詩と真実・・・

マーケット三国志

「サライ」(2006年04月03日)

住友化学の米倉社長が勇ましいコメント。
3月31日日経朝刊での「2006年度業績を聞く」での登場でした。
「経常利益は軽く見積もっても今期の予想から2割程度は増えるだろう。
年金運用の成果に当たる運用超過額が100億円近くあり、これが利益に上乗せされることもある」。
背景は、値上げの浸透と中国効果。
そして、サウジアラビアの石化・石油精製の合弁事業「ラービグ計画」についても命運をかけた事業と位置付けています。
明解。
実は住友化学はサウジアラビアに対する最大の出資企業でもあります。

ある専門家は指摘します。
「アメリカは中間選挙。
どうしてもドル安円高傾向は避けたい年。
今までは、金利差だけで操縦してきたがそれも限界。
となると・・・。
円高傾向を読むと、原油関連は再び脚光。
時あたかもサウジアラビアの皇太子が4月5日(水)来日予定。
サウジと親しい住化や三菱ガス化学にも食指が湧く」と。

世銀は06年の日本の成長率を2.8%と予測。
コメントは「長期停滞局面から抜け出した」。
そして「景気回復のすそ野は広い」。
これも強い数字です。
2月の有効求人倍率、CPIは上昇。
失業率は低下。
ますます元気な指標が出てきました。

証券会館の株式セミナー。
500人余りの来場者の「顔つきは一様に明るくなっていました」とは参加者のコメント。
機関投資家主導型とはいえ、個人投資家も復活の兆し。

市場関係者からは「大きな流れは初夏に向けて上昇。175~178と意識すれば、目先のブレは無関係」のコメント。
CSFBはTOPIXの目標値を1800ポイントから2000ポイントへ引き上げました。
サクラ満開の季節の株爛漫。
思い浮かぶのは「サライ」の曲。
こんなフレーズで歌われていました。

「まぶた閉じれば 浮かぶバブルが
迷いながら いつか帰る 株の故郷
サクラ吹雪の サライの空へ
いつか帰る その時まで 夢は捨てない
まぶた閉じれば 浮かぶ景色が
迷いながら いつか帰る 株の故郷
サクラ吹雪の サライの空へ
いつか帰る いつか帰る きっと帰るから」

ややネガティブな日銀短観も先行き改善感からブル展開。
TOPIXも92年水準。
1989年はもうすぐそこに来ているような気がしてきます。