今日の市況(2010年)(2010年11月22日)
最大の関心はやはりQE2の成果でしょうが…、今のところ混沌としている様子です。
この量的緩和に反対する急先鋒は共和党の次期大統領候補のサラ・ペイリン前アラスカ州知事です。米国は女性でも能力があれば認められますからね。彼女はこの処置が過度のインフレを招く恐れがあると批判しています。でもFRBは期待インフレ率の高まりを狙っているわけで…、問題はむしろ、大手債券ファンドのピムコのモハメド・エルエリアン最高経営責任者が指摘するように…『計画への批判がFRBのイールドカーブ・コントロール能力への疑問を強めたとし、「こうした批判によって、FRBへの政治の干渉や自律性の喪失に不安を抱きがちな市場を不安定にしている」と話した。』との副作用でしょう。
金融政策は難しいのです。
市場参加者の心理をコントロールする訳で…しかもその結果が出るのは、時間差がかなりあります。結果論は誰にでも言えますが、行動は日銀を見ればわかるように、なかなかできないものです。日銀は21年も間違っています。インフレよりデフレは厄介な問題です。人々から希望を奪う政策なのです。
でも米国の市場を見ると…、消費関連である婦人服小売りチェーンのリミテッド・ブランズが株価の上昇がみられ、今日はグーグルのグルーポン買収の噂が起こり、確実に成果が生まれている様子です。ここにきて商品相場のボラティリティーが高いのだそうです。この商品相場の変動率の上昇は二つの意味があります。QE2が効き流動性の増加から景気を刺激し経済活動が活発になりインフレが加速する。所謂、新興国の所得を引き上げる話です。しかしインフラが激しくなればエンゲル係数が上がり、所得格差が問題になり社会問題になります。故にインフレを鎮めるために金融の引き締めが起こり、その作用で景気が悪化します。つまりボラティリティー(変動率)が高いということは、天井圏の可能性を秘めています。
これら一連の現象はQE2の政策効果とも言えます。期待インフレ率が高まり寝ているお金が動き、企業活動が活発になり景気が浮上します。消費が伸びる現象は、株高が消費を刺激すると述べたバーナンキ議長の狙い通りですね。まもなく遅行指数の雇用統計や住宅関連指数も改善します。落ち込んでいた米国の自動車も売れるでしょうね。
前から述べているように…中国のインフレ率は上がったとは言え、まだ4%台ですからコマツの株価は高値を追うとの予測は当たりそうです。勿論、設備投資のファナックも一緒です。まだ空売りは早いのでしょう。買う必要はありませんが、下がるようには見えませんね。日本株も国際優良株は強いですね。あの負け組みトヨタが連日の連騰をしています。証券株の上がり方はマズマズですが、銀行は若干弱いかな? でもみずほは公募の130円の打ち返しを消化している様子です。ただジャンク債の買い手は鈍っているようで…、薔薇色の展開ではありません。このあたりの見極めは難しいですね。
今日の個人投資家の一番人気はレオパレス21です。
リース会計が変わるので大きく売られました。会計法の変更で痛手を受けた新興株はコテンパンに叩かれました。インデックスもUSENも高値で買った赤字会社は、公認会計士の査定が安く減損会計を迫られ赤字を計上、その赤字を見て銀行が融資を引き上げると言う悪循環を生みました。仕方なく高値で買った会社を安値で売り、銀行に借金を返済しましたね。会計法の変更はサラ金株のような可能性も秘めています。
さて来年の銘柄と…予てから指摘し、一貫推奨の007は今日も元気が良く、ハイリスク・ハイリターン派のかたる銘柄らしく、まもなく倍増するかな? 僅か10日間ぐらいで80%高ぐらいでしょうか? この時期に株価が急騰しているのは沢山あります。ルネサンス・エレクトロニクスも休みがなく急騰していますね。
このように初期波動が強い株は大物になる素質を秘めています。大物になるには幾つかの条件が整わないとなりません。時代背景が一番のキーワードですが、やはり全体の相場の強さが問題になります。確かに上がっている銘柄も多いのですが…、まだ大型はそんなに強いわけでもありませんね。しかし多くのお客様は戻りを売り方針で臨んでおり、この兆候は株が上がる現象の一つです。今日も三菱UFJを利食いしました。先日は野村證券ですね。利食いできると言うことは、株を高値で買う人が居るのです。買っている人はどんな気持ちで臨んでいるのでしょうか? 今の時期に買い向かえる人は、かなりの資産家でしょう。やはり金持ちと同じ行動をするべきなのでしょうね。4月から7ヶ月も下げ続けた相場なのです。強気一貫。
投稿者 kataru : 2010年11月22日 19:06