未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2011年)(2011年12月28日)

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かたる:先日、コロンビア大学のシーナ・アイエンガー先生の講義に接する機会がありました。彼女の講義は実に米国らしく、あのような論理的な実験を交えた検証の過程が、歴史に生きて米国の強さになっているのでしょうね。彼女の講義が大和証券のCMに反映されていたと言うことを、先日、自覚した次第です。大和証券のCMはベビーカーを使っており、選択肢が多いと賑わいますが販売に結びつかず、選択肢が少ない方が売り上げに繋がると言うものでしたね。

このような実験を生かし論理的な販売を実施しているのが、本日の日経新聞の記事であるコンビ二の出店加速の記事の背景にあります。商品開発などはデータに基づいてお金を使っているわけですね。それに引き替え遅れているのは百貨店ですね。あれだけの立地やブランドを生かせず低迷を何年も続けています。高度のマーケティングを利用しているコンビニに対し、百貨店は伝統的な販売なのでしょうか? 最近は変わっているようにも感じますが…全体の数字は大きな変化はありませんね。

何故、百貨店の売り上げを話題に持ってきたかと言えば…、どこまでも下げ続く株式相場に疑問を覚えているからですね。既に論理的な価格を大きく割り込み、おそらく半値ぐらいになっているのでしょう。例えば三菱UFJ銀行の純資産価格は600円に対し、現実は300円ですからね。この原因は日本国債の引き下げリスクなどのソブリン・リスクと考えるのが妥当なのでしょうね。更に日銀のデフレ容認とか…いろんな原因が考えられます。国家の間違った選択が民間を圧迫するのです。2006年のライブドアやブルドックなどの選択は間違った代表的な事例でしたが、今年は震災の原発処理で東電の扱いが焦点になりましたが、菅内閣は明らかに間違った選択をしましたね。特に枝野大臣の考え方は市場原理を歪めるものだと思っています。

トロ:それはお前が考えていることで、ある意味では既得権力者が、わがもの顔で支配してきた権力体制を変えなくちゃいけない使命感が、彼には存在するんじゃないの? もともと困った時だけ責任を押し付け、今までは国家の繁栄の上で胡坐をかき利益を配分してきた吸血鬼集団と言う見方をする人もいるよ。橋下さんの関電に対する考え方も、その一環じゃないの? 九州電力のメール問題などを見ても分かるように、腐っている業界だから厳罰が与えられても当然だよ。

かたる:あの時と一緒だね。僕は竹中改革の方向性は正しいと思ったけれど、強引なやり方を批判したね。その結果UFJは消えてなくなった。今回は東電が消えるのか…なぁ~。発送電の分離は正しいと思うが、一義的に東電の責任とした原発問題だが…、僕は監督管理責任が国家にあると思うよ。国が管理しているから安心だと思っていたわけで原発推進は国策だったよ。とてつもない賠償金額だったので、有限責任にすべきと言うのが僕の意見だったが…。

「一義的」になったために、産業生産コストを引き上げる電力料金の引き上げに繋がることになるよね。その結果、我が国の産業の競争力は落ちて、産業が低迷し税収が上がらなくなるよ。他の電力株も共同責任をとらされ、やがて全国的な電力料金の引き上げになるだろうし、電力株と言う公共株が値下がりし、保守的な投資家の投資心理を悪化させ、全体の株価も引き下げる。予想されている悪材料はまだまだ続くよ。枝野さんの性格からして、公的資金投入に際し株主責任の問題も浮上するし、貸し手責任の問題も浮上するだろう。何故、こんな選択をするのかな?やはり僕には理解できないよ。

僕はこのような選択の誤りが、国家を疲弊させ株価を下げる結果に繋がっていると思うよ。だから…政治家なんだから、トロの主張のような個人的な気持ちは分かるが…、政治家は国民の生命と財産を守る役目を担っているわけで、個人としての物事の見方は間違っていると思うよ。生命と財産を守る為に、ある程度、常識的な感情をを捨てても大義の為に、最善の策を選択すべきだね。「東電の役員、憎し」じゃないね。僕の考えは間違っているのかな?

時代や:面倒な話だね。結局、株主責任と言うことは、JAL型になると思っているの?

かたる:まぁ~ね。こんな話をしても面白くないね。米国の消費者信頼感指数は大幅に向上したね。

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時代や:でも住宅指標は悪いじゃん。

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かたる:住宅は二番底に向かっているイメージだね。でも住宅指標は遅行指数だよ。故に先行指数の消費者信頼感指数の価値の方が高いよ。僕はFRBが動くと思うけれど…建設業の失業者数を改善するために、住宅債権のMBSの買い入れをすると思っているね。

時代や:でも格付け会社は、来年早々に、欧州の格下げを実施するんだよね。

かたる:僕はECBが大量の資金供給をしたので、もう心配ないと思っているよ。だって考えてごらんよ。イタリア国債の償還は、毎年減り続けるわけだよ。日本のように国債が膨らんでいる訳じゃないよ。詳しくは21日に書いた今日の市況を見てね。2010年の2515億ユーロから2013年は1004億ユーロに償還額が減っている。半部以下になるんだよ。バークレイズの読みが当たっているように感じるが、先日のECBが供給した4890億ユーロの内、借り換えが2960億ユーロ、新規の緩和処置が1930億ユーロだと言う予測だね。だから50兆円規模ではないから、劇的な変化にならないが、2月28日かな?…にも2回目のオペをECBは実施するからね。ドラギさんはGSの出身で細部の事情はよく知っているよ。だから今日はユーロ安、イタリア国債の利回りの7%水準で高いが…先日のスペイン国債のように29日の入札は、85億ユーロでしかないし順調に応札されると思うね。

トロ:相変わらず…楽観的な考え方だね。その楽観主義は米国人より楽観的だよ。だからお前の人生はメチャメチャなの。ハハハ…GDPデフレーターが存在し、デフレ社会が定着していて株が上がる理屈がないよ。アホらしい限りだ。国内の資金はドンドン国家に吸い上げられ…失われた後ろ向きの処理に消えているのに…。景気がよくなる訳がない。あほらしい限りだよ。株なんか空売りだよ。東電も銀行もみんな売り。

かたる:世の中には…限度があるよ。叩けば何れ岩盤にあたるよ。2003年の岩盤は崩れないよ。二番底なんだね。今日も閑散だが…「閑散に売りなし」だよ。それじゃまた明日。

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投稿者 kataru : 2011年12月28日 14:50