今日の市況(2012年)(2012年10月25日)
かたる:昨日は強く感じた相場です。良く観察すると意外に気付いてない幾つかの現象が見られます。Jトラストを掲げたのはいつの日だったでしょうか? たしか株価は300円に届かなかった水準だと思います。僕はまだ現役の証券マンだったので2年以上も前の話になりますね。実際に大きく上がったのは昨年後半からです。僕の読みは現実には1年も早かったのです。その後、注目しているアコムが上がってきており、最近はオリコの株価も上昇してきましたね。
何れも消費者金融の業界です。過払い請求が一段落し、峠を越えて収益が見直されてきましたが、面白いもので大手銀行の傘下になった為か、適正利潤を重視する方向性になりました。以前は調達金利が下がっても異常な高金利を取っており暴利をむさぼる業界でした。確か28%程度だったかな? 市場での調達金利は、あの当時は既にかなり下がっており7%程度から大きく下がり3%程度だったのでしょう。儲かっているなら自主的に貸し出し金利を引き下げるべきだったのです。
それからサラ金に対する法律が変わり金利が低下に向かいましたね。最近では5%を割れる水準でも資金提供をするようになっています。この法令の改正前まで遡り、過払い金利を返還すると言う最高裁の法律解釈は理解しがたいものでした。何故なら、これまでは許されてきた行為まで、罰則が設けられたのです。法律が変わってからの罰則は分かりますが、法律が施行される前の時間的な空間を遡る処置は、法治国家とは思えません。何しろ後出しジャンケンです。この処置を許せば、今後、この処置を再利用され、国民すべてが犯罪者になりかねないのです。だからあの当時はずいぶん批判したものです。日本村的な裁量決済で市場原理主義とは明らかに違いますね。公正なルールの根底も歪められます。
何故、このような事例を掲げたかと言えば…ソフトバンクも同様の感覚だったのです。ソフトバンクのボーダーフォン買収資金の峠は2012年と当初から考えられていましたが、業績が好調で約1年、前倒しになりました。先日掲げたように、今度、この会社の買収が成功すれば間違いなく2年間は、株価は横這いでしょう。たとえ米国のスプリントの経営が上手く行っても…株価は大きく動かないでしょう。通常はサラ金業界にしてもソフトバンクにしても、業績の裏付けを判断する客観的な評価は、このような時間的な感覚です。
Jトラストは、おそらく関係者が拾って仕掛けたのでしょう。だから通常のスピードより速く、オリコは業界で一番、回復が遅れているから最後に登場しています。時間の概念を感じて欲しいのですね。出来れば秋の夜長に虫の音を聴きながら…。バックグラウンドミュージックは吉田由利子さんの「パープルスカイ」か「ムーンシャドウ」でしょう。彼女の調べは素敵な旋律ですね。先程、NHKの深夜便で「ムーンシャドウ」のピアノ版を放送しており気に入ったので早速、iTunes storeで購入した次第です。僕のお気に入りは、この2曲でした。だから200円ずつ払いましたね。皆さんもユーチューブで聴いて気に入ったら、是非、購入してくださいね。このようなソフトは…情報は有料なのですね。当たり前の感覚なのでしょう。彼女は僕に感動を与えてくれたのです。だからお金を払うのです。無料だからと言って、相手に敬意を表さない行動は、僕のアイデンティティーに反しますからね。この拘りが生きづらい結果を招いていますが…。
此処が問われる訳です。サラ金の話は…非常に興味深いですね。武富士は上場に際し不適格だという評価がありました。そりゃ、そうですね。サラ金屋は社会のダニのような存在です。他人の不幸に付け込む、やくざ的なイメージが存在します。だから債権回収業がやくざ屋さんの収益源になっていますね。故に上場審査が厳しく査定されました。しかも金利が下がっても彼らは暴利を貪っていました。だから社会的な制裁が加えられたのです。
