今日の市況(2013年)(2013年12月02日)
かたる:今日の新聞で面白かったのは、「道路が足りない」と言う日経新聞9面の広告です。この広告は社会基盤整備の実態を描いている様で、面白かったですね。中国の成長は明らかに日本の物真似です。固定資本形成を増やし、輸出を伸ばすやり方は、一人あたりの所得が低く、社会基盤整備が効率的な時間環境下では、何処の国でも成り立ちます。まして土地神話が存在する中国、結婚するためには家が必要だという固定観念は、信用創造の源であり底辺需要を支え、一種のチャイナ・ドリーム効果があります。日本の場合は、仮需である借金で地価価格の上昇が成り立っていたので、バブルの崩壊は、金融機能の崩壊に繋がりました。中国はこの借り入れ制限が厳しく、個人の頭金は3割から5割ほどでしょう。多くは現金取引と言われています。日本の「頭金なし」とは大きな違いがあります。中国問題は地方政府の債務でしょう。基本的に農民の土地は国家のものとして成り立っていたために、飛躍的な成長の糧が信用創造により生まれました。この富の創造機能が曲がり角を迎えつつある現象が、シャドーバンキング問題で、成長にもコストが掛かると言う壁を自由金利の導入で迎えつつあります。
ネット上では此方の記事が興味を惹きました。この記事に欠けている焦点は「シェールガス効果」の概念を、原稿に取り入れていないことでしょうが、お金が成長の糧になるという事を物語っています。歴代の日銀総裁は、この認識がありませんね。今の黒田さんも物価目標ばかりを取り上げているのは、どうかと考えます。日本は完全に信用創造機能と言う市場原理を支える仕組みを無視しています。本来、金利裁定が何処にも働きます。イールド・スプレッドと言う考え方は、市場金利と株式の益利回りを比較するもので、金利裁定機能を示しますが、それさえも歪んでいるのです。カタルが何年も、三菱UFJの株価は安過ぎると述べていますが、論理的価値を認めない日銀総裁は、経済の「いろは」を理解しているのかどうか…金利裁定機能が働かねば、効率的な市場形成は出来ません。株式投資はこの歪みを突いて、儲けるゲームですからね。市場原理の根底が歪んでいると、なかなか政策も効きませんね。「流動性のわな」と言う命題も生まれる実態なのです。信用創造機能が失われている実態を、黒田さんはどう考えているのでしょう。記者も一度、黒田さんに質問をすればいいのです。「イールド・スプレッド」の逆転現象などを…適切にお金が回らないほど、金融庁の行き過ぎた検査姿勢があるのでしょう。麻生さんは、この事を本当に理解しているのかどうか…後援会関係者は、麻生さんに助言をした方が良いですね。
最初から、少しむずかしい始まりでしたかね?カタルは3流大学出ですから、多くの読者はカタルの主張を、理解されている事と思います。何しろ、カタル君の読者層は、意外に高学歴の方が多いのです。むかしカタルが現役の頃、お客様募集をしたら、大学教授や医者の先生が多かったですね。一般の人でも事業に成功された自営業の方も多かったのです。カタルのお客様になられた、ある企業経営者の方は、問題の1989年のバブル時に小さなデベロッパーの会社を経営していました。従業員も多く抱えており、たまたまこの経済の絶頂期に、大和ハウスに自分の会社を売ったのですね。ついていますね。ツキはどうして生まれるのか?その売却資金で、ビルを買い、その賃貸収入で安泰の生活を送り、夏は北海道、冬はオーストラリアの二重生活をしていました。寒いのが苦手だったのでしょう。素敵なお客様でした。ただ残念なことに、ベンチャリの80万株を最後に投げましたが…たぶん400円前後の買いで、100円割れの時に売ったので、いくらの損かな? かたるも良く間違いを犯します。まぁ、確率からすれば、なかなか諦めないので、失敗の確率は低いのでしょうが…どれを成功とし、どれを、失敗と判定するか? 難しい判断です。現状のグリーなどは、失敗の口なのかもしれませんが、下げる過程で買い増しをすれば、この程度の上昇でも、トントンになるかもしれません。現在、薦めているケネディクスも007もこれからの銘柄ですが、失敗と言っているベンチャリも、実は100円台からの参戦で、その後500円台まであったので、人によっては成功と捉えるかもしれませんね。でもカタルの目指す成功事例は、日揮のような形ですね。上がったら、下がらない株を目指したいと考えています。
