アーカイブ:2016年6月

産業構造の転換

今日は基礎的な仕組みを考え…相場の先行きを観てみたいと思っています。久しぶりに娘が日本に帰って来ており、これから昨日に続き、お出かけをする予定なので、余りレポートに割く時間がない為に、良い原稿になるかどうか…自信がありません。毎日レポートを書いていると、自分自身でも良い原稿だなぁ~と思う事や、書きながら…涙する事もあります。

しかしその反面、何が言いたいのか? サッパリポンの原稿も多く存在します。カタルは自分自身の勉強の為、そうして読者全員が、カタルを肥やしにしてステップアップして欲しいと願って、このレポートを作成しています。カタルの経験が、皆さんの肥やしになり、無駄な時間を費やさなければ…進化のスピードが、飛躍的に上がります。だから教育活動は重要な要素だと思っています。近代史を勉強する事は、同じ過ちを繰り返さないことに繋がります。過去の反省に立ち、再び、同じ過ちを繰り返し、悪戯に時間を浪費するべきではありませんからね。「人のふり見て、我が身を正せ」なのです。失敗の多いカタル君ですから…ね。

さて本日は…カタルは、常々「スマートコミュニティー」に言及しています。カタルが使用しているこの「スマートコミュニティー」の言葉の意味は、SFの未来社会の実現です。早い話、ロボットが人間の健康をチェックして病気などを直し、宇宙時代を迎えるステップアップの世界です。「スタートレック」などのSFの世界ですね。その為に現実的なステップが「IoT」の活用です。クラウド環境を利用して、様々な便利さを人間は手にする事が出来ます。既に技術的には遠隔地医療も可能です。ダヴィンチなどの手術ロボットを利用して、遠隔地から専門家が手術もできます。何も離島などの僻地に、医師が常駐しなくてもいい訳です。

昨日は、何処かのテレビ番組で…患者のデータを集め、そのデータを元に治療をする、遺伝子活用治療の為に大量のデータを集めようとしていましたが、個人情報保護法案などの観点から問題が生じ、なかなかスムーズに新しいビジネスが動かない現実が報道されていました。規制緩和とは、こういう事を言います。民泊問題もそうですね。形だけの受付などを設けたりして…、規制の網を抜ける為に馬鹿な事をやっています。如何に、政治家が仕事をしてないかです。舛添知事の…どうでも良い(言い過ぎかも)モラルなどを問題にして、パフォーマンスばかり…ですからね。これはメディアの責任です。本質を捉えた報道をせず、視聴率の観点ばかり重視している為です。「人の不幸(噂)は蜜の味」?

さて、くだらない前置きは兎も角…、今日は日本の産業構造について考えてみたいと思っています。前から不思議だったのです。どうして日本は生産者側ばかりの論理で、政策が動くのか? 消費者が冷遇され、トヨタなどの事業者が優遇されています。車の為に無駄な道路を作ったり…。たぶん田中角栄でしょうが…、その財源確保の為にガソリン税が生まれました。その財源を、いつまでも道路だけにつぎ込んできたから、産業構造の転換が出来なかったのではないか?…とも、考えています。

確かに…産業基盤が希薄な時代は、道路や鉄道など社会資本を作ることは、経済的な相乗効果は高く、GDPを大きく増やしました。しかしその乗数効果はドンドン落ちていても、年度内に予算を使う仕組みの為、掘っては埋める無駄な馬鹿政策を長くやって来ました。それが「ヤンバダム」や「諫早湾の干拓工事」問題になって表面化しています。故に民主党が躍進したのです。蓮舫さんが「一番になることが、そんなに…大切なんですか?」と言われ、スパコンの予算がカットされましたね。スパコンは必要資金でした。まぁ、兎も角。

産業別の就業者割合推移(資料はhttp://www.stat.go.jp/data/kokusei/2005/sokuhou/03.htm)

産業別の就業者割合推移

(資料は:http://www.stat.go.jp/data/kokusei/2005/sokuhou/03.htm)

基本的に、米国に比べ日本は製造業の従事者が多く、サービス業が発展していません。しかし確実に、第二次産業から第三次産業の割合が伸びているのです。調べてみると…付加価値の割合は、製造業の場合は29.7%なのです。わが国の産業の付加価値率は49.5%なのですね。付加価値について、此処で、皆さんの知識を補う必要があるかどうか…。

