詩と真実・・・

マーケット三国志

「日脚」(いちば)(2006年02月13日)

マーケットは泥濘。
ライブドアの売り物を筆頭に、マーケットは盛り上がりに欠ける展開でした。
UBSによるソフトバンクの投資評価引き下げもネガの主役。
地政学的にはイランと北朝鮮の危機。
NYでの68センチの豪雪やイタリアでの鳥インフルエンザなど「これでもか」攻勢です。

ある著名なトレーダー氏は言います。
「ライブドアの二段下げですけど・・・。でもキャッシュを握った個人投資家は強いですよ」。
実際、昨年以来負け知らずの投資家から「今はオールキャッシュ。そろそろ不動産の株がいいと思うんですが・・・」との電話。
市場関係者が考えるよりも遥かに個人投資家は逞しい。
プロからは「何も買いたくない」のメール。
今のところ明らかにプロの負けのようです。

日経日曜の朝刊は、毎週・京都の興膳宏先生。
氏は京大教授から京都国立博物館の館長を歴任された碩学の人。
先週は「日脚」について触れられて、「本来は雲間を洩れて差しかけてくる光の線」とのお話。
「近頃はとみに時間的は意味で使われることが多くなった」とコメントされています。
今週は「下流」。
本来の意味は論語の子貢が言った「君子は、下流に居るを悪む」とのこと。
つまり、貧しい世界のことではなく。倫理の問題と言われます。
数年前、上賀茂神社でお会いした際には、それこそ「杜甫」を髣髴とされる風貌でご高説をいただきました。
株の世界では「日脚」は時間的な意味で使います。
逆に光を差し込ませる「日脚」銘柄というような使い方が出てくると明るくなるんですが・・・。

4月からの月9は「トップキャスター」。
「ラストクリスマス」以来1年半ぶりに矢田亜希子が登場します。
設定は報道現場ですからテレビ局。
すると、こじつけ的にはテレビ局が要注意と読めます。
日テレはドコモと提携しましたが減益。
フジ・テレ朝・テレ東の3社は増益基調。
TBSは東京エレククトロン株の売却益で純利益は増加。
もっともフジはライブドア株の評価損を抱えており、着地はなんとも言えませんが・・・。
パソコンや携帯などハードの拡充は進展していますが、ソフトの面の拡充は今後の課題。
その意味からは、春の「トップキャスター」というのはなかなか時宜を得ています。

あるミーティングで近い将来電話は無線LANが主力になるとの話。
光の設置に比べれば、コストは半分以下。
携帯とパソコンと電話が有機的な結合をするという世界になります。
すると、「光」の先にはもっとも大きなものがあるように思えてきます。
少し先までの「日脚」は必要でしょうが・・・。

今週は、大和投信の設定期待。
14日が京都応援ファンド「きらめきストーリー」(上限500億円)。
15日が「ダイワ・バリューアップ・ファンド」(上限1500億円)。
苦しいときの投信頼みでも少しは通用するのではないでしょうか。