詩と真実・・・

マーケット三国志

「キモン」(2006年04月10日)

先週はJR東が新値。
それも上場来高値更新でした。
エキナカ、Suicaなど収益源は豊富。
確かに食指は動きます。
昨秋、50万円台で注目した際には、「面白くない」との叱責も受けました。
・・・結果的には半年で2倍に近いパフォーマンスとなりましたが。

今月の「私の履歴書」は宮沢元総理。
敗戦後まもなく蔵相秘書官であった元総理大平正芳氏の言葉が紹介されています。
「これから日本をどうするかな。
日本の鉄道は戦争の時も最後まで動いたから、米国に鉄道を貸してお金を借りたらどうかな」。
宮沢氏にとって鮮明な印象だったといいます。
確かに・・・。
日本の鉄道は世界に誇れる存在。
そのDNAがJRには残っているからこその上場来高値なのでしょう。

ところで・・・。
大和総研は「鬼門の4~6月期到来。GW明けがポイント」のレポート。
2008年に24000円、2013年に5万円の指数を見込んでいるものの、足元は4~6月高値警戒感が台頭しています。
先週来日した奇問遁甲の師も東証を巡りながら7~8月には相当な損害が出るとの見方。
どちらも「キモン」であるところが不思議でした。

業界紙では「高級車(国際優良株)ばかりでは、ちょっと面白くない」の声が聞かれ始めた、との囲み記事。
二極化相場元年の96年を振り返ると、売買代金ではトヨタ、ソニー、ホンダがトップ3。
でも・・・。
年間上昇率では日貿信の230%を筆頭に宮越商事、日本レースと続きます。
コメントは「惑溺するような個別材料株の沸騰人気」。
相場は懐疑の中で生まれ、楽観の中で育っているようです。

週末は小沢氏色。
強面のニコニコ顔は気味のよいものではありませんが、論理に筋は通っていました。
一番感心したのは「社会保障は、高齢者の雇用確保で減少する」との発言。
高齢者の医療費高騰、介護保険増加だから増税、という路線に一石を投じた格好となりました。
高齢者の仕事がないから、余暇を過ごすのが大変。
時間があるから、病院へ行く。
病院へ行くから医療費が増える。
当たり前といえば当たり前。
しかし・・・。
説得力があります。

アジア市場の株式が元気です。
韓国は3ヶ月ぶりの高値。
台湾は2年ぶり。
香港は5年7ヶ月ぶり。
シンガポールは6年3ヶ月ぶり。
タイは2年3ヶ月ぶり。
インドネシアは過去最高値。
背景は人民元の先高感。
マネーはアジアへ流れ込んでいる。
もっとも・・・。
一番期待感の高いのは、東京市場となっている。
以前「懐疑」であるだけに「そこのけそこのけ」となるのでしょうか。