎さんも元大蔵事務次官ですね。ここで述べたいことは非常時は常識を破った行動が必要なのですが、官僚タイプでは実行できずにやはりバンカラでないと駄目だと思うのです。
まぁ世の中、筋が通らないことばかりです。自分がやる分は良いが他人は認められない。株を買っても良いが、サイレント・マジョリティーでいろ!経営には口出しするな!と言いますね。正直に言えば、ブルドック問題を批判した時にこれは大変だな。…と考えたのですが、ここまで市場が落ち込むとは考えませんでした。ライブドアはアウトで、石川島(IHI)はOKと、会社によっても対応が違う東証は、上場を認めたのに1年も経たないのに倒産したエフオーアイは2009年の11月に上場を認めたのです。しかし翌年、つまり今年の5月に粉飾決算で倒産です。いくらマザーズでも、これでは東証はイカサマ師と呼ばれても仕方ありません。誰かこの責任を取ったのかな?
今日は日本板ガラスが、赤字補填の為に増資発表です。会社は赤字補填なんて言わないか…。こんな詐欺のような資金集めが公然と行われていますね。大和キャピタルです。呆れるばかり…。なんだか証券マンとして恥ずかしいのです。一方、黒字で配当をしている会社でPBR1倍以下の会社は、東証一部上場で40%もあります。信じられませんね。今年1月の初めは31%程度だったのです。1倍を割れている比率は、なんと70%ですからね。資金が株に回りません。株を売り債券を買う機関投資家が多く、需給バランスが崩れているのでしょう。TOBの心配がブルドックでなくなりましたからね。最高裁の今井判事は、今の市場は自分の責任だと考えていないでしょうね。
本来は常識のあるべき人が必要なポストにつくのですが、東証も含め、日銀総裁も、日本国総理も…どうなっているのかな? 不思議な国ですね。まぁ結局は教育体制に問題が行き着き大学なんかも…。ハーバードのサンデル教授の授業はすごいですね。あれに比べると日本の大学は価値がないな。口を開けば愚痴ばかり…トホホ。
今日は珍しく日経新聞に前向きな記事が掲載されていましたね。
「機械、中国で部品不足」と言う記事です。東芝機械やコベルコ建機は機会損失を被るぐらい部品の調達が困難だと言います。NC装置のことが載っていましたがファナックの株価は安かったですね。
日経産業新聞3面には、英ARM社のチューダー。ブラウン社長の談話が載っています。来日されているのでしょうか? 株屋は色んな想像をする訳です。何故、株価が動き来日したのか?とか…。ハハハ考えすぎか…。
この記事のなかで認識を新たにさせられたのが、ほぼ100%、携帯電話ではARM社の技術を使用していると言います。更に驚いてはいけませんが、携帯端末の年間市場はパソコンが2億台に対し40億台もあると言います。本当かな? 先日、僕は携帯電話の出荷を年間14億台とか書いています。確かに最近は他にも色々出ていますが…。最後に重要な発言をしており、携帯端末で大切なことは消費電力を上げないことと述べており、我々の技術はインテルのものより、ずっと優れていると述べていました。先日、紹介した「リナロ」と言うリナックスの標準化の話しが出ていました。見出しは「半導体、省電力化が勝負」になっていましたね。007の将来性を示すインタビューなのです。
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2010年08月23日
8/23
最近の私が感じる弱気な材料といえば、経済指標や為替ではなく「大手米銀4行が、政府管理下で経営再建中の住宅金融公社2社から買い戻しを余儀なくされる住宅ローン債権の処理費用は最大420億ドルに上る。」と言う格付け会社フィッチ・レーティングズが発表した報道です。ゴールドマンサックスとSECが和解し制裁金を支払えば解決と思っていましたが、今度は訴訟の問題が起こっていると言います。米国の地銀は貸し出しリスクをおそれ厳格な査定をしており融資残が伸びないという貸し渋りの話題があります。この背景は金融機関を虐める動きが背景にあります。日本のサラ金業界と同じような環境が世界中の金融界で起こっています。簡単な話し、銀行を虐めると利益が減りますから、リスクが採れずに貸し渋りになります。この心理的な影響が信用乗数で広がるのですね。
オバマ大統領の主張は正しいけれど、本当に国民生活を考えるなら、悔しいけれど目をつむるべきでしょう。むしろ金融規制は追い風の時に実施すべきで向かい風の時にやってはならない政策です。丁度、株を安値で投げるような政策です。今の日本株は、何故、ここまで売られるのでしょう。明らかに異常な株価ですが誰もが認識しているのに、株が下がるから買わないのです。普通、同じ製品なら安い価格が売れるはずなのに…株だけは不思議ですね。先週末現在東証一部市場でPBR1倍以下の銘柄数は1160となっており上場社数は1670ですから割合は69.5%あります。日曜日に掲げたPBR1倍割れの比率は株式の体温計とも言えますね。
危機的な状況なのに…総理と日銀総裁の会談は電話に変更され、僅か15分間の電話だったそうです。何のために会談したのでしょう。わざわざ発表して意図があったのでしょうか? 既に市場は期待感とか…そんな生ぬるい手段ではかえって逆効果にしかならないでしょう。市場と言うものは必要な対策が出るまで求め続ける悪餓鬼ですね。良く子供が大きな声でワイワイ泣いてお母さんから「あれを買ってよ」とわめいている光景を見ますが、あんなイメージです。買ってくれるまで泣き続けるものです。
市場経済では…自己満足では駄目なのです。これだけの金融緩和をやったら市場は反応する筈だ…と言う独りよがりの政策では意味がありません。政策とは市場が予想通り反応してこそ政策効果が発揮できたのです。常に市場と政策の綱引きなのですね。市場が暴走したら、引っ張り返さないとなりません。そのタイミングを逸したのがリーマンなどの金融危機です。適切な時に思い切った行動に出ないと綱引きに負けてしまいます。一度、負けたらズルズル引っ張られますね。踏ん張る時はふんばらないと…なりません。
株価もそうですね。株価波動が方向転換する時は、出来高面が膨らみ変化が現れます。株価なんかどうでも良いのです。株価が上がらなくても出来高が増えれば誰かが買っているのですね。問題は上がっている時は出来高が膨らみますが、休んでいる時にも出来高が落ちなければ、また上がり始めます。その繰り返しがだんだん輪となって広がり大きくなっていくのです。最初は僅かな参加者ですが、徐々にその会社の魅力が明らかになるにつれ参会者が増えます。要するに人々を魅了する魅力があるかどうか…。例えば子会社ではどんなに好業績でも株価は大きく育ちません。だから子会社など投資の対象になりません。日立化成、日立金属が良いと言いますが、所詮、日立の子会社です。
人々を魅了する魅惑とは…何か?
ワクワクする心ですね。この材料が本物なら、この製品が売れ始めたら…この技術が製品になったら…。そのような革新的な技術が誕生する時、社会に貢献しないとなりません。例えば省エネです。その会社も儲かるかもしれないが、人類の生活が豊かになる。そんな大きな夢がないとなりませんね。それも無限に広がる夢です。この夢が実際に利益となって業績に現れる時に株価は大きく上がります。1兆円の売上げを誇る会社が画期的な技術を開発しても株価面において面白くありません。何故なら、その技術が広まっても株価は大きな変化をしないからです。ところが売上げが10億円の会社なら、100億円、1000億円、1兆円と夢が膨らむから投資家はワクワク観が沸き立ち株価も人気になります。
かたる君は、だから新興株が大好きです。逆に大企業が増資をするような行為は市場に対する背任行為ですね。大企業は市場に育ててもらったのです。大企業が融資を求めれば銀行はいくらでも貸してくれます。あるいは社債を発行することも出来ます。しかし新興企業は銀行もお金を貸してくれませんね。だから直接金融の株式市場で増資を実施して、その資金を使って更に業績を伸ばせば良いのです。大企業は自社株買いをすべきですよ。任天堂などは株価も下がり、しかもキャッシュで7478億円もありますね。時価総額が3兆3405億円だから5%程度1500億円程度は、自社株買いを実施しても良いですね。
日本でもM&Aをする時に自社株を使った株式交換が出来るようになります。今は景気の動向が不透明だから設備投資は難しい。よってキャッシュを株主に還元すべきでしょう。株価が安いし買い手が乏しい市場なので、自社株買いはもっとも良い手段でしょう。米国でもアップルやグーグルは豊富なキャッシュの使い道を問われていますね。最近、ようやくM&Aが復活しそうですが、時間を買うにはM&Aが一番効果的です。
今日の新聞からは井関農機の話題です。僕は知らなかったけれど、7月20日のニュースリリースで中国の東風汽車と農機の合併会社を作りましたね。50%の折半会社だそうですが…。普通なら市場の話題になる材料でしょう。こんな市場環境だからワクワク感が大きな夢のある銘柄に取組んで行きたいと思っています。大きな夢に向って株式の買い増しだけを念頭に頑張ろうね。
2010年08月20日
8/20
最近は銀行の自己資本問題だけでなく、グローバル化にともない会計基準を世界統一される方向性にあります。日本は株式持合いなど…海外にない仕組みを取り入れたために、これが今は株価の下落要因の一つとなり苦労しているわけです。「村」社会の形態から「会社」社会の仕組みで発達した為に、個人を犠牲にして「会社の為に…」と言う帰属意識が日本人は強いのですね。
今でも「○○です。」と応えると…よく「どちらにお勤めですか?」と聞かれることが多いですね。犯罪になるとマスコミも「元○○の社員」と社名を公表します。この会計基準の話ですがリース会計(オペレーティング取り引き)が新会計基準と変わると8月19日の新聞で掲載されていました。前から言われていた話ですが…。何故、採り上げたかといえば、今日はレオパレス21(8848)が賑わっていたからです。株主だったフィデリティーが売り切ったとか…市場で話題になっていたようです。
このオペレーティング取引は船や航空機などを契約してリース会社が買って、金利などを上乗せし、勿論、手数料も加味して会社に貸し賃を取っていたのですが、今度はこの契約取引は借りていた会社に資産と負債の両方を計上するのだそうです。仮にこの資産が劣化したら公認会計士は減損会計を迫るのでしょうか?先日、倒産したJALなどは厳格に資産査定をして来なかったと言います。インフレ経済なら問題はないでしょうが、デフレ経済下で基準の見直しは株価に響くと考えるのが普通でしょう。株価だけをみれば面白そうに見えますが会計基準の変更は恐いですね。それにしてもすごい金額です。この手のビジネスモデルは成立するのでしょうか?
