今日の市況(2010年)(2010年10月06日)
日銀の政策について、もう少し掘り下げて考えてみる必要性が出てきました。今回の「包括的な金融緩和政策」は含みを持っている…との解説が主流になりつつあります。20年にも及ぶデフレ政策が染み付いているために、なかなか転換気運が生まれませんが、ひょっとすると…これが切っ掛けになるかもしれません。一つは時間軸を明確化しており、この縛りはインフレターゲット論とも受け取れます。つまりプラス圏の上限2%で、概ね1%を念頭においているとの事ですから、仮に円高が進み物価が下がれば、CPIが上がるまで第二、第三の金融緩和政策を実行すると言う明言とも受け取れます。(不退転の決意の表れ)
加えてCPIだけなく、ごく僅かの金額ですがリスク資産を購入する事により、資産デフレにも対処すると宣言しているようにも受け取れます。資産買い入れ基金は5兆円、内、国債などに3兆5千億円で、CPや社債などへ1兆円、上場ETFやリートに5千億円との配分ですが、資産デフレが進めば、その割合を変えてリスク資産も増額すると言っているようなものです。ゼロ金利、時間軸(インフレターゲット論)、危険資産の買い入れ(資産デフレ対策)、更には銀行券ルールに縛られない国債買い入れは、無尽蔵に増やすとの決意表明かもしれません。
GDP規模からみて総額が少なく、ガックリしている市場原理主義者の心とは、まだ開きはありますが、かなり思い切った対策かもしれませんね。要するに将来に対する、さらなる緩和余地を残しているから、市場は、この政策に反応する可能性がありますね。中央銀行が政策転換を宣言するなら、超割安水準の株式は急騰する可能性が出てきました。世界景気は二番底の回避方向で…失われた時代を続けた政策を創った日銀が方向転換するなら、競争に勝てる可能性が出てきましたね。足を引っ張る資産除去損失などが消えます。
つまり総資産経営のマイナス面が消えて、逆の効果であるプラス面が表面化する可能性が出てきました。信用創造を日銀が演出するのですね。株式市場は増資懸念がありますが、そんなことより、インフレ政策(包括的な金融緩和政策)の絶対量が勝ります。数日前に書きました。みずほの総資産は154兆円、三菱UFJは204兆円、三井住友は128兆円です。1%のインフレなら、みずほは1兆54百億円の含み利益が生まれます。三菱UFJは2兆円です。自己資本比率の達成は容易になります。
拡大解釈ですが、上場ETFの購入をするということは、国際決済銀行株投信を創設して普通株の受け皿にできますね。三菱UFjに3兆円の株式を発行させ、みずほは5兆円、三井住友は4兆円ほどの総額で12兆円ほどのファンドを創り、いずれ期間利益で相殺すれば良いわけです。実質的に増資分を日銀が引き受け、この仕組みなら、いくら厳しいバーゼル基準でも簡単にクリアできます。資産デフレを止めれば、貸し出しに弾みがつきますね。
ひょっとすると…。
勿論、日銀の覚悟度合いが問題になります。しかし市場経済は、その含みの方向性が出てきたと言うことは…やはり政策に反応するのが、市場の道理でしょう。良かった。これで矛盾を感じないで営業活動が出来るようになります。そんな訳で今日は実に久しぶりに、王道の金融株を買ってみました。金融相場の3点セットは銀行・証券・不動産です。この金融相場が幕開ければ…かたる君の腕が試せる環境がやってきます。前回は3年かかり10倍ぐらいでしたね。昨年末からの短かった春は僅か6ヶ月ですが9倍のスピードを達成できました。今回は果たして…20年ぶりに本物の相場がやってきたのでしょうか?
白川さん、頑張って下さいね。貴方の決意が日本の若者の雇用をつくり、自殺者を減らし、鬱病患者も減らします。全ては貴方の肩に委ねられています。
僕も株屋を、まだやれるかな?
投稿者 kataru : 2010年10月06日 17:33