未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2012年)(2012年11月29日)

かたる:考えてみると、やはり労働は知的な探究ほど面白いものですね。今回初めて新聞配達を6か月続けました。最初の2か月は大変でタダ疲れるだけの毎日で、眠ることだけが楽しみでした。この2か月間はついて行くのがやっとでしたね。そうして徐々に配達の部数も伸びて、人並みに300軒台になるのですが、セールスに工夫が出来るようになったのが、さらに2か月程度かかりました。つまり4か月ほど業界に慣れるまで時間が掛かりました。その後のセールスはトップ水準で、時間を休むことに使うようになりましたが…肉体的な仕事だったので体重は10キロ痩せ、健康になったように感じました。そうして新聞配達を辞め、山登りをしてみたのですが、まぁ人並みに登れたと思っています。ただ使う筋肉が多少は違うのでしょうが…。

このように肉体的には、汗を流すように人間の身体は出来ているように感じましたね。新聞配達していたころは良く食べました。兎に角、おなかが減るのです。また元のグータラ生活に戻り、食べる量は減りましたが体重は7キロ増えました。73キロから63まで落ちて、今はまた70キロ前後でしょう。途端に体調はあまり良くないようです。やはり運動は人間の身体に必要なのでしょう。現役時代は1週間に2度ほど、ジムでトレーニングを続けたのですが…トレーナーを付けてやったこともありますが、人間と言うのはお金を払うトレーニングは続かないというか…余程、熱心でないと怠けるようです。お金をもらう労働は怠けるわけにいかず、半強制的ですから、やはり劇的に体が大きく変わりました。嫌いじゃないですね。きっと、もともと馬鹿なのでしょう。頭脳労働より肉体労働向きなのかもしれません。何となく、またやってみたいと思ってもいます。汗をかく、あのすがすがしさは、お金じゃないですね。晴耕雨読とはよく言ったものです。

ただ諦めていた市場でしたが、僕の調べ方が足りなかったようですね。非常に緩やかな展開ですが、やはり上がる銘柄は上がっています。ただ、まだ僕の期待する相場展開になっていませんが…徐々に相場にエネルギーが戻ってくるでしょう。まぁ、華々しいヒット銘柄は簡単に出て来ませんが、時間をかければ、かなりの成果が得られると思っています。多くを望まず生活する程度なら、このやり方で充分でしょう。

僕が証券マンを辞めた理由は「ダブル・バインド」だったのですね。長らく僕は自分の心の中に二面性を感じてきました。「株は買い」、でも心の中では駄目だと思っていました。とても手数料を抜けるような上がり方は期待できないし、仮に上がっても自分が売り買いしている訳じゃないですからね。この自分の心と相手の心の時差があります。これじゃ…とてもお客様の期待に応えられないと思っていました。でも僕自身も相場が下手だったのでしょう。…と言うか、心の問題が打破できませんでした。株を売るという行為が出来なかったのです。駄目だと感じても、売れとは言えませんでしたね。更に現物なら、持ち続け、また買えばいつかは株価が上がるとも考えていました。基本的に僕は楽観論者で人間は必ず問題を解決する動物だとも考えています。

しかし…やはり30年近い政策の失敗を超えることは出来なかったのです。考えてみれば分かります。単純平均株価で1/10の水準に、時間をかけながら下がる訳で…流れに逆らって泳ごうとするようなものですね。川の流れは常に海に向かい流れるのです。海流に逆らって泳ごうとするなんて…余程、高性能のエンジンを積んでいれば別でしょうが…人並みの頭脳しかない馬鹿には、この壁は越えられませんでしたね。ましてやアイデンティティーの高いと言うか…武骨者と言うか…日本を売るような背任行為が出来るわけがない。長年の教育と言うのは恐ろしいものです。

