今日の市況(2012年)(2012年11月30日)
かたる:統計数字を見ると…色んなことが分かりますね。皆さんには、今日の日経新聞にしましょうかね? おそらく読んで、おられると思いますから…。
例えば、自動車の生産台数が掲載されていました。トヨタを始めスバル(富士重工)まで、国内と海外と輸出がありましたね。トヨタは300万台国内生産体制を公約にしており、ギリギリの水準まで減ってきましたね。しかし日産はトヨタの約半分の売上高なので、トヨタが265千台ですから、本来は13万から14万台の筈ですが実際は10万台です。ゴーン氏は早くからグローバル化に取り組んでいますね。日産マーチの生産移管が、日本で報道されたのは2009年1月でした。為替の水準を見ると2008年に急速に円高が進み、2008年1月に107.72円だった為替は、12月にはなんと91.29円になります。この動きを見てゴーン氏は、薄利多売のマーチをタイに生産移管をしました。つまり100円が日本の一つの節目になるようですね。今度の円安の一つのターゲットが100円から105円の水準かも知れません。これは一つの見方ですね。
もう一つは、どの国内企業も国内生産が減っているのに、スバルは増えており、輸出が増えていますから円高を克服しています。余程、業績は好調なのでしょう。マツダはもともと国内生産比率が高く、為替の影響を自動車業界の中で一番受けます。これまでは円高が続いたので、倒産の可能性も考えられていました。しかし増資を実施し円高に対し延命策が施されました。表面上は北米向け強化のメキシコ工場の着工ですよ。来年からしばらく北米は、かなりの好景気が続きます。更に為替が円安に向かうなら、一番恩恵を受ける自動車企業になる筈です。だからこの間のβ値も高く株価も先行して上がってきました。
如何でしょう。一つの表から色んなことが見えてきますね。
「見えない糸」を繋ぐ作業は大切でしょう。この見えない糸を繋ぐには、基礎知識が大切ですね。故に昨日の「ダブル・バインド」の話などは重要になってきます。市場原理とか日本村社会の考え方も含めてです。更に人口統計とか…、様々な要素が絡み合います。
一方、株式市況面には信用取引の回転日数が掲載されていました。10日間を切る動きになっていましたね。近年は高速回転が目立ってきましたが、こんなのは邪道でしょう。ディーリングで大儲けした話は聞いたことがありません。まぁ小手川君レベルになれば、もう無駄ですね。天才的な彼でさえ、数百億規模になると運用は出来なくなります。故に彼は冒険に出て失敗しています。だからヘッジの目的もあり、ビルを買ったりしたのでしょう。普通の人間が、あのレベルに達することができるのかどうか?分かりませんがディーリングは僕のやり方とはずいぶん違います。ディーリングをやっている人は日経新聞など関係ありませんね。数字を追っているだけで一つのゲームです。キーを叩くスピードの勝負と言っても良いでしょう。かなり忙しい作業になるのでしょう。
投資の仕方は様々です。僕の目指すやり方は、非常のオーソドックスですね。バフェットなどのスタイルを目指しているわけです。業績の良くなる銘柄を探し、何年か取り組むやり方ですね。しかし正しいかどうかわかりません。またテクニカルを重視するのがクオンツと言う数学を用いた確率論から高速売買をするやり方で、アプローチはたくさんあります。このクオンツですが、基本は株式でも不動産や商品相場など組み合わせは様々で、金融派生商品を組み合わせるいろんなアイディアを組み入れた統計学と思っていいのでしょう。今日はこの話をテーマにします。
カタルは現在、上がる株は分かりますし、上昇率もほぼ想定できます。つまり上昇率が高いとか上昇率が低いとかの大雑把な見方ですが分かりますね。金融株でリスクが少ないのが三菱UFJ、次にみずほ、そうして野村証券が、一番ハイリスクと前から述べています。仮の大相場が始まっているなら、この時間が確実に訪れているなら、野村証券への投資が一番、効率が良い筈です。故にリスキーなのですね。危険と成果は隣り合わせの関係で、安全で効率のいい投資はありません。多くの人は両方を追い求めますが、不可能ですね。しかし限りなく近づくために、さらに努力をします。その為にカタルは的確な投資タイミングを探る為に統計データを駆使して、色んな検証をしているわけです。
例えば野村証券の財務分析をして、8年も営業キャッシュが赤字を続けており、毎年、社債を発行し食いつなぐのは限度がありますね。いくら自分達で財務内容を誤魔化して資金調達を実施しても、おかしい…と、何れ誰かに気付かれます。既に僕は倒産する可能性さえ自覚しています。この10年に投資した金額は、1兆5000億円です。流石、野村です。2003年、2004年は投資を回収しています。しかし2007年にリーマン関連に5300億円も投資しましたが、成果を得ていません。最も気になるのが2011年に4200億円を投資している事です。2010年10月に日銀は包括的な金融政策を実施していますから、この行動は整合性があり合理的な投資判断に符合します。此処が野村の魅力です。先日の大手不動産の投資額の数字を列挙しましたが、今は同じことを話しています。