さて分からないことを考えても仕方ありません。
昨晩のNY市場は毎週発表される失業申請件数を気にしていました。更に8月のフィラデルフィア連銀地区製造業景況指数はマイナス7.7と、前月の5.1から大きく低下し、2009年7月以来の低水準。ブルームバーグがまとめた予想中央値は7への上昇だったそうです。その様子をグラフに影の薄いほうが問題の数字の変化で濃いほうは6ヶ後の予測推移です。久しぶりに出てきました。フィリー指数が話題になるのは昨年の9月以来ですね。普段はこの二つの指標はそれほど重要視されないのに…何故、話題にされたのでしょう。
言われているように、明らかに先進国は補助金政策が解除され減速傾向を強めています。だから二番底懸念が生まれるのですが…。HSBCグローバル・アセットのマクロ・投資戦略グローバル責任者フィリップ・プール氏によると、経済成長は「従来のペースを下回る」可能性があるものの、同社は二番底を見込んでいない。夏場終了後の株式売買高の持ち直しや、主要各国中銀が利上げを手控える中で流動性が高いことも株価上昇に寄与するという。「市場は否定的になり過ぎている。この状態はある時点で転換する」と指摘。「10-12月期に上昇する可能性は十分にある。9月に入ると投資家の目が年末に向き、リスク志向が強まるかもしれない」との見通しを示したそうです。僕と同じ見方です。
下の幾つかのチャートを見てください。
オリンパスに好業績の住商、僕ならレオパレス21より復配予想の日本カーバイトを手掛けますね。最近、思うのです。やはり株価は業績をベースに考えるべきだと…。
2010年08月19日
8/19
今日は産経新聞の勇み足が?市場の話題だったようです。
なんでも産経新聞には臨時の日銀政策会議が開催されて緊急金融緩和政策が発表されるとの内容だったようです。しかし開かれたのかな? たぶん開かれていないと思います。市場経済は面白く、この期待に政策当局は応えないと駄目ですね。市場に要望があると言う事でしょう。一方、米国は日本型の金融緩和は採らないと言われています。世界の各国では日本の失敗が貴重な教訓になっているようです。金融商品取引法、個人情報保護法案、建築基準改正法など…兎に角、悪いことをする奴らの為に過度の規制が生まれました。振り込み詐欺など…悪いのですが、自立した生活を送る人間なら普通は騙されません。日本人の他人任せな性格によるものでしょう。善意を信じそれを前提として行動しますからね。嫌な世の中になってきましたね。他人を疑うなんて…。
長い間、ネットを続けると迷惑メールが山のように毎日届きます。100通を越えているでしょう。本当に…他人を騙す為にこんな事をやる連中がたくさん居ますね。どれがまともなのか…判断が難しいものもかなりあります。と言うわけでメールの返事は書いていません。昔は必ず返信メールをしていましたが…と言ってもはずれ続けるかたる君の相場観に呆れて、最近は応援メールもなくなりましたね。株が底入れする時と同じだと良いのですが…。人間と言うのは不思議なもので…心の感情と言うのは時間には勝てないものです。時間的な整理が続くと全てのメディアが弱気な発言ですからね。日経新聞などひどいものです。着想が弱気ばかり注目していますね。だから米国債を買ったりしているのでしょう。
日本人ぐらいのものでしょう。米国民は自立しています。中国は旺盛な野心を持っています。…にも拘らず、日本のメディアは米国の二番底が決定したように報道し、中国も不動産バブルの文字が躍ります。しかし…現実は違うんじゃないかな? 確かに先進国だけをウォッチしていると弱気な見方が主流になります。今回もアナリストの予想より遥かに現実の企業収益は上がっていますが、利益水準より売上高を注目しているから株価が歴史的な安さに位置しているとフィナンシャル・タイムズ紙は報じていました。
かたる君は前にアジアの人口とGDPの推移を考えたことがあります。結果、微妙だけれど…先進国の落ち込みをアジア圏の躍進が埋め二番底は訪れないという見方をしています。ドイツの経済が強いのは中国への車依存の為ですね。ここに来てインドネシアも絶好調でダイハツは儲かりすぎてインドネシア当局と税制面で揉めています。今日はインドのタタ・モーターズは増資をするそうですね。忙しいのでしょう。通常は国際石油帝石のように必要もない資金を調達しませんね。それも3年も先の資金ですよ。この感覚は呆れてものが言えません。こんな企業は市場から抹殺すべきでしょう。TOBされれば良いのです。株主を馬鹿にしていますね。
まぁ、そんなことより今日の市場は、日銀への期待感が背景にありおそらく株が上がったと解説されているでしょうが、違う感じがします。明らかに実弾買いが入っていますね。上海総合株価指数は2700ポイント台に、一時、乗りましたね。日経新聞の不動産バブル?の記事が正しいなら、株価が戻り高値を更新しませんね。ね、日経さん。北京で18日に開催された「中国の輸入奨励政策解読シンポジウム」で、商務部は輸入奨励政策の策定を急いでおり、関連政策が近く発表されることが明らかになったそうですね。この意味は実に大きいですね。日本株が爆発的に上昇する切っ掛けになるかも…。
なんて…株屋はいつも先高感を描いてセールスをしています。久しぶりに買った株が翌日にストップ高しました。通常なら売る場面ですが、かたる君は追撃買いを実行しています。ただしまだ確信はないから、当然、僅かな株数の現物買いだけですが…。でも昨日の三菱UFJの買い気配と今日の個別株のストップ高は…何やら昨日の予想が実現するのかもしれません。日本半導体製造装置協会発表のBBレシオも1.53と僅かですが0.13増加しました。昨日の米アイサプライ社のレポートを裏付ける発表数字ですね。そろそろ二番底なんて…嘘の記事を書かないほうが良いんじゃないのかな?自動車部品株に大相場の芽を感じてきました。過去最高利益を更新し、過去最高値を更新する芽が出てきたのです。
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2010年08月18日
8/18
今日は良く分からないけれど、何故か実弾買いが市場に入っている印象でした。朝方、久しぶりに三菱UFJが買い気配スタートでした。5月の連休明けのなかなか寄らない三菱UFJの売り気配から3ヶ月と2週間が経過しました。実際に天井を付けた日経平均株価は4月5日の11408円から4ヶ月と2週間です。まぁ、二番底懸念ではなく株価は完全に二番底を織り込んで動いています。これは日本だけの動きなのです。他の市場は二番底懸念で動いていますが、弱い筈の欧州は高値圏なのですね。アジアの成長を享受出来るはずの日本は何故、株が安いのでしょう。
業績は好調で自動車や電子部品などはフル操業を続けており、それでも足りずにアジア圏で新工場建設に動いているのですね。実に不思議な市場です。PBRやPERと言う指標において、歴史的な安値で放置される株式と、限りなくゼロに近い国債金利は異常な光景に映ります。本日の日経によればデフレ慣れした邦銀は米国債を買い続けていると言いますね。国債は10%程度の値下がりリスクを孕んでいるのでしょう。100兆円なら10兆円ですね。サラリーマン化した運用担当者の能力のなさが分かります。
株式教室でショックを受けたかたる君を書きましたが、明らかに異常な動きです。このような動きは必ず修正されます。一旦修正されるかなり長期間の修正波動が始まると考えています。今回は地方銀行がパンクするくらい大きな損失になるでしょうね。預貸率が歴史的な低さで余資を全て国債に転換しているわけで大きな問題が起こるのでしょう。しかし現在の現実は…債券投資家にとって薔薇色の楽園相場です。膨大もない含み利益です。冒頭の銀行株の買いはそんなことが影響しているのかもしれません。
しかしバーゼルの新銀行規制問題で、自己資本比率が4%台になるとの見方が左右しているのかもしれません。でも国際基準は、おそらく6%-8%になるでしょうね。日本だけなのです。こんなに低い総資産経営をしている国は…。いずれにしても、HSBCもバークレイズも10%台もあり、スタンダード・チャタードさえも9%もあります。一方、三菱UFJは6%台でしょう。よって配当期待で買われるでしょうが銀行株の上値を追うことはできないでしょう。国内行の住友信託などは別格でしょうが…。
兎に角、今日の動きは久しぶり躍動感のある反発です。本日の日経新聞の24面は面白いですね。「DRAM2%下落」と「パソコン販売に不透明感」となっています。エイサーの7月の売上げが4割減になりDRAMなどの半導体が余り、軟調な市況になるという二番底を裏付ける現象のように日経は報じていますが、最後に小さく調査会社の米アイサプライは供給不足に陥る可能性があるとも報じています。相反する記事の扱いが、二番底が大きく、二番底懸念はない見方は小さく、清貧思想を反映した報道です。景気は人間の感情が決めるのです。だからマスコミが挙って景気は悪くなるデフレがひどいと報道すれば、人間は警戒感から消費を手控え本当にデフレ現象になります。
現状はこのように作られたデフレ現象が蔓延しているのが日本の実情でしょう。本日の日経産業新聞には台湾からのレポートが載っています。今度は「半導体受託、中台勢が気炎」となっており半導体各社は設備投資枠を増やすと述べています。このレポートは8月4日の決算説明会のものだそうです。一体、どちらが正しいのでしょう。現状は夏休みを返上してフル操業の半導体業界。本当に年末から来年にかけて沈むのでしょうか? 残念ながら、日本の半導体や製造会社は既にトップグループを脱落しました。だから、あまり株価は上がらないでしょう。でも明らかに行き過ぎた二番底相場は修正されるのでしょう。
