今日の市況(2011年)(2011年09月28日)
かたる:株の話などしても…大して面白くはないですね。日本はこれまで数々の「選択の失敗」をしていますね。その原因は実力ない人間が上に行く仕組みなのでしょう。株屋の世界でも、株の売買だけで月間手数料1000万円をあげられるセールスは少ないし、会社のバックなしで仕事をしてみれば、自分がどの程度の実力があるか分かるはずです。一例を掲げると証券アナリストの多くは退職すると、無名の存在になってしまう現実があります。
最近の大きな選択の間違いは、菅総理が下した原発処理の責任論。たしかに東電は権力を背景に胡坐をかき、努力をしてきませんでした。しかし民間企業の責任能力を超える補償は国の責任を意味し、当然、有限責任にすべき処理が正しかったのでしょう。可哀そうに…被害者は、多くの不便を被り日本の成長に大きな障害を残した処理の仕方だったと思います。
ましてや一度決まったことを再び蒸し返し、貸し手責任や株主責任を再び話題にする枝野大臣の力量は、政治家のレベルではないと考えます。彼はきっと誠実なのでしょうね。だから権力を行使するいやらしい姿の東電を見ると反発を覚えるのでしょう。しかしそれは権力闘争をしている政治家の姿で、国民の幸せを願うなら過去を振り返らず、前に向けた処理を加速させるべき話でしょう。国会の質疑応答も、責任論に終始、後ろ向きの話しばかりで、前向きな対応がないのは、相変わらず哀しい現実です。
僕の人生観に影響を与えた作家の一人は白川道さんです。
「病葉(わくらば)流れて」という作品は、おそらく彼の人生を語った作品なのでしょう。彼の人生観は、男として共有する部分が多く、僕と価値観とかなり似ています。今日は「祈るときはいつもひとり」を読んで、似ているなぁ~と感じた次第です。でもこのタイプの男にとって、今の世界はつまらないし生きづらい世界ですね。
人生には様々な岐路があり選択を迫られますが、最善と考えた選択をしても失敗を重ねることもあります。更に運命の出会いもあるし…人それぞれなのでしょう。僕がネットでこのように毎日、明日の日本の成長を願い書いていても、所詮、努力は届かない現実もあります。今連載されている日刊工業新聞の半導体に記事が面白いですね。月曜日から始まったのかな?
今日、下げているエルピーダは、現実の日本の半導体業界の姿だけれど、この過ちは1996年7月から8月にかけた日米交渉の選択にあったと言われているようです。当時の日本は、貿易摩擦問題に揺れ、日本は20%以上の海外製の半導体を使うことで決着した経過がありますが、交渉にあたったミスター半導体と呼ばれた日立の牧本次生常務は、社長から東芝に負けるなと言われたそうです。この時に米国のインテルはCPUに特化し、実利をあげましたが、日本は国内シェア争いに終始していたのです。小さな国の覇権争いがグローバル感覚を潰した原因となったらしいのです。
今の政治家も同じ間違いを犯しています。日本は既に輸出依存度は11.9%でしかありません。ギリシャ危機で責任のあるドイツは33.6%もあるのです。戦後、敗戦から復興したドイツと日本。これからの選択はどのような結論を下すのか?
土曜日の株式教室に「NHKのラジオ深夜便」の話を掲載しました。この原稿を書きながら感じたのは、「後ろを向いた時間を減らし、前を向いた時間を増やすこと。」過去の処理は出来るだけスピーディーに処理し、自分の時間を、前を向いた時間に充てることが大切だと改めて感じた次第です。数々の間違った選択を乗り越えて、過去を振り返らず未来をみつめる。そんな人生なら、きっと、新しい世界が開けるではないでしょうか?
今日は珍しく…配当落ちなのに、即日配当分を埋めています。珍しいな。例えば三菱UFJは6円の中間配当を実施する予定ですが4円高で引けており、前日比、実質10円高になっています。日本株は世界で一番恵まれている環境下にあり、政策次第で、いつでも長期成長パターンに突入することが出来ます。そろそろ金融経済の封印を解き、実体経済を助ける姿に変えるべきでしょう。そうなると上がる株は…○○○株、失敗した以前のかたき討ちが出来るはずなのです。
投稿者 kataru : 2011年09月28日 15:47