リバイバル(いちば)(2005年11月14日)
「過熱感なき高速回転相場」とでも表現するのでしょうか。
出来高45億株は、すんなりと達成されました。
先週のみずほのレポートが印象に残りました。
題して「1984年1月、銀行株が『株』になった日」。
銀行株の対TOPIX相対指数が11月1日に1984年1月の水準に戻りました。
1984年1月は銀行株が株としてまとまな値動きをするようになった時点。
それまでは、一律500円がお約束で、売り伝票を書くときは事前に、発行銀行の了解が必要でした。
値を崩さず、値を上げず、まさに護送船団方式は株価にまで及んでいた訳です。
ところが、これが消滅したのが1984年1月。
銀行セクターの月間株価上昇率は住友銀行がプラス50%になるなど平均で20~30%の上昇。
その後1989年1月までの5年間でTOPIXは3.7倍。銀行株指数は6.6倍。
背景は、東京金融センター構想と債権大国日本の台頭という懐かしい響き。
因みに当時の都長銀23行の中で社名がそのままで、株式コードが今も同じなのは住友信託銀行だけなんですね。
これだけの構造改革があれば、当然銀行は復活するに違いありません。
フランスが少し揺れ始めました。
高貴な国と思われがちなフランスの光と影。
暴動の背景にあるのは都市郊外に住む移民の貧困とされます。
とても、極東の民族、日本人からはうかがい知れないもの。
南太平洋にバヌアツという国があります。
珍しいことに、以前は英仏共同統治。
大体は英国領かフランス領というように一国の統治が普通なんですが、ここだけは共同でした。
それだけ、勢力の最前線であったのかも知れません。
面白いことに、英国人がレストランへやって来るのは5時から9時くらいまで。
その後にフランス人がやって来て深夜までというのがお約束。
職業も、金融がらみは英国系、インフラがらみはフランス系と見事なまでの住み分けになっています。
これが、ヨーロッパの知恵なのであろうかと感心させられます。
もっと面白いのはアメリカ人。
英国人よりも、フランス人よりも弱い。
彼らがヨーロッパを脱出した民族ということが良く理解できます。
アメリカ中心主義の世界観を持つ日本人にはなかなか理解できません。
そして、中国の台頭。
地政学をナマで知ることはとても大切です。
「フランスへ行きたしと思えど、フランスは余りにも遠し」は、萩原朔太郎。
今はジャンボでパリまで13時間。
フランスの歴史も英国の歴史も、今のマーケットでは十分影を落としていることに気がつくべきでしょう。
パリバもリヨネもソジェンもフランスが本国。
マーケットにネガマインドガ潜んでいるとすると、このあたりに遠因があるのかも知れません。
台湾では液晶の売上高が過去最高。
クリスマス商戦用向けの薄型テレビが売れています。
ドイツの薬品大手バイエルはの7~9決算は、医薬品に特化したことから純利益が前年同期比9.5倍になりました。
UAEのドバイでは「溢れる資金争奪戦」の話。
背景は9.11以降のマネーロンダリング規制で、タックへイブンに潜んでいたお金の還流。
NYはOECDのタックスヘイブン規制を通じて、自縄自縛に陥ったことになります。
振り返れば、タックスヘイブン規制は2002年以降。
そしてドバイー成田の直行航空便が開設されたのは、2003年の11月。
今にしてみれば、絶妙なサインでした。
月刊文春12号には「奪われる日本」。
サブタイトルは「郵政民営化によって、簡保120兆円市場をこじあけた米国の次なる標的は、世界一を誇る日本の医療と健保制度だ。
我々の『健康と安心』が外資の手に落ちる」。
年金→介護→健保の流れは鮮明になってきました。
ただしアメリカでは、民主党の勢力が巻き返し。
素材・エネルギーと金融・ハイテク・ソフトの勢力争いが、マーケットでも展開されるに違いありません。
先週末のメール。
機関投資マーケットで有名だった美人トレーダーから。
「あまり過熱感ないよね(^-^)。
30円の幅がとれて回転売買が効いて出来高が膨らんでるのと2円位の幅でパタパタして出来高膨らんでるとは違うんじゃないかなー。
で、いつものように生保が売ってる間は、曲がり屋だから上がるでしょうね(^O^)」と。
かなり久しぶりにセイホの名を聞いた気します。
そういえば、まだ運用をしていたんですね。
まさに「リバイバル」という感じです。