車の部品会社の話ですが…。此方も非常な好業績で増額修正最中なのに株価はPER10倍以下がゾロゾロしています。おかしいですね。アジアの成長は人口が非常に多いのです。その国々はこれからモーター・ゼネレーションに突入します。中国やインドだけでなくインドネシアなども人口は2億人以上も居ますね。だから日経などのマスコミが煽っている二番底が嘘となったら株価は急騰しても不思議ではありません。完成車メーカーは韓国などがかなり強くなっています。でも日本の部品は韓国でも食い込んでいます。完成メーカーより部品なのでしょう。日本電産が米国でモーター部門を円高を生かし買収します。BHPがカナダの肥料会社ポタシュを385億6千万ドルで買収すると言います。お金が動き始めています。
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2010年08月17日
8/17
義理と人情の義侠心は、相場の世界では邪魔かもしれませんね。お客さまの為に…と思っていることが逆のケースになることが良くあります。僕は昔ベンチャーリンクと言う会社に惚れて随分買いました。良いと思うから、お客様全員にお薦めしました。でも結果は失敗しました。信用で買ったものは全部現引きしましたね。右肩上がりの世界ではお金が回っているから助ける人がたくさん居ます。でも今は…一度、躓くと皆で叩く世界に変わっていますね。会計法の仕組みがそうですね。そうして金融庁の方針が融資に対し厳格化しています。昨年100億円で買った赤字会社が今年の査定は10億円と…平気で会計士は減損査定をします。大企業には甘いのに新興企業には非常に厳しいですね。赤字になれば金融庁の指導で、銀行は融資を引き上げます。担保の資産を投売りさせますね。これが悪循環が生まれる今の実体でしょう。
昔、興銀に中山素平と言う有名な頭取が居られました。僕が上京した当時…、今から20年ぐらい前の話ですが、「アスキー」と言う会社を僕は買っていました。その当時、アスキーの西さんも、ビルゲイツもペイペイです。あの時に僕はアスキーではなく、米国のマイクロソフトを買っておれば、今頃、僕は別世界に住んでいますね。MSは世界で一番成長した会社でしょう。中山さんは当時、インタビューに応えていました。アスキーのような会社を育てないで、日本の未来があるのか? 銀行家として、日本に必要な会社には必要な資金を援助する。…と述べて、一度は手を差し伸べました。でも西さんは失敗しましたね。ビルゲイツは成功し西さんは失敗。その当時、ソフトバンクも誕生します。きっと孫さんは、西さんとも面識があるでしょう。経営者の力量は何処で、どうなるのか? 非常に難しい判断ですね。
南場さんは、今はどうかな?
今期のDENAは結構多くの広告宣伝費を計上していますね。テレビのCMは簡単に10億円単位のお金が消えて行きます。でも彼女は堅実だったのです。3年ほど前、モバゲーで大儲けした時にフィルタリング規制で叩かれますが、当時、米国と中国に足がかりをつける為にDENAは社員を派遣しました。確か、何れも2~3人程度でしたね。一方、当時のINDEXは中国の会社をまるごと買っていました。彼女の堅実さが、今のDENAに繋がっているのでしょう。新興株の是非は、やはり経営者の実力により決まるのでしょう。
買っても、買っても下がり続ける株を見て感じることは、今の市場はみんな目先資金ばかりですね。ジェイコム男こと、小手川君が有名になり彼の手法を真似しているようです。マイクロソフトのような成長企業が日本でなかなか育たないから、長期投資のロマンが消えたのでしょか? 仲間の外務員のお客様は、株で数十億円儲けました。このお客さまの手法は同じ銘柄をずっと買い続けるものです。いつの間に大株主になるほど買っています。そうして上がるまで、じっと我慢するのですね。
またあるお客様は、優良株ばかりを狙います。ソニーやトヨタなどの代表銘柄しか買いません。それも100株単位で、何度も買い下がります。そうして上がると下値で買った株を僅かな値幅で利食いします。総平均では負けていても、下値で買った株価を上回り儲かれば売りに出します。これを繰り返しますね。だからボックス相場は大歓迎です。またあるお客様は低位の株を、毎日10銘柄程度、売り買いをします。一度に1万株を買うのではなく2000株単位とか、3000株単位です。これを毎日繰り返します。投資方法に実には様々な方法があります。
ネット取り引きが始まり、手数料が軽減され、ディートレイダーが増えたようです。この心理的な時間帯を加味する投資も、面白いかも知れません。大概、日ばかりが原則なので、上がると思った株が上がらない場合、引けにかけて安くなります。だからなるべく、今のように弱い相場の時は、後場から買いを入れるといいのでしょう。下は最近の日経平均株価の推移です。何れも後場から買いを入れています。おそらく公的資金(年金資金)の介入でしょう。
2010年08月16日
8/16
GDPが発表され名目は再びマイナスの世界です。無為無策の日本政府は職務を放棄し、比較的に対応策が簡単な円高と資産デフレを放置しています。清貧思想もいつまで続くのか? 大相撲の武蔵川理事長が辞任に追い込まれる姿を見ると、日本の状況は変わっていませんね。でも日経新聞の本日の一面は良い話です。しかし実効性やインパクトの面から弱いですね。景気を良くするのは簡単です。しかし前例がないために、当事者が二の足を踏んでいるだけです。責任論が沸き起こり反対意見を抑える度量がない人間が、役職に付いているからでしょう。僕なら霞ヶ関の役所周辺を再開発し、PFIで5年程度のプロジェクトを組めば良いのです。お金も必要ないし、景気は良くなります。ただし役人の裁量権は少なくなります。みんなの党の資産売却の法案に期待する次第です。
僕は消費税を引き上げて国債の発行残高を抑えれば、お金が回り始めると思っていますが、読者からのメールで指摘を受けたように、国の資産を売却して借金(国債)を償還する方法もあります。その為にエクイティーの部分は、大衆投資家から集めて、メザニンは日銀、シニアは銀行で…。この開発を加速させる為に、政府保証をつけても良いですね。そうすれば必要資金は簡単に集まります。当座の開発費も要らないし景気は上昇します。借り手は役所が年率5%程度の家賃を払います。場合によれば民間の賃貸も含めファンドを組めば、兆円単位の都心開発ラッシュになり周辺を含め刺激されますよ。JR東海を巻き込んでリニア新線の第二東海道を地下に作れば良いですね。国会議事堂周辺は素晴らしい場所に変身します。西は名古屋・大阪へ東は仙台・札幌へ…。JR東海にJR東日本が担当します。あっという間に未来都市の完成です。
中国では東部沿岸部から中西部に開発拠点が移り、車とクーラーを持っていない人は東部沿岸部の半数以上もいるそうです。まだまだ買い手はたくさん居ます。中国政府は向こう3―5年で、広西チワン族自治区のインフラ整備と公共施設の建設に1兆5000億元(19兆円)を投下することが14日に明らかになりました。日本は力があるのに指導者が居ませんね。その為に失われた時代を永遠と続けています。小泉・竹中改革の時に小泉首相は靖国神社に参拝しましたが、あの時に中国との関係を大切にしていれば、日本のゼネコンは潤っていたでしょう。折角のチャンスを逸しています。今だってチャンスが来ていますが、なかなか動きません。よって日本株はブルドックの影響もあり、誰も紙屑を買いません。支配権が取れないデフレ志向の国の株式を買う人は居ませんね。
夢を語るかたる君投資は苦戦を強いられています。グリーが決算を発表しましたね。352億円で売上高営業利益率は55.5%です。すごいですね。当たれば大きなコンテンツ市場です。2007年3月に僅か3億23百万円の売上げしかなかったのです。たった3年で…109倍です。新興株はやはり大きな夢がありますね。当たれば売上げが5倍、10倍、100倍に膨らむのです。当然、株価も…急騰します。
ルネサンスエレクの発想が日本的です。車搭載のマイコンは、ルネサンスとNECエレクが統合し日本でNO1、日本のシェアはほぼ100%になりました。勿論、世界でもNO1なのです。ところが日刊工業によれば、自動車メーカーは1社独占供給を望まないから分散するだろうとの観測記事を書いています。フリースケール(米)などへ分散させるだろうという話です。しかしインテルはどうですか?デファクト・スタンダードを手に入れています。マイクロソフトだってそうですね。これを切っ掛けとして世界に向けて中国・米国で販売攻勢をかけてトップの地位を更に固めることが出来るチャンスですね。英アーム社は、既に携帯電話のシェアは90%以上といわれています。同じ事をルネサンスエレクが頑張れば良いのです。日本には組み立てソフトの会社はたくさん存在します。その一つのメーカーであるメガチップス6875は今日の株価が高いですね。ファブレスで任天堂向けのLSIの会社です。
お客様はNHKをはじめとするテレビや新聞の記事に踊らされています。昨年末に日銀の量的緩和姿勢から始まった政策効果が薄れたのですね。完全に弱気です。市場原理主義とは…市場が弱くなったら必要なだけ政策支援を行うことなのです。市場の動向により政策が変わります。株価が高くなれば引き締めや増税に…株価が安くなれば金融緩和に減税です。円高になるということは、米国は緩和姿勢を強化しているが、日本はしてないから実際の影響は金融引き締め効果に変わっているのです。円高とはそう言うことですね。日本でお金が回らないから…アジアに企業は逃げています。そうして需給ギャップが…と日銀は話しますが…資産債務除去損を見れば分かるように、如何に政策がお粗末か…。分かりますね。