先日、平田オリザさんの講演だったか…ラジオだったか忘れましたが、「ダブル・バインド」の話しがあり、彼は子育てのいじめの問題から、精神科医の言葉を引用したようでしたが…なるほど、この話を聞いて日本の現在の状況は「ダブル・バインド」の考え方が、すべての時代の流れに符合するわけです。この言葉の意味は、ネットで調べて頂ければ色んな事例が出てきます。一例は此方…。故に僕はまさに現実から逃避したのでしょう。

ずっと考えてきたのです。ITバブルの時、ようやく脱出できると思ったのですが駄目でした。まぁ、あのケースは仕方ないと思いました。余りに極端な相場展開でしたからね。しかし2003年からの相場が、まさか揺り戻され元より悪い状態になるとは…。これはまったく予期しませんでした。その後2年程度なら、心のバランスは保てたのでしょうが…2006年から4年は長すぎました。途中、金融危機もあり…呆れる展開は続きました。

しかし…Jトラストを見れば、結果的に武富士のあのタイミングの判断は正しかった訳です。ただ選択を間違っただけの話し…描いているシナリオは見事に当たっていたのです。あの今井判事の判決は、やはり間違っていたのですね。日本村論理と市場経済とのギャップが株価変動率の原点なのでしょう。法令が制定されない前の状態まで戻り、罰則規定が設けられるなんて、あり得ないことです。しかし最高裁の判決ですからね。絶対です。

つまり僕の道徳感覚と世間の道徳感覚と、だんだんズレが生まれてきました。僕がおかしいのか?それとも世間が間違っているのか? まさに「ダブル・バインド」の状態に置かれていたわけです。故に盛んにIRNETでは政策批判を繰り返しています。3.11の原発の対応を批判しましたね。そうして僕は東京電力を買ったけれど…社会の選択は東電の企業責任でした。それじゃ、監督責任はどうなるの? 銀行には貸し手責任を強要しているのに、自分達が責任をとらされる可能性が出て来ると、都合よく逃げるわけです。だって法律に免責が明記されているのも拘わらず東電は有罪です。

その結果が昨日のパナソニックの大坪さんの会見や本日の中山製鋼にも現れています。貿易赤字問題にもなり「最後の扉」を開けた訳です。強烈なインフレがやって来て、食うものがなくなる時代がやってくる強制的な転機を強要される時代の扉を開けた可能性が出てきましたね。何度も述べています。百姓の友達を大切にしろと…。世界人口は70億人で急速に増えています。間もなく100億人時代ですね。農業政策の重要性が出てきますが農林水産省は未だに減反ですよ。目先の事ばかり…間違った政策を永遠とやっている馬鹿官僚の中央集権体制ですね。時代遅れの農地法の存在も多くの人は分からないでしょう。

全て自民党の政策ですよ。本物ではない「まやかしの世界」を構築してきたのですね。コメの国際価格は1トンが600ドル近辺ですから1キロ48円程度ですね。日本の価格は大体1キロ400円程度でしょう。日本には8倍の内外価格差があります。つまりこの補填をやっているから政府の方針は、当然、減反しますね。国と個人の考え方を、間違って融合させています。

TPPを実施してコメ農家に価格差の補てんをせねばなりません。しかしコメの自由化を阻止する為にTPPに反対することは、考え方を取り違いしています。他にも内外価格差が大きく、生活が脅かされる作物もあるでしょう。そんな事は仕方がありません。故に民主党は農家に対し所得補償を掲げたのでしょう。今回の公約にあるかどうか分かりませんが…。維新の会も、その点を明確にしているかどうか分かりませんが…。農業政策は原発問題以上に大切ですよ。原発の放射能汚染の確率と、食えなくなる確率とどちらが高いのでしょう。エネルギーがないので太陽光発電などを推し進めるのは良いのですよ。産業構造を転換させるために、一般人の高負担も甘受しなければなりません。しかし他国と比べ、何故、こんなに高い電力料金なのでしょう。発送電の分離のより競争が激化し、安全が失われる可能性があります。東電など長らく真剣に経営を考えてこなかったから、リストラが強要されても仕方ありません。他の電力会社もしかりです。インフラが完備された料金産業ですから、もっと電力料金は下がって良い筈ですね。超電導線を導入する設備投資の時代ではないのです。

