今日の市況(2011年)(2011年10月27日)
かたる:今日は時間を持って、少し考えてみたいと思っています。
エレクトロンを象徴として捉えたのは何時だったのでしょう? あれは9月のはじめですね。8月26日に底入れしたと思っていたのです。でも10月4日の下げで8月26日の3335円の安値を下回ったのはショックでしたね。しかし一瞬で直ぐに反発しました。それから75日線を上回り、現在は4200円台まで上がっていますね。しかし珍しく…NY市場が高いのにも拘わらず、今日は安いですね。この辺りを見ると、一つの初動相場が終わりかけているようですね。
つまり相場で言う「懐疑の中で育つ…」と言う相場の局面が、終わりつつあるのでしょう。相場はドンドン変化します。先駆する銘柄がある程度、市場から信任を得ると、次に矛先を向けますね。そろそろ懐疑の中で育つ局面が、信頼に変わるのでしょうね。実質的には3月頃かな? 5月と言う説もあるでしょうが、NY市場もエレクトロンと同じでしょう。僕は、今回はチタンに拘りました。そうして一貫してチタン株を売り買いしてきましたが、007のQBの発表があり、狂ってしまいましたね。
まぁ、それは兎も角、チタン株の狙いは業績の信頼感ですね。B787も長引いた試験飛行が終わり、量産化になることが確定していましたから、チタンの需要は増えるし価格は上昇し始めているから儲かると思っています。だから株価が下がっているし、業績と株価の整合性はありませんが、流れから見てチタンに注目していました。ただこの手の株の好みは欧州筋と思われ、今回の危機で欧州系の金融機関は大きくポジション整理を強行され思っている以上に売られたのでしょう。その反発が現在は起こっていますね。ただ此方も大阪チタンは、既に75日線を回復しました。
先ほど、少し見てみましたが分かりませんでした。
実は夏に絶妙なタイミングで公募増資をしたDガレージに注目しているのですが…会社の姿がよく分かりません。何故、林さんは人脈があるのでしょう。カカクコムの田中さんは三菱系の出身でしたね。でも何となく惹かれるのですね。あの増資のタイミングは絶妙だし、カカクコムの離れ方も見事、リンクインと何かあるのでしょうか? もう少し調べる必要がありますが、気にかかる銘柄です。株価は短期調整のようですが、既に大勢は上昇波動に入っており、何れ200日線を抜けるように見えます。
まぁ、個別は良いのですが…ここに来て何度も書いている「デカップリング」の中国が注目され始めています。ファナック、ツガミ、安川、コマツと掲げていますが、資源の動きも確りしており、今日は割安で出遅れていた商社株も確りしてきましたね。この辺りの動きはエレクトロンに追随していますね。エレクが先駆し安心感の広がりを市場に与えています。だからトロ君が述べている、過剰の心配はお預けでしょう。現実にこのような動きが継続すると個人投資家は元気になってきますね。
トロ:懸念? 常識的な心配だよ。まぁ、確かにいつまでも下げ相場が続くとは思ってないからね。欧州危機に一定の成果が生まれ市場が認めれば、次の焦点は米国だろうね。
かたる:世界は資本主義と社会主義で勢力争いをしてきたが、日本はもともと共産主義的な考え方が、古くから根付いているね。今でこそ、「やくざ」を悪者と決めているが、村論理の時代は、街の人気者だったんだね。所謂、弱者救済の「任侠」と言う考え方がやくざにはあった。いつの間にか、この任侠の精神がやくざから消え、無理難題を通すようになったが、それは権力の座にいる官僚体制の誘導で、やくざが住めない時代を作ろうとしているのだろう。でも考えてみると分かるが、「言って聞かせてさせてみせ、褒めてやらねば人は動かず」と言うが、言ってもきかない馬鹿は、世の中にいっぱい居る。だから小さいうちに礼節の精神を叩き込む世界が必要なんじゃないかな?でも今の暴力団は、この任侠を重んじるやくざの精神を忘れているね。任侠は日本に残っているすばらしい考え方の基本だと思うが…。
話はそれたが、米国が新しい考え方を提案している。内容は国有企業が政府の優遇措置と補助金を使って民間企業を打ち負かすのを制限する規制を設けようとするものだね。米国は凋落しており、先日もGDPの輸出依存度を20%に制限しようとしていたが、ルール作りに失敗している。ここに来て日本でも大王製紙とオリンパスの企業統治の問題が表面化し、日本のグローバル化が問われている。何度も恐縮だが、先日のWBSで報道した華西村の市場全体主義と言うのかな?あれも素晴らしいね。
米国の覇権が崩れると、代わって新しい考え方が台頭する可能性はあるね。日本の土地本位制からの終身雇用と年功序列は、ある意味で素晴らしいと思うが、プラザ合意以降の日本の悪政の為に崩壊した。強引に市場原理主義の道を歩んだのは、小泉・竹中改革ではなく、プラザ合意からの日本の政策に問題があったのでしょう。今回の欧州危機の原点を考えると、アラブの春からウッキリークスに示される情報公開の流れが、現在の体制の歪を捉えていると言えますね。底流に流れる新しい流れが台頭しています。
時代や:難しい事を考えるね。そんな事より読者にはエレクトロンから商社までの個別解説の方が受けるんじゃないの?