再び、アークは300円台に入ってきましたね。もし生産活動の国内回帰が始まっているなら、当然、高値は抜きますよ。ただ3Dなどの影響もあり、全体のパイが縮んでいるのでその動きをどう捉えるかにより、上値は変わりますね。ユニデンなどの出遅れ銘柄も上がってきましたね。基本的に株が下がっても、また買えばいいのですね。下げたところで買わないから、いつも負け組になるのです。下げたらチャンスと捉え、株を買い続ければ必ず儲かる訳です。来年は年明けにオバマケア問題から、米国の財政問題が浮上しますが、実態経済が回復していますから、大きな問題にならないと思いますが…どうかな? それより日本の消費税ですね。しかしカンフル剤の補正予算が組まれているので、心配はないのでしょう。目先の需給バランスを見るうえで重要なのは、下値の切り上げ、安値が切り上がっているか…どうかですね。例えば007の下値は、1750、1760、1775、1781と。ここ数日は切り上がっています。出来高も減っていますね。10万株を最近は上回っていません。おそらく期日の売り物も枯れてきたのでしょう。全体市況も上昇気味だし…黒字化の時間は、ずれましたが、既に洗礼済みで、新しい材料待ちですね。今回の組み込みソフト展で、多くの共同展示を行っているのは、たぶんカタルが注目してから初めての現象です。これら製品群がこれから登場するわけで、収益化も既定路線でしょう。ケネディクスも下値を固めており、目先の需給バランスだけが焦点になっているようです。
ただ全体はどれも上がっており、何もカタル銘柄に拘る必要はサラサラありません。最近グローバル化という事を、よく考えるようになってきました。カタルは本来、あまり人気になった株に注目しません。株価が下値圏にある時にだけ、注目するわけです。日本板硝子や古河電工は、ある意味でお気に入りのウォッチ銘柄ですね。板硝子は利益余剰金がマイナスなので、古河電工よりドラスティックな動きになるのでしょう。資金需要も背景にありシャープ型の展開が考えられますね。仕掛人がどう料理するか…のポイントが近づいている銘柄ですね。このような赤字からの黒字脱却時が、一番、株価として面白いのですよ。007は心配ないですね。カタルは何度も、述べていますね。2000円以下では現物で玉を吸い上げて置け…と述べています。仮に3000円、4000円になった時に、下値での買い玉があるなら、上値で買い乗せがしやすいですね。もし3000円になってビッグ材料が出てきたら、その時に、いくら良い材料でも新規に買うのは躊躇しますね。でも下値での買い玉があれば上値でも平気でリスクを取れます。大相場に育つ銘柄は恐いものですよ。多くの銘柄は、赤字の時にスタートするものです。
その初の赤字計上で人気化したミクシィは、今日も人気銘柄になっています。現状は値動きだけの動きなのでしょう。僕には改善点があるのかどうか…全く見えません。市場は新興御三家に次ぐ、人気銘柄を探していますね。ドワンゴに、今度はミクシィですから…007の方が相応しいのに…と、僕は考えますが、市場人気は美人投票ですからね。今日はアドウェイにフリービットですか…子会社のフルスピードも人気になっており、アフィリエイト型の広告が好調なのですね。しかし株価と内容はどれも乖離しており、ババ抜きゲームに変わりはないのでしょう。博打の売買代金推移をみていると、ケネディクスに仕掛けチャンスがあると考えていますが、関与しているヘッジファンドは何をしているのでしょう。むかし、僕の友達のよっちゃんが、銘柄はシキボウだったと思いますが、仕手筋に提灯を付けるつもりで1000万株か2000万株だったか、その程度の玉を買ったら、いつの間にか、市場から本尊扱いになり、ついに会社から買いのストップが掛かったのですね。一番面白いのが、最初に仕掛けた筋が、こんなバカな筈は…と考え、空売りに転じるパターンが大相場になるのですね。この程度の株なら、少し買えばいいのに…いつ仕掛けるのでしょう。
昔は野村などの大手筋がファンドを巻き込み、相場を作ったものですが…今は自然発生的で値動きだけが信条の人気株が多いですね。論理的に背景のある株は、いくらでも存在します。早くお金持ちになって、市場を作りたいものです。今の人気株は、みんな筋が良いとは御世辞にも言えません。エナリスなど、おそらく救済に使われている仕組み銘柄でしょう。背景は電力料金の上昇でありますが、スマートグリッドの観点や自動車、新興国の光通信網の社会インフラなら、むしろ条件が整っている古河電工の方が、筋は良いですね。野村の組織なら、相場にできるでしょう。カタルならいくらでもレポートが書けますよ。おそらく企業業績も構造改革が終焉し、チャンスを迎えています。ただ上値は、せいぜい4ケタまででしょうが…。さて与太話が長くなりました。今日はこの辺で、お終いです。それではまた明日。
投稿者 kataru : 2013年12月02日 11:08