「金利」(いちば)(2006年03月13日)
先週は大阪でセミナー。
350人余りの参加者。
わざわざ千葉から来られた方もおられ、マーケットは春一番状態。
場所は、あの「適塾跡地」のビルでした。
「適塾」は天保9年(1838年)に、緒方洪庵が開いた蘭学塾。
門下には福沢諭吉、大鳥圭介、橋本左内、大村益次郎、長与専斎、佐野常民、高松凌雲などの人材。
幕末から明治維新にかけて活躍した多くの人材を育成した私塾です。
司馬遼太郎氏の「花神」にもその当時の風景は描かれています。
漫画家、故手塚治虫の曽祖父にあたる手塚良仙も門下生の一人でした。
こちらの風景は「陽だまりの樹」に描かれています
蘭学と株式とあまりにもかけ離れた素材ですが、いずれにして興味を持っていた「適塾」でのセミナーは感慨深いもの。
終了後、「私は40年の商学部です」との参加者。
どこへ行ってもこういう方々に遭遇します。
東大を初めとして、日本はこういう繋がりが依然として深いようです。
初対面の方でも、不思議と旧知のような気がするものです。
ところで・・・。
本音のところ、金利の上昇はそんなに悪いことなのでしょうか?
名古屋のセミナーで聞いてみました。
「金利が上がると困りますか?」
参加者の大半が高齢であることも関係してでしょうか、「困ると」いう表情は見受けられませんでした。
「金利が上がって、預貯金の金利が多いほうがいいですよね」とも聞いてみたところ、皆一様に笑顔。
これが本音でしょう。
住宅ローンの金利支払いで困るという意見は支配的ですが、同時に給料も上がるのです。
デフレ下の金利上昇は確かに痛いこと。
でも今回はそうではありません。
バブル時の金利は6~7%。
それでも株や土地は上昇を続けていました。
かつて、超高金利が不良債権処理スピードを高めるという意見がありました。
実際は出来ませんでしたが、もし可能であったならば「失われた10年」はなかった筈。
金利ではありませんが日経1面に「今期配当倍増相次ぐ」の記事がありました。
金利だけが寝ているわけにはいかない状況です。
東京三菱UFJの利益は、実はUFJの利益が多かったとも聞きます。
とすると・・・。
竹中氏は、なんであんなに急いでUFJを苛め抜いたのか?
というのが、先日の酒席のテーマ。
数年後には明らかになるに違いありません。
木曜日のWBS。
久しぶりにお目にかかったのはリチャード・クー氏。
これは・・・。
と思ったら、やはり量的緩和の解除の報。
400円高は出来過ぎでした。
嫌なのはバロンズ。
占星術によると月末の皆既月食を期として、株価が暴落するという説があるそうです。
たまたま、月末に奇問遁甲の師が来日しますので、事の方向性を聞いてみようと思います。
西と東。
どちらに軍配は上がるのでしょうか。
楽しみです。