詩と真実・・・

マーケット三国志

「シテ」(いちば)(2005年12月05日)

ソニーが業績悪にもかかわらずじりじりと上昇。
普通なら絶対に食指は動かないにもかかわらず・・・。
オリックスは凄まじい上昇を続けました。
これらの背景は英語版のホームページにあると言う指摘があります。。
確かにヤマダ電機や沢井製薬のような超ドメ業種でも英語版のホームページがあるんです。

ニューヨークにもロンドンにも、日本株専門の担当者がいます。
流暢な日本語も扱えます。
彼らにとって英語版は別に必要ありません。
しかし・・・。
中東や東欧などのニューマネーにとっては、東京市場は地球の果て。
きちんと見える会社しか買いません。
とすると・・・。
キーワードは「英語版のホームページ」。
外人買いの簡単な見分け方となるのではないでしょうか。

サウジアラビアでは、銀行の融資規制が発動。
背景は「融資の多くが株式投資に向かっている」こと。
サウジの銀行の個人向け融資残高は6月末で4兆円。
その半分以上は株式に向かったといいます。

一方で東欧担当の日本株関係者は指摘します。
「彼らニューフェイスは知らない銘柄は買いません。しかも、一度買ったら継続します」と。

琴欧州が大関に昇進しました。
ブルガリアやアゼルバイジャンから東京市場にマネーが流れても不自然ではありません。
150タッチの月末ドレッシングは指数のマイナス5555。
そして週末の154は291円高。「福で行こうよ」となる。
本当に芸が細かい。

先週の新聞を1週間分ひっくり返してみました。
以下はトップの見出し。

11月24日「インド首相日本の民間投資期待」。
11月25日「冬のボーナス5.3%増」
11月26日「損保26社に改善命令」
11月27日「上場企業今期配当最高に」
11月28日「設備投資加速15%増」
11月29日「楽天・TBS和解へ最終調整」
11月30日「患者窓口負担69歳まで3割維持」
12月1日「高齢者負担2段階で上げ」
12月2日「日経平均1万5000円台回復」

例えばここから一つのストーリーが出来ます。
インドは日本からの投資に期待。・・・インド関連銘柄は上昇継続。
ボーナスは増加・・・個人消費は復調へ。
損保に改善命令・・・簡保民営化の本性は、まず損保に。
上場企業の配当は最高・・・日本企業は余裕あり、個人も儲かる
設備投資増加・・・景気回復基調鮮明
楽天問題・・・従来型企業の勝利
窓口負担・・・政府は小さくなる→外人歓迎
高齢者負担増・・・国家財政均衡へ

この流れからは「当然、株は上昇するに違いない」と読めてきます。

12月の「私の履歴書」は能楽師の片山氏。
期待感は少ないようですが、能だけに「仕手」株が乱舞?と見る向きもいるようです。