多くの投資家は自分の持っている株しか見ていませんが、この1ヶ月間、かなり下げています。今でこそ、何とか日経平均と言う指数は9000円台を維持していますが、実態は既に割れています。ソニーは人気株の一つで今回のバロメーターの株です。先日来、採り上げていたガイシやイビデンは既に沈んでいます。第一生命は、もともとスタートが高過ぎました。みずほと比較すれば良かったのですね。市場にモラルがない以上、大衆はどんどんと市場から離れますね。氏家さんの力量じゃ、持たないことは既に証明されています。誰か人が出てこないかな? 僕がやりたいけれど、そのポジションに居ないし…。末端のセールスは黙々と実践を続けるだけか…。
2010年08月13日
8/13
為替水準が問題になり株価が下げていますが、基本的に日本のグローバル化の問題なのでしょう。排他的な村意識を捨てれば、デフレ経済域から自然に脱出できるのでしょう。日銀は実質実効為替レートを発表しており、6月末は100円61銭になっています。僕らが接している一般的な為替に物価などを加味して修正した為替レートだそうです。この数字が正しいかどうか分かりません。物価と言っても様々な商品があるわけで、常に流動的ですからね。まぁ、日銀はこのような統計数字を用い為替介入に消極的なのでしょう。言えていることは、日本がデフレ状況だということは事実ですね。(グラフは日銀の作成のもので赤が実際の為替レートで青が実質実効為替レートです。)
この度の決算数字を見ていると、よく「資産除去債務」と言う項目を目にします。これは資産価格が現状より大きく下落している為に、その価格を時価に修正して特別損失として計上するわけです。例えば時代遅れの設備もそうですね。日本航空で問題になったジャンボジェット機の価格査定なども、この分野に入ります。また地価が下がっているから土地なども減損会計もしなくてはなりません。最近は儲かっているから、支払い税金を減らすために、この時とばかりと厳格に資産債務を除去しようとしているのでしょう。
ここで問題としたいのは、日本が元気のない状態である一因に、この資産デフレなどが大きく影響していると言いたいのです。為替で違和感を覚えるのも、この目に見えないデフレの損失ですね。日経新聞は一面トップで「製造業を追い出すな」と法人税の引き下げ急務と述べていますが、一番は大きな原因は、資産デフレだと考えます。売れない地方の土地。工場などは資産価格を簿価計上していますが、実際はマイナス査定でしょう。何故なら設備を廃棄する為にもお金が掛かるからです。今は配当利回りが債券金利比べ有利であっても株を買う人が居ませんね。これ以上株価を下げないと宣言し、日銀が実際に買いを入れれば株価は止まり、配当利回りで株価を評価するようにもなるでしょう。しかし現状は無為無策だから、いくら論理的に割安だと言っても買いが入りません。ブルドック問題は想定外にボディーブローのようにジワジワと効いています。
今日は久しぶりに株価が反発しましたが、決算数字が良くても反応しない株価を見て呆れている次第です。二番底懸念と言われていますが、株価は既に二番底を前提として動いています。仮に二番底になっても株価は下がらない水準に来ています。(論理的には…)だからこの悲観的な予想が外れたら株価は大きく上がりますね。わざわざ日経新聞はファンドリーの台湾メーカーエイサーの月次売上げ数字を採り上げて二番底を煽っています。しかし単年だけの売上げ数字を持ってきても実態はわかりません。複数年、通常は5年程度の売上げ推移と比較しないと…実体は見えません。かなり悲観的な視点ですね。
それならばドイツのインフィニオン・テクノロジー株価は大きく下がっている筈です。日本のメーカーと比べると一目瞭然です。半導体価格も、もっと下がっている筈ですね。どうも日経新聞は怪しい新聞だと考えている根拠は、創られた記事掲載が目立つのです。丁度、外資系証券会社がレーティングで株価操作しているような印象を抱くのは私だけでしょうか? 僕らは賢い投資家になってこの動きを利用しないとなりません。どのタイミングで利用するか? この研究を今はしているわけです。ハズレ屋のかたる君は馬鹿なりに黙々と努力するのです。
2010年08月12日
8/12
中国の7月の購買部担当者景気指数(PMI)が51.2と低下し、前日発表した7月の輸入額の伸びが鈍化したこともあり、中国景気の減速で世界の景気回復の勢いが弱まるとの警戒感につながったそうです。朝方発表された6月の米貿易収支では、貿易赤字が市場予想以上に拡大。4~6月期の実質国内総生産(GDP)が大幅に下方修正されるとの予想が多く聞かれ、足もとの米景気の弱さが意識され株が下がったと言います。でもこの解説は本当かな?
米商務省が発表した6月の米貿易赤字は事前予想427億ドルを上回り、499億ドルとなり前月の改定値から19%増加しました。5月の米貿易赤字は419億8千万ドルと速報値の422億7000万ドルから下方修正されました。対中赤字は17%増額の261億5千万ドル、対メキシコが62億1千万ドル、対EUは26%増の77億6千万ドルで、日本は45%増加して52億5千万ドルだったそうです。
米国株の影響か…。84円台の為替の影響か分かりませんが、日本株は朝から売り気配スタートになり、軒並み新安値銘柄が続出しました。今日は1173銘柄の値下がりと3日連続の1000銘柄以上の値下がりでした。新安値銘柄数は昨日の250に続き、今日は436となり、最近では一番多いですね。菅首相は円高懸念発言をしていますが、裏方の玉木財務官は日銀の中曽宏理事と会談したとか…。本日の17:30に記者会見だそうです。まぁ、期待はしていませんが、この報道を受け為替が円安にぶれると急速に株価は下げ渋り反発し始めました。まぁ日本の当事者は、動かざるを美徳としているようですから期待はしていません。
冒頭の解説は日経系列のものですが不思議ですね。PMIで見ると解説は納得できますが、先行指数の消費者信頼感指数が発表されており、第2四半期は109と第1四半期の108を上回り、5四半期連続の上昇だそうです。都市部は低下し農村部は上昇しているそうです。何故、中国経済が世界の株価動向に影響するかといえば、昨日話したように、先進国と新興国の平準化が、先進国でデフレを引き起こしているわけです。中国などの成長力が落ちなければ、このデフレ圧力は解消されます。日本では内外価格差がニトリ現象やユニクロ化で埋まりましたね。ユニクロが中国に出店したということは、内外価格差の是正が終了に近付いた目安になります。更にBMWの高級車が前年同期比で98%増と売れまくっているということは、日本のデフレ圧力が低下することを意味しています。
ここで…私が二番底に陥らないんじゃないか?…と考えているもう一つの理由は、日本の自動車産業のタイなどへの進出ですね。自動車産業は金額も、裾野も大きな産業です。商船三井は自動車運搬船の係留をやめるそうですね。インドネシアの自動車販売は好調ですよ。ダイハツの決算数字を見れば、容易に推測できますね。全てが二番底回避の兆候を示しています。そうしてここで半導体価格にも注目しているわけです。そろそろクリスマス需要です。ゴールドマン・サックスはエルピーダ株を借りて、空売りを仕掛けていたようです。そうしていたら、先日、GSはレーティングを引き下げましたね。まぁ利益相反になるか、ならないかは金融庁の判断ですが…。ここに来てDRAM価格は8月5日から強くなっています。僕はこれまで、あまり半導体に注視してなかったために、季節性の関係など良くわかりません。だから銘柄として掲げるとすれば、例えば昨日の鬼怒川ゴムなどは仕手化して人気株に育つ芽がありますね。グラスランや窓枠パーテション、フードシールと、車には様々なゴムが使われ世界戦略トップの日産系列ですね。
しかし相反する動きもあります。本日のトヨタは新安値なのです。株価と景気動向の見方が決着するのは、秋口にならないと分かりませんね。今は非常に難しいのです。しかし言えることは、確実に株価は二番底を織り込んでいるということです。この二番底とは、来年はかなり落ち込むという心配ですね。日本でもエコカー減税が廃止され、ドイツは3割減が続きます。これを株式市場は心配しているわけですね。今は増額修正が相次いでいますが、急速に業績は萎むというシナリオが、今の株式市場のメインです。だから中国経済の動向に世界の関心は向かっているのです。でもタイやベトナム、インドネシアと好調ですよ。まだアジアの一人あたりのGDPは低いですが、先進国の3割の景気減速を、新興国の需要でリカバリーできるかどうかが、今の相場の焦点なのでしょう。
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8/11
それにしても…かなり心理状態が弱気に傾いてきました。
今日は東証一部の値上がり銘柄数が71銘柄で、値下がり銘柄数はなんと1564銘柄だと言います。昨日も1135銘柄の値下がりなので超弱気心理状態なのでしょう。動かない日銀に対し、FRBはMBSの償還金を長期の財務省証券に再投資するとコメントしていました。量的緩和姿勢を切り札に残し、景気に配慮を示したFRBの姿勢なのでしょう。いつでも、さらなる緩和政策を採用しますという意思表示なのでしょう。このコメントの為かどうか分かりませんが2年物の米国債が過去最低の0.49%まで買われたそうです。