さて仮に大相場がスタートしているとすると、株価上昇角度と、そのスピードが問われますね。そこでβ値を今日は話しましょう。このβ値とは、株価が上昇する傾きの話だと考えてください。株価チャートは一般的ですが、これは時間を横軸に、株価を縦軸にとりますね。このβ値とは対照する指数をTOPIXや日経平均株価をX軸の横軸に採用して、株価を縦軸に採用します。つまり日経平均株価が100円上がると個別株価はいくら上がるかと言う指標です。昨日の日経新聞には14日から26日の株価上昇率が載っており、野村証券があのリストアップの銘柄の中では、一番、上昇率が高かったですね。
しかし会社四季報のβ値ではもっと高いものが沢山あります。野村は26日では1.822ですが、マツダは2.046となっており、きっとマツダの方が上昇率は高かった筈です。ただ四季報のβ値と言うのは、TOPIXを基準にしているのかな? それとも日経平均かな? 更に検索期間によっても数字は変わりますね。一般的に検証期間が長い方が、整合性は高まりますし、短ければ最近のトレンドは分かりますが、一時的な利用になり信頼度は欠けますね。この調整が難しいのです。つまり様々なデータを検証して、総合的に組み合わせないと駄目ですね。このβ値ですが…下のグラフを見ると分かりますが…2000年前後から、野村証券のβ値は、高い状態が長く続くようになります。おそらく、この時期から急速に金融工学が一般化したのではないかと考えられます。更に付け加えるなら89年から92年の上昇は外人投資家による先物からの仕掛け売りですね。あとで解説するロスチャイルドの野望が見えます。
まぁ、カタル君も馬鹿ですが、馬鹿は馬鹿なりに一生懸命に努力しているわけです。もう少し株価データが長く、手に入る方法があればいいのですが…。先日紹介した株価データは使いやすく無料で良いのですが、2007年からで歴史的な検証が出来ませんね。本当は東証が全ての株価データを公開すべきだと思うのですが…保守的な会社ですからね。本来は日経新聞のような考え方を用いるべきではありませんね。なんでも有料にするのはどうかと考えます。社会的な公共性がある訳で…それさえも、餌に使うようなやり方はどうも嫌いです。この辺は日本村的なのかな? 市場原理の世界では、法律を犯さなければ何をしても自由ですからね。インターネットの手段を、一般的な広告のみで運営をするのか、それとも有料サイトにすべきなのか? 意見は割れます。
まぁ、兎も角、必要なデータを探す努力をすれば、何とか入手できるものもあります。しかし…ヤフーもいい加減ですね。元データは、おそらく誰かが手作業で入力するわけで、ミスがありますからね。重要なプログラムのバグは修正されますが、こんな株価データなどは検証などもしないのでしょう。仮に実施してもフリーズを起こす事もなく処理されますからね。間違いがあります。仕方なく、いくつかのデータは自分で手直ししましたが、できないこともたくさんあり、グラフも正確ではありません。
更にβ値一つとっても、いろんな計算方法があり、それが正しいとか、間違っているとかと言う問題ではありませんから、利用される方が仕組みを理解して考慮するしかありませんね。僕が創った野村のβ値は、日経平均株価を対象にして20日間、一月を検索期間として設けてグラフを描いています。これから更に検証をして、TOPIXが良いか? 日経平均株価が良いか? 更に対象期間を長くするか短くするか、色んなケースを想定して検証作業をするわけです。自分に合わせるには、自分で株価データを持ってきて、自分でエクセルを使って作成するしかないですね。例えば、大和証券の検索はこんな感じでしたが使いにくいですね。一体、誰がこんな形にしたのでしょう。プロが創ったものではないですね。お取引の証券会社のサイトには色んなものがあると思います。
一般的なやり方は、先日、紹介した株価データから、毎日、株価データをエクセルにおとして作成します。エクセルは非常に便利なツールですね。計算も一瞬でやってくれます。簡単ですよ。このβ値は検索期間にもよるし…、要するに利用する人が、そのデータの意味をよく知らねばなりません。
今の金融業界には、数学は出来るが実戦経験が少ないので応用が出来ない人間が多いのでしょう。ところが経験はあっても、僕のようにパソコンは出来ないし、数学も出来ない人間が多く、この状態を克服するために僕は今、挑戦しているわけで野村証券のデータも、一つの検証例に過ぎません。さて日経新聞の車の生産数字をひとつ取っても、色んなことが分かりますが、要するに経験がないと、株価との関連付けが上手くできませんね。仮に関連付けが出来ても、誰がどのタイミングで株価を仕掛けるか分からないから、β値や出来高推移、RSIやいろんな株価指標が開発されます。勿論、一般的な指標の他に、独自開発も出来ますね。
