「実は・・・」(いちば)(2006年10月16日)
「日経平均、5ヶ月ぶりの高値。北朝鮮より円安、米株高」は土曜日日経朝刊の見出し。
そして、「インド株最高値。5ヶ月ぶり、調整局面抜け出す」とも。
確かに、指数だけが上昇。
でも・・・。
実感は「森だけが成長し、木は倒れそう」な状態です。
週末、業界の先輩の一言。
「間違ってはいかん。
指数だけは高い。
だけど・・・。
東証1部の単純平均は2月7日の579.88を天井にして、7月19日の432.56がボトム。
10月12日が443.83ポイント、13日が449.90ポイント。
2月から150ポイント近く下がっていることになる。
この下落幅は、2003年に日経平均が7609ポイントを記録した時の下落幅とほぼ一緒。
株式分割などがあったとはいえ、実は大暴落。
これを誰も伝えていない」。
中島敦の「山月記」の李徴の言葉のようでした。
先日来訪された出版社の重役氏。
「株関係の本はまったく売れません」との一言。
奇妙に現実に一致している。
加えて、日経では・・・。
「株価乱高下、不信の連鎖」。
オックスHDやインデックスを例として、積極的情報開示の重要性を指摘しています。
プリヴェ・チューリッヒやJブリッジなど、新興市場での株価大幅下落銘柄は数多い。
この治療は?
やはり、収益性の裏づけのある新興市場銘柄ということでしょうか。
どうせ上がらないのならば「損切り、乗り換え」。
「株の損は株で取り返す」。
かつての証券セールスマンの常套トークでしたが・・・。
新興市場は、どうやら、そこまで来たような気配
「いいものはいい」の裏返しはやはり「ダメはダメ」なのでしょうか。