詩と真実・・・

マーケット三国志

「バック・トゥー・ザ・フューチャー」(いちば)(2005年11月21日)

ニューヨークが年初来高値。
ナスダックも2001年6月以来4年半ぶりの高値。
原油安、金利低下そして半導体関連やネット関連の好調が背景。
日米ともに「4年半]ぶりの賑わい。
2005年はやはりターニングポイントでした。
手前味噌ですが「2005年は大きなターニングポイント」と指摘したのは2002年の春。
OECDがマネロン・タックスヘイブン規制の達成目標を2005年とした時。
世界のお金は、表と裏に分別されます。
統計の「誤差脱漏」の世界で片付けられる金額は、余りにも大きいんです。
ところが、これが規制されました。

ケイマンや香港など比較的自由とされた場所が窮屈になってきました。
(国税庁は香港にもちゃんと担当者を駐在させていることは案外知られてません)。
タックスヘイブンは、どちらかというとリゾート地に多いもの。
なぜなら世界の富豪が、リゾッチを兼ねるためなんです。
ビーチ沿いの会計事務所に私書箱会社などを置いている風景は「ザ・ファーム」そのもの。
きっかけは911でしたが、皮肉なことにマネロン規制は米国への資金の流れを削いでしまいました。
マネーは太平洋を、そしてユーラシア大陸を跨ぎ始めたのです。

それが「外人買い」の背景。
実はサインは「愛知万博=愛・地球博」。
オリンピックと違い、常に万博はターニングポイントと指摘するヒトは結構います。
その意義はダヴォス会議どころではないといいます。
だから2012年の上海には注目ガ集まっています。
そういえば、12月人民元再切り上げの話に火が付き始めたようです。

指数は半値戻しからの逆襲。
まさに「バックトゥーザフューチャー」。
「毎日毎日のフルコースでは食傷気味。たまには麦飯のとろろご飯も食べたくなる」と99年の11月に書きました。
指数は、18,686.87円(1万ハローハロー花)。
まだまだ148。
6年前に来日したロスチャイルドの5代目は語っていました。
「ロスチャイルド家は、常にパーソナル・タッチを大切にしてきた。
今の日本の経営者たちは、日本企業が持つ優れた技術を再度世界にアピールする必要がある」。
6年の時間を経て、その通りになってきました
眩い小春日和の太陽は、まさに「逆襲と安穏」のイメージのようです。

ところで指数。
「元気になる日本に託そう」なんてキャッチコピーは、もはや昔日の面影。
盛んに語られる指数ですが、2000年4月にハイテク指数と化したことはあちこちで語られています。
2000年以前の指数とその後の指数はまったく別物。
ちなみにTOPIXと日経平均の比較をNT指数といいますが、現在は9.5倍。
往時は12倍程度でしたから、日経平均は18400円程度が妥当という説もあります。
あるいは、比較的ヒストリカルな大証修正平均250種は28000円。
本来指数はもっと上である筈なんでしょう。

そこで指数をもとに戻そうという動きが出始めました。
制度の変更ではありません。
あくまでも元に戻そうということ。
指数は確かに連続性はありますが、昔の姿ではないので、元に戻すということです。
ロンドンやシンガポールのトレーダ連中が真剣に論じ始めました。
もっとも実現の可能性は今のところ、薄いんですが・・・・。

でも、イギリスやシンガポールがもしも本気になったとすると、これは楽しくなってきそうです。
制度の変更は、過去幾度となく東京市場を苦しめてきました。
債券先物、株式先物、指数の見直し・・・。
それはコンセンサスが日本株安ウェルカムだったから。
今のコンセンサスは、日本株高ウェルカム。
だから・・・制度の変更ではなく「リバイバル」。
なかなかの妙手と思えるのですが・・・・。
SF的ですが、実現すると指数は3万円以上?
世界の目は東京に集まるに違いありません。