未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2011年)(2011年08月31日)

「出来高急増銘柄」「株式指標」はここをクリック。

かたる:米国で発表されているCBなどの指標は良いものではありませんが、一旦は悪材料を受け、株価は下がった後も切り返し確りしていますね。既に直近の上げは700ドルも上がっているから通常は下げるはずです。それにも拘らず、この動きです。市場の解説は8月のFRBの議事力が発表され、QE3への期待感が高まっているとのことですが、現実はオバマ大統領が実施する雇用対策などの経済政策にも期待があるのでしょう。金融政策だけで米国経済が救えるものではないでしょう。

s20110831a.gif

一方、他力本願の日本株は、新首相が誕生しても期待感がなく、戻りも非常に鈍いですね。新しい動きも感じられませんが、実は色んな新規の材料が新聞を賑わしています。投資意欲が減退している市場に、好材料も響きませんね。一人立ちできない日本株式市場は、世界で最も恵まれた国なのですが、その基本的なファンダメンタルを評価する声は皆無に近い状態です。

時代や:長い失われた時代の経過で、相場が充分に調整したと言うことは分かるが、新しい胎動なんか…全然、感じられないよ。カタルだけだよ。そんな戯言を言っているのは…。

かたる:既に動き始めていると思っているが、みんなの目には見えないだけだろう。例えば今日の日経新聞のゼネコン4社の不動産開発が復調し、事業等の総利益が31%増となっているが、これは何度も指摘しているように、地所の大型設備投資計画から三井不動産の湾岸開発などの動きを反映した一連の流れだよね。残念ながら太平洋セメントのように市場はこのような環境を無視して、目先の需給関係だけを頼りにして反応しているが、僕は復興需要から始まる一連の日本改革は続くと考えているよ。だから、このような反応は一時的な動きで、何れ水準訂正が行われると思うね。ファナックの稲葉発言に対し過剰に反応した上場来の高値を、かたるは批判的に見ていたが…株価は下がっている太平洋セメントの反応も違和感を感じるよ。増資は売りだと言う間違った流れを作ったのは、双日のMSCBが引き金になっているように思うね。

s20110831b.gif

時代や:でも現実は多くの企業が示しているように、増資後は株価が軟調になるよ。

かたる:その後、上がっている銘柄は多いよ。スパンの問題だね。結論は増資資金の使い道だろう。双日の実態は借金返しで、過去の清算に使われる。まぁ、今回の増資資金も復旧経費と借金返しなので、ある程度下げるのは仕方ないが…、ゼネコンの不動産開発が復調となっている流れは、金融庁の姿勢転換の流れの一環でもあるね。日債銀の判決が覆ったけれど、銀行関係者はホッとしていると思うよ。もともと融資業務は、ある意味で博打だよね。基本は…時代の流れが成長路線に舵を切るなら、融資は成功するよ。コンプライアンス重視の縮思考が優先されれば、背任行為になるかも知れない。

言い訳かも知れないが、ベンチャリが際どいタイミングで駄目になったのは、日本の国が正常な金融機能を有しておらずに、無借金にも拘らず投資資金も融資しない体制があったからだね。水面下にあったINDEXなどもそうだし、USENも同じ構図だろう。僕の失敗は、日本の金融行政の姿勢を大きく見誤った、当然の帰結だったのだろう。僕の言いたいことは先日、直木賞を受賞した池井戸潤の「銀行仕置人」などを読めば、理解されると思うよ。彼の作品で面白かったのは「果つる底なき」だったかな?

