未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2011年)(2011年11月02日)

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かたる:エッヘン。そんな風に相場を語れる日がやって来るのかな? 思い返せば本格的な株価上昇は90年代にはハッキリ言ってあまり記憶にない。何故なら、IRNETをやっていなかったので、自分で記録を付けてないから記憶が乏しいのだろう。かたるが上京し歩合セールスになって、IRNETを始めた後に、相場全体が上がったのはITバブル期と小泉・竹中改革の時だけだったなぁ~。あとは全滅。

堺屋太一の時代認識を一昨日のテレビで聴いたけれど、江戸時代からの明治維新、そうして敗戦からの復興。今回も同じように「体制の崩壊」を敗戦と同様に考えていたね。要するに、彼は官僚の組織解体が必要で道州制を含む地方分散の社会構成の必要性を述べていたようだが…。その中で一番ショックだったのが、まだ敗戦に至ってなく、ガダルカナルの玉砕の辺りだと言う時代認識だったかな?これから実際の敗戦がやって来ると言うのだろう。

僕は今年に入り、震災後の様々な現象を見て力を感じているが、一般認識では、まだまだその胎動は感じられていないと言う事なのでしょうね。日本の技術力を誇る家電業界が全滅の様相で、パナソニックも三洋電機を身売りし人員削減と完全に負け組の様相。何しろ屋台骨を支える金融セクターが、野村証券のように人員削減の負け組を演じている。これじゃ、日本が元気になる道理が成り立たないね。日立が辛うじて変身の兆しがあるが…未だに市場の評価は低い。

トロ:堺屋太一か…懐かしいね。

かたる:うん。驚いたことに、東京一局主義を貫いたのは官僚の画策だったと言うからね。中央政権に権力を集中させ、大量規格製品の量産化で日本は右肩上がりを続けてきたが、1985年のプラザ合意で上手く舵を切れなかったわけだね。あれからバブルを発生させ、そのバブル処理を誤り、失われた時代に突入している。日本はデフレ先進国で、世界の先進国のリーダー的な存在。だから米国や欧州の失速を日本化現象と呼び、現状を憂いでいる。

まぁ、この実態は金融経済の否定にあるが…世界は同じ過ちを繰り返している。NYのウォール街に始まった政策批判デモは、世界に波及し混乱は広がっているね。暗黒の時代のようだよ。昔だったら国民の目を欺くために戦争を興すのだろうが…どうやって決着をつけるのか? 日経新聞は間違った報道を繰り返している。まるで円売り介入が悪いかのように「欧米の反発を押し切る」となっている。ここは経済紙らしく、何故、日本の介入が正常な介入なのか解説しなくてならない。

すこし資料は古いが、2009年の輸出依存度はドイツが33.6%、中国は24.5%、それに比べ日本は11.4%である。すこしGDPは低いですが、お隣の韓国は43.5%です。でもおそらく2008年の方が現状に近いと思うので、その数字も掲げるとドイツは39.5%、中国は33%、日本は16.1%、韓国は45.3%なのですね。つまり我が国のGDPは、直接的な輸出による経済活動の依存度はかなり低いのです。よって残った輸出企業を助ける為に、為替介入することは論理に適っています。中国は問題でしょう。何しろGDPの水準が、既に世界第二位ですから…。ドイツはギリシャなどの欧州危機に隠れ守られています。本来のドイツマルクに戻せば、為替が高くなり価格競争力を奪いそんなに依存度が上がらないはずですね。何故、この解説を日経新聞は大々的に取り上げないのでしょう。

僕はかなり官僚の意図的な思惑じゃないかな…と考えていますね。おそらく消費税の引き上げまで、低金利の状態を続けたいのでしょう。でも必ず追い込まれますね。

時代や:かたるは本来、人為的な介入には反対の立場じゃないの?どうして介入に賛成なの?

