今日の市況(2011年)(2011年12月09日)
かたる:ドラギECB総裁は行動的な人ですね。2か月連続で利下げするなんて…いくら危機的な欧州景気でも…、でも、この対応は市場関係者にとってうれしいものです。しかし多くの人がECBによる国債購入を期待していたから、その可能性を明確に否定した発言への失望感が先行し市場は反応したようですが…、この果敢な行動は実体経済へのショックを適度に和らげ、緩衝材としての役割を担っています。同時に3年程度の資金供給のパイプ作りをしており、銀行経営を支援していますね。きっと規律を重視し、切り札を温存し実体経済の需給バランスを見たいのでしょう。
分かりますかね?
市場経済の運営の仕方は、尽きるところ情報操作なのでしょう。アドバルーンを掲げ、徐々に市場マインドを変化させていくのですね。今回の欧州危機も長い布石がひかれ、現在は世界中から注目される事態になっています。これも一つの仕掛けなのでしょうね。大げさに言えば、創られた欧州危機なのです。きっとサブプライムからCDSへ発展する金融危機もそうなのでしょう。偶然に起こったわけではなくコントロールされている材料でしかないのでしょう。要するに、どうやって世界中の人が納得する方向性を作っていくか? その為の仕掛けはどうやるか? 何処に実体経済と金融経済のギャップが存在するか? そのギャップを発見したら、どうやってそのギャップを埋めさせるか? 市場経済はその繰り返しなのでしょうね。
最近、噂されている加藤氏関与の銘柄も、株価を上げたり下げたりするのは、そんなに、難しい事ではありません。その操作した内容をどうやって、世間に認知させるか…。新日本理化の800円の株価を、どうやって正当化させるかの仕組みが問題なのですね。今の新日本理化の株価では、誰も納得しませんね。だって全体が安くて今の株価水準は、余程、経済活動が好転してないと正当化できないでしょう。空売りを梃にする一時的な株価など、所詮は絵に描いた餅ですね。
昨日のNHKで日米開戦にあたって、外交舞台のやり取りがドキメンタリー番組で放映されていました。いい番組でしたね。思わず引き込まれました。日本ではなかなか「検証」を実施しませんね。同じく203高地の舞台にした司馬遼太郎のドラマ「坂の上の雲」がスタートしていますが、鉄砲の弾がなくて突撃をさせる国なのですね、日本は…。司馬遼太郎は戦車部隊に所属しており、ソ連の戦車と比べて鋼板の厚さが違い、戦争にならないと…命を粗末に扱う軍部を呆れたように批判していました。まるで今回の「失われた時代」は日米開戦と同じレベルの情報戦に負けて、踊らされています。早く目覚めてくださいね。
日本国が検証しないでNHKが検証するか…まぁ、いいや。最近は原発事故の検証がなされ中間報告が批判されていましたが、検証は犯人を捜すのではないですね。どうして、犯人探しのような事態に、メディアは世論を誘導するのでしょう。改良するために…未来の技術進歩の為に、失敗を検証するのです。主眼が間違っています。根本的な姿勢が間違っているから、日本はいつまでも、失われた時代を過ごすのです。問責決議などと言うくだらないレベルの過ちを、いつまで繰り返せば気がすむのでしょうか? 堂々巡りを繰り返す失われた時代か…。
時代や:株の話をしてもしょうがないから、そんな話題を今日の市況に書くのだろうが…何かないのかね? 今日のSQ値は8500円を割れる安い水準になったね。
トロ:最近、日銀はETFの買いをしてないが、株価を買い上がるような行動に出ないと市場マインドは変わらないよね。下値を買うと言う姿勢は、デフレを容認していると言う事じゃないのかな? カタルが言うように、日銀はGDPデフレターを容認しているようにも感じるよ。
かたる:なるほど…。リートやETFを日銀は組み入れているが、上値は追わずに下がった時にしか買わないから、要するに日銀はデフレ経済を容認しているとの解釈も成立するわけだね。一理あるね。その考え方は…。さて白川さんはこの質問をしたら、どう反論するかな? 誰か記者会見で白川さんに質問をすればいい。デフレを容認しているから下値しか買わないのですね。…と追い詰めたら、どう反論をするのかな?