私は法令制定前の行為は許されると市場原理主義を元に主張しましたが、日本が選択した道は村論理の裁量決済でした。その為に武富士は倒産の道を歩みました。当然、僕は証券マンとしてこの処置は理解できませんでしたね。故にお客様に迷惑をかけてしまったのですね。哀しい現実でした。だからアコムは「敵討ち」なのですね。儒教の精神を元にした日本村論理は素晴らしい…でも現実はTPPとの狭間に揺れています。選択と言うのは難しいですね。好きな大好きな彼女を…自分の意思に反し「ふる」こともあるのです。会いたいけれど、やせ我慢をして「切なさ」に耐えるのですね。「パープルスカイ」は、その響きを有していますね。
この原稿は深夜に書いています。故に…こんな響きの原稿になっていますね。仕方がないのです。この曲は僕の心を揺さぶり涙も誘います。でもユーチューブで映像を見ると…微妙な歪みが感じられますね。おそらく…吉田由利子さん本人の映像なのでしょうね。きっと若い頃は綺麗だったのでしょう。今でもマズマズですが、クラブのマダムのような…イメージですね。思わず、石川さゆりの「風の盆恋歌」の世界を連想させます。「♪若い日の美しい 私を抱いて欲しかった…」富山の越中八尾を舞台にした高橋治の作品を…、吉田由利子さんの映像を見ていたら、何故か想い出され、同等の響きを抱いた次第です。高橋治の世界も良かったですね。同等の響きは宮本輝の世界にもありましたね。…最近は山本周五郎ばかり読んでいますが…。同じくNHKの深夜便でさきほど、大岡玲(あきら)と読むんだそうですが…彼が昨日は山本周五郎の「青べか」を題材に話していましたね。小説と言うのは読む人によって感じ方が大きく違うようです。だから吉田由利子の感じ方も人ぞれぞれなのでしょう。秋の夜長にウッカを煽りながら…昔、別れた彼女を想い出すのですね。男と言うのは困った動物です。何故か…昔、付き合った彼女が今はどうやって生活をしているのだろう?とか…幸せかな?…などと考えるのですね。自分が何もできないのに…何故か手を差しのべたく…感傷的になっています。深夜ですからね。明日はどんな相場を展開するのでしょう。
さて、ここからは昼に起きて原稿の続きを書いています。朝、目覚め新聞を取りに行くと郵便物があり、市民税の追徴課税分の請求書ですから…いきなり現実に目覚めましたね。米国の市場原理の仕組みが日本でも採用されていれば、いきなり高額納税者になるのに…今は浮浪者の世界ですから、現実は厳しいな。昨日の原稿に…と言うか、何故か相場を見ながらサラ金株の話を冒頭に掲げたかと言えば…適正利潤の考え方に意味があります。どんなに儲かっても自制して適正利潤を考えねばなりません。確かに利用者が勝手に利用してお金を払うのだから、問題ないというのが市場原理の考え方ですが…日本は「惻隠の情」の国ですからね。だから田中さんは奢りをただし、適正利潤を考えるべきなのでしょうね。サラ金業界と同じ響きを持っている携帯ゲームの世界です。世界競争の目途がある程度たったら、自制して社会貢献を考えねばなりません。
市場を通じて色んな現象を眺めていると…結局、西武のやり方は歴史の中では通用しませんでした。楽天の三木谷さんは、良く歴史を勉強した方が良いようですね。彼の経営の仕方はある意味で先進的ですが…同時にいやらしさも感じます。ソフトバンクが利益を計上して税金を払っている意味を、もう一度、考えた方が良いですね。今度、ソフトバンクは利益を隠しますね。何故、株価の横ばいを予想しているかと言えば…仕組み上、いくらでも利益を隠せるようになるのです。月が雲に隠れるように…。所詮、決算など「まぼろし」なのですね。長く金融の世界に携わり、騙され続けるとそう考えるようになります。成功組、二人のそれぞれの経営の仕方は面白いものですね。孫さんが世界標準を成し遂げ、ジョブズ氏に近づく瞬間を楽しみにしています。投資とは…株主になって永遠に応援することを意味していますね。頑張れよ。
ここまで書いて…実はこのレポートは構想の一部分だと気づきましたね。サラ金株から不動産株まで書いてレポートを一段落させる予定だったのですが…。まぁ、素敵な旋律に触れたから…今日はもう「よし」にしましょう。お互いに長いと疲れますからね。僕は一度寝て起きて、元気があるけれど、読者の人は昨日の続きから…読んでいるわけですからね。「惻隠の情」は良い響きの言葉ですね。相手を思いやれば…恋も成就します。
投稿者 kataru : 2012年10月25日 12:54