米国株は中国側の「部分合意説」を採用して大幅高したと言います。相変わらず米中貿易問題で揺れています。この問題は重要なのですが、かなりの懸念を織り込んで、株価はすでに動いています。あまり神経質になる必要はないでしょう。治験のようなものでしょう。薬になるかどうかより…薬価に本採用になってから考えましょう。
そう言えば、昨日の当初の原稿で村田製作と太陽誘電と書くところ、村田製作と太陽電池と、間違って原稿をアップしました。もう訂正しましたが、いつもの如く、馬鹿は何回、読み直しても間違いを犯します。ご容赦ください。
ついでに読者から指摘があり、日曜日の原稿の…作家の池井戸君はバブル期の入社組です。カタルの書き方が間違っていました。その激変する変化に呆れて辞めたのでしょう。
さて日経新聞に載っている「レポ金利」の話の続報があります。この話は非常に重要だろう…と思われますから、一度、此方の原稿を読んでおいてください。先日、米国債の利回りが1.5%割れから1.9%に大幅高した背景が、この辺りに在るのかも知れません。
もう一つはコーポレートガバナンスの話です。此方の報道も重要です。カタルが何故、企業内に眠る463兆円もの内部留保のお金が動き出すか?…と言う背景の一つです。よくレオパレス21やLIXILの経営者交代やソニーなどの話を引き合いに出した話しと同列の流れです。こういう流れがあるから、日本株は米国離れして…独自の上昇波動に向かうと考えています。
実は昨日、「1300兆円の逆襲」の話をしたのは、最近、読者からメールをもらい、そう言えば…カタルは、昔、そういう話をしていたと思ったのです。そこで昨晩、資料を見たら…ずいぶん昔に、その話をしていました。
カタル自身が忘れるわけです。その話の元となるのが「国民経済計算統計」です。此方がその資料です。この数字を元にグラフを作りました。株式の時価総額は、既にバブル期を超えています。ただここでは、敢えて土地だけに絞りました。次回に株式も含めた国民の資産動向を載せましょう。株は新規上場などがある為にドンドン増えますが、土地は島の隆起など多少はありますが、総量は増えずに、ずっと変わりません。
「1300兆円の逆襲」とは…土地資産価値がピークの1990年に2455兆円あったものが、2013年に1135兆円で底を打ち…上昇を始めています。このピーク時の総額と底値の時価総額の差額1320兆円がありますが、その評価がピーク時の2455兆円に挑む様を表現した言葉です。現状の地価評価は、カタルの考える正常化には程遠い印象です。政策の失敗がなければ…1980年代前半の伸び率を続いており、その様子をこのグラフは示しています。
このようなデータの裏付けがあるから、バブル期の不動産融資を超えたと言う資料だけを捉えて、単にバブルだと批判する日経新聞の社説を批判している訳です。渋谷の商業地さえ…バブル期の単価を超えていません。先ずはトップランナーの東京で一番、活発な渋谷の地価(坪単価)が、バブル期を超えるのが道理でしょう。今年は23%の上昇です。毎年、上昇を続けると、いずれ正常な状態になります。
壮大な正常化に向けた「大相場」と言う…時代背景も生まれるのでしょう。だからカタルは商業地に特化した収益不動産の雄であるケネディクスを捨てきれず…6年間もクロスを続けています。要するに…馬鹿なのです。
昨日の相場は、新日本建物は下がらず2円高の417円に…通信のソフトバンクBは11円高の1514円でした。共通している背景は、高配当利回りです。日本の個人金融資産は1860兆円もあり、その内現預金残は991兆円もあります。その1割が、動き出したら大変ですよ。だから日本株は下がらない。これは読者からのメールの受け売りです。カタルもそう感じています。
先日も日経平均株価は2万円が岩盤になっています。あれほど…不透明な環境でも、株はなかなか下がりません。資料を見ると…(カタルは毎日夜にデータを集めています。)この所、日経225の値動きは米国安でも大引けは、寄り値より上昇して陽線を描いています。このデータは個別株の値動きを平均化したものです。
つまり米国安を見て、一旦は株を売りますが、なかなか株価は下がらずに…誰かが、密かに株を買っています。いい加減に、心理がソロソロ変わるのも間近でしょう。
昨日は、あの環境下で田中化研の利食いが効く訳です。まさか…事前に知っている人が居るのですかね? これが効率的市場仮説です。ノーベル賞の受賞なんて…駄目カタルの運も、そろそろ変化し始めているのかも知れません。
でも本日も、カタルは田中化研株を売り上がっています。寄り値と900円で売りました。残りはどうすべきか…。まぁ、どっちでも良いのです。何れ、また4ケタ台の株価になります。
そうだ…昨日の続きのデータを、載せておきましょう。本日の日経新聞にはマネタリーベースの話が掲載されていました。今の焦点は、落ち込んだマネーストックの伸びが…今後、どうなるかです。
貨幣乗数の大元の考え方は、此処にあります。マネタリーベースは、その切っ掛けに過ぎません。景気と言うのは、お金の量ではなく、お金が動くかどうかで…その総量と値動きと言う、お金が動く「速度」が重要です。今の内部留保のように眠れる資金(動かない資金)では、意味がありません。
お金は動かして…なんぼです。この考えが政策筋に足りません。馬に無理やり水を飲ませることはできません。豚に真珠を与えても意味がありません。政策は、やったと言う自己満足ではなく…成果が生まれて…初めて成功といえます。だから「流動性の罠」に陥っている現状は失政(失敗)なのです。黒田さんは頑張っていますが、まだ成果が生まれません。
安倍さんも頑張っていますが、デフレの関門の22750円も抜けないのです。カタルが、辛うじて…及第点と言う評価の理由は分かると思います。あと一押しです。安倍さんは、今回の消費税引き上げもそうですが、ホワイト国問題も今回の外為改正も、軽減税率の適用も失敗だと思っています。軽減税率の適用なんか、まるっきり妥協の産物の「村論理」です。こうやって法令が歪みます。
日本は正論を貫き通さずに、妥協ばかりで…纏めます。だから歪みが貯まり、清貧思想なんかに…陥ります。失われた時代と言う構造改革に、長く掛かる訳です。
その構造改革からも、もう直ぐ完全に、おさらば…です。まもなく始まる筈です。あらら…戻しますね。「お金は動かしてなんぼ」…という話でした。
その様子をマネーストックの前年比のグラフを見ると分かりますから、期間の長いものと、最近のものを二つ付けて置きます。同じグラフですが…採用期間が違います。マネーストックの前年比率の推移です。
この伸び率が問題になります。伸び率が高いほど、経済が活発化している様子、つまりお金が動いている様を表します。景気が良くなれば、お金が活発に動きます。何れも、株価に大きな影響を与える話です。こういう事象が繋がりで…株価が決定されていく「市場の整合性」の話をしています。
カタルが、此方のリストに入るなら、もうこんなレポートは止めます。早目にカタルの技を盗んでください。(永遠に…なんて言わせない。) 何しろ、何十億円も飛ばし、40年以上かけて掴んだ領域の話です。それを無料で伝えていますから、毎日読んでいれば、当たり外れに拘わらず…何かしら、皆さんにとって、得るものがあると思っています。それでは…また明日。