この報道を受け日本も再び1%の攻防まで債券が買われ、円高・株安の仕組み取り引きが働いたようです。今日は先物だけでなく個別株でも、久々に急落状態になってきましたね。売り方にとってはユーフォリア状態なのでしょう。米国などの先進国の状態は、日本を追いかけているわけで、日本はデフレ経済を世界に先駆けたリーダーです。やはり中国など、新興国の経済圏に近いために影響が他より早く大きいのでしょう。先進国と新興国のギャップを埋めるために空洞化現象が起こり、この水の流れが完全に行き渡るまで、この動きは止まらないのでしょう。現在の日本は第二波到来ですね。日産のマーチは良い事例の一つでしょう。2006年3月に派遣法の改正を決めグッドウィルを倒産させる選択をしました。だから再び空洞化が加速します。硬直化した労働政策が生んだ就職浪人騒動です。
2003年に小泉・竹中の構造改革で抜け出し2004年3月に労働者派遣法改正してから僅か2年で転換です。そんなに雇用の流動化はいけないことかな? 終身雇用や年功序列が成立した「古きよき時代」への憧れの揺り戻し作業ですね。規制による内外価格差が終身雇用などの雇用を支えていましたが、ニトリやユニクロなどを代表とする情報化の波が社会構造を変えました。まだ米は自由化されていませんね。この辺りが次の時代の一つの象徴的な事例になるかもしれませんね。当然、EPA(経済連携協定)やFTA(自由貿易協定)は避けて通れませんから、時間をかけてやるより思い切って推進すれば、一気に世界経済の壁がなくなり株価は上がるでしょうね。でも政治家には決断力がないし、マスコミが真実を伝えないから、国民の意識レベルは消費税程度のものでしょう。
三ちゃん農業の残留組は既にごく僅かなのだから、早くFTAやEPAの締結を急ぐべきでしょうね。中国のGDPは確実に上がっています。7月のCPIが発表され3.3%の上昇だとか…。補助金対象の小さな車は、在庫が150万台とか言われていますが、ドイツのBMWは2010年の上半期、なんと前年度比98%増の売れ行きで高級車の売れ行きは落ち込んでないそうです。少し難しいですか?こんな書き出しは…。皆さんは個別銘柄の話の方が良いのでしょうかね? でも大勢観は重要ですからね。米国の2年債の金利のグラフの意味は理解できますよね。
バロンズには…「マイクロソフト(MSFT)、インテル(INTC)、オラクル(ORCL)、IBM(IBM)、ヒューレット・パッカード(HPQ)の今後12カ月間の利益予想に基づく株価収益率(PER)は、いずれも全市場平均の70%~90%にとどまっている。少し前まで、10年以上にわたり市場平均を大きく上回っていたのとは対照的だ。合わせて数百億ドルに上る保有キャッシュを考慮すれば、5社の割安感はさらに際立つ。」となっています。
おかしいですね。スミダコーポレーション6817の1株利益は増額修正されて114円ですが、株価657円と…連日の安値更新です。鬼怒川ゴム5196は、なんと1株利益が再増額修正され64円以上だとか…、にも拘らず株価は下がり362円ですからね。つまりこれらの現象を正当化させるためには、既に景気は二番底確定で、年末はマズマズだが来年はもっと悲惨な景気後退が決定でないと株価の説明はつきませんね。まぁ、昨日も話しましたが、当事者能力のない市場だから投資家は呆れて撤退したのでしょうが…。それにしてもこんな経験は初めてです。でもあんまり心配はないでしょう。為替の動き次第で相場は悪抜けするかもしれません。ヒントのグラフを一つ掲げます。
2010年08月10日
8/10
嘗て、日本の金融危機の時に、米国は「飛ばし」が存在すると言っては問題化し、公的資金で支えるとゾンビ企業はつぶすべきだと日本を批判しましたが、今のアメリカの現実はフレディーマックが再び赤字転落して、公的資金を申請していると言います。自分たちは許されて日本は駄目なのかな? 考えてみると国際ルールと言うものも、実にいい加減なものですね。所詮、ルールは変化するものなのでしょう。
中国では自動車販売が大きく減速し始めたそうです。
7月は前年度同月比で14.4%増だったそうです。ただ総体的な数量は124万4千台だそうです。1-7月の累計は前年比42.7%増で、累計では既に1026万台と1000万台を突破したと言います。各社値引き合戦を仕掛けているとか…。日産の「ティーダ」は実質1割引だそうです。その日産の7月は3.7%増の55100台の販売で1-7月の累計は386000台、トヨタは0.9%増の64200台で合計は426600台、ホンダは11.9%増の56700台で、366300台でした。マツダは健闘しており32.9%増の17800台で、124400台だったと言います。
同時に中国の貿易収支が発表されており、7月の貿易黒字は287億ドルで6月の200億ドルを上回り今年に入って最大だそうです。昨年7月は106億ドルだそうで今年は2.7倍になっているそうです。「元」の上昇圧力が高まりそうですね。一方、日銀は相変わらず、金融政策会議は様子見です。早速、みんなの党の中川秀直、山本幸三、渡辺喜美衆議院議員は10日、3氏の連名で日銀の白川方明総裁に対し、早急に公開討論会を設定するよう求める文書を送付したそうです。同文書によると、3氏は「わが国経済の置かれた環境を一顧だにしない無策と判断している」と批判。その上で「(討論会の)日時、形式は日銀の意向を尊重する。遅くとも、次回の政策決定会合までには必ず開いていただきたい」としていると報道されています。
確かにデフレ対策は、日銀がお金をジャンジャン刷れば良いわけです。
バロンズもFRBに対し「紙幣をどんどん増刷せよ」と量的緩和策を訴えていました。一度、デフレの罠に陥ると、日本のようにひどい現実になります。成長魂を失った後ろ向きな国民の誕生です。若者は身体とのギャップが生まれ、当然、鬱病患者が増えますね。本来、若者は前向きで行動的ですがデフレ社会はその行動を拒む構造ですからね。名目でなく実質で物事を計っているようじゃ仕方ありません。これじゃ、株を買いから入るのではなく、売りから入る若者がどんどん増えますね。しかし証券市場の仕組みで信用取引は多くの人が出来ません。したがってお金は動かなくなります。中国は確実に資産価格が上がっているから元気なのです。下は中国の不動産価格の推移です。
まぁ、理屈を言っても仕方がありません。
さて本日の市場は決算銘柄が、若干、賑わうぐらいで出来高も少なく閑散な市場です。目先資金が動いているだけで、なかなか株価が綺麗に上がりません。増収・増益でPERが10倍以下の企業もかなり存在します。機関投資家はデフレ社会に慣れ、株などの資産を売り、国債などの債券を買っているだけなのです。外人投資家に期待が移りますが、此方も金融危機の痛手からなかなか復活できません。
本日の売買代金のトップは、発行済み株式総数の55%もの株券を新たに発行した国際帝石です。現在、必要もない資金を集めるとは…よく取引所が増資を認めたものです。今回調達した5000億円強のお金の使い道はオーストラリア沖の「イクシス」やインドネシア沖の「アバディ」の大型の液化天然ガス・プロジェクトにあてるそうです。しかし今年5月にイクシスの最終投資決定を1年先送りし、しかも生産開始は2016年の話し。実際に資金需要が起こるのは2013年以降、先の話しなのです。まだ3年も先の資金計画だそうです。こんな増資は詐欺と同じです。
売買代金2番目は野村證券ですね。2度の増資を実施して6700億円も資金を集め、僅か500億円を使って自社株を買うのだそうです。発行株式総数に対し2%です。これも詐欺ですね。高値で増資をして安値で買い戻す。568円で発行し519円で買い戻しか…。自社株買いをするなら、初めから増資額を減らすべきです。営業キャッシュフローが毎年赤字の会社が、よく大型増資を認められるものですね。
2社とも論理的に考え、おかしな経営行動です。
証券界にはモラルがなくなったのかな? それを認める金融庁もグルだから…仕方がない。3年も先の増資を認め、要らない資金の増資を認め、どうやって末端証券マンはお客様に論理的な株価を説明できるのでしょう。双日でMSCBを最初に手掛けたのも野村證券です。腐ってもタイだと思っていましたが…僕の感覚がおかしいのかな?
なんだか悲しい市場です。みんなが呆れて売買代金はどんどん減り、投資家は株から離れ、東証の地位が転落していきます。こんなことでは、まもなく韓国市場に追い抜かれますね。愚痴は言いたくないけれど、真剣に市場を考えて欲しいな。大企業は現金を貯めないで、どんどん自社株買いを実施して、新興株はどんどん増資をしましょう。そうすれば日本は活況になります。頑張れ!新興市場。
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8/9
物事の捉え方は様々です。
私は長く証券マンをしており、散々、新聞報道に騙され、株で損をしました。だから報道の中身を精査するようになっています。何度も書きますが、日経新聞なんか…自分で足を運んで取材する記事はごく僅かでしょう。しかも恣意的な解釈が多く意図的な流れをよく感じるのです。何も私だけの特別な感覚ではないでしょう。
先日、日本相撲協会の理事長の武蔵川さんが辞任すると朝から報道され、朝日新聞を始め、新聞やテレビが挙って、辞任すると世論を煽っていましたが、実際は継投でした。おそらく文部科学省からのリーク記事なのでしょう。これは推測ですよ。役人はマスコミを使って世論を誘導します。マスコミも、その主旨に沿った記事を書かないと、後で情報をもらえない事態に陥りますから、互いに利用し合っているのでしょう。
結局、読者は記者の意図を感じ実体は何処にあるのか? 自分自身で考えなくてはなりません。8月7日の日経朝刊に「米雇用13万人減」と言う文字が躍っていました。この記事を読んで、多くの人は二番底を連想したことでしょう。しかしNYダウは朝方こそ大きく下がったものの、その後、僅かなマイナスまで戻しましたね。解説は追加緩和策期待で戻ったとされていました。しかし…本当かな?