名目GDPの内訳

名目GDPの内訳

(資料は:http://www.pref.toyama.jp/sections/1015/lib/kandokoro/2-01.pdf#search=’GDP%E3%81%AE%E5%86%85%E8%A8%B3’)

若干、ここで触れますね。物を生産して販売する場合、原材料費を除いた金額が、付加価値です。この合計がGDPなのですね。要するに、人間が叡智を利用して新しい価値を創造するわけです。パンと小麦粉の関係ですね。小麦粉の形では価値が生まれませんが、それを利用して手を加え、パンにすると価値が上がる話です。

何故、日本は貧乏になったのでしょう。カタルが村論理と批判しているのは、既得権力者が時代の変遷を認めずに、自分達の利益を守るために「ゴネる」わけです。JAなどの生産者団体は…、最近では旅館業組合などが、民泊に反対しています。医師会などもそうです。先日、カタルは「MSN」(4350)を取り上げましたね。株は下がっていますが、心配は要りませんよ。必ず上がります。それは、何故でしょう? 政策が在宅医療を目指しており、薬局が基点になるからです。その為に如何にシステムを早く整えるか?の争いです。日本郵政を利用した効果は大きいですよ。定期的に必要な薬を届けられます。一度、飲んだら止められない血圧降下剤など…を考えれば、理解できますね。

話しを戻しますが…、イギリスや米国と、日本を比較すると、付加価値の高い第三次産業でも、金融・不動産業のGDPは、米国は32.4%、イギリスは31.8%を占めるのだそうです。これに比較して日本の場合は、19.0%だそうです。ただこのレポートの資料は古く、2004年、2005年の数字が元になっているようです。関心のある方は此方の資料です。

カタルは、長くデフレからの脱出、「流動性の罠」からの脱出の為に、「1300兆円の逆襲」が必要だと述べている論理的な背景を、裏付ける資料でもあります。基本的に土地や株などの資産を、右肩上がりの状態にしなくては…市場原理が円滑に働かないのです。故に、教科書通り、日銀はリートやETFを買い入れています。

株や土地が継続的に上がるから、人間は「やる気」が生まれ…アメリカンドリームが生まれます。「いつか、見ていろ!僕だって…」と、精神的な支えになり努力をするのです。それなのに、今の若者は…今を楽しく過ごせればいい…と、全く向上心がありません。シェアハウス、カーシェアなどは、ある意味で「負け組の論理」です。共産主義的な考え方ですね。だから日経新聞のトップ記事の新車販売台数の500万台割れになります。まぁ、この精神構造だけが、原因ではありませんが…「失われた時代」の弊害です。軽自動車より、1000万円以上する高級車の方が、格段に乗り心地は良いのです。それなのに…、プリウスさえ買えないのです。

日本は、どう歩むべきか?…を、本日の課題にしてレポートを書いています。産業行動を大きく、かつ早く変えないとなりません。故にトヨタなど製造業が自社株買いを1兆円単位ですれば…新興企業は、その資金で10億~100億単位で幅広く活用できて、スマートコミュニティーが、一気に進みます。

日経新聞さん、故に、トヨタのAA型株式発行を批判して、自社株買いのROE経営を、どんどん広める広報活動をしなくてはなりません。ROE改善企業を日経新聞社が表彰すればいいのです。毎年やれば…何れ、軌道に乗ります。表彰状などのコストは、殆ど掛かりません。経産省と組んで…取り組むべきですね。逆に新聞で、現預金比率が高く、株主還元の低い企業を、ブラック企業として報道すればいいのです。

メディアが率先して、啓蒙活動をしないと…なかなか新しい世界へ、抜け出せません。そうしてM&Aを推奨して、変革スピードを速めるべきです。TOBが、ドンドン起こる社会は変化が生まれ、新陳代謝が大きく進むのです。米国はマイクロソフトさえ、赤字企業のリンクトインを、売り上げの約10倍で、買い入れるのです。このスピード感が世界基準なのです。今日は産業構造の転換を取り上げました。



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