未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2011年)(2011年12月08日)

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かたる:相変わらず市場では欧州危機の話題が中心で動き辛かったようです。でも日本は米国より連動性は薄いはずだが…。基本的に日本人は受動的な遺伝子を持っているようで、村社会の定着が長く続いた為に協調性を重んじるためか、世間の流れに追随する傾向が強いのですね。イワシ民族か…残念ですが、よく表現された言葉です。情報操作されやすい国民ですね。

トロ:おいおい、日本人批判は頂けないよ。

かたる:だって…株価に追随する連中ばかりだもの…独自の相場観で買い上がるとか…まったく信念がないよ。

時代や:かたるは異常なんだよ。一度信じたら倒産するまで付き合う訳だから…そんなバカはいないよ。

かたる:まぁ、仕方ない。自分の読みが甘いのだろう。僅かな望みに希望を託す楽天主義は変わらないな。これだけやられてもいつも心に太陽を抱いているわけだから…でも金融危機からの失速は堪らないね。ここに来て最後の空洞化調整が行われている様子で、長い時間をかけて内外価格差の是正を余儀なくされたんだろうね。1985年のプラザ合意が日本の転換点だったけれど、自民党を中心とする55年体制は硬直化しており変化に対応できなかったんだね。

例えば…日米のめいもくGDPの推移を比較グラフにすると…下のような感じだね。米国の統計を1ドル78円にして計算し直しグラフ化したものだけれど…一貫して米国は右肩上がりだが、日本は横這いを続けている。まぁこの統計にはマジックがあり1980年の時は日本の名目GDPは248兆円で、僅か10年で451兆円まで膨らむわけだね。この後半の1985年のプラザ合意以降が問題で、円高による流動性の供給から、銀行貸し出しの不動産価格上昇と…資産バブルを日銀が容認するミスリードが、未曾有の「失った時代」に陥れた最大の原因の一つなんだね。株だけでなく東京の地価推移も載せておこう。

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時代や:しかし専門家の日銀が銀行貸し出しを見過ごしバブルの発生と崩落を容認するんだから能力のない人間が政策担当に座っているんだね。オリンパスと似ているね。無能役員か…。

かたる:僕は一流会社の出身じゃないからよく分かるよ。昔よく野村証券の人間と競争を余儀なくされたよ。野村の人間は簡単に投資信託を1億、5億と実績を作るが僕は1億を売るのに四苦八苦したね。まぁ、10倍以上違うだろうね。ブランドの価値や、対応策が違うんだね。あの当時は三菱重工のCBが200円で上場するが、彼らは億単位で持ち歩くことが出来るよ。僕は100万円がせいぜいだもの。どうやって100万円のCBをお土産にして1億の投信を売るの? よく大手証券の人間がすごい数字を挙げるがバックなしでたいまんで勝負すれば、歩合外務員の世界だね。アナリストも一緒。みんな会社を離れれば無名さ。その○○銀行や証券のアナリスト様がテレビに登場するが…結局、実力がないから消えていく。

同じことが日銀にも言えるし官僚の世界も政治家の世界も同じだね。でも今は橋下さんのように無名の弁護士が政治家になる時代になってきたよ。インターネットはある意味で公平なバロメーターだね。なんとか独自性を発揮できる市場に育って欲しいな。間違ったメディアの誘導を、指摘できる自分の考えを持ってほしいと願っているよ。勿論、僕の考え方が正しいとは言えないね。そりゃ、IRNETのページビューを見れば分かるね。一時は15000以上のアクセスが常時あったけれど今は僅かに4000とかなり落ちてしまったよ。

トロ:そりゃ、これだけ外していれば当たり前、もっと謙虚に現実を受け止めればいいよ。あり得ない空想ばかり並べることは意味がないよ。

かたる:でもかなり実施されているね。福島などの減税処置や復興再建策はかなり評価できるよ。僕は福島の汚染地域を国で全部買い上げ再開発しろと言っている。財源などいくらでも調達できるよ。ところが復興国債を充てにしているね。あの売り方は褒められるが…もっとプライマリーバランスを重んじる政策を発動すべきだよ。国は何でもできるんだね。まぁ、未来都市の話はいいや…。今日はFRBの話をしよう。

