未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2012年)(2012年12月12日)

かたる:テーマを選ぶのも苦労します。最近は勉強量が増えているから書く材料には事欠きませんが、株価が高い時に関連の材料を載せるのも株価を煽るようで嫌だし…。昔、僕は3億円を40億円に膨らました時、一時は僕が書くと株価が高騰したような時期がありました。まさか…市場に対する影響力がそんなにあるとは考えてもいなかったのですが、多少はあるのかもしれません。重回帰分析の世界の話しで、相関性(決定係数?)は低いと思われますが…全くないとも言えませんね。通常は自信のある銘柄が見つかると…信念を持って書きますからね。同時に自分も買っているし…そうなると倫理上の問題が生じてきます。故に新聞記者や雑誌などの記者が株式投資を敬遠するのも分かりますが、しかし、そのようなことを問題にする事自体、おかしいですね。だって真実なら問題ないと思います。嘘の情報を振りまくのはいけないでしょうが、自分の意見を、ちゃんと主張し良いと思えば自分が買うのが当たり前ですからね。

この辺りが日本と言う国は偽物なのですね。政策官僚の株取引を禁止したり…どうかしていますね。その陰では、陰に隠れ自分達の可処分所得を増やすために、色んな優遇処置を講じています。先頃、財務官僚の公舎の売却と値上げが発表されましたが、こんな制度は消費税を引き上げるのだから止めればいいのです。国民が苦労して増税を受け入れるのに、自分達は税金で食う訳で、どう考えても会社更生法のケースに値するでしょう。全ての財産は没収ですね。わが国の借金も多いですが、国の保有する財産も多くあります。信じられません。更にリストラは当たり前の筈です。東電には厳しく強いているのに…自分達はどうなのでしょう。

もともと中央官僚に与えられている陰に隠れた特権の多くは、予算権の乱用が背景にあり、自己規律が乱れているのでしょう。権力は長く続けば必ず腐敗します。石原さんが述べているのは、こんな小さなことだけではないでしょうが、一度、集中しすぎた中央政権体制を見直す必要があります。折角、郵政民営化による財政投融資資金を民間に流そうとしたのに大きく後退しました。権力とはお金の配分権ですね。地方に移管すれば、何処かの地区で成功事例が生まれるでしょう。それに淡い期待を賭けるわけですね。個人の行動を縛るのではなく、自由な環境で個人の才能を伸ばすのが、今の主流なのでしょう。だからアップルやマイクロソフトなど西海岸の自由な気風がある企業が、規律規制の強い東海岸の企業より活躍しているのかもしれません。たしかスティーブ・ジョブズはスタンフォード大学でしたね。カルフォニアですね。

ただ寒い国は人も育てますね。ギリシャ、イタリア、スペインに対しドイツなどの対立を見ると気候も大きく影響しているようです。北欧型の制度は、日本に合っているかもしれませんね。「惻隠の情」などは…良い響きです。豊かとは何か? 村社会には助け合いの精神が根付いていましたね。しかし今の日本は…何もかも中途半端な状態ですね。どんな展開をこれから見せるのか? 本当に自民党は単独過半数に届くのでしょうかね? 最近は右翼的な思想の政治家が人気を集めている様で…どうなるのかな?「取り戻そう日本」などと言うキャッチフレーズに踊るようじゃ…国民のレベルが知れていますね。ようやく日本社会はヨチヨチ歩きの段階に移行したようなイメージしかありません。だから…。一抹の不安がありますね。

さて、今日は株価が落ち着いていますから…確かにカタル君の選択銘柄が人気になるケースは高いのですが、同時に多くの銘柄が上がっているのですね。知らないだけなのです。静かに上がっている銘柄はたくさんあります。最近はやはりマネタリーベースの影響だろうと思われますが、全体の水準が底上げになっています。やはりこの程度でないと僕の技量では儲からないのですね。常にこの程度の資金流入がないと活性化された社会が築けません。どのあたりまで続くのか分かりませんが…期待を持てるような市場展開を保ってほしいものです。最近は材料に反応するようになってきましたね。要するに市場に躍動感が生まれつつあります。適度な躍動感があれば、何とかなると思っています。日銀の「包括的な金融政策」採用から2年2か月です。しかし住友化学のケースのように、経営者が狂っている会社もありますね。今の時期はソフトバンクのようなチャレンジの時代ですね。米国は住宅とシェールガスの恩恵をこれから受けます。

