未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2012年)(2012年09月13日)

かたる:希望の光となるかどうか…最近、成功体験が少なく、まるで分らなくなってしまったけれど、ほのかな兆しを感じています。市場の情報スピードは速くなり噂の段階で市場の変化が見られるようになっています。しかし基本は企業業績の推移ですね。今回発表されたGDPも実質はプラスでしたが名目はマイナスでしたね。4―6月期の実績値ですが、株高の基本である「期待インフレ率」が生まれない状態だと言えます。依然として、GDPデフレーターはマイナス圏なのですが、日銀の努力でマネタリーベース残高が増え続けており、貸し出し動向も上向き始めています。震災の影響だろうと考えられますが、兎も角、増えてきましたね。ただ未だに資産価格である土地の価格は上向いては居ません。基本は期待インフレ率が高まると、当然、資産価格は上昇します。

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米国も実は似たような状態なのでしょう。カタルが注目しているブラジル株価指数は高値圏にあることが下のグラフから分かります。欧州危機の影響を心配しましたが、資金は流れているようです。ここ数日間の動きはFRBへの期待もあり再び高値圏を目指しています。やる気とは何か? モチベーションが日本人には欠如していますが、この背景はこのデフレなのですね。日本は長い間、GDPデフレーターがマイナス圏なのです。つまり名目成長率が実質を下回る状態で物価が下落しているのですね。やる気とかモチベーションと言うのは、長い時間維持するのは至難の業です。維持する時間が2年や3年程度なら我慢は出来ますが、10年、20年の長いスパンを維持するためには、途中で成功体験がないと、なかなか気持ちが維持できませんね。カタルが東京に出てきて2度の上昇期がありましたが、期待インフレ率が高まると直ぐに反対勢力が登場し、なかなか時代が動きませんでした。

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日本ではデフレ脱却等経済状況検討会議4月13日に1回目が行われ、8月30日の会議で7回目を数えましたが、この会合は形だけの印象が否めません。効果が出てないからです。日本の場合、ここが問題なのですね。形式だけで実力主義ではないのですね。グラフで使用している資料はこの7回目の資料を用いています。何年も同じことを繰り返すのは当事者に能力がないのでしょう。オバマ大統領が金融危機からの回復に苦労していますが、クリントンは「誰がやっても直ぐに回復は難しい」と述べ、その演説が素晴らしく支持率を伸ばしたとされています。確かにそうですが、米国はやはり実力本位の世界なのですね。自分が信じる政策を大規模にやって効果が出なければ、更に追加の政策を実施するのです。この感覚は実に大胆ですね。弊害を恐れるより先ずは目先の課題を克服するべきなのでしょう。マクロ的な話をしても専門家でないと理解が今一つかもしれません。

具体例を掲げましょうか…日経新聞の論調は少し変化していますね。今日はDENAの事が書かれていましたね。コンプガチャ前の水準まで業績が回復していると…昨日、カタルがグリーの業績を見てヒントを書きました。実際の数字が伸びると信者は増えますね。実績値が人間の行動を後押しするのです。しかし一つでは駄目なのですね。先日、火災報知器の話をしたのを覚えていますかね?人間の行動は一つでは疑い深く行動に移さないのです。火災報知器が鳴り、煙が実際に見えるとか…誰かが火事だと叫ぶとか…二つ、三つの事象が重なると行動に移るようになります。その一つ目が今回の企業業績の発表ですね。明らかにカタルの期待している片鱗が見えているように感じますね。残念ながら会社取材はしていませんが…IRで正確な数字を発表するのが筋でしょう。会社によっては月次で店の売り上げなどを発表しており、簡単にデータは掌握できる時代ですから、会社の情報開示姿勢の問題でしょう。まぁ、何れ分かります。次の決算数字に変化は確実に表面化する筈ですからね。

問題は市場環境です。リートの促進パーティーがありましたが、日銀がリート市場を支えているから資金が集まるのですね。資産価格は収益還元法価格になっていると以前から述べていますが、都心では不動産開発をすれば10%程度に回せると…先日、山に登っていた時に一緒だった何処かの社長が話していましたね。三井住友が融資すると誘っているそうです。つまり市場で3%程度の金利上昇なら十分に採算が合う訳ですね。実際にリートは5%程度になっていますからね。ただ問題はこれらリートの持ちビルは建築基準が古いものが多く、耐震構造に不安を抱えています。故に東京都などが耐震基準を厳しく法令を変えると…危うくなりますね。何でもリスクはあります。久しぶりに相場の流れが見えてきたようですが…今晩のFOMCではどんな結論が出るのでしょう。基本はベースマネーを増やしお金を動かす事なのです。実際にお金が動き始めると必ず金利が上昇します。金利が上昇することが、期待インフレ率の表面化と考えていいのです。


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一番、上昇する株などは誰にでも分かります。理屈通りに株式投資をすればいいのですね。先ずは金融株が上昇し潤わないと実体経済は動きません。全体の底上げがモチベーションを高めるのですね。

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投稿者 kataru : 2012年09月13日 11:49