未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2013年)(2013年11月20日)

かたる:最近の傾向として、一度、株価水準が上がった株は、なかなか下がり難くなっています。この現象は総体的な資金流入が市場に続いているからでしょう。代表事例は邦銀株でしょうね。人間心理と言うものは、時間に弱いものです。「人のうわさも75日」とはよく言ったものです。通常、この程度の時間の流れが、一時的な需給バランスから、上がった株価が、市場から容認される株価位置に変化する目安と思われます。カタルには良さが分からなかったのですが、3Dプリンターの相場など…どう考えても収益に寄与しないと思われるのに、株価は意外に確りした推移をしています。このように株価が上がった多くの銘柄は、あまり下がりませんね。この理由は潜在的に、株価価値が安く放置され見捨てられていたからなのでしょう。

例えば群栄化学ですが、200円台のものが急騰し500円手前で一服し、その後600円台への2段上げをしています。カタルは当初から3Dプリンターの存在を知っており、アークを仕掛ける時に、その存在を懸念していたほどでした。しかし米国に、日本は大きく後れを取っており、仮に製品開発が米国に追い付いても、市場規模はそう大きくならないと思っていました。自動車部品は命を扱う品物で、多くの部品加工は、かなりの精度が要求される金型が主体です。しかし3Dの活躍余地は広がるのでしょうが…株価をいきなり押し上げるほどかどうか、疑問だったのです。しかしかなり長い間、人気株になっていましたね。ただやはり人気化した時が、売り場になりました。この群栄は一株あたりの純資産価値が497円で利益は16円程度、しかも6円配当を実施し、自己資本比率は80%と財務内容の完ぺきでした。故に200円台に放置されているのが…そもそもの間違いだったのでしょう。実はこのような会社が未だに市場にはゴロゴロしていますね。代表事例は三菱UFJです。

市場が暖まってくると割安銘柄の水準訂正が始まります。配当利回りや純資産価値と言う一般的に信じられている指標が、絶対的な価値を有するようになってきます。何しろ、金利は1%を割れる水準なのです。この比較感がイールド・スプレッドと言う指標です。何れ日経新聞にも取り上げられるでしょう。基本的に指標国債と株式の益利回りを比較するものです。金利裁定概念が働くわけです。今の政策路線が継続され、当然、資産価格は上昇するものと思われます。アベノミクスの主眼は、資産価格の上昇なのですね。土地や株に代表される資産価格が上昇し、バランスシート不況をなくすのです。融資を増やし投資をし易くする環境整備に政策の主眼があります。日本は長い間、内外価格差の是正をしてきました。まだコメまで達成できていませんが、既に多くの価格がグローバル価格になっています。この構造調整の為に空洞化現象が生まれ、長いデフレ状態が続いたのです。互助会方式で支え合う、偽物の創られた構造の代表格は「エルピーダ」だったのでしょう。そもそも1987年にTSMCが創設された時に、経済産業省を始め、NECなどは経営方針を転換しなくてはならなかったのでしょう。この辺りの認識がカタルにもなったのですね。今なら情報が色々ありますが、1987年当時のニュースと、あの時のカタルの知識では…とてもとても…先を見る力など、ないですね。

カタルが上京する1989年当時に、カタルはアスキーを買っていたのですが、西さんと友達付き合いをしていたビル・ゲイツのマイクロソフト株を、お客様と共に買っていれば…人生の結果は大きく違っていましたね。ただあの当時、外国株の発想がなかったのです。今も、そうですね。しかし考えてみれば、あの時代に孫さんなどは、米国でもの考えていたわけです。何が違うのか…環境は人を大きく変えますね。自分のおかれた立場をどう生かすか? 選択の違いにより結果は違う訳です。カタルが銘柄の選択で一番大切にしていることは、時代認識だと言う事を、すでに何度も述べています。株価の変動率が一番は高いのは時代の変化ですね。

考えてください。過去の歴史の中で世界の中央銀行が、一斉に超緩和策を取っているのは初めてです。今はその時代の入り口に居るのですね。一般的に信じられているPER10倍の概念が、大きく変わるかもしれません。何故なら、国家の存在が希薄化しているからです。経団連の一行は、今、中国を訪問しています。10月下旬に開かれた「周辺外交工作座談会」の席上で、習近平は対日関係の議論に長時間割き、「今の状態が続くことは双方にとって不利益だ」と強調。その上で「経済のほか、民間の文化・人的交流などを拡大させなければならない」と関係改善を指示した。…と報じられています。もしこの報道が事実なら、自動車は伸びないと銘柄の選択から外しましたが、先日、新興国投資負担を吸収できなかった日産自動車は注目されることになりますね。この辺りの感覚は難しいのです。

スペインの銀行であるバンキア株に、投資家が関心を寄せていると言う記事が報道されています。この記事と先日の板ガラスの日経産業新聞の2013年4―9月期に欧州部門が黒字化すると言うニュースを結び付けていますね。ただ900億円だったと思いますが、この借り換え需要の資金手当てをどうするのか?この辺りが見えないと、選択は出来ませんが、カタル銘柄の候補でもありますね。この辺りのニュースと、株価を結び付ける考え方と需給バランスの見方を合わせて相場展開を複合的に考えるのですね。007の最近の注文ロットは膨らんでおり、誰かが、密かに拾っている可能性も出ています。この水準ならリスクが、かなり軽減されますからね。何れ黒字展開するわけで、その時にいくつかのパーツは投資家を魅了するものだからです。

このような微妙な考え方の積み上げ方式を説明すると、プロはなるほど…と思うでしょう。そもそも時代の流れやチャートの見方を組み合わせて、相場観が組み立てられています。最近、株価の動きは鈍く見えますが、光通信は確実にステップ・アップしていますね。カタルの構想であるナスダックの新高値が、もう直ぐそこに位置しています。この発想も、きっと市場から支持されるでしょう。ケネディクスだって、当たり前の時代感覚ですね。明治から積み上げた含み利益を失った、揺り戻しの資産価格の上昇の恩恵を、一番受けるのはケネディクスですね。今、仕掛けているファンドの力なくても、必ず新たなファンドが参加し、相場は4ケタに向かいます。だって…政策の流れがそうなっているからです。007もユビキタス時代の突入している訳で…時代の変遷と言う、もっともドラスティックな部分にマッチしている会社ですね。

皆さんに、分かるでしょうか? 経団連の一行にどんな狙いがあり訪中しているか…。おそらく習近平氏の方針を、彼らも知っているのでしょう。だからチャンスですね。アリババの創業者の馬雲(ジャック・マー)会長が来日され、孫さんと意見を交わしたようですが…この動きも、この報道を裏付けています。相場観で一番大切なことは、目先の需給バランスではなく、やはり時代の流れなのでしょう。記憶によれば、確か台湾政府がモリス・チャン氏にTSMCの創設を委託したのでしたね。国家の力が衰退し企業の力が増してくる。ジム・ロジャーズも「次の10年から20年にかかわる最も重要な経済イベントが北京で起こった」と述べています。中国政府の目標は「中国株式会社」の育成か…との報道もあり、この辺りに新しい株式相場の芽があるのかもしれません。

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投稿者 kataru : 2013年11月20日 10:55