今日の市況(2011年)(2011年11月08日)
かたる:嫌なニュースが出ましたね。オリンパスは粉飾の疑いがあると言います。M&Aの高い手数料や買収金額は、過去の有価証券の飛ばしの穴埋めだと言う話が伝わりストップ安になりました。最初はカタルも買いから入ったのです。あれは1400円台でしたね。直ぐに売り転換し一度だけ空売りをしました。でも直ぐに買い戻しましたが…。でも、もう直ぐ純資産価格水準で、高成長が見込める世界一の内視鏡の会社だから上場廃止にならずに、その前に、きっとM&Aの対象になるでしょう。だから株価が落ち着けば買い場だろうと思いますが…企業統治の問題から、いただけない村論理が存在することを改めて考えさせられました。この村論理が背景にあり、TPPの反対を支持している政治家が多いのですね。亀井静香など…時代遅れの政治家の論理が日本の改革を阻害しているのでしょう。
時代や:かたるは、TPPは賛成論者だよね。
かたる:うん。一般的に輸出企業を応援し、農業生産者を苛める話と言う構図で、多くの人が見ているし、その方向性でメディアは報道しているが…。ここでよく考えてほしいが、国民や消費者にとって望ましいことは、価格が下がることだよ。そうして選択肢が増えることだね。その結果、日本の農産物が売れなくなり衰退するなら、どうやって価格競争に勝てるように農業を市場化させるかを考えないといけないね。TPPに反対する話と農業を守る話とは考える次元が違うよ。
農業は活性化させる必要があるが、国際競争に勝てないなら勝てるように育てればいいよ。農業の効率化が進み、一気に農業改革が起こるね。いつまでも、じいちゃん、ばあちゃん、母ちゃんによる三ちゃん農業じゃないよ。民間資本を受け入れて、効率化を推進し、農業の輸出立国になるまで、緩和政策を採用すれば良いよ。その話とTPPのはなしと、一緒の次元で報道するメディアは、考える次元を間違った方向に国民を誘導しているね。メディアは猛省すべき話だよ。
時代や:ところでオリンパスの問題で、野村の元社員が拘わっていると言う話だけで、野村証券が新安値とは…どうなっているんだろうね。
かたる:うん。株価が脆いね。でも野村証券が絡んでいるかどうか分からないよ。過剰反応し過ぎだろう。報道は野村証券のOBが関与していたとか…と言う話だね。金融は社会正義を考えないといけないね。ギリシャの借金隠しにも米国のゴールドマンサックスが関与していたと言うし…儲かれば良いと言う問題とは違うね。僕は現役時代にインサイダーの相談を受けたが、注文を断ったよ。モラルは大切にしないと…。
トロ:かたるは年末年始に相場が高いと言うが…その根拠は何なの? 欧州景気は大きく落ち込むし、期待がかかる中国も建機の受注が大幅な落ち込みを示し、景気の減速感は拡大しているよ。
かたる:一つは株価が大きく下げたこと。株価が下げることが最大の好材料なんだね。更にギリシャ危機の拡大からイタリアと言われるが…、その割にユーロの通貨は上昇波動を維持した動きだね。原油価格も確りしており商品価格は崩れてない、いやむしろ上がりそうな気配だよ。購買力平価ベースのGDPではインドは日本を抜いたんだよ。間もなく中国もインフレ懸念が消えて政策手段が増えるね。新興国はインフレの世界に居るからね。しかも人口は多いよ。
トロ:強気を打っている割に、ゲリラ戦を支持しているね。
かたる:うん。本家は金融株だが…日本の政治家もだらしがなく、消費税の引き上げを実施しないし、公務員改革も先延ばし…給料を強引に20%ぐらいカットすれば民間の痛みが分かるだろう。今の時代は年収300万円時代だろうね。公務員も民間化させればいいよ。どう考えても能力が必要な業務は少なく生産性が低いもの。消費税を早めにあげる必要性があるね。そうしないと日本国債を大量に保管する金融機関の株は、日本リスクから絶対に上がらないよ。この道筋がハッキリすれば、成長論に踏み出せるかもしれないよ。
しかし今のままでは最悪のシナリオを歩む可能性もあるよ。一番怖いのは財政規律の清貧思想が経済のブロック化を生み、保護主義に向かう可能性だね。まぁ、先の話を考えても仕方がないが…今は買い場でしょう。取りあえず年末年始の株価は戻るでしょう。今日は安いDENAが面白いと思っているよ。今日の株価は安いけれど、VWAPは2775円で、引け値もポイントの2725円をクリアしているね。もっと買ってみたい株だね。007は昨日の反動だね。仕掛け人は不在らしい。力があればなぁ~。
一度、売り物を消化した筈のエルピーダの398円は頂けないね。きっと、まだ世界景気復活の兆しは薄いのだろう。僕はゲリラを支持しているのは、欧州を始め、世界の金融機関が資産圧縮に乗り出しているからだよ。オバマもそうだし…フランスも財政規律を優先させ緊縮に走ると言う。これじゃ本格相場の強気を打てる道理がない。株は上がっても短期でゲリラ戦でしょう。ただ中国の政策転換は効くよ。何故なら既に経済規模が日本を抜いて大きくなっているよ。たった1%の成長加速で5兆円を超えるからね。中国の相乗効果は日本と違い、景気拡大の波及範囲を大きく広げるでしょう。
日本の1兆円と中国の1兆円では経済規模の拡大が違いますね。同じ価値でも相乗効果が違うのですね。やはり失われた時代を覆すのは容易なことではないですね。傷は浅いうちに対処するのが鉄則ですが、日本は既に慢性化している印象です。
投稿者 kataru : 2011年11月08日 16:06