かたる君は用心深くなり、米国のサイトまでアクセスして自分で実際の数字を確かめました。確かに悪いのです。良くはありませんよ。しかし見方によれば、悪くもありません。むしろ改善しているかもしれませんね。何故なら、米国は5月に国勢調査のために臨時に人を雇い入れそうして解雇しています。その数が40万1千人と言われていました。同じようなことが10年前にもありましたね。今回はもっと大きな変動です。この政府関連の雇用変化は今年に入り1月は2千人減、2月は2万3千人減、3月は5万人増、4月は7万2千人増、5月はなんと38万1千人が増えており、6月はその雇用がはげ25万2千人減、そうして7月も20万2千人のマイナスです。その様子は下のグラフです。
一方、民間企業だけの雇用では、1月は1万6千人増、2月は6万2千人、3月は15万8千人、4月は24万1千人、5月は5万1千人、6月は3万1千人、そうして7月は7万1千人と、この3ヶ月で一番増えています。昨年1月に80万6千人も人を減らし、その後、下のグラフは徐々に改善しているように見えないのでしょうか? ここで私が述べたいことは、一般的に信じられている現象も間違っている可能性があるから、自分で考えろということです。
まぁ、色んな解釈はあります。しかし二番底など本当に起こるのでしょうか?
まぁ、ドイツは補助金をやめて、車の売れ行きは約3割程度、落ち込んだといわれています。だから今期の自動車会社の下期の予想は慎重ですね。
例えばダイハツなど…、異常な業績予想数字を発表しています。これは株主や投資家を馬鹿にした通期予想数字です。だって第一四半期に199億45百万円の利益が出たにも拘らず、通期の予想利益は210億円と発表していますね。いくら下期に為替の予約がしてないとか…インドネシアで国税当局ともめており損失の可能性があるにしても、明らかに異常な数字発表ですね。
皆さんは、株価を見て下がれば、売り、上がれば買いに入りますが、自分の価値観を持ってくださいね。例えば、荏原と言う会社が、今日は賑わっていました。驚くほどの増額修正ではありませんが、背景には中国の動きが関係しているのかもしれません。先日の10年で65兆円、5年で26兆円の省エネ・環境投資の話が背景にあり、中国工業情報化部は5日に、2010年の製鉄、製鋼、コークス、セメント、ガラス、製紙など18の業種の立ち遅れた生産能力の企業リストを公表し、2087社がリストに入れられたそうです。工業情報化部は関係方面に有効な措置を採り、リストに入れられた企業の立ち遅れた生産能力を9月末までに閉鎖するよう促したそうです。つまり確実に省エネ・環境投資が中国で進んでいる現象の一つです。そんな背景があり、僅かな増額修正でも荏原が反応したのでしょう。勿論、この関連で小さな関連銘柄のチャイナボーチは、一時、ストップ高していましたね。
秋のテーマとして考えられる銘柄は、新高値を形成したりしています。ここでは増額修正と自社株買いの東海カーボンや戸田工業などはリチウムイオン電池関連のメーカーです。この閑散市況の中でも調べれば上がっている株もあるのですね。更にLTE関連でフィデリティーが狙っているアンリツと言う会社があり、この分野は日本が世界で最先端を走っています。3Gから3.5G、そうしてLTEの3.9Gの世界の話です。携帯電話の通信スピードの話ですよ。通信スピードが光通信並みになるのです。(若干、遅れますが…)スマートフォンが売れ、動画が電波に乗って飛びます。この携帯コンテンツに、かたる君は早くから注目し、既に散々痛い目に合っています。でも、そろそろ華が開くはずですね。今日は関連銘柄のDENAが賑わっていました。日本はiphoneが主流ですが、世界ではアンドロイドですね。このアンドロイドに進化を与える組み立てソフトの技術を持っているユビキタス。LTEから携帯コンテンツ、組み立てソフトに流れる相場の芽があります。
相場環境は閑散としているように見えますが、水面下では新しい芽が顔を出し、ソニーの株価が物語るように相場は徐々に底離れを演じ始めました。
2010年08月06日
8/6
米国の雇用統計の結果を見たいと模様眺め意識も強く、為替も85円台で推移していたためか、株式相場は安く始まっていました。でも外人投資家の買いと思われる注文が入っているためか、どの銘柄も底値が堅くなっています。しかし動いている資金は短期資金が多く株価の激しい浮き沈みで上下している展開です。
1昨日、昨日、今日と人気になった(3日間連続は珍しい)外国株の中国博奇(チャイナボーチ)1412は、先日まで15千円前後で低迷していましたが、7月15日の増額修正予想から突如人気になり、本日は高値33650円を付けていました。なんと短期間に2倍の成長です。最近、低迷している新興株が急騰するケースが多いですね。かたる君、お気に入りのジャスダックのユビキタス3858も、3万円前後の株価だったのもが、今年394000円を付け10倍になったかと思えば、ヘラクレスのセラーテムテクノロジー4330は、5000円の株価が15万円近くまで急騰し、なんと30倍になっています。
3日間連続人気のチャイナボーチは純資産が41484円あり、第二四半期の1株利益は1713円(通期予想は1822円)もあります。PBRでは0.67倍でPERでは通期予想で15.3倍です。しかし第二四半期で既に進捗率は94%を達成し、通期増額修正が濃厚なので株価はまだ割安と考えられます。先日の中国の省エネ・環境対策の10年で65兆円報道が日経新聞にありましたが、今後5年間で26兆円の省エネ・環境関連投資を行うので、目立ちませんが有望と考えられます。日本の荏原や川重から技術導入し、既に北京の火力発電所を中心の受注をしており、楽しみな銘柄の一つでしょう。
でも参加しているのは目先資金ばかりで、株価は乱高下しますね。昨日はストップ高で、本日も一時ストップ高をつけたと思ったら、1時間後ぐらいには、今度は値下がり率上位に顔を出す値動きの荒い展開です。流動性がないと言えばそれまでですが、財務内容を精査すれば、それほどおかしな株価ではなく、むしろ今後、中国の26兆円投資の背景を考えれば安い部類なのでしょう。何故、値動きだけの投資が横行するのでしょう。
携帯電話のゲームといえば釣りゲームのグリーや、DENAが主役です。グリーはすごい成長力ですね。2007年が僅か3億23百万円の売上げだったのです。それが2008年は29億37百万円に10倍近くなり、2009年はなんと100億円を突破して139億45百万円です。そうして8月13日に数字が発表されますが、現在の予想売上げは通期で325億円です。僅か3年で売上げが100倍の非常に珍しい超高成長企業です。同業の大手企業はモバゲーのDENAですが、数年前、青少年の育成の過程で問題提起した会社です。フィルタリング規制は記憶に新しいですが、携帯のSNSから現在は携帯ゲームが稼ぎ頭で、この売上げの伸びがすごいのです。500億円の売上げが僅か参入から1年足らずで売上げが更に500億円アップし1000億円企業となります。
一方、昨年3月に2628億円の資金調達を実施、更に驚く事に10月にも4145億円も集めた野村證券の第一四半期の利益は、僅かに23億円だそうです。なんと調達資金に対する利率は0.3%の世界です。低金利の国債を買っても1%に回るのに…、この6773億円ものお金を野村に回さずに、グリーやDENAに回せば、日本はもっと効率的で成長力が早まると考えるのは、私だけでしょうか? 大手銀行は毎年、兆円単位の資金調達を実施していくらも利益をあげることができません。
かたる君の基本的な投資概念に、大企業は自社株買いをして市場へ恩返しをすべきで、その資金で新興企業を助ける資金配分を実施すれば、日本はもっと良い国になるという投資概念があります。こう書いたら、また怒られるかもしれませんが、死に行く人に死に金の年金資金を払うより、これから活躍する子供たちに教育資金を使うのが正しい使い道だと考えています。20歳未満の若者は8000万円損をして、60歳以上の老人は4000万円得をする社会が正しいのかな? もう直ぐ、かたる君ももらう世代に入りますが、税金の配分をやはり考えるべきでしょう。
株を良く知らないから、恐くて株価が下がると値段を下げても売りをする。IRNETではその背景に流れている考え方を、丹念に解説したいと願っています。
例えば本日の日経新聞の商品市況欄にパソコン部品のHDとDRAMの価格推移のグラフが載っています。如何にも欧州を中心にパソコンの需要が低迷し、これからもDRAMなどの半導体価格が下がると思わせる記事の内容でした。この記事を見てエルピーダやルネサンスエレクは、朝方に新安値を付けました。しかし同時に日刊工業新聞では、エルピーダもルネサンスエレクも夏休み返上で、フル操業が続いていると報道され、活況を呈している記事が掲載されており、「冷めぬ半導体需要」との見出しが躍っています。
一見、矛盾する報道内容ですが…。実際は不需要期にも拘らず、強い市況展開なのだろうとかたる君は推察しています。台湾のデータ会社が発表しているDXI指数は落ち込みそうで、なかなか確りしています。この先行きの需要予測に強弱観が対立し、取り組みが拮抗する素地があります。株価は意見対立があるのが、当たり前です。例えば冒頭のお気に入り銘柄のユビキタスですが、デジタル家電の高速起動装置(QuickBoot)の将来性に対し意見が対立しています。投資家それぞれが、どう考えるかの意見対立が株価になって表現されているわけです。
現在は景気の二番底に向かい株価は動いていましたが、ここに来て状況が変化していますね。先ずは半導体メーカーです。この工場が忙しく儲かるから、設備を増強するので東京エレクトロンから東京精密などへ物色が流れます。この逆はありえません。東京エレクトロンが儲かり、半導体メーカーが損をするなんて考えられませんね。このような基本的な認識が、投資家それぞれに求められます。DRAMのエルピーダが韓国のサムソンに勝てるわけがありません。だって2008年度の韓国企業のサムソンの法人税負担率は僅かに10.5%でした。同時期のシャープの負担率は36.4%だそうです。1000億円の利益なら259億円も使えるお金が違うのです。多くの企業はグローバル競争を強いられています。だから日産自動車は戦略車マーチの生産をタイに移管したのです。一方、政策が動かないから大学生の就職浪人は10万人を越していると言います。
この背景は日経新聞などのマスコミ関係者の清貧思想が背景にあり、日本社会の硬直化に拍車を掛けていますね。サラ金規制を考えれば分かり良いでしょう。お金を貸したい人が居て、一方で借りたい人も居ますが、法律で駄目だと言います。お金が動きませんから、人々の行動が制約され景気が低迷する負の連鎖が起こっていますね。何処までルールや厳格さを求めるか? 安全や安心が一番ですが、それらを求めるあまり、規則が肥大化して効率が悪化しているのが、今の日本ですね。新興株、頑張れ!新しい日本の創設を!