かたる:そうかもしれないね。でも大切なことだから、一度、自分で納得するまで調べた方が良いよ。じゃ相場論を…。僕は一度、007の評価を大きく下げた理由は二つ、一つはやとわれと思われる社長がコロコロ変わること。もともと小さい会社だから、みんな能力がないのだろうが…。もう一つは任天堂と切れたことだね。今でも任天堂関連と言われているが、その認識は間違っているね。本来、任天堂と続き、新製品も伸びる前提で株価を考えていたが、おそらく前社長は任天堂とのトラブルを抱え、切られたのじゃないかな?僕の勝手な推測だが…。
でもこの会社の魅力は、大会社と提携していることだね。最近の事例で期待しているのが村田製作所との関係だね。ご存知のように村田はスマートフォン関連の部品メーカーで、すごい数の部品が世界中の製品で利用されている。他にもパナソニックから、現在、問題のオリンパスまでカメラ部門で採用されており、このSQLの製品はカーナビのアルパインやパイオニアにも用いられています。そうです。QBもおそらくカーナビに採用されるでしょう。ルネサスエレクはカーナビのシステムLSIの世界シェア80%を占めています。おそらく関係のある007も、近々発表されるものと思っています。
組立ソフトは年率20%の伸びを示しており、業界で成長を続けています。そのなかでデバイスSQLなどの華が開いていますが、期待していたQBの開発が製品化したと言うことは、ようやく期待から現実の評価に変わると言うことですね。株式市場は二つの点で評価します。夢を買う理想買い(金融相場)。そうして、その夢が現実になるときに、やはり株価は大きく伸びます。(業績相場)。僕は007が、その段階に入ったのだろうと考えていますね。4万円から40万へ理想買いして、今度は6万円から10倍だと60万ですね。
まぁ、そうなれば良いと言う期待を込めて書いたのですが…。世界中に電化製品はあり、そのほとんどすべてはリナックス対応のソフトを用いています。さらに携帯端末はアンドロイドのソフトですね。QBは全てに対応できると言うから楽しみです。
トロ:お前はベンチャリの時にも、そのような空想を述べていたね。現実に利益が上がらないと絵に描いた餅だよ。ハハハ…。
かたる:僕の相場観は事前に公開しており相場が強くなれば、僕のシナリオは生きてくるね。ただ僕は後退と言う整理の相場は相変わらずに苦手だね。空売りは性に合わないから。だから長く政策批判を続けてきたが…ビスタからの流れを見ればピッタリと相場を捉えていると思うよ。前回の記録は100万円を6か月で1000万円だった。今回はこれまでの記録を打ち破ることが出来るかどうか…。それはスタートに取り組む007の現実買い相場の出来に掛かっているかもしれないね。
この原稿は午前中に書きました。今、アップする前に聞いたところ、日銀は5兆円の資産買い入れ額を増やしたとか…。たかが5兆なのですが、ラストリゾートを呼ばれる所以は本気になればインフレにすることも、資産価格を上げることも可能で、いつでも日本は立ち直れるのです。今なら政策手段はたくさんあるのですね。円高もそうですよ。何をビクついているのか…。嘘を言うのは嫌だから、今日は大引けでも007を買いました。どうなるかな?僕も分かりませんが…。
投稿者 kataru : 2011年10月27日 15:25