かたる:うん。僕は市場原理主義に近いからね。だから規制や介入には反対で自由論者だよ。でも、ものには限度があるよ。トヨタの300万台維持の考え方もおかしいとも思っており、介入賛成に矛盾するけれど、要するに原点にあるのは、デフレからの脱却でインフレの社会構成にして、負の経済活動をやめるべきだと思っているよ。

トロ:前からの持論だね。デフレは老人や官僚などの公務員にはプラスだけれど、働く若者にはマイナスだと言う考え方だね。

かたる:そうだね。おかしいよ。民主党を支持していた理由の一つが子育て支援で、政策の軸足を若者に切ったことだよ。でも残念なことに、なし崩し的に自民時代に戻っている。官僚さんにうまく取り入れられているね。所得補償などの農業支援もTPPが前提にあったと思うが…。一度、思い切ってTPPの自由競争にして、困った産業は補助金を使って支援すれば良いよ。できれば大規模農家の支援の方にして、国際競争に勝てるようにすべきだね。

話はそれたが、日銀は非不胎化政策を採用しているようで…もっと大量に介入すべきだね。予算がどうのこうのと、日経新聞は述べているが、政府がTBを大量に発行し日銀が引き受け無限に介入すればいい。そうしてお金をばら撒けば、均等点が生まれ経済活動がやりやすくなる。1ドル80円にするとか…本当は既に10%台なので100円程度にすべきだろう。たしか現在の通貨の仕組みができる時は、1ユーロと1ドルと100円は同じ基準だったと思うが…。

何故、円高になるかと言えば、日銀が拒んでいるからだね。デフレ政策を持続している。政策と言うのはグローバル化しており国際比較で実施するもの。相手が増やしているのなら、自分達も対応しなくてはならない。そうして余った外貨で、海外の資源や食料品など生きていくための不可欠な産業の買収資金に充てれば、彼らも馬鹿な行動に出ることが出来ず、通貨などの基準が均等化されフェアな競争環境が整うよ。これじゃ、いつまでもハンディ戦を強いられているようなものだよ。

トロ:あれ?かたるは円高賛成論者じゃないの?

かたる:そうだよ。介入してその外貨を有効に利用しろと言っている訳。米ドル債を買うと言うことは米国の政策を支援する事で、日本国民の為になってないよ。どうせならイタリア国債やギリシャ国債を買えば良いね。例えばギリシャは小さな国だから、改革なしに日本が支援すればいい。そうしてユーロから離脱させ、ドラクマだったと思うが、独自通貨を復活させ、日本企業を誘致し、欧州への輸出基地にすればいいのだよ。そうすればギリシャ国民からも喜ばれ、世界通貨体制も確立され、混乱はなくなるね。GDPの小さな国だから日本が本気で支援すれば簡単にできるよ。

何故、日本の官僚は動かないのかね? ギリシャ国民は日本に感謝するね。日本にとっても悪くない話だよ。円高になっても使い方が間違っていれば意味がないよ。だから「円高対応の金融ファシリティー基金」かな? あの構想は素晴らしいアイディアなの。官の資金を民間に流しているよ。先ほどの話に戻るが、銀行が日本国債を買うと言うことは、過去にお金を使っていることだね。お金は未来に使うもの。だからROEの高い競争力のある産業、会社の株を買って、そこに資金を流せば日本は元気になるね。要するに失われたお金の使い方から、未来志向の生きたお金を使えと言っているわけだね。米国債を買うのは間違っている使い方だよ。それなら新興国のベトナムとかインドネシア、インドの国債、今ならタイの洪水の復興支援に、日本企業が受注できるような円借款にして、支援をすればいいよ。

だから100兆円でも、いくらでも介入すれば日本は元気になるよ。タイは立派な利水対策が出来て喜ぶよ。タイの国民に日本は感謝されるよ。お金は失われた過去ではなく、未来に使うものだよ。年金ではなく教育費に…。どうして、こんなにわかりやす理屈を日経新聞は掲載しないのかな?

時代や:株の話は?

かたる:基本的に底入れしている認識に変わりはないが、強くはないよ。米国株の推移を見れば、この2日間は下げたが上昇トレンドは続いている。エレクトロンは分かりやすい指標銘柄だね。そんなに心配することはないよ。何度も言うが、予想されたことは市場では消化されていると思って良いよ。僕は本日はDENAを買いました。

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投稿者 kataru : 2011年11月02日 14:49