未来かたるが語る

今日の市況

今日の市況(2013年)(2013年11月29日)

かたる:日経新聞は一面トップに日経平均株価の新高値を報じており、世界で際立つ日本株の上昇と伝えていました。一般的には引け値ペースで解釈されるので5月22日の15627円を、昨日は15727円と100円ほど上回りました。5月23日の高値は15942円なので最高値はまだ上回っていませんが、引け値で最高値になりました。バーナンキ発言の影響が消え、来年と予想される緩和停止の調整に、米国に遅れ6か月間の日柄をかけた訳です。緩和停止と言う市場認識の予想が間違っていても、一旦、相場に歪が生じると、この期間程度の調整時間が必要だという事でしょう。

興味深い記事を発見しました。日銀の政策委員の間で物価目標に関し、慎重派に存在感が生まれていると言います。白井さゆり氏の発言の影響で為替が102円台に入ったと言うのです。この事を、僕は知らなかったのです。彼女は徳島の講演で「躊躇することなく緩和するべきだ」と27日に述べたそうです。日銀の政策委員は9人おり、現在、このような物価目標に対し、慎重派(金融緩和支持派)は4人いると言います。白井、木内、佐藤、宮尾さんらの4人です。この事は重要ですね。「ケネディクス」の足踏みは8カ月になります。本来、充分に信用創造がなされているなら、本命の人気株に祭り上げられていい筈ですが、日経平均の上昇は、先物から日経レバレッジファンドの関与による値嵩株の上昇に支えられた1989年型の相場です。あの時も一部の日経225採用銘柄だけが上がり、全体は既に上がらずに、むしろ下げ気味だったのですね。指数だけの乱舞が1年程度続いた後に株価は暴落し始めたのです。

ただカタルの勘違いか、それとも、この程度の時間差により国内生産が回復するのか…実態は分かりませんが、自動車の国内生産が増えているとの報道がありました。この事は重要なので、あとで時間のある時にデータを集め調べてみますが、もしそうなら「アーク」の相場が復活することになります。アークの考え方は、円安を梃にして自動車などの生産が国内回帰する事で、選んだ銘柄だからですね。最近のアークは、何故か強く見えますね。誰かが関与しているのでしょう。株は基本的に仕掛け人の意向に、市場の浮動層というか、目先筋の参加で動きます。僕が、いくら、この株は良い素質があり、上がると述べていても、市場全体の総意で株価が決定されているからです。日経平均株価が高値を取ったことによりソフトバンクなどの銘柄は乖離が目立っており、お休みする可能性が出てきました。

ここに来て、東レ、日立、クボタでも良いですが…、これら好業績の一部の日本代表銘柄が指数連動で買われ、三菱UFJ、野村などの玉がこなれない大規模増資を実施した銘柄はあまり上昇していませんでした。相場は金融相場から、業績相場の加工産業に移っている為もあるのでしょうが、金融株が浮動株の増加を乗り越えて、上昇しないのはアベノミクスの失望説を裏付ける現象でもあるのでしょう。安倍さんが女性の社会進出支援をしている理由は、生産力の減少を防ぐためでもあります。その為に保育所などの整備に力を入れたのですが、歯車がうまく回っているとは言えませんね。

先ほどの日銀政策委員の講演もそうですが、物価目標だけが独り歩きしている様なイメージを抱きますね。デフレーターをなくし名目成長率を上げる努力がなくては、株は上がりませんね。もし現状のままなら日本を捨てると言うか、グローバル化を促進させている企業の株に、投資先を絞り込まないとなりません。一例を掲げるとLIXIL(5938)などは、かなり急ぎ足でM&Aなどを繰り返しています。買収した会社を軌道化させるのは簡単ではなく難しいのです。パナソニックの三洋買収の失敗など、何も、日本板ガラスだけではないのです。ただ、もし日銀の選択が違うとグローバル企業だけに絞った方が良いと言う選択肢も出てきますね。ドイツのグローエの買収は、EUの回復で軌道に乗せやすい環境下にありますね。

逆に正しい選択が進めば、カタルン狙い通り「ケネディクス」などがスター株になるのは時間の問題ですね。8か月の休憩は間もなく終焉を迎えます。007も昨日の出来高は3万株台で、8月末に起きた現象に似てきました。売り物が掠れており、いつでも発車オーライです。出来れば発射オーライに、言葉の選択が変わって欲しいものです。小型株なので、いつロケットの発射台に乗るのか分かりませんからね。僕らが現物で、しっかりと浮動株を吸い上げて置けば、企業業績が黒字化した時に、僅かな仕掛け人の力だけでも大きな相場になります。基本的にあるレベルに到達すると、面白いように株は上がり出すのです。ITバブル時の光通信のようなものです。

今、昔のお客様から電話を貰ったところですが…、おそらく日経平均株価が上昇し、自分の持っている株が上がらずに、皆さんもイライラしていることでしょうが、こんな時は我慢です。忍耐の言葉どおり、「しのびたえる」しかありませんね。カタルの狙いは間違っているとは思いません。本当の相場はいくつかのスター株が誕生し全体が上昇するのです。現在は指数の寄与率の高い銘柄だけの上昇ですね。こんなものは偽物です。おそらく日経レバレッジファンドの影響が大きいのでしょう。日立や東レなどの代表銘柄が上がっているのは、そんなに好業績と言う訳ではありません。おそらく株式持ち合い制度が崩れ、その浮動株調整が、日銀のETF買いなどにより需給バランスが改善されている為でしょう。カタルは一般論として、2%を超えると株価に影響を及ぼすと述べています。現在、日銀にストックされている株は0.53%程度ですからね。この影響は冷酒のようなものです。

まぁ、カタルが日銀総裁なら、もっとETFの買い入れを増やし、リートは玉がありませんから、利回り判定により買いを進め、4%割れから3%程度まで買い進みますね。みなさんは、たった1%と思うかもしれませんが、もし1%も改善したら、不動産投資の需要は膨大な数字になり関連投資は大規模になります。昨日だったかな…長銀本社の再開発の話を述べましたが、至る所で、あのような事例が生まれます。そうしてケネディクスは1万円の相場に向けて動き出しますね。1%の改善は、その様な効果があります。いくらでも正しい政策は打てる手段があります。ただ時間闘争をこのまま続けると、取り返しのつかない「ガラガラポン」の終焉を迎えることになりますね。そうなると社会的弱者はなす術もありません。ソ連の年金生活者のような乞食生活ですね。金持ちは日本を離れます。既に一部の人達は、シンガポールなどへ逃げていますからね。政策の選択は非常に大切です。5月の高値更新を祝う偽物報道に踊らされていますが、実態は日経平均株価が半分になり、米国のSP500は3倍以上になっているのです。失われた時代は政策の選択の失敗です。6倍以上の差は、目先の株価が多少上がっても、比較対象にする方がおかしいのですね。日経新聞は昨年の11月を起点にしていますが、1989年末を起点にすれば、米国と比較し1/6なのです。「失われた時代」の終焉を望む次第です。

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投稿者 kataru : 2013年11月29日 10:43