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2010年08月05日
8/5
労働市場の軟調が引き続き米景気回復にとって障害となっています。企業向け給与計算サービスのオートマチック・データ・プロセッシング(ADP)とコンサルタント会社マクロエコノミクス・アドバイザーズが4日発表した7月米民間部門雇用者数は4万2000人の増加にとどまりました。大企業が雇用を拡大していないことが背景だったそうです。これとは別に米サプライマネジメント協会(ISM)が、この日発表した7月のISM非製造業総合景況指数は予想の53を上回る54.3と前月の53.8より拡大を示しました。6月の民間部門雇用者数は1万9000人増と速報値の1万3000人増から上方修正されました。このような背景から株式が上がったと言います。
ADPの全米雇用調査は民間部門のみを対象としているが、6日に米労働省が発表する非農業部門雇用者数には政府関連雇用者も含まれます。ダウ・ジョーンズ経済通信がまとめたエコノミスト調査では、国勢調査向けに一時採用された政府部門雇用者のレイオフが続いたため、7月の非農業部門雇用者数全体は6万人減少すると予想されています。これらエコノミストは、米労働省が発表する7月の雇用統計の民間部門雇用者数は10万人増加(予想中央値)すると予想しているそうです。7月の米失業率は9.6%と6月の9.5%から小幅上昇すると見込まれているようです。
円安にぶれたのはFRBがMBS(住宅ローン担保証券)の償還金を再投資せずに回収したので、金利が若干上昇し、円安にぶれたと解説されていました。私のお客様はテレビから米国はドルを刷っているから基本的にドル安の方向性になるから、円高・株安のポジションが働くので株は下がるのだろうと、もっともらしく解説されていました。しかしバブル当時は、円高=株高でしたね。日銀が為替介入を試みで円売りを仕掛けるためにジャブジャブになったお金を銀行は過当貸付に走ったから、株や土地が高騰するバブルが起こったのです。今は清貧思想が蔓延しています。だからこそバブル当時の政策を実行すべきでしょう。日銀は円を売り、銀行に貸し出し強化の窓口指導を再開すれば良いでしょう。とっても簡単なことですが、政策は何故か動きません。
金融規制の影響を懸念する記事をまだ目にします。
しかし「月刊選択」によれば、今回の金融規制は最終的に2018年まで延長が認められると掲載されていました。しかし既にGSはボルガールールに従い、自己勘定取引部門の分社化を検討しているそうです。まぁ過度に、金融規制の影響度を警戒する必要はないのでしょう。相変わらず個人投資家のマインドは低調です。今回はかなり懲りているようで株を薦めても、乗ってこないお客さまの割合が多いようです。こんな時は儲かるのでしょう。最近は電話をかけるのも面倒で、チャンスがあったら話しを聞かせてくれと言われている人に限り、電話するくらいのものです。しかし折角電話しても見送るケースも多いようです。
昨日、今日と…久しぶりにセールスコールです。
まぁ、底値かどうか分かりませんが、とりあえず買ってみる水準です。個人の人気株はよく下がりますね。業績悪化で大きく売られている銘柄もありますね。今日は日本写真印刷です。タッチパネルで一躍有名企業になりましたが、業績を下方修正しました。普通なら材料出尽くしになっても良さそうな形ですが、これからどうでしょう。先週末と今週末は1Qの決算発表のピークになります。来週中には、殆んどの企業業績の数字が固まりますね。傾向として好業績でも株価はなかなか上がりません。
未だに二番底を懸念する報道を見ますが、そろそろ、この認識は杞憂だという方向に傾いているようです。例えば明晩発表される予定の雇用統計など…事前予想より悪くても株価が上がるようになったら、しめたものですね。悪い決算数字を発表しても株価が上がる。そんな展開が望ましいと考えています。しかし日本に近いアジアは強いですね。今日の日経新聞には好調なタイの経済の話しが掲載されていました。7月の輸入車販売台数が激増しています。前年同期比で56%の増加で2万1683台だそうです。日産のマーチをタイから輸入していますが、その影響などが大きいのでしょう。
かたる君の今年前半のシナリオは自動車でしたね。
逆輸入のような傾向が増えるから、為替は円安に向かい、国内生産が多いマツダが有力と言うことで株式を買っていましたが、この為替水準で、折角の35%アップの数量効果が打ち消され、為替差損の影響が大きいようです。下期の為替予約は少なくコストアップで、製品に価格転嫁するでしょうから、数量効果が薄れるのでしょう。
失敗した弁明をするわけじゃないですが、株は読みが当たっても状況がマッチしないとものになりません。株が上がる条件が、どのくらい満たされるかに株価は大きく影響されます。条件が整って、投資環境が整備され、仕掛け人が存在して、タイミングよくマスコミの記事が応援してくれれば、人気株に育ちますね。日経新聞さん清貧思想を捨てましょう。いつまでもバブルの反省が続くのは、明らかにおかしいですね。明るい部分にスポットを当ててくださいね。
「今日の市況」は人気blogランキングに参加しています。2010年08月04日
8/4
債券バブルが勢いを増しています。考えてみればこの20年間はデフレの時代で債券さえ買っておけば儲かる時代でした。株式を売り債券を買う。この動きが完全に定着し、いよいよ空前のバブル状態になってきました。今日はなんと長期金利は1%を割りました。この動きはFRBが、昨日話したように住宅ローン担保証券(MBS)の償還せずに、またMBSに資金を回すという話が切っ掛けで米国金利が下がった為です。その為に円高が加速し株式先物売の債券先物買いが40ベーシスも金利を急騰させた背景にあるのでしょう。
背景には、他の資産を叩き売って国債を買う異常な投資行動があるのでしょう。三菱UFJ銀行の総資産は昨年の期末198兆73339億円から今期末204兆1069億円へ1年で5兆3730億円増えました。でも有価証券は48兆3141億円から63兆9644億円へ、1年で、なんと15兆6503億円も増えています。10兆円ものお金が死んでいます。このような行動がデフレ状態に拍車を掛けているのですね。この内、なんと日本国債は41兆5253億円もあります。この他に外債は11兆6952億円も持っています。株式などはごく僅かですね。
一方、みずほの総資産は152兆7230億円から156兆2525億円と微増です。しかし有価証券の増え方は大きく30兆1736億円から43兆0964億円と12兆9228億円も増えており28兆9497億円も国債を持っています。外債投資は6兆1279億円です。日本の機関投資家が同じような行動を採っている為に株安が起こり国債が買われ異常な清貧思想投資環境を生んでいます。今日の債券の動きを見て銀行株が短期的に上がりそうです。理由は単価で4円ほど国債価格が高騰しています。10兆円で4000億円の含み利益が発生しており、40兆円なら1兆6000億円ですね。増資などせずに債券を売って自己資本を増強すれば良いのです。(残存期間によって違いますから実際はもっと少ないのでしょうが…)
バロンズが日本株の割安論を唱えるのは珍しいことです。たしか1ヶ月ほど前の今日の市況も書いたと思いますが、やはり中国株底入れ説がバロンズに載りはじめた頃から上海総合株価指数は反転しました。日本株もまもなく上昇相場が確認されると考えています。FRBが緩和策追加を考えるほど二番底懸念が一般化しましたが、リーマンの破産管財人が不動産投資を倍増させていると言いますね。米国の商業不動産も底入れが近いのかもしれません。この見方はまだ少数派です。
一方、日本の個人投資家好みの株式が急落し始めています。例えば人気の高いサイバーエージェントなどの動きは今の相場の状況を物語っています。人間の心理なんか…こんなものでしょう。下がり続ける株をみると皆が売りたくなります。かたる君、「良かったですね。お金持ちの人は株が下がると喜ぶものです。また株を買いますか?と聞くと…、いや僕は安値を大量に買いたかったのさ。買ったら下がる株は嫌いだ。」と言います。世代を超えて投資をするユダヤ人と、今日買って、今日売る日本人と…どちらが正しい行動なのでしょう。ただ東京に上京して20年以上もデフレ政策を続けれらると、やはり普通の人はおかしくなりますね。かたるが入社した証券界は、売れない6.1%国債を大量に抱え苦労していたのです。信じられない時代変化です。とうとう1%割れか…。
こんな市況環境でも上がっている株があるのですね。
昨年4350円の安値を付け株が、なんと14万9900円になったりする実例がありますね。この背景は中国の65兆円の環境・省エネ関連投資があるようです。5年で26兆円ですから、関連投資が毎年5兆円はスケールが大きな話しですね。なんと買ったらストップ高するワクワク感を久しぶりに今日は覚えました。僅かですが、やはり参加する事に意義があるのかもしれません。一方、売り人気NO1の株も同時に買っているわけで、かたる君のハイリスク精神が、いつまで心のバランスを保てるのでしょう。複雑な心境です。