僕はQE2の効果があり充分だと思っていましたが、FRBはQE3に踏み切り、更に間もなくツイストオペが終わるので追加策を考えていると言います。日本化現象の「流動性の罠」を抜けつつあります。まもなく企業に貯まっている現預金が動き出しますね。財政の崖への備えとしてQE3を発動し、更に追加策と言いますから驚きですね。金融政策は時間差がありますから、事が起こってからの対処ではなく、事が起こる前に兆候の段階で予防策をしています。このような機敏さが日銀にあれば、ここまで長引くデフレはなかったでしょう。更に流動性の罠の日本化現象など起こらなかったはずですね。資産価格が大きく下落しており、過剰な予期せぬ引き締め策は、日銀の明らかな失策なのです。流動性に罠が起こるまで締め付けるのは何も日銀だけの失策でなく、金融庁の厳しい検査姿勢や、下っ端役人のエゴが生んだ日本経済の低迷です。それにして大臣などに、いや局長級で良いのですが、人が居ませんでしたね。日本が偽物社会の為に、上に人が育っていません。だから困難な時代も必要だったのでしょう。ダブル・バインドに苦しんだ時代が人を育てるのでしょうかね?

本題まで来るまで、随分余談が長くなりました。今日は経営戦略の話を書こうと思います。DENAはSNSの話題で叩かれ、青少年の行動規範を問題にされました。そうして対策として、監視要員体制を確立させたのですね。同時にその頃、携帯ゲームの分野で成長するグリーをみて真似をしようと心に決め、このSNS会員を生かすことに成功し成長してきました。そうして今度やろうとしているのが、この会員数を生かし、NHNが先行し成功させているLINEを真似してcommを立ち上げています。そうして急速に伸びています。ただまだ赤字の段階で、コムは金食い虫でしかありません。この構造は経営者として当然の発想です。

アップルがパソコンからソニーを真似てipodを導入し…この延長線上でiponeの成功に結びつけました。そうして今度はipadを発売しましたね。既存の囲い込みユーザーを応用して利益を拡大させている発想と同じです。一方、グリーは、今の所、経営資源をゲームに注いでいるようです。特に海外中心に…。しかしどうも国土の広い米国ではサーバーに情報が戻り、返す速度の技術的な問題など…多数あるようで、なかなか成果が遅れているようです。僕の目には前々回に登場させた会員数の表示ですが…あれは嘘と言うか、真実なのでしょうが、実際に本格稼働する段階ではなかったようです。今年は種まきの段階で、さかんに投資していますね。この成果が生まれるのは、やはり来年以降なのでしょう。

DENAとグリーの経営戦略の違いですが、株価面ではどちらに軍配が上がるか難しいですね。DENAは選択肢を増やし経営が分散され安全ですが、収益面の変化では集中しているグリーに軍配が上がるかもしれません。目先的にはグリーの株価感応度は良く、長期的にはDENAに軍配が上がると考えています。一方、ソフトバンクの将来性は抜群ですが、仮に米国の認可が得られ株価面で人気化すれば、そこは空売り場面でしょう。おそらく最低2年程度は、利益が見込めません。時間的な概念は大変に重要ですね。

先程、住友化学の事例を馬鹿経営者と述べましたが、僕は好きな会社です。ただ抜けている所も多いですね。住友化学の脇を通り長らく兜町に通っていましたが、社員の表情は暗く、更にあの会社には自転車通勤やバイク通勤者に対する配慮がなく、周辺の堤防に自転車などが溢れているのです。あれは経営者ではありませんね。自分の会社の周りを散歩すれば、直ぐに問題点が見える筈、さらに今回は財務改善に乗り出すと言います。どちらかと言えば、今は責めに移るべきタイミングの筈ですね。借金をして事業経営を拡大させるタイミングの筈です。何故、サントリーが上場計画を持つのか?

皆さんは…どう判断されるのでしょう。色んな現象から見えない糸を探り、時代を読むのは難しいのですね。何しろ選択肢が無限にありますし、どれを選択するのかにより条件が変わり、当然、株価推移も変化しますね。素質があっても大きく育つとは限りません。ソニーの潜在成長率はピカ一なのですが、なかなか経営者に恵まれませんね。間もなく加速する「IGZO」、空売りは非常に危険ですよ。

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投稿者 kataru : 2012年12月12日 12:30