僕の考え方は「みんなの党」に近いですね。しかし前回の衆議院選挙でかなり躍進したのに…何か、したのでしょうか? 口で言うのと実行力は大きな違いがあります。この中央集権体制を変えるのは大変ですね。メディアを使い、検察を使い、叩く訳です。地元の選挙区の予算を削減したり…、様々な手を使い友達を介して主張を伝えてきます。野田さんが財務省のロボットになる訳ですね。赤子の手を捻るようなものでしょう。小沢さんも、すっかりイメージカラーが出来上がりましたからね。鳩山さんがヤワでしたね。急ぎすぎました。日米同盟の破棄を明確に謳うのは共産党ぐらいのものです。米国と中国を天秤にかけ駆け引きできる政治家は、本当に誕生するのでしょうか? 日本が独立国として自立するまで、やはり教育改革を実施してから、その時期を待たねばならないのかもしれません。減税日本の河村さんが、いい加減に戦争責任から脱皮しようと中国批判を強めましたが…気持ちはよく分かります。日本は中国に多大な経済援助を実施してきましたが…宣伝はあまりしていませんね。日中関係を見れば折角の経済援助が無駄になっています。まぁ多くはタイト貿易(ひも付き貿易=経済援助の見返りに日本企業から物を買う)だったのでしょう。そうやって貿易額を拡大させてきました。

中央政権と地方政権の関係と同じですね。地方に資金を支給するが自由度がないのです。選択の自由がありません。ロボット地方経済運営ですね。海外援助も同じ構図です。ミャンマーで行っている円借款も多くの発注は日本企業でしょう。此処にも癒着があります。外務省や経済産業省のOB役人が関連施設に天下りで派遣されているのでしょう。一体、このような人間は何人いるのかどうか…、電力などの料金が割高なのも…そのような仕組みからでしょう。調べたことはありませんが、客観的なデータから、そのように推測されますね。あれほどの原発問題があったのに、この辺りはベールに包まれたままですね。原子力安全委員会の監督責任も、経済産業省の構造も問題化を免れましたね。東電に責任を転嫁して事で、自分達はベールの影に逃れたのでしょう。維新の会の石原さんが中央政権体制の打破を述べているのは、このような仕組みを指すのでしょう。

何故、地方分権か? つまり予算の分離ですね。地方が規制緩和などを利用して産業を興し、豊かになった資金を社会保障に充てることが出来れば…中国の華西村のような成功事例が生まれ、我も我もと真似をするでしょう。それぞれが独自の工夫をして地域経済を活性化させますね。昨日のテレビで太陽光発電の収益を住民に還元する仕組みが紹介されていましたね。地域の自然を生かした色んな仕組みが生まれるでしょう。これからの地方公務員は、面白仕事になる可能性が出てきますね。やはり仕事は、多くの人に喜びを与えるような共に喜びを感じるような仕事でないとなりません。しかも改善工夫の奥が深い仕事は面白味が湧きますね。

今日は長くなりました。豊かな株式市場を考えると…やはり豊かな社会構成が欠かせません。政党の乱立は良い事ですね。政策論争にもなっており、難しい選択ですが、明らかに日本は変わり始めていますね。インターネットの発展によるアラブの春、情報の開放が画一化教育からの脱皮に繋がり、メディアの変化に繋がっています。マネタリーベースの増大や、貿易赤字から経常収支など…問題の見える化が進み、国民が考えるようになっています。おそらく…アルゼンチンや欧州、さらに財政の崖など…色々言ってくるでしょうが、基本は需給バランスでマネタリーベースの話しなのですね。もう直ぐ、分かります。安倍政権のような短絡的な事で相場は動いているわけではない筈です。その変化を野村証券の株価でも良いですが…株価の動きが証明すると考えています。今日は余談が長くなりましたが…「ダブル・バインド」などの考え方は非常に重要なのです。

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投稿者 kataru : 2012年11月29日 12:34