2010年08月03日
8/3
本当に羨ましい限りです。FRBのバーナンキ議長は「あまりに性急な引き締めには注意が必要である」と述べ、金融政策は、特に雇用面で「持続的」成長が見られるまで緩和スタンスを維持すべきだと強調したそうです。さらに「住宅市場は、住宅価格と新規住宅着工にとって圧迫材料となっている。空き家もしくは差し押さえ物件が多いことから、引き続き低迷している」と指摘し、「同様に、経済のファンダメンタルズの悪化やタイトな信用状況によって商業用ビル、ホテル、ショッピングモールなどの非居住用部門への投資が抑制されている」と続けたそうです。更に償還を迎え保有する住宅ローン担保証券(MBS)が償還期限を迎えた際、償還された現金を新たなMBSや財務省証券の買い入れ資金に利用するかどうかも検討すると言います。FRBの保有資産は2.3兆ドル(約200兆円)と2007年から3倍近くに膨らんでいるのです。
先日、速水さんの金融政策の経緯が公開されました。しかし昔の三重野さんといい、日本にはまともな人が居ませんね。簡単なことなのに勇気がありません。前例があらば出来るのでしょうが、自分が開拓するということをしませんね。やることは的外れな対策ばかりが続き失われた時代が続きます。清貧思想を振り撒き、日経新聞の論説員もこの動向を支持しています。今日の日経新聞も「膨張の30年、転換を探る」ですからね。米国と日本は全然状況が違うにも拘らず、このような意見を掲載する。この記事を読んだ人間は金融の自制を求めます。兎に角、日本のマスコミはある方向性の人間ばかりが主導的な地位にいるようで…どんどん、日本全体がデフレ思想に嵌まり込んでいるようです。
何も生まれませんね。バブルが悪いわけではないのです。それをさも悲劇的な悪いことのように自粛を求める清貧思想は、どうにかならないものでしょうか? 中国の地価が上がり少し下がれば直ぐにバブル崩壊の文字が躍ります。日本のバブル時代は銀行マンが頭金なしに土地の買い付け代金を100%融資したのです。しかし中国は30%の頭金を取っています。景気なんか…マスコミの国民感情の誘導により変わりますね。報道の仕方を暗い部分から明るい部分に移せば良いのです。編集委員をみんな変えれば良いのです。
今日は国債の入札があり長期金利は1.035%だそうです。この水準で銀行や生保、損保などの機関投資家は株を売り、せっせと国債を買うのです。昔、僕が証券界に入社した頃、6.1%国債が暴落したことがありました。売れない国債で元本保証を謳い文句に売り歩きました。しかし途中で換金に来られたお客様は元本を割る売却代金を見て怒られていました。説明責任が確り果たされていなかった時代です。1%台の国債はどんなリスクを孕むのでしょう。
バロンズで「日本株が魅力的」と言う文字が躍っています。日経新聞と大違いです。日興アセットマネジメントのチーフ・グローバル・ストラテジストであるジョン・ヴェイル氏は、「日本をカバーして20年になるが、銀行、自動車、エレクトロニクスなどがそろって順調で、ポジティブ・サプライズがこれほど続く決算発表シーズンは初めてだ」と語っているそうです。アジアの成長をバックとした急成長が続き、日本はその恩恵を受け始めています。米国や欧州より地理的に有利な日本は圧倒的に有利ですね。それにも拘らず欧州株は上がるのに、日本株はさえない展開が続きます。金融商品取引法など悪法が経済活動を阻害しているのでしょう。個人情報保護も主旨は良く分かりますが、あまりに厳格な対応の仕方で企業は行き過ぎた対応をしているように感じます。
今日はFTで「中国の銀行は先日、地方政府に間接的に行った融資1兆5500億元(約19兆8000億円)でデフォルト(債務不履行)のリスクに直面していることを明らかにした。これは地方政府向け融資の総額7兆7700億元の約5分の1に相当する。」と言う記事を見ました。自然消滅すれば良いのですが…。
「日本が中国に買われてしまうという杞憂」と言うレポートを読みました。
中国企業の日本企業に対する合併・買収(M&A)の動きが活発化していることが朝日新聞で伝えられているのだそうです。しかしこのレポーターは面白く、「日本のマスコミではさらに、中国に日本全体が買われてしまうのではないか、と述べている人がいるが、これこそ、文字どおりの「杞憂」というものである。中国にはそんな愚かなことをする人はいない。年収数万ドルの日本人を養っていく力は中国にはないし、中国には国内でするべきことがたくさんある。中国が必要としているのは、近代化を加速するためのノウハウであり、それを世界各国、各地域から全方位的に導入することである。日本だけが相手ではない」朝日新聞さんの着想と、どちらが面白いでしょう。
もう少しメディアに勤めている人は自分の磨いて欲しいのです。早い話が自分で、日本株対象に信用取引を利用して買ってみると良いですね。日本の実体経済の姿が身に付くことでしょう。決して机上論では分かりませんね。昨日はソニーの例を掲げましたが、他にも多くの銘柄が先の山を抜けて上がってきていますね。いくら出遅れの日本株でもそろそろ波動が変化するのでしょう。その意味で本日、下落しているイビデンなどの状況は今後、注目されます。
2010年08月02日
8/2
GDP統計が発表され5%、3.7%、2.4%と次第に減速し、二番底懸念が生まれています。グラフから大きく落ち込んだ設備投資が回復している様子も分かりますね。旭ダイヤやOSGの株価が確りしているわけです。70%を占める個人消費は、緩やかな回復です。雇用が安定してないので不安感が広がっていますが、設備投資の推移から雇用も改善傾向には違いなのでしょう。
GSとSECの手打ちは16日でしたが、その翌週から順調に世界市場に待機資金が還流し始めているようです。その様子は下がり続けていた国際優良株の値動きから分かります。代表例はソニーでしょうか? 高水準の信用買い残を抱えていましたが75日線を回復し完全に押し目買いの方向に転換したようです。他にも事例はたくさんあります。
しかし個人の人気株は冴えませんね。
エルピーダなどは新安値でした。足元、DRAM価格は軟調な値動きです。その影響があるのかもしれませんが、製品を作るメーカーの株価が上がって、その為に必要な基幹部品の半導体メーカーが軟調なのは理解できません。例えば半導体製造装置のエレクトロンなどの株価も上がっています。どちらかが間違っている動きを示している事になります。
まぁ、エルピーダに限らず、個人投資家の投資心理は、依然、低調なようです。5分チャートで値下がり傾向になると、どんどん売りが膨らみますね。値動きだけで売り買いをするディトレイダーと、批判が起こると信念を曲げて消費税の話しを撤回した菅総理は同じ感覚かな? 人気取りのように議員数削減を掲げ今度は実現できるのでしょうか…。
確かに市場には株価に対して色んな味方が存在します。
例えばDENAの決算が発表されました。1株利益が180円台の予想ですが、前期80円に対し180円と2倍以上になる予定です。売上げ、利益とも2倍以上の予想です。これでPERが13倍? DENAは単なるゲームだから直ぐに厭きられる…と言う見方が強いようですが、任天堂も過去の歴史はそうでしたね。しかし世界展開を加速させ成長企業になりました。DENAは現時点では携帯コンテンツで世界トップ企業でしょう。この携帯コンテンツはスマートフォンだけでなく、ipadやキンドルのような携帯端末でも利用できるようになるでしょう。既に覇権争いが始まっています。色んな見方ができますね。
日本ではGSユアサに始まったリチウム電池戦争ですが、世界レベルでは韓国のLG化学が抜け出しています。熾烈な世界競争に勝てるかどうかは経営者の決断力が大切ですね。社運を賭けた投資を出来る経営者が、日本に何人居るのでしょう。HV(ハイブリッドカー)、PHV(プラグ型充電のHV)、そうして電池自動車(EV)へ、自動車はどんどん変化しそうですが半導体は必要になります。コンデンサーも必要ですね。その関連メーカーの株価はやはり堅調なのでしょう。
ロシアの干ばつで小麦が高騰しているそうですが、銅もニッケルもパラジウムも鉱物資源は4月の価格に近付いています。本当に二番底など起こるのでしょうか?ホンダのように1Qは大きな利益を計上しましたが、通期予想はかなり抑えていますね。為替と減税処置が切れるからだと言います。しかし新興国の需要増大は決算では言っていませんね。心配事のマイナス要因を掲げ、プラス要因は語らない。日本人らしい対応です。
ネガティブ思考の投資家が多いですが、アジア地域の成長がバックボーンにある日本株は欧州や米国よりも強くても良いはずだと考えているかたる君です。だからこそ上海総合株価指数は上がり出している。「上海証券報」の統計によると「7月31日までに、上海・深セン両市場に上場の264社が中間報告を行った。264社の今年1-6月の売上高は総額2676億3500万元で前年同期比35.73%増、純利益は228億400万元で同49.98%増だった。」だったそうです。