FRBがブルームバーグ・マーケッツ・マガジンの記事に対し反論する職員報告書を発表したと話題になっているね。実に米国らしい話題だよ。先日もフィッチの米国債格下げで大いに揉めていたが、何故、このタイミングで『ブルームバーグ・マーケッツ・マガジンは11月27日付の記事で、09年3月までにFRBが金融システムに対し7兆7000億ドルの支援融資を行ったことにより、大手銀行は推計130億ドルの所得を手にしたと報じた。』に反論したことが話題になるのだろう?

トロ:また窺った見方を披露すんじゃないのか?現実的な話をすべきだよ。

かたる:うん。そのつもりだよ。FRBも述べているように当初はQE2で米国の景気は浮上すると思っていたようだが、ここに来て少し改善の指標が出ているが、依然、景気回復は緩慢だね。もうひと押しだよ。大統領選は間もなく始まる訳で…どうにか投票まではある程度の景気回復を視野に入れなくてはならない。幸い共和党は有力な候補がなく予備選を繰り広げている。おそらく地ならしだね。今の状況は日本もそうだが…非常に難しい選択を迫られるよ。今までの自民党政権は全ての問題を先送りしてきた。政権が交代したことにより問題が見えてきたね。僕だって民主党が良いとは思ってないよ。公約も破るし…でも政権政党を実現していた自民党のような戦術は不甲斐なさを感じるね。一川防衛大臣の発言は問題もあるかもしれないが…この程度で他の審議を遅らせる政治手法は国民をばかにしている。公明党も五十歩百歩だね。昨日の早稲田の講演のように確り政策論争をして真剣に日本の未来を話し合うべきだよ。自民党だって政権政党になれば消費税を引き上げるだろう。経常収支はまだ黒字だが…時間の問題だよ。

話しを戻すが、FRBのメディアの批判はこれから行うQE3への下準備と捉えるのが常套な見方だろう。欧州危機はS&Pまで動かしドイツに譲歩を迫っている。仮にナチに喩えられるメルケル首相がドイツ国内の意見統一が出来なくてもカードを温存するんじゃないかな?

トロ:カードの温存ってどういうこと?

かたる:所詮、ユーロの制度は欠陥だらけ、財政規律の確立化を持ち込む決議を採択しECBが銀行を支持してイタリア国債の金利上昇などは、一旦は封印され次回の玉手箱さ。この後、FRBはQE3を発動して世界経済に流動性を供給し更なる景気浮揚に努めるとの読みだね。その為のメディア戦術じゃないのかな?

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時代や:…と言うことは間もなくQE3が発動されると思っているの?

かたる:うん。金融危機の後の財政出動による景気浮上は一定の効果があったが不発だよ。その咎めを受けているイメージだね。中国も未曾有の大規模な財政出動を実施したが、ここに来て、連日、人民元が売られるようなストップ安を演じているね。でも貿易額は伸びているんだが…ね。そろそろタイミング的に新しい動きが始まると言う読みだね。

トロ:まぁ、何れはそうなるが…QE3が近いと言う読みなんだね。でも足元の経済指標は改善し始め、FRBは動きにくいだろう。共和党内部からもFRBの政策には批判があるよ。

かたる:だから、その布石なのさ。もともと難しい問題だよ。しかしFRB〈バーナンキ議長〉はインフレ・ターゲット論論者だよ。ところが住宅価格は下げ続け建設業者への配慮が必要だからね。今度は2度目の財政出動である程度金融危機も改善されているから効果が出やすいよ。まぁ、そういう事。目先の欧州危機ばかりに目を向けないで大勢観を考えてみてよ。

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投稿者 kataru : 2011年12月08日 16:11