ただ投資経験が少ないと、そのデータを見ても生かせないわけです。僕は何十億も、ともすれば何百億規模に、膨らんだ生きた経験値は貴重な筈です。だいたい株価の動きを見れば大相場かどうか判断は感覚的に付きます。日本では1983年末から1984年に壮大な金融相場がスタートしました。これは明らかに誰かの仕掛けですね。おそらくロスチャイルドなどのユダヤ資本が政治家と組んだ政策の結果でしょう。そうして1985年のプラザ合意ですね。このシナリオには、最後に先物を取り入れさせて、叩くシナリオも組んでいたはずですね。巧妙ですよ。澄田さんから三重野さんを、盛んにカタルは批判しましたが、宮沢さんを始め、彼らはその戦略に加担していたのかもしれません。これは推測でそう思いたくはありませんが、きっと利用されていたのでしょう。市場原理主義の世界では弱肉強食で、戦争もテロも、更に革命も意図的に引き起こされている可能性が高いのですね。一つの壮大なゲームだとも考えられます。
この創られた「見えない糸」が、色んな形で仕掛けられます。尖閣の問題からTPPなどの条件交渉など…残念ながら、仕掛けのタイミングを、市場から見る為にデータを集め、そのデータを分析して、どのような力学が働いているかを推測する。これが株式市場で大儲けするルールでしょう。要するに何処にお金が集まるのか? 日本株は世界の中でも非常にチャンスに恵まれた過渡期にありますね。しかも長い低迷の時代に位置しています。こんな絶好のチャンスを生かさない方はありませんね。
例えば、野村証券は今回の仕掛けが始まる前の1983年以前の株価水準です。まぁ、途中で多少の無償増資をしているし、近年は大型の公募増資もしていますから、実質的な価値は多少違いますが、株価だけを見れば1981年2月28日に365円だったのですね。ここまで叩いたのですよ。1987年4月20日に野村証券の株価は、5990円を付けています。おそらくバブル前の1984年7月24日の株価600円が起点になり、バブル相場は始まったのでしょうが…そこから、なんと約30年の歳月が経過していますね。
アラブの春が情報の開放を促し世界標準化に動いているなら、日本も世界ルールの市場原理主義化に向かいます。維新の会が予算の地方税化を述べているのは、硬直化した予算編成が曲がり角を迎えているのですね。共産的な計画経済の時代が後退し、市場原理的な予算計上に向かうとも思われます。どちらにしても日本の仕組みは総資産経営から効率的な資金運用を目指すROE、つまり投下資本に対する利益率の高い投資が求められるように再分配化されます。
同じ社会保障でも無駄な診療や検査を省くだけで、予算を大幅にカットできるはずです。それなら効率的な検査機関を造るようになるでしょう。情報を駆使すれば簡単に検査の予約から診療の予約、投薬や診療方針の決定など、全てコンピュータが可能性のある病名を掲げ、病気の特定を進めるようになるでしょう。要するに医者などは、将来は無用の職業になります。その「走り」をするのが、日本になって欲しいものですね。既に副作用のコンピュータ化や診療データの電子カルテ化など実用段階にあり、要するに、どうやって進行させるかの段階ですね。厚生労働省の役人は、この情報の一元化に取り組まねばなりません。省を挙げて…そうすれば、自ずと社会保障費はかなり削減できます。だいたい多くの病気は、簡単な投薬で事足りるでしょう。ゾロ製薬で…今はジェネリックと言うのですね。足りる筈です。複合的な難しい合併症などの診断は、そうあるものではないでしょう。
ここに日本が変わるチャンスがあります。ITSなどは素晴らしい技術なのですね。交通渋滞を減らす技術などは日本が誇るソフト資産ですよ。警察はこの技術を海外に輸出すれば、大きなお金が稼げますね。世界は車の洪水で、北京や上海など大変ですよ。インドだって…様々な国へこの交通管理技術を売りに輸出できますね。政策とはそのような観点で運営されねばなりません。日立が重工と組むインフラ技術は高い評価を受ける筈です。数年後には日立や重工の株価が大きく飛躍している可能性はありますね。ただ目先は、重工などは米国で起こった原子力の補償問題などを抱えて居りリスクはありますね。総資産規模の大きな会社は、総資産経営から離脱すれば、それだけで大きな利益変化を生みます。現状の改善だけで…ですよ。非常に無駄が多い重工や日立なのですね。ニュースに大型株が反応するようになってきましたね。
つまり僕の仮説は正しいでしょう。マネタリーベースと株価の関係です。10月から何度か特集を組んでいます。細かい時間は見えないのですが…、既に新しい相場がスタートしている可能性は、非常に高いのですね。銘柄の選別はそんなに難しいものではありません。既にカタルはいくつかのパターンに対し銘柄を、ある程度、選別してあります。これから追々個別銘柄への解説も増えて来るでしょう。相場にエネルギーが戻れば、こっちのものですね。簡単にお金は作れるはずです。「筈」ですからね…困った自信ですよ。
投稿者 kataru : 2012年11月30日 16:03