日銀はラストリゾートで無尽蔵にお金を刷ることが出来るから、本来、CPIが安定しておれば景気回復と言う経済成長に政策スタンスの主眼を移さなくてはならない。しかるに日銀は資産デフレを容認し、景気の低迷を容認しているわけで、何も仕事をしてないと言う見方も成り立つね。仕事と言うのは自己満足ではなく他人が評価するもの。例えば僕の場合なら、いくら僕の意見が正しいと吠えても、実際のページビューが低迷し、下のランキングが万年20位じゃ…世間から評価されてないと言う事だから、僕の考えは自己満足でしかないと言うレベルなんだろうね。白川さんの批判を出来ないや。ハハハ…。
時代や:そのCPIだけれど、びっくりしたね。中国の物価は急速に鎮静化しているイメージだよ。なんでも4.2%なんだって…。
トロ:でも経済成長は続いており、年率9%近い水準を維持しているから、実質的な可処分所得は増え、前向きな社会構成が続いている。
かたる:イタリア国債が7%を超えたと騒いでいるが、経済成長が続く限り問題はないんだよ。成長力が金利水準を下回っているから、可処分所得が減り問題になる。金利水準が問題の訳じゃないんだよ。昔、現役の証券マンの頃、6.1%国債を売るのに苦労して、お客様が1年後に換金に来られ、大幅に元本が割れてしまって…元本保証と嘘をついてお金を集めていた罪悪感から、証券マンを辞めようと思う事があったよ。あの当時の日本の経済成長は、もっと高かったんだね。イタリアもインフレ懸念はないわけで、本来ならもっとジャンジャン投資をして経済成長を高めればいいんだね。政府が出来ないのなら、民間が投資を促進させるようにすれば良いわけだね。
今の日本は低金利が定着し、僅かな金利だからROEの高い企業はドンドン借金をしてシェアを伸ばせばいいよ。いつでも日本は成長波動に転換できるんだよ。それこそ大きなギャップが市場と実体経済に存在するから、円高が維持されているのだろうが…なかなか実際の成長は始まらないね。そんな中で宮城県の村井さんは良い決断をしたね。もっと効率を考え復興する漁港を減らしても良かったが…はやり住民感情を考慮したのだろう。
ある意味で日本は中央集権体制が崩壊しているから、橋下さんにしても、村井さんにしても地方からの復権がカギを握るかもしれないね。是非、金融機能を利用して欲しいね。メザニンローンなどは、一般的ではなくあまり知られてないがファンドの力を利用して、地方予算を膨らまし活力ある社会を作って欲しいな。まぁ、時間の問題でしょう。日本株の未来は明るんだけれどね。
トロ:まるで自分だけが分かっているような発言だね。先ほど、評価は他人が決めるものと認識したばかりじゃないの?
かたる:僕のホームページは多くの識者が見ており、応用していいからね。いくらでも転用してもらって構わないよ。できれば出所元を明らかにしてほしいが、別にそんな気を遣わなくても構わない。僕は自分の意見が正しいと…いつも思っているよ。でも世間の動きが間違っているから、なかなか言うとおりに相場が動かないだけの話。いずれ言うとおりに動き始めるよ。僕には漠然と…新しい胎動を感じ始めているんだね。復権の動きを…。今は弱気になっちゃだめだよ。エレクトロンもTDKも、みんな上昇波動に入っているんだよ。コマツだってそうだね。自信を持って買えば良い。欧州危機なんか演出に過ぎないよ。
投稿者 kataru : 2011年12月09日 15:07