トロ:まぁ、失敗談は良いよ。自己弁護しなくて…。それより新体制は、果たして、ちゃんと動くのかね?どうも日教組上がりの輿石さんが幹事長になるのは嫌いだね。

かたる:僕も日教組が、日本を駄目にした一因を担っているかも…と思っているよ。教育と言う神聖な場に、条件闘争の共産化行動を持ち込み、子供たちの教育を楯にして、おかしな行動をしていたものね。君が代を歌わないとか…国旗掲揚などは当たり前だと思うが…彼らは公務員だから、首はないし恐いものはない。まぁ、多くの人が潜在的に同様の疑問を感じているが、メディアはこの手の問題を、なかなか取り上げないね。部落民の代表的な同和問題に似ている構図を持っているのかな? 差別はいけないが、彼らの要求は時々、度を越した要求をするからね。まるで右翼のようだよ。

時代や:右翼と言えば、島田伸介さんが、結局、辞めることになったきっかけだね。

かたる:日本には、もともと縁故関係が強く、無理を通そうとする土壌があるのだろう。まぁ、日教組から脱線したけれど、新政権は党内融和を掲げドジョウ精神を生かした対応じゃないのかな? 僕は野田さんのバックに、財務官僚の決意が掛かっているとも考えているよ。彼ら官僚も日本の状況は痛いほど分っているよね。消費税を引き上げる勇気もない政治家にうんざりしているだろう。

皆は勘違いしているよ。公共事業投資が景気を助けるだとか、増税が景気回復にマイナスだとか…先日のトロも、そのような判断だったね。昔のケインズ経済学派のような古い学説が頭にはびこっているのだろう。宮沢喜一が晩年、自らの過ちを認めていたが…消費税を引き上げたドイツ、緊縮財政を実施しているイギリスを考えれば、日本経済へのマイナス効果よりプラス効果の方が大きいと、僕は考えているよ。

昨日、マツダの話をしたね。

時代や:また話が飛ぶの?

かたる:大切なことだからね。僕の頭の構造を理解して欲しいよ。何故、大手の外人ファンドがマツダを買ったか? 一つは僕が昨年犯した同じ間違いをやったね。日本は動かずに為替が円高のままだよ。でもね。あの背景には新燃費規制などの先進国規制が背景にあるね。規制は多くの場合、時代を縛り成長を妨げるが、同じ規制でも新技術を促進させるカンフル剤にもなるんだよ。この度の節電を考えると分かると思うが…産業構造を転換させ、効率化への促進に繋がっているね。LED照明への転換など…、効率化社会への一歩でもあるよ。マツダの省エネ技術やアイドリング・ストップ機能は、世界トップ水準に技術だね。

トロ:いやに拘るね。競争に敗退した3流自動車会社に…。

かたる:時間がずれて、失敗しているカタル銘柄だからね。僕の狙いは時間がずれているけれど、ヘッジファンドの投資が証明しているように、悪い筋じゃないと思っているよ。ただ条件が揃わないだけだよ。

時代や:かたるは、よく条件が揃うとか…揃わないとか言うが、結局、条件が合わないと言うことは外れていると言う事だろう?

かたる:おっしゃる通りだね。でも銘柄選別は将来を見るわけで、投資した当初に結果は分からないよ。東電だって、免責を採用すればスムーズに賠償も進み、経済も停滞しなかったはずだよ。日本にとって損失には違いないが、復興は圧倒的に免責にした方が早まったよね。一部の役人が自分の首、可愛さに…押し通したわがままが、日本の時間を奪っていると思うよ。もうそんなに時間はないよ。自民党はグダグダ言っている主張は、間違っているよ。自分たちがやった過ちの責任を、現政権は後処理をしているわけで、積極的に協力すべきだね。

スペースがなくなってきたね。長いと読むのが嫌になるからね。基本的に悪材料に反応しない市場は、新規資金が入っている証拠だね。ヘッジファンドの解約資金は一時的に国債やTBに流れるが、また市場に戻ってくるよ。要するに新しい政策に市場が信任を与えるかどうかだけの話だからね。お金は唸るほどあるし、株価位置も非常に低いからね。こんなところで空売りをするなんて…気がしれないよ。

トロ:いや、まだ安心はできない。当面は模様眺めを続けるよ。

人気ブログランキング 「今日の市況」は人気ブログランキングに参加しています。

株式会社「ケンミレ株式情報」さんのチャートへ

投稿者 kataru : 2011年08月31日 15:13