未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2013年)(2013年11月26日)

かたる:今日は米国の中古住宅販売指数が政府機関の休業の影響もあるのでしょうが、5カ月連続で低下していると言います。ニュースによれば住宅価格の上昇と金利高により販売が減っていると言うのです。米国では中古販売が主流なので気になる材料です。一方、もう一つ気になるのは、タイのデモ活動ですね。財務省に1000人のデモ隊が突入したと言うニュースもあります。現在のインラック首相は、2006年のクーデターで失脚し汚職の有罪判決を受けたタクシン元首相の傀儡政権と言う批判を、野党の民主党が起こしています。タイは日本の重要な輸出拠点であり自動車各社に影響を与えます。この動向も注意が必要でしょう。FTでは日本の自動車メーカーが、中国での販売シェアを前年同期の25%から、今年上半期に15%に落としたと言う記事が目を引いたようです。9月は販売を大きく戻しましたが、世界最大の市場での減少を、どうやってリカバリーするか?課題は残ります。かたるは、来年は米国の自動車販売も伸びが続くでしょうが…、その糊代は大きく後退すると思っています。故に自動車株全体に対し、少し弱めに見ています。鍵は中国市場が握っているのでしょう。

あまりマイナス思考の話題を持ってきましたので、ここでスペインの話を…実に27年ぶりに経常黒字を達成したと言います。1986年以来の黒字化だそうです。あまり関連性はありませんが、この1986年と言う数字は偶然なのでしょうか?この時期にグローバル化が加速するのですね。1985年がプラザ合意で、1987年にTSMCが台湾で設立されます。そうです、日本の曲がり角の時代ですね。その時期からスペインが経常赤字に陥り、今回、27年ぶりに黒字化する。今の所、関連性は分かりませんが、日本が浮上する時間と一致しているのは、不思議な思いがします。カタルは「日本板硝子」に関心を持って眺めています。何故か? 板硝子は日本村構造を抜け出すために、イギリスのピルキントンを2006年に買収しています。この時に5つの工場と100か所以上の営業拠点を手に入れましたが、これが金融危機から欧州危機に至り、お荷物になっていました。

今期は日本の住宅産業が活性化していのに、何故か、株価は低迷したままです。ソフトバンクは昨年からスプリントの買収に乗り出し、6年の歳月が違いますね。第一三共はインドの製薬大手ランバクシーラボラトリーを4883億円の高値で買収し、多額の損失を計上しました。この買収によるシャア拡大は、成功ばかりとは限りませんが、板ガラスの長年の構造調整は進んでおり、そろそろ来年には、株価が大きく注目される可能性があると考えています。スペインの住宅不況は、ある意味で象徴的な現象ですから、その象徴的な駄目なスペインが立ち上がるという事は…おそらく板ガラスの主力分野も黒字化する背景が出ているのでしょう。故に株価が安値で放置されており注目しているのです。しかし先日の日経産業の記事では、シャープと同じで借り換えの資金需要の必要性がありそうなのですね。この辺りの資本政策が、株価にも影響を与えるのでウォッチ銘柄になっています。

通常、カタル君はこのような環境下に於かれた段階で、銘柄に注目するのです。成功事例は日揮ですね。ネットを書き始め頃の最初のカタル銘柄で、1998年の年末にパソコンを買い転職をめざし、1999年にIRNETの前身を始めたのかな? 日揮はその年の春に、最初に打ち出したカタル銘柄です。当時の株価は200円台から300円台だったのです。そうして1年も…待たされました。実際に本格反騰するのは、その1999年ではなく2000年だったのです。アレヨアレヨと言う間に、株価は1200円まで乗せ、その後ボックスを3年程続け、再び2倍の2000円台になり最近は3000円台の株価に成長しています。時間が掛かりましたね。およそ10年で10倍です。通常なこんなものですよ。三菱UFJも似たようなものでしょう。4ケタ以下の価値ではありません。この日揮の推奨理由の一番の根拠は原油価格の上昇でした。今は100ドルですからね。およそ3倍程度になったのかな? おそらく日本の地価は、半値程度まで下げているのでしょう。この価格差は明らかに不自然ですね。原油価格は3倍になり、日本の不動産価格は半分になるという事は…6倍もの「歪」が生まれています。

時代的な考察に考えると、いかにも不自然です。先進国のグローバル化と言うか…日本の空洞化と言うか…この現象は日本だけではなく世界に広がっている訳です。日本は村論理が存在し、規制国家だったので内外格差が大きく構造調整に時間を要しましたが、日本はプラザ合意から洗礼が始まっているので、欧米に先駆け、一番早く出口に位置している訳です。この発想がおかしいとは思いませんね。故に、おそらく「ケネディクス」は早ければ、この年末年始、遅くとも来年のスター株になると今でも考えています。この考え方が駄目なら、何を買っても日本株は駄目でしょう。今日は日経新聞に株式会社は農地が買えないと、規制の壁を指摘していましたが、農業が国策なら、この壁を取っ払わないとなりません。食品加工食品は隠れた成長分野でしょう。「味の素」や「ニチレイ」などは、非常に注目される会社で、年金ファンドが買う銘柄に相応しい会社でしょう。

007は減額修正から不人気になり、目先筋の投げが続いているようです。村田は資本参加した意味を、もっとよく考えた方が良いですね。昨日は光通信の重田さんの話しをしました。村田を世界的なブランド企業まで育てた人が、資本提携するには、それ相当の意味があると思います。カタルには残念ながら、ソフト資産の価値を判断する能力はありませんが、単純にすごいなぁ~と感じるのですね。この感覚を、カタルは大切にしています。通常、この規模の会社が大企業の取引相手には選ばれませんよ。次々に共同開発し、今回の組み込みソフト展には、一体いくつの関連ブースが設けられたのでしょう。現在のところ、僕の読み筋通りの流れに動いていませんが、やはり村田の提携で株を買い、2倍になったので買い増しをして、更に僅かですが、提携第一弾が発表された時に007を買った3600円前後の株価での買いが、無駄になるとは考えていません。この考え方は正しかったと…株価が下がった今も感じています。確かに目先は負けていますが…。

スペインの報道と板ガラスを結び付けるのは、ナンセンスと思う人も居るでしょう。しかしピルキントンは欧州で活躍するガラス会社です。これまで足を引っ張ってきた部門が浮上する象徴的な現象ですね。住宅不況で苦しんでいるスペインの復権は…。日経先物や日経レバレッジファンドの力だけで全体を持ち上げるのは、いくら調整が完了していると言っても無理があります。だから市場は、終わっているエナリスに再びカーテンコールをしたり、今日はアドウェイなどの三文役者を登場させているのでしょう。ナスダックは昨日、一時4000ドルに乗ったそうですね。時代は確実に流れているのでしょう。007の転換日は、もう少し先になるのでしょう。慌てる事もなく下値を拾う姿勢で良いのでしょう。ただあまり下がらないと思っています。2000円以下ならどこでも買っても大丈夫でしょう。ケネディクスも心配はないですね。なかなか狙い通りに、スター株の誕生になりませんが、これほどの逸材は、なかなかないものです。新興御三家の復権か…なんとも居心地が悪く、やはり筋である本格銘柄を選択するヘッジファンドの登場が待ち望まれます。

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投稿者 kataru : 2013年11月26日 11:31