今日の市況(2013年)(2013年11月15日)
かたる:先ずは世界的になっている株高の要因の一つがイエレンと言う女史の発言でしょう。彼女はカタルが懸念している金融システムが崩壊した後の信用創造の欠如の失敗を理解している様な発言をしています。WSJの記事を読むと…『「回復がもろい時期にはとくに、支えを取り除かないことが重要だ」とし、短期金利がゼロ付近にある点を踏まえると「経済がつまずいた場合に使える金融政策の道具は限られている」と述べた。「緩和策を撤回したり、適切な緩和策を提供しなかったりすれば高くつきかねないと思う」と話した。』となっています。
日本は2006年の回復期において日銀はベースマネーを急激に絞っています。2000年から増やし始めた資金を回収したのですが…この回収が金融危機と重なり経済の落ち込みを大きくしました。金融機関が多額の損失を被り、体力がない時に中央銀行が目先の経済状態が回復したからと言って、信用供与を減らしたのですね。その結果は2010年の包括的な金融政策まで追い込まれ、更に異次元緩和まで続いているのです。米国の今は…日本の2006年と同じ状態です。だからこそ、イエレン次期FRB議長のこの発言は重要なのですね。カタルのこれまでの研究では中央銀行のベースマネーの前年度比の増減推移は、株価にとって非常に重要です。みなさんも覚えておくと良いでしょう。ECBはインフレ率が低ければ、信用供与を拡大させても良いと金利を引き下げました。
昨日、発表された日本のGDPは実質0.5%で、名目成長率は0.4%なのですね。つまりGDPデフレターは、依然、存在している訳です。本来なら異次元緩和を続けている訳で、7-9月期は開始から6か月以上が経過していますから数字に寄与しても良いはずですが、依然、デフレターは存在するという事はデフレだという事です。このグラフは内閣府の季節調整済みを用いていますが、今の日銀の政策だけでは、民間の設備投資を望むなどは無理だと言う意味ですね。企業の現預金残高がなかなか動かないのも道理なのですね。故にアベノミクスの失望率が生まれ、なかなか浮上しなかった「ケネディクス」の株価にも影響を与えています。本来はサマラリーがあっても…おかしくなったはずです。しかしようやく外人ファンドの攻勢で、銀行株が上がり全体のボリュームが上がるとケネディクスの昨日は6位まで市場人気度を上げてきました。しかし昨日は、依然1位はアドウェイズなのですね。本来の姿なら…本当は三菱UFJなどが超人気になる姿が一番正しい姿なのですが…ケネディクスでも1位になれないのです。この現実を、どれほど政策担当者が理解しているかどうか…。
市場を観察していれば、世の中の流れが大概は分かります。皆さんは分からないでしょうが、みずほの反社会的勢力へのメディアの反応は、一つの方向性を示している現象です。偽装表示もそうです。決して良い事ではないですから、処罰は仕方ありません。しかし殊更に問題視することが…問題なのですね。この清貧思想が日本の社会に根付いていることが、問題なのですよ。多数の自殺者を生み、学校の苛めを生み、ブラック企業を誕生させる温床になっていることに、何故、気付かないのでしょう。バブル期を観なさい。無駄と考える都庁のような存在もありますが、歴史的な建造物は、みんなバブル期に誕生しています。バブルは人間の英知の結晶でもあります。他人批判などせずに、大らかな社会構成でしたね。インフレは人々に希望を与えるのですよ。だからケネディクスの株価が、年末に年始に向けて4ケタになり、やがて4000円を超えるのでしょう。政策さえ正しければ…の前提ですが…。確かにカタルはベンチャリで失敗をしました。しかしカタルが取り組んだ時は無借金です。今では「保険の店舗」などテレビでコマーシャルをしています。方向性は正しかったけれど政策が合わなかった。…のだと考えています。たかが数十億円のお金を投じる事が出来ない清貧思想が蔓延している社会が、全体経済のパイを小さくしているのですね。
まぁ、ごたくを並べてもしょうがありませんが、カタルの投資方法は正しい政策が前提で成り立っているのです。此処は重要な所です。ルビコン川を渡った異次元緩和なのですね。既に円安に流れています。今の円安=株高のヘッジファンドの流れが、余りに定着すると怖い布石になります。今は良いのですよ。この話は先が長いので止めますが、ガラガラポンのリスクも存在するという事ですね。さて今日は、昨日発表された007の企業業績ですね。褒められた内容ではありませんが…、殊更に悪い内容でもなく、おそらく社長が交代した不安も株価に増幅しているのでしょう。所詮、雇われ社長なので、数字が悪ければ変えられるのが仕方ないのでしょう。ただこの会社の成り立ちから、今の状況はリストラクチャリングと言うイメージですね。任天堂と言う柱を失い、ユビキタス社会到来に備えた組み込みソフトの再チャレンジと言う事業の再構築をしている最中なのでしょう。どういう背景があり任天堂との関係が途絶えたのか分かりませんが…、代わりに村田製作と言う柱が加わりました。
数字だけを見れば、この時期にしてはそう悪いものではありません。やはり僕には株価が2000円を割れるほど、悪いとは感じられませんね。四半期別の売り上げ推移のグラフを掲げておきます。むしろ1Qの数字が103百万円なのに、2Qはよく428百万円まで売り上げが回復しているようにも見えますね。ただ2Qに期待していたWiFiの売り上げが大きく伸びてない点は、気掛かりではあります。もしスマフォなどの量産品に採用されていたら、ソフトウェアの使用許諾売り上げが、もっと増えていたはずです。しかし同時の受託開発売上が伸びており、新規分野の将来の売り上げ期待は膨らんでいます。カタルは何度も黒字になる前は、2000円以下での現物投資を繰り返し述べている理由が…分かる内容ですね。カタルの当たらぬ予測では、異常に膨らんだ警戒感が薄れ、来週にも株価は2000円台に復帰すると考えています。また前の株価ボックスに戻るでしょう。依然、魅力あふれる素質を有する会社には違いありません。
さて…全体相場に、なかなか柱になる銘柄が誕生しませんね。ケネディクスに期待している訳ですが…、ヘッジファンドの力次第でしょう。どっち道、好業績は間違いありませんから、この素質を生かす仕掛け人の力量次第です。ロケットと同じで発射の際は、エネルギーが必要なのですね。一度、軌道に乗れば、後は慣性の法則です。昨日の日経平均の大幅上げは演出ですからね。この演出効果はタイミングを観てのヘッジファンドの仕掛けであり、12月の決算に向けた演出でもあります。この演出効果を利用できるかどうかは、政策担当者の力量次第です。所詮、景気などは、人々のマインドの問題なのですね。日本が世界で一番恵まれた環境には違いありませんが…その恵まれた環境を、うまく手の内に入れる事が出来るかどうか…は、安倍政権の手腕にかかっている訳です。物色銘柄は、やはり政策により変わるのですね。ケネディクスは619円の壁をすんなり抜ける事が出来るかどうか…ここからが天王山になります。007の板状況を見て下さい。需給バランスの割安水準を証明しています。それではまた明日。
投稿者 kataru : 2013年11月15日 10:31